AKIRA
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プライバシー・ポリシー Wikipedioについて 免責事項 Template:Infobox animanga/Header Template:Infobox animanga/Manga Template:Infobox animanga/Footer Template:漫画 『AKIRA』(アキラ)は大友克洋による日本の漫画。講談社発行の漫画雑誌『週刊ヤングマガジン』で連載。アニメ映画化(1988年)、ゲーム化もされた。
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概説
近未来の荒廃した世界を描いた本格SF作品であり、緻密でリアルな描写や演出などが話題となり、漫画・映画共に大ヒットしたSF漫画の金字塔。題名の「AKIRA」は大友自身がファンであり、影響を受けた映画監督黒澤明に由来する。題字の毛筆による書は漫画家の平田弘史によるものである。
単行本は週刊誌と同じ大判サイズに小口への色付けを施すなど、凝った装丁になっている。日本国外ではアメリカンコミックのスタッフが着色した外国語版が流通しており、これを日本語に逆翻訳したものが『国際版AKIRA』及び『総天然色AKIRA』として日本で発売された。
アニメ映画の制作費には当時の日本のアニメとしては破格の10億円をかけている。制作手法としてアフレコではなくプレスコを採用している。通常リミテッドアニメーションでの人物の口の動きは3種類であるが、この作品では母音の数と同じ5種類で描かれている。音楽は芸能山城組が担当した。この映画は日本のみならず日本国外でも大人気となっており、日本アニメの再評価や輸出の増加に貢献した。スティーブン・スピルバーグは「わたしが作りたかったのは、こういう作品だったんだ」と評したTemplate:要出典。ビデオ化に際しても多くのカットに手を加えたり、音楽関係に手を加えており、今なお進化し続けている作品である。
現在、実写映画化が進行中。詳細は#実写版映画の項を参照。
プロローグ
1982年(劇場版は1988年)東京は崩壊、第3次世界大戦に発展し、世界は荒廃していった。
2019年。東京湾に浮かぶ、超高層ビルが林立する人工都市ネオ東京の外界へと続く遺棄されたハイウェイに暴走族の少年らが入り込んで疾走していた。メンバーの鉄雄は白髪の少年と接触事故(実際には接触しておらず少年の超能力によるもの)を起こし重傷を負ってしまう。謎の少年は、政府の超能力研究機関から、反政府ゲリラ(テロリスト)らによって連れ出された超能力者タカシであった。
鉄雄はタカシと共に研究機関に連れ去られ、そこで超能力が目覚め始める。
登場人物
劇場版と原作では人物の設定に多少の差異がある。ここでは両者に共通の事項を述べ、特に劇場版と原作で異なる部分についてはその点を説明する。
- 金田正太郎(かねだ しょうたろう)
- 本編の主人公で自称「健康優良不良少年」。ずば抜けた運動神経の持ち主であるとともに、走り屋としては度胸のある走りをする。そのすばしっこさや逃げ足の速さは、軍隊でも捕まえられないほどで、大佐を驚嘆させたことも。自分専用に改造したバイク(盗品)を駆り、日々を無目的な暴走行為に費やしている。学校での成績は、中の上で意外と頭がいい。細部の改造やチューニングは出来る様だが、モーターには詳しくない。暴走族チームのリーダー格で、仲間や走り屋連中からの人望も厚い。原作では職業訓練校の保健婦と関係を持っているらしく、妊娠させても大して意に介していなかったり、興奮剤のような薬物を日常的に摂取している描写もあるが、劇場版では省かれている。
- ケイを助けた事で、反政府ゲリラと関わるようになる。鉄雄とは幼少からの幼馴染であり庇護するような立場の親友として接していた。能力に覚醒し、薬物に溺れた鉄雄がリーダーとなった暴走族チーム「クラウン」との抗争で、鉄雄を追い込み銃口を突きつけるも引き金を引くことが出来ず、目の前で山形は殺害され、これがきっかけで鉄雄への復讐に走る事になる。劇場版では鉄雄と共にアキラの力に巻き込まれている。原作ではゲリラの一員としてケイやチヨコと行動を共にしていたが、覚醒したアキラの力に飲み込まれ、物語中盤は表舞台から一端姿を消す。後に地球の存在をも揺るがすアキラと鉄雄の力の発動の中で、第3次世界大戦を含む一連の出来事の真相を知る。名前の由来は『鉄人28号』の主人公、金田正太郎から。ちなみに本編では姓で呼ばれ、「正太郎」と呼ばれる場面は無い。
