東京競馬場

出典: Wikipedio

2010年6月13日 (日) 12:04時点における 663highland (会話) による版
(差分) ←前の版 | 最新版を表示 (差分) | 次の版→ (差分)

Template:競馬場

東京競馬場(とうきょうけいばじょう)は、東京都府中市にある中央競馬競馬場である。所在地から府中競馬場(ふちゅうけいばじょう)あるいは単に府中と通称される。

施行者ならびに管理者は日本中央競馬会である。施設内に競馬博物館があり、競馬が開催されていない日も博物館は開館している。

目次

歴史

thumb|right|250px|東京競馬倶楽部時代の東京競馬場 thumb|right|250px|1940年の東京競馬場 1907年明治40年)に現在の東京都目黒区目黒通り南側、山手通りの西側、バス停「元競馬場」付近)に目黒競馬場が開設されたが、その後目黒競馬場で周辺の宅地開発が進み地代が高騰したことで移転を余儀なくされ、1933年昭和8年)11月8日に府中に東京競馬場を開設した。10日後の11月18日に東京競馬場での初めての開催を行い、目黒競馬場は完全閉場となった(目黒記念は目黒競馬場にちなんでいる)。

1940年(昭和15年)の開催が決まっていた東京オリンピックでは、馬事公苑や中山競馬場とともに馬術競技で使用されることとなっていたが、日中戦争の影響で東京オリンピックの開催そのものが中止となった。

昭和の終りから平成の初めにかけて、武豊オグリキャップなどの人気による空前の競馬ブームが起こり、1990年(平成2年)5月27日第57回東京優駿(日本ダービー)当日には史上最高の入場者196,517名を集めた。

1968年(昭和43年)にスタンド改築を行い、その後もスタンドの増築を繰り返してきたが、老朽化してきていた。そこで、2000年平成12年)に東京競馬場スタンド改築等施設整備計画を発表し、3期に分けての改築を行うこととなった。2002年(平成14年)6月の第4回東京競馬終了後、馬場改修工事と1期スタンド工事に本格的に着手、その年の秋競馬は中山競馬場新潟競馬場で代替開催された。

1期スタンドはその年の10月に完成し、翌11月からパークウインズとして利用開始。その後馬場改修工事も終わり、2003年(平成15年)4月26日にリニューアルオープンした。以前のコースとの主な変更点は次のとおりである。

  1. ゴール板が移動し、ホームストレッチ(最後の直線)の長さがコースでは従来の500.4メートルから525.9メートルに延長された。
  2. 内枠の馬に対して危険・外枠の馬の不利が指摘されていた芝2000メートルのスタート直後のカーブが緩やかになった。これは、天皇賞でのメジロマックイーン降着も関連しているといわれている。
  3. 各コーナーが以前よりも緩やかなカーブに変更された。
  4. 芝3400メートル、ダート1300メートル、2400メートルのコースを新設し、芝2200メートル、3200メートル、ダート1700メートル、2300メートルのコースを廃止した。
  5. 移動柵の名称をA1,A2,B,C→A,B,C,D,Eに変更した(ただし、Eコースは現在のところ使用されていない)。
  6. 障害コースのうち襷コースを廃止して、内馬場に勝馬投票券発売所を増設した(1998年秋から)。
画像:Horse Preview09013101.jpg
ホースプレビューから見える地下馬道と検量室(2009年1月31日撮影)

2005年4月に完成したスタンド改修工事・第2期分では、パドックとレーストラックをつなぐ地下馬道が1階座席からガラス越しに見ることができるようになった(ホースプレビュー)。

2007年4月にスタンド改修工事・第3期分が終了。新スタンドが全面完成となった。新スタンドの名称は公募により決定し、富士山を眺望できるスタンドであることから「フジビュースタンド」と命名された。また、このフジビュースタンド完成を記念し、2007年の2回・3回の東京競馬では東京競馬場グランドオープンと銘打って、引退騎手によるエキシビションレース「ジョッキーマスターズ」をはじめ様々なイベントが行われた。

2008年2月3日2月10日と2週連続で日曜日の開催が降雪の影響で中止され、それぞれ2月4日2月11日に代替開催された。中央競馬における同一競馬場での2週連続開催中止は、こちらも降雪のため中止された1987年12月の中山2日目、4日目以来21年ぶり。

