Microsoft Windows 98

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Template:Infobox OS version Microsoft Windows 98(マイクロソフト ウィンドウズ きゅうじゅうはち)は、マイクロソフト1998年に発売したPCOSである。当初1997年に発売されるとアナウンスされており、Windows 97という仮称でも呼ばれていた。コードネームはMemphis(メンフィス)。通常版日本語パッケージの希望小売価格は24,800円。なお、本記事では1999年に発売されたWindows 98 Second Edition(~セカンドエディション)略称98SE(Windows 98 SE)を含めて記述する。

目次

概要

Windows 95 OSR2 (OEM Service Release 2)以降から引き継いだ機能として、USBIEEE 1394(ただしWindows 98では暫定的な対応となっており、正式対応はWindows 98 SEから)などのインタフェースに対応。また、ファイルシステムとしてFAT32にも対応しているため効率的なディスクの管理ができ、大容量のハードディスクドライブも使えるのもWindows 95 OSR2以降と同様である。

ウェブブラウザInternet Explorer 4.0をOSに統合し、ネットワーク上のファイルもローカルファイルと同様に操作ができる点もWindows 95 OSR2.5を踏襲している。

Windows 95と一線を画している特徴の一つとして、スタートメニューもドラッグアンドドロップの対象となった点が挙げられる。また日本語版では、システムフォントとして全角のひらがなとカタカナの文字の横幅が小さくなった「MS UI ゴシック」が新たに導入され、これに伴い、ウインドウのメニューバーなどに使用されていた半角カナを廃し全角カナに統一された。

1999年9月10日にはWindows 98 Second Edition (Win98 SE) 日本語版が発売された。こちらはInternet Explorer 5.0を搭載し、また新たにDVD-ROMなどのサポート、USB 1.1対応やIEEE 1394の対応の強化、他にも機能の拡張や西暦2000年問題などのバグの修正などが行われている。Windows 98 SEのリリース要因にはアメリカの放送局CNNテレビ番組に出演していたビル・ゲイツの目の前でWindows 98がクラッシュするというハプニング<ref>Windows 98 crashes during Gates' Comdex demo</ref>があったためリリースしたとも言われている。

Windows 98はWindows 9x系のOSでWindows 95等と同様32ビットと16ビットのコードがカーネル混在しており、システムの随所でMS-DOSのコードを呼んでいること、メモリ保護が不十分にしかなされていないこと、システムリソースと呼ばれる領域の一部が64キロバイトという狭い領域に制限されていることなどが要因で動作が不安定になる場合も多い。このため、Windows NT系と比べて安定性は低い<ref>このため、マイクロソフトはWindows 95を以て32ビット/16ビット混在カーネルのWindowsの開発は打ち切り、Windows NT 4.0で完全32ビットOSへの移行を計画していた。しかし、企業向け機能を盛り込んだ故にビギナーにはハードルが高いものとなったほか、Windows 95の大ヒットにより周辺機器のサポートが95優先となり、NT用のドライバは作られないこともままあるなどしたため、本製品がリリースされた経緯がある。Template:要出典</ref>。しかし、9x系の安定性についてはドライバやハード面の影響も大きく、Windows 98に最適なデバイスやドライバ、OSや使用ソフトに見合ったマシンパワーがあればさほどブルースクリーンフリーズに見舞われることはない。

また、本OSの後継にあたるWindows Meや別系統(NT系カーネル)のWindows 2000Windows XPなど後継のOSよりも要求されるマシンスペックが低いこと、古いソフトが動作することなどから、マイクロソフトによるサポートが終了(後述)した現在においても一部(主として専用システム)で利用されている。中古パソコンやジャンクパソコンの有効活用<ref>この件については、後発の9x系カーネルのWindows MeおよびNT系カーネルのWindows 2000も同じ事がいえる。</ref>、Virtual PCVMwareなどの仮想マシン上でのゲストOSとしての利用、後継OSでは動作しないゲームソフトのため等の場面が考えられる。特にWindows Meではシステムの安定性に問題があったため、法人ユーザー向けのPC製品には2002年ころまでWindows 98 SEがプリインストールされた機種が販売されていた。

