補助漢字

出典: Wikipedio

JIS X 0212 から転送)

補助漢字(ほじょかんじ)とは、JIS X 0208:1983に含まれない文字を集めた6067字の符号化文字集合である。1990年10月1日制定のJIS X 0212において規定され、JIS X 0208と組み合わせて利用する。

内訳は次の通りである。一般に、非漢字をも含めて補助漢字と呼ぶ。

JIS X 0212の制定には国文学研究資料館(当時)の田嶋一夫が大きく関与して、国文学研究資料館の書誌データベース構築における研究成果に基づいた文字選定を行っており、学問研究向きの文字集合となっている。ただ、収録された漢字の中には由来の不明確なものもある。また、「」の字はJIS X 0208にも含まれているが、それとは大きく異なる例示字形で16区17点に漢字として収録している。

Unicodeは制定時にJIS X 0212を原規格の一つとしたため、補助漢字を全て含んでいる。よってUnicodeベースのシステムではフォントさえあれば補助漢字を利用できる。ほかにEUC-JPISO-2022-JP-2ISO-2022-JP-1の符号化方式でも利用できる。しかしShift_JISでは符号化方式の制約により利用できず、Shift_JISでも利用できる設計の拡張文字集合として2000年JIS X 0213が制定されることになる。

JIS X 0213は第3水準および第4水準の文字として定められ、この制定により、JIS X 0212はJIS X 0213よりも下位の位置づけとなり、JIS X 0213を使用することが推奨されるようになった。その後の公的規格などにおいてもJIS X 0212ではなくJIS X 0213を使う事を推奨するものが増え、補助漢字はその位置を奪われつつある。2004年にはJIS X 0213:2004が制定されJIS X 0212に含まれる一部のグリフも変更されたが、JIS X 0212は過去の規格ということでJIS X 0212の文字は変更されなかった。一般でもWindows VistaのシステムフォントであるメイリオにはJIS X 0212が含まれないなど徐々に使用されなくなってきている。

参考文献


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