コース概要

  • 芝コース:1周2083.1m、直線525.9m、フルゲート18頭(いずれもAコース使用時、冬期は16頭となる)
    • 距離設定:1400m、1600m、1800m、2000m、2300m、2400m、2500m、2600m、3400m(2600mは施行実績なし)
  • ダートコース:1周1899m、直線500.1m、フルゲート16頭(1200mは12頭)
    • 距離設定:1200m、1300m、1400m、1600m、2100m、2400m(1200mは2003年の馬場改修以降は行われていない)

東京競馬場の特徴として、ゴール手前の長い直線と、緩いカーブ、左回りなどが挙げられる。比較的直線が短く小回りの競馬場が多い中では独自の特徴をもっている。故に、東京競馬場にのみ相性がいい馬も多く、トニービン産駒などがその典型とされている(トニービン産駒はコーナーワークが下手で加速が遅いが、長くいい脚を使えるといわれている)。そのほか、直線手前で馬群が大きく広がりやすいのもこの競馬場の特徴である。

かつて芝には1000m・1100m・1200m、ダートには1000m・1100mの距離が右回りで設定されていた。このうち芝1200mの競走については1984年まで施行された。

障害コース

  • 1周1674m、フルゲート14頭
    • 距離設定:直線ダートコース 3000m、3100m、3285m、3300m  直線芝コース 3300m

障害コースは現在は単純な周回コースだけであるが、1998年までは1周内に障害が9個。3コーナーから1コーナーにかけて襷コースが配置されており、年2回の東京障害特別の際に使用されていた。東京障害特別は1.2コーナー中間からスタートし、正面の4連続障害を逆回りで飛越し襷へ入り順周りとなる直線芝コース3300mであった。襷コースには通常より難易度の高い大土塁障害(10号障害 高さ155cm・幅260cm 通称「けやき」)、大竹柵障害(11号障害 高さ150cm・幅150cm)、土塁障害(12号障害 高さ150cm・幅250cm)の3連続障害があり名物であった。さらに戦前の竣工時には、襷コースがX字状にクロスした形で存在し、さらに3コーナーから4コーナーにかけては、馬場の内側にもう一つS字状にカーブしたコースが存在していた。

1998年秋、馬場改修に伴い襷コースが廃止、1周の障害数が8個に削減、3号障害であった水壕が1号障害に配置転換された。直線芝コースのレースの際は可動式の竹柵障害が直線芝コースに設置される。正面スタンド前の障害は、レースのクラスにより高さを変更できる組立ユニット式が採用されている。東京ジャンプステークスの際は3号障害の竹柵と4号障害の生垣が高さ150cm・幅200cm(竹柵は150cm)に変更。東京ハイジャンプの際はさらに2号障害のグリーンウォールを撤去し、高さ150cm・幅200cmの大生垣障害が設置される。現在の水壕障害は壕の手前は高さ1mの生垣であるが、3号障害だった頃は移動ができる高さ50cmの小さな柵が使われており、飛ぶというよりは水壕を跨ぐような飛越が求められた。通常レース時においては柵は正面より向かって左側に設置。逆回りとなる東京障害特別の際は向かって右側に柵を移していた。

1985年の改修までは、障害コース4コーナーから2コーナーの内側に埒がなく小さな植え込みだけで区切られていた。中山の障害コースと比べ、バンケットがない上に障害も小さいうえ、直線ダートコースの場合は最終8号障害(3コーナー大欅の裏側に配置)からゴール板までの距離が600m以上と長いので平地力のある馬が圧倒的に有利とされる。

2009年5月23日の第4競走(サラブレッド系障害3歳以上)において、本来発馬機がダートコースのゴール地点になる場所に設置するところを係員が誤って芝コースのところに設置し、実際には15m短い3285mのコースで行われた。払戻しが確定した後係員が気づき発覚したため競走成績および払戻しはそのまま行われたものの、初めてのコースで行われたため勝ちタイム(当初3300mのコースレコードと発表された)がそのまま基準タイムとして残されることになった。今後この距離が使用されるかは不明。

主な設備

入場門

正門、東門、西門、南門の4ヶ所ある。開門時刻は通常9:00であるが、GI開催時など混雑が予想される場合は開門時刻が早まることがある。当日発売の指定席を利用する場合は正門または西門から入場するのがよい。

