Microsoft Windows 2000

出典: Wikipedio


Template:Infobox OS version Microsoft Windows 2000マイクロソフト ウィンドウズ にせん)はマイクロソフトWindows NT 4.0の後継バージョンとして2000年に発表したWindows NT系オペレーティングシステムである。米欧で2000年2月17日に発売、日本では2月18日に発売された。略称はWin2000、Win2k、W2K。内部バージョンはWindows NT 5.0。また、Windows 2000は当初、「Windows NT 5.0」として開発・発表されていた<ref>Microsoft、NT 5.0の製品名を「Windows 2000」へ変更</ref>。

目次

概要

Windows 2000はWindows 9x系に比べて安定性・堅牢性に優れたNTカーネルをもとに開発された。主に業務用として位置付けられている。しかし、開発当初からWindows NT系とWindows 9x系の統合が計画されていたため一般ユーザーへも十分に対応できるよう9x系のユーザーインターフェースも多く取り込まれている。また後に発売されたWindows Meが不安定だったこともあって、2000とMeを比較した上で2000を選択するユーザーも多かった。なお、同社の家庭用ゲーム機Xbox」には軽量化されたWindows 2000のカーネルが採用されている。

ビジネス向けのNT系と一般ユーザー向けの9x系を統合したWindows XPと比較すると、Windows 2000は起動が遅く、一般ユーザー向けの機能が揃っていない。しかし、起動後はWindows 2000の方がWindows XPより軽快に動作し、アプリケーションソフト起動時の物理メモリの消費量も、Windows 2000の方が少ない。

数度のサービスパックの適用により、安定性や使い勝手なども登場当初と比べると格段に向上したため(当初は各種ドライバ類が少なく、特にマルチメディア関連機器の多くに非対応という弱点を抱えていたが、次第に専用もしくはWindows XP互換のドライバが開発された)、Windowsシリーズの中でも特に高く評価されているオペレーティングシステムである。Windows 2000の後にWindows XP、Windows VistaWindows 7が発売されてきた現在においても、安定性や快適性が良いために多くのユーザーに愛用され、企業の業務端末やPOS端末などでもいまだに利用され続けている。ただ、新たなアプリケーションやウイルス対策ソフト周辺機器拡張カードについては、Windows 2000を対象から除外<ref>au Music PortおよびiTunes7.4以降、Microsoft Virtual PC 2007以降など</ref>するものも出始めている。

Windows NT系は移植性を高める設計が行われており、前バージョンのWindows NT 4.0ではPower PCやalphaなどの複数のプラットフォームに向けて販売されていた。しかしIA-32以外のプラットフォームが事実上消滅してしまったため、Windows 2000ではβ3までは複数存在していたものの、結局IA-32以外の発売は取り止めとなった。また、WindowsのPC-9800シリーズへの対応も事実上Windows 2000を最後に開発が打ち切られた。

しかしながら、Windows 98/98SE程ではないものの、Windows XP以降の後継のNT系Windowsよりも要求されるマシンスペックが低いことや、古いソフトが動作することなどから、中古パソコンやジャンクパソコンの有効活用<ref>Windows XP以降のWindowsと異なり、クリーンインストール後或いは上書き等によるアップグレードインストール後のプロダクトアクティベーションが要らないというメリットもある。</ref>、Virtual PC<ref>ただしWindows 7専用のWindows Virtual PCは除く。</ref>やVMwareVirtualBoxなどの仮想マシン上でのゲストOSとしての利用、XP同様、Windows Vistaでは動作しない一部のアプリケーションソフトを利用するため等の場面が考えられる。

Windows 2000の種類

Windows 2000では、ビジネスの規模や用途に応じて以下の4種類に分かれている。

  • Windows 2000 Professional(クライアント PC向け)
  • Windows 2000 Server(小規模サーバ向け)
  • Windows 2000 Advanced Server(中規模サーバ向け)
  • Windows 2000 Datacenter Server(大規模サーバ向け)

機能

Windows 9x系統からの機能

  • USBプラグアンドプレイによる容易な周辺機器の増設
  • ACPIによる電源管理機能
  • Windows 98と似た外観(操作性は改良されており、利便性はかなり向上している)
  • DirectXOpenGLといったマルチメディア及びゲーム環境への対応または強化
  • DVD-ROM等の大容量ディスクへの対応 など