- 事件の終了後は、ケイ、チヨコ、甲斐らと共に「大東京帝國」をアキラ、鉄雄から引き継ぐ。
- クリーニング店経営の両親と障害を持つ弟がいたが、父親は弟の看病疲れで倒れてアルコール依存症を患い、母親は蒸発。父親に扶養能力が無くなった事で、養護施設入りに。その後は寄宿制の中学校に入学するも、翌年に非行に走り、さらに警察沙汰を起こして退学。職業訓練校に編入し、バイクチームを結成する。
- 2003年9月5日生まれ。
- 島鉄雄(しま てつお)
- 41号とも呼ばれる。金田の幼馴染み。金田チームと暴走中、タカシと衝突事故を起こした事がきっかけで超能力に覚醒。能力の爆発的な成長によりアキラに迫る力を手に入れ世界を翻弄する。喧嘩も強くリーダー格の金田に対し、幼少の頃から絶えず劣等感を抱き、自分が金田を始めとする仲間から庇護される弱い存在であることに不満を抱いていた。能力に覚醒した後は、それまでの比較的おとなしかった性格が一変して凶暴な性格となる。原作では月の一部を破壊するまでの力を手に入れるが、その後は能力が暴走し出して制御できなくなり、肉体と精神が崩壊していった。劇場版では超能力を手に入れるまでの鉄雄にとっての力の象徴であった金田のバイクに固執する(最終的には関心を失っている)も、扱いきれずにエンストを起こしている。名前の由来は『鉄人28号』に登場する敷島博士の息子、敷島鉄雄。
- 3歳の頃に父親を喪い、両親は入籍していない為、母親の親族からは父親の子として疎まれる。それから翌年に母親が再婚したことで別の家庭の養子として引き取られるが、養父母との関係に馴染めず、小学校入学後に何度も家出を繰り返す。8歳の頃に養父母の手で実母に返されることとなったが、実母は拒否し、養護施設入りに。そこで金田と出会う。その後はまた別の家庭の養子として引き取られ、中学校に進学するも、登校拒否や家出の常習犯となり、13歳の頃に警察沙汰を引き起こす。それから翌年後に職業訓練校に編入。金田のバイクチームに加わる。
- 2004年7月29日生まれ。
- 山形(やまがた)
- 金田チームの特攻隊長的存在。チームで2番目に背が高い。腕っ節が強く乱暴ではあるものの、仲間に対しては義理堅く面倒見もいい性格。超能力を得た鉄雄の前に立ちはだかった末に惨殺される。これが引き金となり、金田は鉄雄への復讐を誓う事となる。劇場版では極限にまでにチューンしてある金田のバイクに対し、「そんなのに乗ってる方の気が知れねぇぜ」と発言するような、チーム内での常識人。
- ヤクザの父親とホステスの母親がいたが、父親は山形が2歳の頃に逮捕されて裁判で懲役25年の実刑判決を受けて服役中。その後は母親と同居。母親は男を変える度に出産を繰り返し、山形に弟と妹が次々にできる。12歳の頃に弟や妹の為にお菓子の万引きを犯したことで、警察沙汰を引き起こし、その翌年に母親が新興宗教に入ってからは家出をする。さらに翌年に職業訓練校に入学したのちに金田のバイクチームに加わる。
- 2003年11月9日生まれ。
- 甲斐(かい)
- チーム1 (?) 背が低く、ラフな服装の金田達とは違い、唯一、ジャケットにタイといったトラッドな格好を好んでおり、どちらかと言えばチーム内ではまともな方と言える。金田に匹敵、オフロードではそれ以上のバイク操縦テクニックの持ち主。山形とよくつるんでおり、劇場版では、鉄雄によって山形が殺される所を目撃した。ちなみに劇場版で、彼のバイクがボヤを起こすが、それでもなんとか直したところをみると、機械関係には詳しいようだ。原作では後のアキラ覚醒後に崩壊したネオ東京に踏みとどまって、ジョーカーと共にアキラ・鉄雄の勢力に対抗する機を覗っている。
- 父親が建設業の経営者であることから裕福な家庭に育ち、私立小学校では優秀な成績を残す。12歳の頃に私立中学校に入学するも、父親が同性愛者であることを告白して家出したことから人生の歯車が狂い出す。先輩の出る卒業式には在校生代表として「人生はジョークか」という文章を発表したことから停学処分を受けたのちに中退。その後は職業訓練校に入学し、金田のバイクチーム入りに。
- 2004年1月8日生まれ。
- ジョーカー