正門

正門は2層構造になっており、2階は京王競馬場線府中競馬正門前駅と高架橋でメインスタンド3階と直結している。

東門

京王線東府中駅南口から徒歩10分。JRA競馬博物館や4コーナー付近の芝生ゾーンに近い。 Template:Double image aside

西門

JR南武線府中本町駅の臨時改札口から専用歩道橋で徒歩5分。正門同様2層構造になっており、上層部が専用歩道橋と直結している。1コーナー・ゴール付近・内馬場へは西門からが最も近い。開門時は1階は入場券・回数入場券を事前に確保済みの者のみ利用できる。

南門

西武多摩川線是政駅から徒歩10分。コースの向正面に位置するため場内各所への移動距離は最も長い。 Template:Double image aside

メインスタンド

画像:Tokyo Racecourse Fuji view stand 20090224.jpg
内馬場から見るフジビュースタンド(2009年2月22日撮影)

2002年(平成14年)11月から段階的に供用され、2007年(平成19年)4月に完成した。愛称は「フジビュースタンド」で、地上9階・地下1階。天気が良ければ富士山が見えることや、富士山が日本一を連想させること、富士山が世界的にも有名なことからこの名が付いた。各階の主な施設は以下のとおり。

  • 1階…投票所および一般席スタンド、ホースプレビュー、検量室などの業務エリア。
西門寄りの101番投票所は岩手県競馬組合盛岡水沢)の場外発売所
  • 2階…メインコンコース階。投票所及びイベントスペース、一般席スタンド。
  • 3階…レストラン、軽食売店およびイベントスペース、一般席スタンド。
この階には投票所が一切なく、『棲み分け』が徹底されている。
  • 4階…投票所および一般席スタンド。
  • 5階・6階…屋外指定席およびレストラン。
本場開催日のみオープン。レストランは指定席券がなくても利用可。
  • 7階…馬主席および来賓席(ラウンジエリア席)。
  • 8階…特別来賓室(貴賓室)および業務エリア。
7階・8階へは通常一般客は出入りできない。
  • 9階…業務エリア。決勝線(ゴール板)に平行して写真判定室が突き出している。

コースの全体を見渡すことができるのは6階より上の席となる。 スタンドは全館禁煙で、喫煙は指定された喫煙ルームでのみとなる。

指定席

フジビュースタンドの指定席はA・B・Cの3種類あり、4コーナー寄りからB指定席・A指定席・C指定席と配置されている。料金の違いは観戦場所によるもののみであり、座席の仕様に違いはない。全席が屋外にあり、2人掛けで各ペア席にチャンネル切り替え可能なモニターが1台、PC利用のためのコンセントが2口ある。全席で無線LANが無料で利用可能である。料金に入場料は含まれない。指定席エリアには投票所(自動・有人)、オッズボックス、酒や軽食を販売する売店、喫煙コーナーなどがあるが、原則として下位の指定席利用者は上位の指定席エリアに立ち入ることができない(A指定席利用者はB指定席エリアおよびC指定席エリアの施設を利用できるが、B指定席およびC指定席利用者はA指定席エリアの施設を利用できない)。なおメモリアルスタンド(後述)S指定席利用者は、フジビュースタンドのすべての指定席エリアの施設を利用出来る。

  • A指定席(5階1078席・6階908席)
    5階・6階のゴール付近に設定されている。5階378席、6階354席はJRAカードによる電話・インターネット購入で、残りの5階700席、6階554席は当日先着順にて発売される。JRAカードによる電話・インターネット購入の方がゴール寄りに設定されている。
  • B指定席(5階584席・6階576席)
    5階・6階のゴール手前200m付近に設定されている。5階336席、6階288席はJRAカードによる電話・インターネット購入で、残りの5階248席、6階288席は当日先着順にて発売される。5階に車椅子専用席が6席ある。
  • C指定席(5階406席・6階348席)
    5階・6階のゴール過ぎに設定されている。5階168席、6階144席はJRAカードによる電話・インターネット購入で、残りの5階238席、6階204席は当日先着順にて発売される。5階に車椅子専用席が6席ある。

当日発売分の指定席はフジビュースタンド3階の当日指定席発売所で販売しているが、5階席は正門から、6階席は西門からの入場者が利用しやすいように列が作られる。また、東京優駿(日本ダービー)時は特別料金が設定される(通常の倍額)ほか、東京優駿や天皇賞(秋)など大きなGIレースが開催される日は当日発売を行わず、事前にはがき抽選を行い当選者に引換券を送付する形で販売を行う。

