半減期

出典: Wikipedio

2005年8月27日 (土) 15:09時点における Chobot (会話) による版

半減期はんげんきHalf-life)は、放射性同位体放射線を放射、崩壊して別の元素に変わるとき、元の質量の半分が別の元素に変わる期間を言う。これは同位体の安定度を示す値でもあり、半減期が短ければ短いほど不安定な元素ということになる。原子の崩壊は自然に起きる物で、崩壊までの期間は確率によってのみ左右される。一つの原子を相手にして、その原子がいつ崩壊するか予想することは出来ない。

放射性元素では、すべての原子がある時間内に崩壊する確率は等しい。何百万かの原子で構成されるサンプルをつくると、崩壊する確率に応じて一定の速度で内部の原子が崩壊をしていくことになる。この速度を言い換えた値が半減期であり、はじめに存在した状態の半分が崩壊するまでにかかる時間のことである。この値は各同位体で定数となる。

式で表すと次のようになる。

各時点で残存する原子数をNとして、放射壊変する原子数に比例して減少していく様を常微分方程式で表すと。

<math>\frac{dN}{dt}= -\lambda\mbox{N}</math>

となる。λは核種に固有の壊変定数である。この常微分方程式を解くと、各時点での放射能の強さ(単位時間当たりの壊変数)Αは

<math>A_{t} = A_{0} e^{-\lambda t}</math>

と表させる。式を変形して、放射能が半分になる時間と壊変定数との関係を求めると。

<math>t_{1/2} = \frac{1}{\lambda}ln\frac{A}{A/2} = \frac{0.693}{\lambda}</math>

となる。

放射壊変と壊変定数は核種に固有な値をとるので、半減期(放射能の減衰)を測定すると核種を推定できる。

また、物質の流出入が閉じた系(化石、火成岩など)では放射能の減衰度合いと半減期から逆算して年代測定に用いられる。

関連項目

ca:Període de semidesintegració cs:Poločas rozpadu da:Halveringstid de:Halbwertszeit en:Half-life eo:Duoniĝtempo es:Vida media et:Poolestusaeg fi:Puoliintumisaika fr:Demi-vie it:Emivita ko:반감기 nl:Halfwaardetijd pl:Czas połowicznego rozpadu pt:Meia-vida sr:Време полураспада sv:Halveringstid zh:半衰期

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