- 暴走族チーム「クラウン」のリーダーで、金田たちの対抗勢力。チームメンバーのほぼ全員が違法薬物に耽溺(ジャンキー)しており、これを手に入れるためなら強盗をも辞さない暴力的な性格で、近隣のバイクチームに憎悪を向けられている。巨漢で太っているジョーカー自身も豪腕や打たれ強さもあって他のチームから恐れられている。能力(ちから)に覚醒した鉄雄によってリーダーの座を奪われた挙句、打倒鉄雄に燃える金田達との抗争が原因で少年院に送られた。原作ではそこで災厄に巻き込まれ多くの仲間を失ってしまう。自身も重傷を負うが、同じく少年院に送られていた甲斐によって助けられて以降、打倒鉄雄を掲げ行動を共にする。バイクいじりが得意のようで、災厄により廃車となったバイクを何台も再生させており、販売も手がけている模様。偶然見つけた状態の良いFPH(フライング・プラット・ホーム)をも仲間と修理して自ら使用した。ただしデザインセンスは独特なものがあり、あまりの派手派手しさに金田は「電飾ブタ」とまで呼んでいる。なお再登場時はいくらか痩せている。
- カオリ
- 原作では難民として鉄雄の遊び相手として連行され、鉄雄の侍女となる。当初は、被災体験のショックから感情の発露も少なかったが、本来は明るく優しい性格であり、アキラの面倒もよく見ていた。最後は鉄雄へのクーデターを企てた連中に背後から射殺される。劇場版では鉄雄のガールフレンドとして登場。漫画版とは異なり卑屈とも言える大人しい性格。力に目覚めた鉄雄の不安定な精神の拠り所となる。最期は暴走した力で膨れ上がった鉄雄に押し潰されて死亡する。
- 竜(りゅう)
- ケイの反政府ゲリラグループのリーダー。本名は竜作。ケイの助言に従い金田をグループに入れたのも彼である。革命を信じて行動するも、より大きなうねりに翻弄され、幾度と無く危機的な状況に陥った。原作では暴走したアキラを目の当たりにして、これを止めようとして発砲、弾け飛んだ力の余波で崩れた瓦礫に押し潰される。劇場版では保身を図った根津に撃たれた後、アキラの騒ぎを革命と勘違いし、安らかにこの世を去った。
- ケイ
- 反政府ゲリラの少女。兄の後輩である竜とは息の合ったコンビ。当初は竜を慕っていた。原作・劇場版とも偶然出会った金田に窮地から助けられ、言い寄られるのを拒否しつつも行動を共にするようになる。原作ではネオ東京崩壊後、ミヤコによって彼女らの超能力を媒介する能力を開発され、自らの意思で鉄雄と対決する。
- 教師の父親と14歳年上の兄がいたが、5歳の時に父親は病死。以後は学生運動を行う兄のもとで育つも、兄はとある事件の容疑者として逮捕のち獄死。死因は自殺として処理されたが、未だに不審点が残っている。その後は兄の後輩にあたるリュウのもとへ引き取られ、反政府ゲリラに加わる。
- 2002年3月8日生まれ。
- チヨコ(本名不明・原作のみ)
- 反政府ゲリラの武器調達・連絡員で巨漢の女性。通称「おばさん」。ケイを実の娘のように大切に思っている。以下に述べる大佐と比較しても体格的に遜色がないほど筋肉質であり、武器の扱いにも手馴れている他、機関銃を手に下げて発砲したり、対戦車ロケットを鈍器として振り回すなど、高い戦闘能力の持ち主である。ケイや金田と共に偶然アキラを保護するも、届け出た根津に切り捨てられそうになり離反、根津のバックにいたミヤコの勢力と衝突することとなる。ネオ東京崩壊後はケイと共にマサルとキヨコを保護し、アキラ・鉄雄の勢力に対抗していた。
- 大佐
- アーミーの実質的な最高指揮官で、凍結されたアキラの最高管理者でもあった。名字は敷島。防衛庁職員の父親がアキラの災厄に遭って死亡した事から、アキラにこだわる。劇場版では鉄雄の暴走を食い止めようと奔走し、原作ではクーデターを起こしてまでアキラを奪取しようと試みるも、根津の誤射によりすんでの所で保護に失敗、再びアキラの力を目の当たりにする。原作においてのネオ東京崩壊後もアキラと鉄雄を抹殺するチャンスを狙っていたが、後に同じ目的を持つ反政府組織残党のケイやチヨコと共闘することとなる。名前のモデルは、『鉄人28号』で鉄人計画に関わり鉄人28号を開発した敷島博士。
- 父親の死後の3年間は母親と兄弟と共に過ごす。16歳の頃に夜間学校に入学し、アルバイトの傍ら勉学に励む。卒業後は士官学校に入学し、優秀な成績で卒業。幹部候補生学校に推薦で入学し、卒業後にアーミーに入隊。翌年にはアメリカ国防総省に留学し、帰国後は陸軍特殊部隊を設立して指揮官に任命され、さらに32歳の頃には父親が加わっていた「アキラ・プロジェクト」の指揮官に任命される。
- 1977年11月15日生まれ。
- ドクター(大西)