メモリアルスタンド

コースのゴール手前300m付近にあるスタンドで、東京競馬場開設60周年を記念して1993年9月に完成したスタンドである。完成当時は「メモリアル60」と呼ばれていた。フジビュースタンド同様に全館禁煙(喫煙は専用の部屋を利用)。

地上7階・地下1階で、座席のある場所はすべてガラス張り。3階・4階の4コーナー寄りの部分が一般席(1階・2階相当部分は屋外の芝スタンド)で、3階・4階のゴール寄りの部分の940席は65歳以上の入場者が利用できるシニア席(料金は無料)、5階・6階部分はS指定席(876席、JRAカードによる電話予約のみ、当日発売なし)となっている。メモリアルスタンド竣工からフジビュースタンド完成までの期間は3階・4階部分はE指定席であった。全席禁煙である。なお、本場開催時以外にはS指定席が当日発売で開放される(指定席券は正門および西門の入口にある窓口で発売)。メモリアルスタンド5階・6階のレストラン・売店も通常どおり営業している。

ターフビジョン

画像:Tokyo racecourse turfvision.jpg
ゴール前に設置されているターフビジョン(2007年5月撮影)

1984年に日本初のターフビジョンが設置され、10月6日の開催から運用開始。ターフビジョン設置後最初の大レースがミスターシービーカツラギエースサンオーイが叩き合いを演じた毎日王冠であった。最後方を追走するミスターシービーが大欅の手前でスパートをかけるシーンが映し出されると場内は大きく沸いた。この当時、競馬場内において向正面でのレース展開をはっきりと認知するためには双眼鏡が必須であったが、レースの模様がそのまま大型のビジョンに映し出されるターフビジョンは当時のファンには衝撃的なことであった。

2006年8月に三菱電機長崎製作所製の世界最大規模の超大型ビジョン(ターフビジョン)が設置され、10月7日から正式運用された。ゴール前のそれがこれまでの電球管形式からLED方式に変更され、高さ11.2m、幅66.4m、面積743.68m²(テレビサイズでいうと2651型)と旧来の3倍に相当するものが採用された。これによって画面全体を使用した高画質映像の放映、画面を1:2に分割して別角度からの映像を放映、画面を3分割して本場の競走・パドックの映像と他場の競走・パドックの映像を同時に放映、といった様々な使い方で情報提供ができるようになった。大阪府大阪市住之江区住之江競艇場にあるそれまでの世界最大級の展示案内板「ボートくん」の667.09m²(テレビサイズでいうと2399型)を上回る大きさとなり、「世界最大の大型映像スクリーン」としてギネスブックに認定された。正式名称はまだ決定していないが、JRAのレーシングプログラムなどでは暫定的に「マルチターフビジョン」と称している。2009年には川崎競馬場でこれを上回るサイズのものが設置されたため厳密には世界最大ではない。

パドック

「下見所」とも言う。出走馬を下見する場所であり、トータリゼータオッズボードを兼ねたパドックビジョン(フルカラーLED電光掲示板)が設置されている。パドック周辺とパドックビジョンの前側通路と下は禁煙エリアとなっている。

トキノミノルの馬像と、安田伊左衛門の胸像がある。

以前は30頭分表示できる風格のある大型手書き出走板があり名物であった。レースごとに白墨で馬名、騎手名が書かれたプレートを付け替えていた。馬名表示欄の横幅は狭かったため、7文字以上の馬名の場合は2行に分けて書かれていた。

レストラン・軽食・売店

東京競馬場はレストランや売店などが充実していて、飲食店はラーメン・焼きそば・カレーライスなどのファストフードから有名ホテルがプロデュースするレストラン・カフェまで約70店舗が軒を構える。フジビュースタンド2階西側・1階東側およびメモリアルスタンド地下にはフードコートがある。フジビュースタンド5階及び6階の指定席エリアの外には10店舗のレストランがあり、ゆっくりと腰を据えて食事ができる。また、コンビニエンスストアやスポーツ新聞競馬新聞を販売する売店もある。なお、店舗の中には本場開催時(年間延べ40日間)しか営業していない店舗もある。

