図書館

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2010年1月24日 (日) 13:25時点における版

図書館(としょかん)とは、図書、雑誌、視聴覚資料、点字資料、録音資料等のメディアや情報資料を収集、保管し、利用者への提供等を行う施設もしくは機関である。

目次

概要

実物資料を中心に扱う博物館、非定型的文書資料を中心に扱う公文書館とともに基礎的な蓄積型文化施設であり、出版物を中心に、比較的定型性の高い資料を蓄積するものである。

一般に、娯楽を目的とする図書館と学習や調べ物をするための図書館とに分かれる。図書館の利用者層や蔵書形態も様々で、児童図書中心とした図書館や、漫画のみを扱ったまんが図書館、学生に学習室を開放したり社会人に利用者層を絞った図書館、小学校等に付随する学校図書館等がある。

図書館とは、明治中期に英語のlibraryから訳された訳語(和製漢語)。「図書館」は、地図(図版)の「図」、書籍の「書」を取って、図書とし、図書を保存する建物という意味であった。

図書館の歴史

世界

画像:Strahov Monastery 001.jpg
中世の神学校の図書館。チェコ プラハ ストラホフ修道院

世界史上早期の図書館として有名なものに、紀元前7世紀アッシリアアッシュールバニパルの宮廷図書館(アッシュールバニパルの図書館)がある。アッシリア滅亡時に地下に埋もれたまま保存されたこの図書館の粘土板文書群の出土によって、古代メソポタミアの文献史学的研究が大きく前進した。さらに下ってヘレニズム時代になると、紀元前3世紀アレクサンドリア図書館が著名である。これには薬草園が併設されており、今日の植物園のような遺伝資源の収集も行われていた。つまり、今でいう図書館、公文書館博物館に相当する機能を併せ持っていたのである。この図書館は、付近を訪れる旅人が本を持っていると、それを没収して写本を作成するというほどの徹底した資料収集方針を持ち、古典古代における最高の学術の殿堂となっていた。

歴史的には、学術研究用に資料を集めた場として、学者貴族以外の者は利用できなかったり、利用が有料であった時代が長い。中世には、本一冊で家が買えるほど貴重なものであったため、鎖で本棚に繋がれていた。グーテンベルク印刷術によりが大量生産できるようになって初めて「誰でも無料で」の原則が広まり始めた。

日本

日本の図書館の歴史は、文庫、書庫、書府、経蔵や書籍館(しょじゃくかん)に遡る。近代以前の日本における図書館(的な施設)としては図書寮(ずしょりょう)や芸亭(うんてい)、金沢文庫足利学校などが有名である。

日本初の公共図書館青柳文庫であり、仙台藩藩校明倫養賢堂から分離独立した仙台医学館構内にTemplate:Jdateに設置され、身分に関係なく閲覧・貸出がなされた<ref>青柳文庫とは。宮城県図書館だより「ことばのうみ」第23号 Template:Jdate発行)</ref>。国による近代的図書館は、Template:Jdate文部省によって設けられた書籍館がある。図書館という名前が初めて採用されたのは、Template:Jdate東京大学法理文学部図書館とされている。その後、図書館という名称が普及していき、Template:Jdate公布の図書館令において図書館という語が用いられたことで定着した。

戦前の図書館としては帝国図書館が有名である。

図書館の機能

図書館の機能は大きく分けて六つある。

図書館資料の収集

図書、新聞雑誌を初めとして、CD等のマルチメディアの収集を行う。この時、利用者の立場に沿った収集方針を定め、計画的に収集していく。また、利用されなくなった資料のうち、保存するだけの資料価値が乏しいと判断されたものは定期的に廃棄(除籍という)して、資料の整理を行う。

図書館資料の整理

資料は適切に整理されていないと利用価値がない。収集された資料は各館が定めた分類法(日本の公立図書館等では、「日本十進分類法」に沿ったものが多い)により分類番号等を付けて利用されやすいように整理する。また資料ごとに日本目録規則に従って目録が作成されており、これを検索することによって資料の情報を得る。

図書館資料の保存

各種資料はその材質に応じて適切に保存する必要がある。また、図書等の劣化に対応して、補修を行ったり、貴重な資料に関しては(例えば、電子的な)複製の作成も行なう。さらに増大する新規資料を保存していく場所の確保も重要である。その一つの方策として前述の除籍がある。

図書館資料の提供

図書館の最大の業務は資料・情報提供である。図書館資料の貸出、レファレンスサービスレフェラルサービス、朗読サービス、複写サービス、アウトリーチサービス等を提供する。また、司書等による情報検索サービス等も行われている。

なお、貸出方式にはニュアーク式、ブラウン式、逆ブラウン式、回数券式、一括ブラウン式、フォトチャージング式、リーダーズ・トークン式、ライブラリー・トークン式、コンピューター方式等がある。