- 大佐のもとでアキラを始めとするナンバーズ(後述)の研究管理を司る人物だが、現象の観測に熱中するあまり、周囲を顧みずに鉄雄の暴走を許してしまう。作品上、最年長。原作ではアキラ覚醒の際の冷却液漏れで物語前半部で凍死。劇場版では、鉄雄の能力データの収集に夢中になり、結果としてアキラの力の開放に巻き込まれ、物語終盤で観測トレーラーごと圧死する。
- 根津(ねづ)
- 政府野党に属する政治家。表ではミヤコの教団の力を背景に政界工作を行い(原作)裏ではケイの反政府ゲリラに資金を与え指導している(原作・劇場版共)。原作ではタカシを射殺、これが2度目のアキラの暴走を招き、それによって瓦礫と共に消滅する。劇場版ではアーミーが秘匿するアキラの正体を握る事で政治的優位に立つことを画策し、結果大佐の起こしたクーデターによって失脚、混乱のさなか心臓発作を起こし死亡する。
- 千葉県の農家に生まれ、学業は優秀。某大学の法学部に進学するも、アキラによる東京崩壊に遭遇。それから3年間は闇屋として学び、裏社会の人間たちに知られるようになる。大学が事業を再開した頃に復学し、卒業後は弁護士に就く。30歳の頃から政界に進出する。
- 1964年12月11日生まれ。
- タカシ
- 26号とも呼ばれる。3人の古いナンバーズの中では最も性格的に幼く、外に出て見たいという単純な理由から物語冒頭にゲリラの手引きで施設から脱走、鉄雄の超能力覚醒の引き金となる。原作では根津に誤射され死亡するが、そのショックでアキラが暴走。今度はネオ東京崩壊の引き金となる。
- 1980年生まれ。
- 一定以上の力を持つ実験体には番号がつけられ、手の平にもこの番号が刺青されている為、ナンバーズとも呼ばれる。
- キヨコ
- 25号とも呼ばれる。彼女の未来予知は93〜95%の確率で当たり、ネオ東京崩壊も予知した。身体的にはひどく弱っており、寝たきりで自力で動くことはほとんどできないが、超能力で自分のベッドや自分自身を浮かせることはできる。最初にケイを精神力で操って鉄雄に対抗するが失敗、今度はその逃走を助けるなどした。原作ではネオ東京崩壊後に経緯不祥ながらマサル共々反政府勢力残党であるケイやチヨコに保護されていたが、後にミヤコの教団に身を寄せることとなる。
- 1979年生まれ。
- マサル
- 27号と呼ばれる。小児マヒを患っており、その為に浮遊する椅子に座って移動する(ただし、座らないシーンも存在する)。3人のナンバーズの中では大人に対する憧れも強く、スーツにネクタイ姿で度々登場した。性格的にも落ち着いている。
- 1980年生まれ。
- ミヤコ
- アキラを奉る宗教を指導する老婆。かつてアキラの力を目の当たりにして失明するも、強い感応力で他人の視覚を共有することができる。原作では仮死状態のまま破棄された元ナンバーズ(19号)とされており、ネオ東京崩壊後はメインキャラクター達に多くの助言を与え、鉄雄とも直接対決する。しかし劇場版では完全にエキストラ扱いで、モブシーンに数度登場する程度。ファミリーコンピュータ版ではゲームを続きから始める際のパスワード入力画面にしか登場しない。原作では教団内で薬物を併用しての僧たちの能力開発も行っていた模様で、ネオ東京崩壊後に難民保護を行う僧のうちに、能力者が複数登場している。
- アキラ
- この作品の核心に位置する少年。28号とも呼ばれる。1982年(劇場版では1988年)に覚醒して東京崩壊を起こしたため、地下で冷凍されアーミーの監視下にあった。原作では地下から連れ出され覚醒した後、タカシの死をきっかけに暴走し、ネオ東京崩壊を招いた。後に廃墟となったネオ東京に大東京帝國を作り大覚として祭り上げられる。劇場版でも覚醒してネオ東京崩壊を起こした。劇場版では調査研究のために体をバラバラにされ冷凍されており、終盤で復活する。原作では通常の冷凍睡眠であり、比較的早い段階に復活するが、夢遊病のような半覚醒状態のまま、いつ暴走するとも知れない状態で周囲の人間に翻弄される。
- 隊長(本名不明・原作のみ)
- 鉄雄・アキラに仕える大東京帝國の幹部。超能力者やカオリら慰安婦の確保や帝國の力を見せ付けるための集会の開催の助言を行う一方、鉄雄には内密に、帝國軍を編成しミヤコ教神殿を襲撃したり、鉄雄に反旗を翻したりと、己の立身出世のために独走する一面を持っている。
- ジョージ山田(原作のみ)
- アメリカ軍の工作員。階級は中尉。アキラ抹殺のために大東京帝國に潜入するが、他の仲間を隊長らに殺され、自身も逃走しているところを竜に助けられ、匿われる。後に後続部隊と合流、アキラや鉄夫を抹殺するためにアタックを仕掛けるが、即死性の猛毒細菌兵器をも(全く影響が無い訳ではなくむしろ逆に作用したが)無力化する鉄夫の力の前に破れ、部隊共々圧殺された。
