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トート・タロット
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'''トート・タロット''' (Thoth Tarot) とは、[[近代西洋儀式魔術]]の[[魔術師]]、[[アレイスター・クロウリー]]がデザインし、女流画家[[フリーダ・ハリス]]が描いた[[タロット]]である。 == 歴史 == まず[[1944年]]に、クロウリーによるタロット解説書『[[トート]]の書』の挿絵として発表される。しかしカードとしての出版は長らく叶わず、[[1969年]]になって、ようやくカード化された。主な特徴として、やや大判のサイズとサイケデリックな絵柄が挙げられる。タロット愛好家からの評価は高い。しかし、出版年からも分かる通り、クロウリーの死後に出版されている為、実際に彼自身が選んだ図柄が出版されているか不明で、近年では[[魔術師 (タロット)|魔術師]]のカードが複数枚入ったセットも出版されている。その他のカードにおいても同様に、クロウリーの指示によってハリスの描いた、ラフではない絵が複数枚ある事でも有名。 == 他のタロットとの相違点 == [[ウェイト版タロット|ウェイト版]]などと同じく、[[黄金の夜明け団]]の教義に基づいてはいるが、クロウリー独自の解釈も加わっており、かなり相違点がある。 一例として、ウェイト版では、[[マルセイユ版タロット|マルセイユ版]]などの伝統的なものと違い 、[[大アルカナ]]の「[[正義 (タロット)|正義]]」と「[[力 (タロット)|力]]」の番号が入れ代わっていたが、トート・タロットではマルセイユ版の数列と同じになっている。また、大アルカナや小アルカナのカードの名称変更が多い。 名称変更された大アルカナは、 *'''『正義』 <code>JUSTICE</code>''' が '''『調整』 <code>Adjustment</code>''' *'''『力』 <code>STRENGTH</code>''' が '''『欲望』 <code>Lust</code>''' *'''『節制』 <code>TEMPERANCE</code>''' が '''『技』 <code>Art</code>''' *'''『審判』 <code>JUDGEMENT</code>''' が '''『永劫』 <code>The Aeon</code>''' *'''『世界』 <code>THE WORLD</code>''' が '''『宇宙』 <code>The Universe</code>''' 以上の5枚である。 [[小アルカナ]]の方は人物札が、'''『騎士』 <code>Knight</code>'''、'''『女王』 <code>Queen</code>'''、'''『王子』 <code>Prince</code>'''、'''『王女』<code>Princess</code>'''(代表的なタロットでは王、女王、騎士、小姓)に、それぞれ変更されている。そのほか、大アルカナ、小アルカナとは別に、「獣の印」とよぱれる一筆書きの[[六芒星]]が描かれたカードが入る版もある。 == カードの概説 == トートタロットでは一般的に呼称される[[大アルカナ]]を『'''アテュ'''』と呼称し、[[小アルカナ]]を『'''スモール・カード'''』と呼称している。スモール・カードの人物札は『コート・カード』と呼称しており、一般的なタロットと同じである。 === アテュ === *'''0 『愚者(The Fool)』''' : *'''I 『魔術師(The Magus)』''' :裸の魔術師が描かれている。 *'''II 『女司祭(The Priestess)』''' : *'''III 『女帝(The Empress)』''' : *'''IV 『皇帝(The Emperor)』''' : *'''V 『神官(The Hierophant)』''' : *'''VI 『恋人(The Lovers)』''' : *'''VII 『戦車(The Chariot)』''' :[[ウシ|牛]]・[[鷲]]・[[天使]]・[[ライオン]]の[[スフィンクス]]を従え、[[聖杯]]を抱え持つ御者の姿が描かれている。 *'''VIII 『調整(Adjustment)』''' : *'''IX 『隠者(The Hermit)』''' :隠者が持つ[[ランプ (照明器具)|カンテラ]]が光輝いている。右下に[[ケルベロス]]、左下には[[精子]]が描かれている。 *'''X 『運命の輪(Fortune)』''' :「絶えず流動する宇宙」だとされる。 *'''XI 『欲望(Lust)』''' :七つの顔を持つ獣に乗った女が描かれている。これは[[大淫婦バビロン|ベイバロン]]とされている。 *'''XII 『吊られた男(The Hanged Man)』''' :逆さに磔にされた男の姿が描かれている。 *'''XIII 『死神(Death)』''' :[[死の舞踏]]を舞う漆黒の死神の姿が描かれている。 *'''XIV 『技(Art)』''' :二つの顔を持つ[[錬金術師]]が、大釜の中に火と水を注ぎ混ぜ合わせている。 *'''XV 『悪魔(The Devil)』''' :三つ目の山羊は[[バフォメット]](あるいは[[パーン (ギリシア神話)|パーン]])を表す。 *'''XVI 『塔(The Tower )』''' :建物が炎などにより破壊されている。 *'''XVII 『星(The Star)』''' : *'''XVIII 『月(The Moon)』''' :基本構成は従来の物と同じだが、二人の[[アヌビス]]が向かい合っている図が描かれている。 *'''XIX 『太陽(The Sun)』''' :太陽の周りを[[黄道十二宮]]が取り囲んでいる図が描かれている。 *'''XX 『永劫(The Aeon)』''' :中央に[[ホルス]]が描かれている。 *'''XXI 『宇宙(The Universe)』''' : == 参考文献 == *アレイスター・クロウリー『トートの書』(1991年、国書刊行会)ISBN 4-336-04647-6 == 外部リンク == *[http://trionfi.com/0/s/ Tarot Museum] {{DEFAULTSORT:とおとたろつと}} [[Category:タロットデッキ]] [[Category:カバラ]] [[Category:近代西洋儀式魔術]] [[Category:セレマ]] [[en:Thoth tarot deck]] [[nl:Thoth tarot]] [[pt:Tarô de Thoth]] [[ru:Таро Тота]] [[simple:Thoth tarot deck]]
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