食文化

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食文化(しょくぶんか)は、食にまつわる文化を総称する概念であり、そこには食材調理法といった食品に関わるものから、食器マナー外食産業などに至るまで多くの物事のあり方が含まれる。

民族国家宗教風俗によってそれぞれ固有の多様な食文化が存在する一方で、麺類のように交易などを通じて文化圏を越えて食文化が伝播する場合もある。ヨーロッパの近世史では、地理上の発見や植民地戦争が、食材や香辛料などの面でその食文化に大きな影響を与えた。また日本においても、明治維新に伴う文明開化や、太平洋戦争中の食糧不足、連合国軍最高司令官総司令部の占領下の日本での食糧援助、高度経済成長などにより食文化が急速に変化している。

現代社会グローバリズムの中で、それぞれの食文化は均一化の方向へ向かっている。欧米企業を主体にしたファストフード店が、世界各国の地方都市にまで展開していたり、インスタント食品スナック菓子などが流通している。しかし、他方で郷土料理の見直し、地産地消スローフード運動が起きている。

宗教教義や生活環境の違いなどによる食のタブーや、食の頻度、摂取する時間、マナー、ハレやケの食品なども食文化の要素のひとつである。これらも天候の変化、征服支配、経済成長などの要因によって時代とともに変化する。

くらしき作陽大学に、日本初の「食文化学部」が設置されている。

関連項目

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関連書

  • 『食文化入門』石毛直道、鄭大声 編集 講談社 ISBN 4061397729
  • 『食と文化の謎』 マーヴィン ハリス (Marvin Harris)、板橋作美 訳 岩波現代文庫 岩波書店 ISBN 4006030460
  • 『食の文化を知る事典』 岡田哲 東京堂出版 ISBN 449010507X
  • 『食の世界地図』 21世紀研究会 編集 文春新書 文藝春秋 ISBN 4166603787
  • 『世界地図から食の歴史を読む方法―料理や食材の伝播に秘められた意外な事実とは?』 辻原康夫 KAWADE夢新書
  • 『食の歴史1』 J‐L.フランドラン、M.モンタナーリ、菊地 祥子、末吉 雄二、鶴田 知佳子 宮原信、北代 美和子 訳 藤原書店 ISBN 4894344890
  • 『食の歴史2』 J‐L.フランドラン、M.モンタナーリ、菊地 祥子、末吉 雄二、鶴田 知佳子 宮原信、北代 美和子 訳 藤原書店 ISBN 4894344904de:Esskultur

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