- 榊(原作のみ)
- ミヤコの尖兵を担う少女。ナンバーズ程ではないが能力を使え、常人では不可能な跳躍やショック波攻撃を得意とする。金田曰く「タンポポねえちゃん」で、まとまりの無い髪型をしている。彼女ら教団の能力者3人組は、ミヤコの台詞から実の娘のように大切にされていた様子も伺える。クーデターを起こしたアーミー・根津派・ミヤコの教団・反政府グループ残党の三つ巴・四つ巴のアキラ争奪戦の折に金田たちとまみえた。最終的にクーデター派のアーミーによって瀕死の重傷を負ったところでアキラの暴発が発生、瓦礫と共に飲み込まれて消えた。
- モズ(原作のみ)
- 榊、ミキ同様ミヤコの尖兵を担う少女で、能力を使える。天然パーマを帽子で隠してアキラを探すアーミーを撹乱するも、タカシの攻撃の前に敢え無く失神・アーミーに捕まる。
- ミキ(原作のみ)
- 榊、モズ同様ミヤコの尖兵を担う少女で、能力を使える。金田に頭突きを食らってノックアウトされた後、アーミーに捕獲されたモズを救出するために動くも、射殺される。
漫画
『週刊ヤングマガジン』にて、1982年12月20日号から1990年6月25日号にかけて連載。途中、アニメ制作による中断あり。全120話。
1984年(昭和59年)度、第8回講談社漫画賞一般部門受賞。
2002年、アイズナー賞最優秀国際アーカイブプロジェクト部門および最優秀国際作品部門を受賞。また、それ以前の1992年にオールカラー国際版AKIRAが最優秀彩色部門を受賞している。
単行本
- AKIRA 第1巻 1984年9月21日発行 ISBN 4-06-103711-0
- AKIRA 第2巻 1985年9月4日発行 ISBN 4-06-103712-9
- AKIRA 第3巻 1986年9月1日発行 ISBN 4-06-103713-7
- AKIRA 第4巻 1987年7月10日発行 ISBN 4-06-103714-5
- AKIRA 第5巻 1990年12月11日発行 ISBN 4-06-313166-1
- AKIRA 第6巻 1993年3月23日発行 ISBN 4-06-319339-X
- オールカラー国際版AKIRA 第1集 1988年10月7日発行 ISBN 4-06-305011-4
- オールカラー国際版AKIRA 第2集 1989年3月17日発行 ISBN 4-06-305012-2
- オールカラー国際版AKIRA 第3集 1989年6月23日発行 ISBN 4-06-305013-0
- オールカラー国際版AKIRA 第4集 1989年10月20日発行 ISBN 4-06-305014-9
- オールカラー国際版AKIRA 第5集 1990年2月20日発行 ISBN 4-06-305015-7
- オールカラー国際版AKIRA 第6集 1990年5月31日発行 ISBN 4-06-305016-5
- オールカラー国際版AKIRA 第7集 1990年8月31日発行 ISBN 4-06-305017-3
- オールカラー国際版AKIRA 第8集 1990年12月10日発行 ISBN 4-06-305018-1
- オールカラー国際版AKIRA 第9集 1991年4月20日発行 ISBN 4-06-305019-X
- オールカラー国際版AKIRA 第10集 1991年9月20日発行 ISBN 4-06-305020-3
- オールカラー国際版AKIRA 第11集 1992年6月20日発行 ISBN 4-06-305021-1
- オールカラー国際版AKIRA 第12集 1996年9月20日発行 ISBN 4-06-305022-X
- 総天然色AKIRA 第1巻 2003年12月6日発行 ISBN 4-06-364500-2
- 総天然色AKIRA 第2巻 2003年12月6日発行 ISBN 4-06-364501-0
- 総天然色AKIRA 第3巻 2004年1月16日発行 ISBN 4-06-364502-9
- 総天然色AKIRA 第4巻 2004年2月16日発行 ISBN 4-06-364503-7
- 総天然色AKIRA 第5巻 2004年3月16日発行 ISBN 4-06-364504-5
- 総天然色AKIRA 第6巻 2004年4月16日発行 ISBN 4-06-364505-3
資料集
- AKIRA CLUB 1995年6月9日発行 ISBN 4-06-330003-X