場内ミニFM

1986年から場内サテライトスタジオに「ミニFM放送局」を開局・放送業務を開始した。当時の送信周波数は78.0MHzであった。

現在は場内実況放送の他、各放送局の音声を再送信している。送信周波数は以下のとおり。

アクセス

最寄駅は京王競馬場線府中競馬正門前駅で、専用歩道が用意されている。東京競馬開催時は競馬場線の増発と京王線と接続する東府中駅に下りの準特急が臨時停車するほか、府中競馬正門前駅から新宿駅方面に直通する急行電車が運行される。

また、少し離れたJR南武線武蔵野線府中本町駅からも専用歩道が用意されている。東京競馬開催時は南武線の川崎方面行きの電車が増発される。

西武多摩川線是政駅からもアクセス可能である。

中央高速バス(要予約)中央道府中…南門が至近。山梨県郡内・上野原方面からの利用客が多い。

京王線東府中駅から徒歩で向う場合、南口改札を出て南の方角へ歩いて行くと東門へアクセス可能。

1973年4月1日までは、競馬場西側に中央本線支線、通称「下河原線」の東京競馬場前駅があった。かつてはこの駅が国鉄で最も長い駅名であった。

主な競走

GI

Template:Col


GII

Template:Col


GIII

Template:Col


J・GII
J・GIII

特別競走

備考

  • 障害も含めた全24のGI級競走中、この東京競馬場で開催される競走は3分の1に当たる8競走に及ぶ。2007年まではジャパンカップダートも当競馬場で開催されていた(2002年は中山、2008年以降阪神)。
  • 「日吉特別」の名称は、競馬場の所在地(東京都府中市日吉町1-1)にちなむ。横浜市港北区日吉地区とは何ら関係がない。
  • ジャパンカップの開催日は、混雑緩和の意味で1日に施行する競走を11(通常12)に制限している。2005年までは日本ダービーの開催日も同じく11競走(2001年までは10)だったが、2006年からは、ダービーデーを盛り上げるということで、ダービー開催日に最終競走として目黒記念を施行している。目黒記念については薄暮競走相当の時間帯(17時発走)で施行するため、競走数は通常同様12となる。このほか、2005年の秋の天皇賞では「エンペラーズカップ100年記念」として戦後初の天覧競馬が行われたことから、この日についても全11競走に制限して開催された(2004年の中央競馬50周年記念のときにも天覧競馬が企画され同様の処置がとられる予定だったが、直前に起こった新潟県中越地震の被災者に配慮して中止となったため通常と同じ12競走で開催された)。

レコードタイム

  • †は基準タイム。
  • 2010年6月13日終了現在

芝コース(2歳)

距離タイム競走馬性別斤量騎手記録年月日
1400m1:21.5アニメイトバイオ54kg丸田恭介2009年10月18日
1600m1:34.1キングレオポルド55kg福永祐一2009年11月29日
1800m1:46.9フサイチリシャール55kg福永祐一2005年11月19日
2000m2:01.3フーガフューグ54kg松岡正海2009年11月7日

芝コース(3歳以上)

距離タイム競走馬性齢斤量騎手記録年月日
1400m1:19.8サンクスノート牝555kg蛯名正義2010年5月15日
1600m1:31.4ダノンシャンティ牡357kg安藤勝己2010年5月9日
1800m1:44.2チョウサン牡557kg松岡正海2007年10月7日
2000m1:57.2ウオッカ牝456kg武豊2008年11月2日
2300m2:18.5トウカイトニー騸557kg小林淳一2003年6月8日
2400m2:22.1アルカセット牡557kgL.デットーリ2005年11月27日
2500m2:29.8オペラシチー牡456.5kg佐藤哲三2005年5月21日
2600m     
3400m3:29.4モンテクリスエス牡453kg北村宏司2009年2月15日

ダートコース(2歳)

距離タイム競走馬性別斤量騎手記録年月日
1200m     
1300m1:18.1アースサウンド55kg後藤浩輝2009年11月8日
1400m1:23.1ユーワハリケーン55kg中舘英二2005年10月8日
1600m1:37.2リスペクトキャット54kg三浦皇成2008年11月29日

ダートコース(3歳以上)

距離タイム競走馬性齢斤量騎手記録年月日
1200m     
1300m1:16.4マイティスプリング牡355kg大庭和弥2005年10月8日
1400m1:21.9フェラーリピサ牡457kg内田博幸2008年5月31日
1600m1:34.6サクセスブロッケン牡457kg内田博幸2009年2月22日
2100m2:06.7ヴァーミリアン牡557kg武豊2007年11月24日
2400m2:28.6グルーヴィンハイ牡456kg田中勝春2007年2月18日

