農家

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農家(のうか)とは、第一次産業である農業を家業としている人々のこと。農民、百姓などともいう。総収入に対する農業による収入の割合によって専業農家、第一種兼業農家、第二種兼業農家に分かれる。農家の定義は、時代によって変わってくる。

目次

定義

日本では農家の定義は以下の通りである。

  1. 耕地面積が10a(1000)以上の個人世帯、
  2. 耕地面積が10a未満の時は、年間農産物販売金額が15万円以上の個人世帯

このうち30a以上又は年間の農産物販売金額が50万円以上の農家を販売農家、それ以外の農家を自給的農家という。主業農家と副業的農家という区分もある。

農家が栽培する植物のことを農産物(または農作物)という。

分類

専業農家
全収入を農業収入のみに頼っており、世帯員中に農業以外に就業している兼業従事者のいない農家。
第一種兼業農家
農業以外の仕事(会社勤めなど)で収入を得ている農家のうち、農業での収入が、全収入の50%以上の農家で、世帯員中に1人以上の兼業従事者がいる農家。
第二種兼業農家
農業以外の仕事(会社勤めなど)で収入を得ている農家のうち、農業での収入が、全収入の50%以下の農家で、世帯員中に1人以上の兼業従事者がいる農家。

1995年からの分類

1995年の農業センサスにより、従来の分類を以下のように改めた。

主業農家
農業収入>農外収入 かつ65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家。
準主業農家
農業収入<農外収入 かつ65歳未満の農業従事60日以上の者がいる農家。
副業的農家
65歳未満の農業従事60日以上の者がいない農家。

農民の階層区分

大橋隆憲編著『日本の階級構成』(岩波新書、1971年)114-115頁によると

①かなり大きな農業経営を、しばしば農外の営業山林所有などとも結びつけ、家族労働力だけでなく、一定の雇用労働力を恒常的に雇い入れ、搾取の可能性をもつ最上層のいわゆるブルジョア的農民としての富農。
②通常的にはその農業収入だけで生活をようやく維持し、雇い雇われる関係が多少あっても、ほぼ相殺する程度のいわゆる小ブルジョアとして典型的な、しかも上向と零落の分岐点に立つ、きわめて不安定な存在である中農。
③農業経営を行なうが、きわめて零細なため、生計補充の賃労働収入ないしそれに類似の勤労収入を不可欠とする、いわゆる半プロレタリアの農民である貧農。
④耕地をまったくもたないか、あってもごくわずかで、その生活を主として農業内外の賃労働によって維持するいわゆるプロレタリア(無産者)としての性格をもった農村労働者


農業経営体としての農家

農業を経営する主体としては、途上国におけるプランテーションや旧社会主義国における集団農場(コルホーズソフホーズなど)など例外もあるが、世界的に家族が主流となっている。こうした背景があるため、農業を経営する主体をさして使われる、農業経営体、農業経営者、農業者といった呼称も、それが家族によって担われている農家を想定している場合が多い。

日本の場合、第二次世界大戦後に実施された農地改革が、現在の農家のあり方を大きく規定しており、農家が今日の姿に至るまでの変化を捉えようとした場合の一応の出発点とみなしうる。こうした側面を強調する場合は、戦後自作農という呼称が用いられる。この戦後自作農が戦前のような小作農へと転落することを防止することが、戦後の農業政策の主要な目的の一つであった。そのため、農地に関する制度を中心として農家を保護する政策がとられる一方で、家族以外が農業経営体となることには様々な制限が加えられてきた。しかし、こうした制限は徐々に緩和され、まず有限会社や農業協同組合法に基づく農事組合法人などの形態で農家が法人化することが認められ、最近では、特区によって株式会社の農業への参入が認められている地域もある。 なお、節税などの目的で法人化した場合でも、経営の内実が家族経営と同等とみなしうる場合も多く、通常はこれらも農家とよばれている。

農業経営体としての農家の特徴は、農業経営をおこなう主体と家計の単位となる主体が未分離であることである。農業経済学農業経営学においては、このことが経営体としての農家の発展を阻害しているという考え方が主流であり、主要な研究テーマとなってきた。農業政策においても、基本的には家族を主要な担い手と想定しつつ、その発展を図ることが意図されてきた。1961年に制定された農業基本法ではこうした考え方を反映し、農工間の所得格差が拡大したことを背景として、「自立経営の育成」が目標として掲げられた。これは、規模拡大や機械化など、農業近代化の方向での経営の発展を目指したものであったが、近年では消費者ニーズの多様化、農産物価格の下落・低迷傾向、資材・燃料等の値上がり等によるコスト増加、食品の安全性、環境への配慮など、農業経営体が考慮すべき課題は多様化している。農業基本法に代わって1999年に制定された食料・農業・農村基本法では、「自立経営の育成」という文言にかわって、「効率的かつ安定的な農業経営」という表現で育成すべき農業経営体のあり方を示している。

農機具

関連

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外部リンク


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