- アキラ・アーカイヴ 2002年10月発行 ISBN 4-06-330195-8
劇場アニメ
Template:Infobox Film 1988年制作。上映時間124分。70mmプリント。制作費約10億円。配給収入約7.5億円。総セル画枚数約15万枚。
スタッフ
- プロデューサー : 鈴木良平、加藤俊三
- 監督 : 大友克洋
- 助監督 : 竹内啓雄、佐藤博暉
- 脚本 : 大友克洋、橋本以蔵
- 作画監督 : なかむらたかし
- 作画監督補 : 森本晃司
- 美術監督 : 水谷利春
- 美術 : 海老沢一男、池畑祐治、大野広司
- 設定・レイアウト : 渡部隆、田中精美
- 色指定 : 山名公枝、池内道子、田中せつ子
- ハーモニー : 高屋法子
- 撮影監督 : 三澤勝治
- 作曲・指揮・音楽監督 : 山城祥二
- 音響監督 : 明田川進
- 録音 : 瀬川徹夫
- 効果 : 倉橋静男(フォーリー:柴崎憲治)
- 音響制作 : マジックカプセル
- 効果制作 : 東洋音響効果グループ
- 録音スタジオ : アオイスタジオ
- 編集 : 瀬山武司
- 原画 : 福島敦子、井上俊之、大久保富彦、木上益治、沖浦啓之、坂巻貞彦、平山智、牟田清司、うつのみやさとる、竹内一義、江村豊秋、須藤昌朋、鈴木信一、植田均、富田邦、知吹愛弓、佐藤千春、瀬尾康弘、時矢義則、二村秀樹、川崎博嗣、鍋島修、多田雅治、橋本浩一、岡野秀彦、堀内博之、長岡康史、仲盛文、大平晋也、北久保弘之、漆原智志、山内英子、梅津泰臣、高橋明信、寺沢伸介、本谷利明、柳野龍男、増尾昭一、小原秀一、金田伊功、河口俊夫、遠藤正明、松原京子、大塚伸治、田中達之、柳沼和良、金井次郎、高木広行、二木真希子、橋本晋治、高坂希太郎
- アニメーション制作 : 東京ムービー新社
- 製作 : アキラ製作委員会
声の出演
キャラクター | 声の出演 日本語版 | 声の出演 英語版 | 声の出演 英語版(DVD版) |
---|---|---|---|
金田 | 岩田光央 | カム・クラーク | ジョニー・ヨング・ボッシュ |
大佐 | 石田太郎 | トニー・ポープ | ジェーミソン・K・プライス |
竜 | 玄田哲章 | ドリュー・トーマス | ロバート・ブッフホルツ |
ケイ | 小山茉美 | ララ・コーディー | ウェンディー・リー |
鉄雄 | 佐々木望 | ジャン・ラブソン | ジョシュア・セス |
ドクター | 鈴木瑞穂 | ワトニー・ヘルド | シモン・プレスコット |
甲斐 | 草尾毅 | ボブ・バーゲン | マット・マーサー |
山形 | 大倉正章 | トニー・ポープ | マイケル・リンゼイホッグ |
カオリ | 淵崎有里子 | バーバラ・ラーセン | ジョルジェット・ローズ |
キヨコ | 伊藤福恵 | マリリン・レーン | サンディ・フォックス |
マサル | 神藤一弘 | ボブ・バーゲン | コディー・マッケンジー |
タカシ | 中村龍彦 | バーバラ・ラーセン | モナ・マーシャル |
ミヤコ | 北村弘一 | ドリュー・トーマス | |
根津 | 大竹宏 | トニー・ポープ | レイ・マイケルズ |
ゲーム
ファミコン版
『AKIRA』は、1988年12月24日にタイトーより発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。アドベンチャーゲームで、バッドエンドも多数用意されるなど難易度が高い。
AKIRA PSYCHO BALL
『AKIRA PSYCHO BALL』(アキラ サイコボール)は、2002年2月21日にバンダイ(現・バンダイナムコゲームス)より発売されたプレイステーション2用ピンボールゲーム。開発はカゼ。
劇場版の舞台をモチーフにしたピンボール台が4台(うち1台は対戦プレイ用)あり、条件を満たすと台が変形合体する。オープニングやマルチボール、ステージクリア時には劇場アニメ版のムービーが挿入される。
実写版映画
- 概要
21世紀初頭から実写映画化に関する報道が出ていた<ref>web上だと2002年には実写化の報道があった事が確認出来る。Template:Cite news</ref>が、具体的な監督名や公開時期が報じられたのは2008年になってからであった<ref>「AKIRA」ハリウッドで実写版 スポーツニッポン 2008年2月23日