障害

距離タイム競走馬性齢斤量騎手記録年月日
芝3300m3:35.1メルシーエイタイム牡560kg西谷誠2007年6月9日
ダ3000m3:17.5シルクリスペクト牡560kg田中剛2005年5月14日
ダ3100m3:24.5テイエムアラムシャ牡459kg出津孝一2005年4月30日
ダ3285m<ref>本来は3300mで施行されるべきところを誤って設営したためで、当初は3300mレコードとしていたのを、新設コース扱いとなったためレコードではなく基準タイムに変更された。</ref>3:36.2†エイシンボストン牡760kg林満明2009年5月23日
ダ3300m3:36.2ギルティストライク騸660kg山本康志2010年5月22日

改修前を含めたレコードタイム(2歳)

距離タイム競走馬性別斤量騎手記録年月日
ダ1200m1:11.7クイックミスワキ54kg岡部幸雄1996年11月9日

改修前を含めたレコードタイム(3歳以上)

距離タイム競走馬性齢斤量騎手記録年月日
芝1400m1:19.7マグナーテン騸557kg岡部幸雄2001年5月20日
芝2300m2:18.3セイウンエリア牡456kg岡部幸雄1999年5月9日
ダ1200m1:09.2セレクトグリーン牡456kg田中勝春1999年11月14日
ダ1600m1:33.3クロフネ牡357kg武豊2001年10月27日
ダ2100m2:05.9クロフネ牡355kg武豊2001年11月24日
  • 現在存在する同距離において、改修前のほうがタイムの良いものを掲載。

府中の大欅

第3コーナー内側の俗に「大欅」(おおけやき)と呼ばれる所の下には、この地域の地名「是政」の由来となった井田摂津守是政の墓所がある。中継の際には必ず映り込むため、日本一テレビ放映の回数が多い墓所となっている。もともとはここも行政代執行の対象となったが、井田氏の子孫が日本刀をふるって抗議したため、史跡として保存された。

俗に「大欅」と呼ばれるが、実際に植えられているのはではなく(エノキ)である。芝コースがCコースおよびDコース使用の場合、テレビ中継では残り800メートル地点のハロン棒が大欅の後ろに隠れてしまう。観戦の妨げとなるにもかかわらずこの木が切られずにいるのは、この付近の木を切った2人の人夫が2人ともその後急死したため墓のたたりと恐れられ、残った1本を切ることを引き受ける人がいなくなったという説がある(墓地ごと移転すればよいのにと言った人もまもなく病死したともいわれている)。この話は寺山修司の著書の中で語られている。だが、墓参りの度に邪魔な木を切っている家族には何も起こらないという。

競走中の競走馬・騎手も第3コーナーで落馬、故障など事故にあって再起不能になっているケースや、故障でもないのに馬が走らなくなるなどの競走中止の事故も少なくない。近年の有名な例では1998年11月1日サイレンススズカ(第118回天皇賞・秋)がある。このため、競馬ファンの間で魔の第3コーナーといえば、この東京競馬場の第3コーナーか京都競馬場の第3コーナーを指す。

府中千八展開要らず

「府中の千八、展開要らず」。競馬評論家としても活動していた大橋巨泉が作った<ref>「ボクの作った格言」(『巨泉の重賞競走予想全書』p.1539) </ref>この格言は、東京競馬場の1800メートルの競走は、コース設計上、どの馬も不利を受けることが少ないうえ、ほとんどの距離適性をもつ馬が走れる距離でもあるため、実力どおりに収まりやすい(いわゆるフロックが少ない)ということ。特に毎日王冠は数多くの実力馬が勝ってきていることでも知られている。逆に、2000メートルで施行される秋の天皇賞は、コース設計上、どうしても内枠の馬が有利だといわれている。

姉妹提携

エプソム競馬場盛岡競馬場と姉妹提携を結んでおり、東京競馬場では交換競走としてエプソムカップ (GIII)、オーロカップ(オープン特別)が施行される。

盛岡競馬場との姉妹提携に関連して、場内に岩手県競馬(盛岡競馬・水沢競馬)専用場外発売所が開設されており、東京競馬開催日および場外発売日には当日の岩手県競馬の全競走および翌日(月曜を含む)のメイン競走の勝馬投票券を購入することができる。2005年度岩手競馬全日程終了までは馬場内B投票所に開設されていたが、2006年4月8日(2006年度岩手県競馬開催初日)からメインスタンド1階・101投票所に移転した。