集会活動、行事の実施

図書館利用の広報活動のことである。

資料及び図書館利用に関する指導

図書館の利用のガイダンスを行うことである。

図書館資料

図書館資料書籍雑誌新聞などの逐次刊行物が中心である。大学図書館などの専門性の高い図書館では、歴史的な文献などをマイクロフィルムに記録し保存している。

20世紀後半からは、ビデオテープやDVDCD等の電子媒体によって提供される視聴覚資料や縮刷版も提供されるようになった。漫画も許容されるようになった。

図書館資料は時代と共に拡大されているが、図書館の自由と公共の福祉との折り合いが難しい事例も発生している。

図書館の設備

図書館には、開架式図書館閉架式図書館がある。

一般的な開架式図書館の場合、室内に書架が並んでいる。書架には書籍などがブックエンドで仕切られて収納されており、利用者は自由に手にとって見ることが出来る。書架に並べきれない書籍は書庫に収納されている。書架の近くにはレファレンスルームが設けられている。出入り口付近のカウンターには司書などの図書館員が常駐し、貸出などのサービスを行っている。建物の外には、早朝・夜間の閉館時や休館日に図書館資料を返却する為にブックポストが用意されている。

蔵書の検索や自動貸出し、インターネットを閲覧できる端末を備える図書館もある。また図書館の出入り口にはブックディテクションシステムが設置されている事が多い。

図書館の提供サービス

図書館が行っているサービスを「図書館奉仕(英:Library Services)」といい、代表的なものには次のものがある。

インターネットで蔵書の検索・予約を行える図書館も増えている。この他に新着情報サービスや選択的情報提供(SDI)、ディジタル参考調査なども考えられている。

図書館の種類

  1. 設置者別
    1. 国立図書館 national library
    2. 公立図書館(都道府県、市町村立) public library
    3. 私立図書館 private library
  2. サービス対象別
    1. 国立図書館(全出版物の収集) national library
    2. 公共図書館(地域サービスを目的とする図書館で移動図書館を含む) public library
    3. 大学図書館 university library, college library
    4. 学校図書館(小、中、高等、特別支援) school library
    5. 専門図書館(特定の分野に特化した資料収集を行っているもの。企業内専門図書館も含む) special library
    6. その他(病院患者図書館船員図書館刑務所図書館点字図書館自衛隊図書室幼稚園図書室教会図書館大統領図書館など)

日本の国立図書館

日本の専門図書館

世界の主な図書館

画像:Grande bibliotheque du Quebec-centre.jpg
カナダ・ケベック市立図書館の開架書架

インターネット上の「図書館」

インターネット上の「図書館」は電子図書館と呼ばれる事もある。

図書館の規模

日本には2008年現在、私立図書館も含めて3126の公共図書館があり、約3億7473万冊の蔵書を所蔵している<ref>Template:Cite web</ref>。大学図書館は1660館であり、約3億896万冊の蔵書を所蔵している<ref>Template:Cite web</ref>。都道府県や政令指定都市の公立図書館や大学図書館の中には100万冊以上の蔵書を所蔵する図書館が数多く存在する。

日本最大の図書館は国立国会図書館である。世界の国立図書館の中には、書籍を含めて数千万単位の図書館資料を所蔵する図書館もある。アメリカ議会図書館ロシア国立図書館 (モスクワ)中国国家図書館大英図書館などが有名である。

図書館に関する法律や規則

設置

図書館は種類によって、設置の根拠となる法律が異なる。

公立図書館、民法上の公益法人または日本赤十字社が設置する私立図書館は、図書館法により規定されている。

学校の図書館は学校の種類で異なる。大学図書館は文部科学省令である大学設置基準に規定されており、設置の義務がある。都道府県教育委員会または市町村教育委員会もしくは学校法人が設置する学校に設置される学校図書館は学校図書館法により規定されており、設置の義務がある。図書館ではあるが、著作権法31条の適用外であるため、資料の複写は許されていない。幼稚園図書室幼稚園設置基準により規定されており、努力規定である。また単なる図書室であって図書館ではない。

国立国会図書館東京本館、国立国会図書館関西館および国立国会図書館国際子ども図書館ならびに国立国会図書館が司法、行政各部に設置する支部図書館は、国立国会図書館法に規定されている。

このほかに特定の職種を対象とした図書館にも根拠法がある。例えば船員図書館港湾法に基づく福利厚生のための図書館である。

その他

日本の図書館は厚生労働省によって特定建築物に指定されており、図書館施設の環境衛生等に関する義務規定がある。 また公益法人である日本図書館協会図書館員の倫理綱領などを定めている。

歴史

近代の日本における図書館関連の旧法令としては図書館令公立図書館職員令改正図書館令が挙げられる。

図書館に関する研究

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資料組織論図書分類法など図書館の運営を研究する図書館学が古くからある。また近年、図書館学と情報学を融合させた社会学的な図書館情報学も研究されている。

脚注

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参考文献

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関連項目

外部リンク

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