※現在は掲載期間終了につき、Internet Archive Wayback Machine内に納められたキャッシュ先[1]から閲覧されたし。</ref>。この時、監督にはルアエリ(ライリー)・ロビンソンを起用、製作の一人にレオナルド・ディカプリオも加わりワーナーブラザーズ配給で2009年夏に公開予定とされた。しかし製作は難航し、一時期は製作中止とも報道されてしまった<ref>ディカプリオのプロデュースによる実写映画版「AKIRA」は中止か? シネマトゥデイ 2009年6月15日</ref>(この時点でルアエリは監督降板)ものの、2009年秋にはプロジェクトが再始動<ref>Template:Cite news</ref>。ここからマーク・ファーガスとホーク・オストビーが脚本に参加した。2010年には新監督候補としてアレン・ヒューズとアルバート・ヒューズ(兄弟)の名前も挙がり、少しずつではあるが製作が進んでいる事が報じられている<ref>Template:Cite news</ref>。
備考
本作において、AKIRA(28号)が鉄人28号のオマージュである事が明らかにされている。またこれは主人公の名前「金田正太郎」等にも現れている。
ネオ東京のバイク
作中、主人公の金田が操る「金田のバイク」を始めとする個性的なバイクは、カウルからフレームレイアウトに至るまでのセミ・イージーオーダーシステムが主流となったことによるものであり、同じものは2つとない。そのシルエットに至っては、現代で言うレーサーレプリカ風のバイクや、ビッグスクーター風の物まで様々である。
車輪内に組み込まれた常温超伝導モーターによる両輪駆動を実現し、電力はガソリンエンジンによる発電(映画冒頭で鉄雄が押しがけし、原作では金田がクスリを燃料タンクに隠している)。また、ボディのあちこちに貼られたステッカーは、1980年代回顧ブームによる流行であるらしい。
ただ、ジョーカーが乗る大型のアメリカンは、現在と同じガソリンエンジンの後輪駆動車という設定になっており(彼の趣味)、大きなマフラーが何本も伸びている。
金田のバイク
- 諸元
- 全長 - 2947 mm
- 全高 - 1171 mm(シールド含む)
- 全幅 - 831 mm
- シート高 - 340 mm
- 最低地上高 - 76 mm
- ホイールベース - 2194 mm
- タイヤサイズ 前18インチ 後19インチ
- 最高速度 243 km/h
- 乾燥重量 - 154 kg
- 発電形式 - 常温超伝導発電機
- 最高発電量 - 83.0 kW
- エンジン回転数 - 12500 rpm
- 最大電圧 - 12000 V
- ABS
- 対障害物用レーダー
- オートナビシステム
映画の劇中でこのバイクへの興味を募らせる鉄雄によると、金田のバイクのスペックは「セラミックツーローターの両輪駆動で…これは…コンピューター制御のアンチロックブレーキと…12000回転の200馬力…」。(ABSと200馬力は現在市販車で実現されているスペック)金田のバイクはバックも可能である。
そのスタイルは勿論、類似する構造のバイクすら原作公開の当時は存在していなかった。極端に長いホイールベースや、4輪のレーシングカーのように低いライディングポジション、フロントのハブセンター・ステアリング(フロントフォーク構造に拠らない前輪支持構造、ただし原作の雑誌掲載開始当初(1982年)にはカウルで覆われているために明確な描写はなく、ハブステアに類似した描写がなされるのは1986年頃、単行本の5巻からである)、車載コンピュータによるデジタルメーター(4輪では1979年のアストンマーチンが世界初、バイクの液晶デジタル表示は1982年頃から)など、既存の如何なる車両にも当てはまらないデザインやスタイルで異彩を放っていた。
なお、センターハブステアリングはアンドレ・ドゥ・コルタンスの設計で1983年頃からエルフのスポンサードによってレースシーンに登場し、ピエル・ルイジ・マルコーニのTESIプロジェクトによりビモータが1990年発表した市販車TESI-1に採用された。ただしこれらがハブステアの特徴としている高剛性や重心の低下などは、金田のバイクのテレスコピック方式とのハイブリッドじみたマウントでは利点として発揮されにくい(高い位置にあるネックパイプに結合してフロントを支えているため)。
この未来的で前衛的なバイクは漫画・アニメファンのみならず多くのカスタムバイク関係者の注目を集めた。まず最初に、アニメーション映画公開に併せてモックアップモデル(計器類は動くが走らせることは出来ない)が制作・東京モーターショーで展示された。
