関西空港線
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|} 関西空港線(かんさいくうこうせん、Kansai-airport Line)は、大阪府泉佐野市の日根野駅から関西空港駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(幹線)である。
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概要
大阪湾の泉州沖に浮かぶ関西国際空港への空港連絡鉄道である。日根野駅で阪和線から分岐し、大阪方面から同線を経由して空港アクセス列車が乗り入れている。全長3,750mの関西国際空港連絡橋を渡るりんくうタウン駅 - 関西空港駅間は、両駅構内を除き南海電気鉄道空港線と線路を共用している。
路線名称が南海が「空港線」、JRが「関西空港線」と異なるのは、JRについてはほかにも空港が近くにある路線があるので、「空港」を限定する必要があるため、と開港前に報道されていた。
JR西日本のアーバンネットワークの路線に含まれており、ラインカラーは同社のコーポレートカラーである青(Template:Color)が設定されている。
全線が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「大阪近郊区間」およびIC乗車カード「ICOCA」の近畿圏エリアに含まれている。
路線データ
- 管轄・路線距離(営業キロ):全長11.1km
- 軌間:1067mm
- 駅数:3(起終点駅含む)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線電化(直流1500V)
- 閉塞方式:複線自動閉塞式
- 保安装置:ATS-P
- 運転指令所:関西空港指令所
- 最高速度:130km/h
全区間ともJR西日本大阪支社の直轄であるが、りんくうタウン駅は南海が管轄している。
沿線概況
起点は島式2面4線の日根野駅であるが、関西空港線内のみで完結する「シャトル」(各駅停車)以外は全て同駅以北の阪和線と直通している。日根野駅を出て線内唯一の踏切である日根野南一踏切を過ぎると、左側に日根野電車区を見ながら高架線に入り、右側に大きくカーブをしながら阪和線の上り線を乗り越え、地平上を通る国道481号および高架上を通る関西空港自動車道が左後方から近づいてきて並走を始める。しばらくは眼下に田園地帯と住宅地の錯雑が見られるが、国道26号を越えるとさらに高度を上げ、高架の南海本線を高々架で乗り越えると、左前方にはりんくうプレジャータウンSEACLEの大観覧車の全景が、右前方には高さ西日本一のりんくうゲートタワービルの全景が見え始める。この周辺では田園風景は姿を消して住宅密集地となる。高架のまま徐々に高度を下げながら、右側から近づいてくる南海空港線の上下線に挟まれて並走を始めたところで島式2面4線のりんくうタウン駅に到着する。
南海との共同使用駅であるりんくうタウン駅は内側2線をJRが、外側2線を南海が使用しているが、同駅を出ると両社の線路が合流し、大阪湾を渡る2層構造の関西国際空港連絡橋の下層を轟音を立てながら渡る。関西国際空港島に入ると高度を下げ、大きく左にカーブしながら島内アクセス道路の間にある掘割部分を進み、南海の線路が左側へ分岐して終点の関西空港駅に着く。
運行形態
thumb|200px|281系による「はるか」 thumb|200px|日根野駅に到着するシャトル ほとんどの列車が日根野駅から阪和線天王寺方面へ直通運転を行う。
直通列車は、米原駅・京都駅・新大阪駅 - 関西空港駅間で特急「はるか」が、大阪環状線 - 関西空港駅間で関空快速と直通快速(平日の関西空港発のみ)が運転されている。日中は1時間あたり、「はるか」が2本、関空快速が3本運転されている。2008年3月15日のダイヤ改正により、関空快速のJR難波駅発着が廃止されて日中は全列車が大阪環状線へ直通するようになり、また平日朝には上りの関空快速に代わり直通快速が3本(うち2本は和歌山発と併結)運転されている。
線内のみの運転は「シャトル」という種別で、運転は朝と深夜に限られており、平日は5往復、土休日は2.5往復設定されている。シャトルは最終列車と平日1本を除き、日根野駅で天王寺方面の快速列車に接続している。
このほか、1995年4月20日から1999年5月9日までは定期列車の関空特快「ウイング」が、1995年12月から1999年1月までは臨時列車として姫路駅 - 関西空港駅間で特別快速「ウエスト関空」も運転されていた。
使用車両
全列車が電車で運転されている。
運賃制度
全線で加算運賃が設定されている(日根野駅 - りんくうタウン駅:150円、りんくうタウン駅 - 関西空港駅:160円、日根野駅 - 関西空港駅:210円)。南海と線路を共用しているりんくうタウン駅 - 関西空港駅間はJR・南海どちらを利用しても運賃は350円で同額であり、りんくうタウン駅から関西空港駅への普通乗車券であれば南海の乗車券でもJRに乗車することもできる。ただし、スルッとKANSAI対応カードでJRに乗車することはできない。なお、電車特定区間ではないため、電車特定区間と通しで乗車する場合でも幹線運賃が適用される。
歴史
- 1987年(昭和62年)12月2日:空港連絡線の第二種鉄道事業免許を取得。
- 1993年(平成5年)1月20日:関西国際空港連絡鉄道レール締結式が行われる。
- 1994年(平成6年)4月1日:空港連絡線のうち、日根野駅 - りんくうタウン駅間の第一種鉄道事業免許を取得。
- 1995年(平成7年)4月20日:速達化を目的とし、関空快速の停車駅を削減した関空特快「ウイング」の運転を開始。
- 1999年(平成11年)5月10日:関空特快「ウイング」の運転を廃止。和歌山発着の紀州路快速が設定され、日根野駅にて関空快速との併結・分割を開始。
- 2003年(平成15年)10月1日:コンコースの喫煙コーナーを廃止<ref>駅コンコースを終日全面禁煙にします (Internet Archive) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月29日</ref>。
- 2008年(平成20年)3月15日:JR難波駅発着の関空快速の運転を廃止。
- 3月17日:平日朝ラッシュの関空快速の一部について、大阪環状線内各駅停車とした直通快速の運転を開始。
駅一覧
駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 接続路線 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
日根野駅 | - | 0.0 | 西日本旅客鉄道:阪和線(シャトルを除き天王寺方面へ直通) | 泉佐野市 |
りんくうタウン駅 | 4.2 | 4.2 | 南海電気鉄道:空港線 | |
関西空港駅 | 6.9 | 11.1 | 泉南郡田尻町 |
脚注
Template:脚注ヘルプ Template:Reflist
関連項目
Template:アーバンネットワーク Template:西日本旅客鉄道大阪支社en:Kansai Airport Line ko:간사이 공항선 nl:Kansai-kuko-lijn zh:關西機場線