Windows 2000での新機能

Active Directory(Server用の機能)
Active Directoryは、NT4.0サーバ以前に導入や利用されていた「NTドメイン」に代わる新たな概念として導入された。
NTFS5 (NTFS2000)
Windows NTで採用されているNTFSにさらなる改良を加えたファイルシステム。各ユーザーアカウントごとに使用できるディスク容量を制限できる「ディスククォータ」が装備された。また、ファイルシステムそのものを暗号化する機能も搭載され、セキュリティ保護に関連する機能が強化された。
Windows/Win32 Driver Model (WDM)
それまで、デバイスドライバは通常Windows 95とWindows NTでは異なるものが必要であった。しかし、この問題を解決するためWin32 Driver Modelが導入され、これに従って開発されたドライバはWindows 98/MeでもWindows 2000でも同じものが使えると謳われた(Windows 95とWindows NTもしくはそれ以前は未対応)。
しかし、結果的に目論見は失敗し、Windows Driver Modelへとスケールダウンすることになる。Windows Driver ModelとWin32 Driver Modelの違いは、ドライバのバイナリ互換 (Win32 Driver Model) であるか、ソース互換 (Windows Driver Model) であるかの違いである。
自動インストーラへの対応
アプリケーションを自動修復できるプログラムがある場合、備え付けのWindowsインストーラサービスによって自動的に修復される。また、Windows 98にもあったシステムまたはレジストリの自動修復機能も強化され、再セットアップ操作を極力排除している。

そのほかにも

などの機能追加及び強化が図られた。

Service Pack

Service Pack 1

2000年9月8日出荷開始。Outlook Express5.5を搭載した以外、不具合の修正が主で特に新機能はない。2002年8月1日にサポートが終了した。

Service Pack 2

2001年6月1日出荷開始。自動的に128ビット暗号機能がインストールされる。また、隠れた機能ではあるが互換性のないアプリケーションを仮想的に実行する互換性機能が導入される(別途使用可能にするための操作が必要になる)。2004年6月30日にサポートが終了した。

Service Pack 3

2002年8月9日出荷開始。反トラスト訴訟に基づく実装としてプログラムの追加と削除内にウェブブラウザ電子メールクライアント等の特定のアプリケーションをサードパーティ製アプリケーションに差し替える「プログラムのアクセスと既定の設定」を実装した。同一の機能がWindows XP Service Pack 1でも実装されている。また、Microsoft VMの削除や、別途レジストリの操作が必要だが137GB以上のハードディスク (48bit LBA) に対応した。2005年6月30日にサポートが終了した。

Service Pack 4

2003年7月3日出荷開始。Service Pack 4では、DVD-Audioのサポートのほか、USB 2.0IEEE 802.11に対応し、それらの規格を標準ドライバで対応することが可能になった。

Service Pack 4 ロールアップ 1 v1

2005年6月28日公開。新しいファイルシステムフィルタマネージャが導入された<ref>新 フィルタ マネージャ 機能は、 Windows 2000 で使用できます。</ref>。しかしリリース後にいくつかの問題が発見されたため、2005年9月12日をもって公開を停止、同v2に引き継がれることとなる。

Service Pack 4 ロールアップ 1 v2

2005年9月13日公開。現在、WindowsUpdateやダウンロードセンターにアクセスすると自動的にこちらが選択される。

サポート

2010年7月13日でWindows 2000の全サポートが終了する予定である<ref>Windows Vista RTM / Windows XP Service Pack 2 (SP2) / Windows 2000 製品のサポート終了についてのご案内</ref>。

出荷本数の推移

  • 2000年3月7日発表 - 米国で50万本<ref>『日経産業新聞』2000年3月7日付</ref>
  • 2000年3月14日発表 - 全世界100万本<ref>『日本経済新聞』2000年3月15日付夕刊</ref>
  • 2000年4月20日 - 150万本以上<ref>『日本経済新聞』2000年4月21日付夕刊</ref>

システム要件

Professional版について記述。

  • Pentium 133MHz以上のマイクロプロセッサ(またはx86互換プロセッサ。Pentium II 300MHz以上を推奨)
  • メモリ 初期バージョン~SP2は32MB以上のRAM(64MB以上を推奨。最大4GB。)
    ※SP3、SP4は64MB以上のRAM(128MB以上を推奨、最大4GB)
    ※Server版は128MB以上のRAM(256MB以上を推奨、最大4GB(Advanced Server版は、最大8GB))
  • ハードディスク 850 MB以上の空き容量(全体として2GB以上のハードディスク容量を推奨)
    ※Windows 2000からFAT32としてフォーマットできるのは32GBまで(Windows 98 SE以降のWindows 9xシリーズや別途のソフトウェアでフォーマットした場合は認識可能)。それ以上はNTFSでフォーマットされる。
  • ディスク装置 CD-ROMまたはDVD-ROMドライブ
  • ディスプレイ VGA以上の解像度を備えたディスプレイアダプタ
  • 入力装置 Microsoft Mouse、もしくは互換ポインティングデバイス

脚注

<references />

外部リンク

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