同モックアップはカスタムバイクメーカーホワイトハウスによって1988年の劇場公開に併せてタイアップしていたゲームメーカーのタイトーのスポンサードで制作された。当初作画側から割り出したリアタイヤ径が21インチとされたが、そのような寸法のタイヤが存在しなかったため微妙に縮小されている。カドヤの提供したジャケットを着たモデルとの撮影も行われていたが、そのような事情からモデルには金田の設定よりも少し小柄な女性が担当した。その後日本国外での公開で行方不明となっている。
また250ccの市販アメリカンバイクをベースとして同車の雰囲気を持つカスタムバイクが開発・発売された。この車両は保安基準を満たしているため、ナンバーを取得すれば公道走行も可能である。
さらにこのスティングレイをベースにした「電動バイク」がベンチャー企業によって製作された。量産化の記事が2006年のバイク専門誌に掲載されたが、リアのアルミニウム削り出しのモーターハウジングは一品モノであり、製作単価は数百万円に上った。2007年には資本提携していた企業との関係解消などの報道もあり、その後の開発の進展の音沙汰は無い。
ホンダのスクーター、リードをベースとしたカスタムバイクもある。ベース車両には50ccと90ccが選択できるが、2ストロークエンジンであるため生産が終了しており、ベース車両は中古とならざるを得ない。
スズキからも、同車の雰囲気を持つバイクが開発され、2003年の東京モーターショーで展示された。
2004年4月には同スケール実動モデルが製作された。流石にアニメ版の常温超伝導デュアルパワー電動バイクとまではいかないものの(エンジンは249ccから998ccの単気筒から4気筒までの既存エンジンからユーザーが選択する方式を採っている。既にオーダーは受付終了)、実走可能なフルカスタムバイク(実際にナンバーを取得して公道をテスト走行している)が開発中である。なお同車は作者の原作・アニメ版監督の大友や講談社の「公認」を得ているとしている。
- neo-fukuokaProject(実動フルスケール金田バイク)
- ITmedia
ホンダの250ccスクーター「FUSION」をベースにした、カスタムコンプリートバイクが「才谷屋Factory」から販売されていた。また、バイク本体を含まない外装キットのみの販売もあった。
原作単行本
単行本4巻が刊行された後に映画版の制作が開始され、原作漫画の連載は長期間休載となった。5巻の刊行までに実に3年間を要したが、映画の世界的ヒットにより発売された「国際版AKIRA」(日本国外で発売された原作英語版の逆輸入)には当時日本では未発売だった5巻の前半に相当する話が掲載されていた。国際版は1巻当たりの収録話が日本のものよりも少なかったため、日本で5巻として発売するには不足していた話数でも刊行可能であったためである。また、4巻の巻末には5巻の広告が掲載されており、そこでは5巻が最終巻であると記載されていた。連載再開後は長期にわたり精力的に連載が継続されたため、結局5巻と6巻に分けられ、6巻が最終巻となった。
連載当時の最終回
Template:ネタバレ 連載当時の最終回は、アキラ達が消え去った後、金田とケイがビルの上で朝日を見つめるシーンで終わっているが、単行本では大幅に加筆修正や、後日談が追加されており、アキラと鉄雄の「大東京帝國」を金田や甲斐、ケイ達が受け継ぎ、やってきた外国の救援隊に対し「アキラはまだ俺達の中に生きてるぞ!!」と言い放ち、大佐や山形、鉄雄も一瞬ながら登場する幕切れとなっている。 Template:ネタバレ終了
脚注
外部リンク
- AKIRA公式サイト(バンダイビジュアル)
- Template:Movielink
- 『AKIRA』ハイパーソニック・ワールドへようこそ(芸能山城組)
- AKIRA PSYCHO BALL
- Template:It Akira (Akira - Katsuhiro Otomo, 1995)
Template:講談社漫画賞一般部門br:Akira da:Akira de:Akira (Manga) en:Akira (manga) es:Akira fi:Akira fr:Akira (manga) hr:Akira it:Akira (manga) ko:AKIRA ms:Akira (manga) nl:Akira no:Akira pl:Akira pt:Akira ru:Akira sv:Akira uk:Акіра zh:亚基拉