  • 2004年10月9日に台風接近のため中止となった東京競馬の代替開催が2日後の10月11日に行われたことにより、同日に盛岡競馬場で開催された統一GI競走・マイルチャンピオンシップ南部杯を含む全競走が同場外発売所で発売され、南部杯はターフビジョン・場内テレビでの実況放映も行われた。
  • 2004年から、敬老の日(9月第3月曜日)を最終日とする3連休()における変則開催で敬老の日当日にも中央競馬が開催されるようになったことに伴い、当日の岩手県競馬の全競走も同場外発売所で発売が行われる。なお、同日がダービーグランプリ開催日と重複した場合は、同競走の実況放映がターフビジョン・場内テレビで行われていた。

その他

Template:雑多な内容の箇条書き

画像:Tokyo racecourse paddock.jpg
正門脇にあるパドック(2007年5月撮影)
  • 毎年5月5日には競馬場に近接する大國魂神社で祭事の「くらやみ祭り」が行われるが、2006年までは、5月5日が競馬開催の土・日曜日と重複した場合、その前後に競馬開催日を振り替えていた(これは関東で第3場開催および関西で開催が行われる場合も同様に振り替えていた)。2002年のNHKマイルカップは土曜日である5月4日に施行されたが、平地のGI級競走が土曜日に施行されるのは非常に稀なケースである。
  • 荒井由実1976年に発表した「中央フリーウェイ」(アルバム『14番目の月』収録)の歌詞にある「右に見える競馬場」とは東京競馬場を歌ったものであるといわれており、テレビなどでも中央自動車道がよく映る。なお、「左はビール工場」とあるのは競馬場から高速道路を挟んで存在するサントリー武蔵野ビール工場を指すといわれている。この曲は2009年5月23日に東京競馬場で行われた「フリーウェイステークス」の本馬場入場曲に使用された<ref>小塚歩アナ「入場曲に“遊び”を!」(ラジオNIKKEI競馬実況web、2009年5月26日)</ref>。
  • 毎年4月から6月(平年度の第2・3回開催)は、日清製粉グループが特別協賛し、ファミリー層に向けたステージイベントや、スペインの洋菓子「チュロス」を販売する特設ブースを設置している(重賞競走のテレビ放送用のインタビューが行われる検量室のインタビューパネルにも日清製粉のロゴマークが貼り付けられている)。
  • 2005年10月22日、同競馬場の第12競走(最終競走)において、当時の日本の公営競技投票券史上最高配当記録となった1846万9120円(三連勝単式)が飛び出した<ref>2005年4回東京5日目12R サラ系3歳上1000万下Yahoo!スポーツ 競馬</ref>。これは2008年6月5日競輪で7969万8600円の配当が飛び出す(平塚競輪場チャリロト)まで日本の史上最高配当記録であった。その後も、日本の競馬および単一の競走を対象とした配当としては最高配当記録であったが、2009年2月4日に船橋競馬場で三連単の配当金1911万円が記録され、そちらに譲る形になった。
  • 2006年の春季からは、NHKマイルカップからヴィクトリアマイル、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)そして安田記念まで5週連続でGI級競走が開催される。これに伴い独自の試みとして、「GIレースクイーン」と題し、各GI競走ごとに1名ずつ担当のグラビアアイドルを起用するようになった。
  • 東京競馬場でのGI級競走(ジャパンカップ・安田記念など外国馬が出走する場合を除く)では、出走馬のゼッケンの片方に馬名が、もう一方に当該競走名と回次(例:第1回ヴィクトリアマイル)が記載されている(地方競馬の重賞競走においても同様の形式がとられている場合がある)。なお、他の競馬場(中山中京京都阪神)で行われるGI級競走では、GII級以下の競走同様、両サイドに馬名が記載されている(外国馬が出走する場合は、このうち片方が英文馬名となる。このゼッケンは1983年からジャパンカップに限り採用し、1987年秋以降、他の競走にも順次拡大した)。

主な元所属調教師

1978年に美浦トレーニングセンターが開設されるまでは競馬場で調教が行われていた。

関連項目

脚注

Template:Reflist

外部リンク

Template:Commonscat

Template:日本の競馬場en:Tokyo Racecourse fr:Hippodrome de Fuchu zh:東京競馬場

個人用ツール