2009年1月現在、マイクロソフトの各種サポートが打ち切られていることからWindows 98に対応する製品は一部のゲームソフト周辺機器を除いてほとんど姿を消している(動作はするが、サポートしないものも含む)。マイクロソフトのサポート終了後、Windows XPなどのNT系統への移行が加速しているのが窺える。また、Windows98に対応することはPC-9800シリーズでの動作をもサポートしなければならないことを意味するため(Windows 2000が最後のPC-9800シリーズ対応、すなわち最後の非PC/AT互換機対応OSだが、こちらはNT系統であるため未だ対応するソフトが多い)、Windows98をサポートしないことにはプログラム検証の負担を軽減できることや機種依存コードを記述可能になるなどのメリットもある。

また1999年以前に登場したWindows 98及びWindows 98 SEは広帯域接続ブロードバンドインターネット接続)の普及が本格化する前に発売された為MTU値等の設定が電話回線(ダイヤルアップ接続)に最適化されており、ADSLFTTHといった大容量・高速回線で回線本来の性能を発揮できない(ただし、レジストリでMTU値などの設定をブロードバンド回線向けに最適化できる)。

Windows 98とWindows 98 SE(および後継のWindows Me)は、2006年7月11日限りでセキュリティホール対策モジュール提供などのサポートが打ち切られた<ref>Windows 98、および Windows Me に対するサポート終了のご案内(マイクロソフト)</ref><ref>当初は2004年1月16日限りでサポートを打ち切る予定だった。</ref>。2007年5月2日、独立行政法人情報処理推進機構は、「サポートが終了したOSの利用は非常に危険な行為である」とアナウンスしている<ref>コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[4月分]について(情報処理推進機構)</ref>。

システム要件

  • PC/AT互換機またはPC-9800シリーズ
  • 486DX 66MHz以上のプロセッサ(2.2GHz以上のPentium4CeleronクラスのCPUではインストール不可能な場合もある)
  • 16MB以上のメインメモリ(32MB以上を推奨。メモリ管理プログラムの関係で約1GB以上のメモリを搭載したPCでは基本的に動作不可能。動作させるには、事前にシステムの側でメモリへのアクセスを制限する必要がある<ref>Template:Cite web</ref>)
  • 200MB - 380MBの空き容量があるHDD
  • 光学装置 CD-ROMまたはDVD-ROMドライブ
  • ディスプレイ VGA(640×480)以上の解像度を備えたディスプレイアダプタ
  • 入力装置 Microsoft Mouse、もしくは互換ポインティングデバイス

出来事

1998年
6月25日 - Windows 98(英語版)発売。
7月25日 - Windows 98(日本語版)発売。
1999年
5月5日 - Windows 98 Second Edition(英語版)発売。
8月2日 - Service Pack 1公開<ref>Template:Cite web</ref>。
9月10日 - Windows 98 Second Edition(日本語版)発売。
2004年
1月12日 - Windows 98/98 SEのサポートを延長。
2006年
7月11日 - サポート終了。

出荷・販売本数の推移

  • 1998年6月29日 - 米国で53万本<ref>『日経産業新聞』1998年7月6日付。</ref>
  • 1998年7月16日 - アップデート版のみで100万本以上販売<ref>『日本経済新聞』1998年7月17日付夕刊。</ref>
  • 日本での初回出荷47万本。
  • 1998年7月27日 - 日本で、発売から2日でパッケージ25万本を販売(29日、IDCジャパン発表)<ref>『日経産業新聞』1998年7月30日付。</ref><ref>『日本経済新聞』1998年7月30日付朝刊。</ref>
  • 1998年8月3日 - 日本で、発売から9日でパッケージ33万本を販売(8月、GfKジャパン発表)<ref>『日経産業新聞』1998年8月7日付。</ref>
  • 1998年8月14日 - 日本語版の販売本数40万本<ref>『日経産業新聞』1998年8月17日付。</ref>
  • 1998年8月25日 - 日本語版の販売本数50万本<ref>『日本経済新聞』1998年8月26日付朝刊。</ref>
  • 1998年10月20日 - 全世界1000万本<ref>『日本経済新聞』1998年10月21日付夕刊。</ref>
  • 1999年2月 - 全世界2500万本<ref>『日経産業新聞』1999年2月18日付。</ref>
  • 1999年3月末 - 日本で335万本を出荷(IDCジャパン発表)<ref>『日経産業新聞』1999年7月13日付。</ref>

脚注

<references />

外部リンク

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