花見
出典: Wikipedio
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[[ファイル:Yoshitsune with benkei.jpg|thumb|right|220px|花見をする義経と弁慶]] 花見(はなみ)とは主に花を鑑賞し、春の訪れを寿ぐ慣習である。日本の場合、多くは開花した桜の下で行われる宴会のことを指す。
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概要
桜の木は日本全国に広く見られその花は春の一時期にある地域で一斉に咲き、わずか2週間足らずという短い期間で散るため毎年人々に強い印象を残し、日本人の春に対する季節感を形成する重要な風物となっている。その開花期間の短さ、そしてその花の美しさはしばしば人の命の儚さになぞらえられる。そのためか古来、桜は人を狂わせるといわれ、実際花見の席ではしばしば乱痴気騒ぎが繰り広げられる。一方で花を見ながら飲む酒は花見酒と呼ばれ、風流だともされている。陰陽道では、桜の陰と宴会の陽が対になっていると解釈する。
歴史
thumb|200px|ソメイヨシノ 花見は奈良時代の貴族の行事が起源だと言われている。奈良時代には中国から伝来したばかりの梅が鑑賞されていたが、平安時代に桜と変わってきた。その存在感の移り変わりは歌にも現れており『万葉集』において桜を詠んだ歌は40首、梅を詠んだ歌は100首程度だが、平安時代の『古今和歌集』ではその数が逆転する。また「花」といえば桜を意味するようになるのもこの頃からである。
『日本後紀』によると、嵯峨天皇が812年(弘仁3年)に神泉苑にて「花宴の説」を催した。これが記録に残る最初の桜の花見だとの説がある。831年(天長8年)から場所は宮中に移り、天皇主催の定例行事として取り入れられていった。その様子は『源氏物語』「花宴」に描かれる。『源氏物語』には藤を鑑賞する宴会についての記述もあるが、この頃には「花」はほぼ桜と同義に使われるようになっていたためか桜以外の花を観賞する宴が花見、花宴といわれることはない。
吉田兼好の『徒然草』には貴族風の花見とそうでない田舎ぶりの花見の違いが説かれており、室町初期には地方の武士階級にも花見の宴は行われていたことが伺える。
織豊期には野外に出て花見をしたことが、絵画資料から確認される。この時期のもっとも大規模な花見は豊臣秀吉の醍醐の花見である。
花見の風習が広く庶民に広まっていったのは江戸時代、徳川吉宗が江戸の各地に桜を植えさせ、花見を奨励してからだといわれている。江戸で著名な花見の名所には愛宕山などがある。この時期の花見を題材にした落語としては『長屋の花見』や『あたま山』がある。
花見の実際
[[ファイル:Kamogawa hanami.jpg|thumb|240px|left|鴨川岸の花見]] 各地域での桜の開花予想日は、毎年2月から4月にかけて各民間気象会社から発表され、同じ日に開花予想された地域を結んだ線は桜前線と呼ばれる。この前線はソメイヨシノを基準にしているため、桜によっては若干、開花の時期が前後する事があるので注意が必要である。かつて、2009年までは気象庁から毎年3月に発表されていた。2010年からウェザーマップやウェザーニュース…
日本の半分以上の地域では桜の開花時期が毎年4月と、時期的に企業・学校等の年度始めや新学期とちょうど重なる。ただし、年度替りの3月の春休みに桜が開花する九州・中国地方・四国地方や5月上旬に開花する東北地方や北海道ではこの限りではない。 しかし、近年では地球温暖化や気候変動の原因で、桜の開花や見頃(満開)時期が観測史上記録的な早さだった2002年を皮切りに従来の4~5月から3月にほぼ毎年開花するようになった。関東以西では1990年代以降花見の習慣が一ヶ月早まり、3月に行われるようになってきているため、桜が卒業式シーズンの代名詞になりつつある。
なお、沖縄県では花見の習慣は本来的には存在しない。なお、沖縄県で代表的な桜はカンヒザクラでその開花時期は毎年1月 つまり九州以北では真冬となる時期である。同様に北海道でも道東・道北を中心に花見の習慣はそれほど盛んではなく、代わりに秋の紅葉シーズンに「観楓会」と呼ばれる宴会が実施される習慣がある。
夜に花見をすることは夜桜(よざくら)または夜桜見物(よざくらけんぶつ)と呼ばれ、桜に独特な習慣である。上野公園や靖国神社など一部の桜の名所では夜桜のためにぼんぼりを設置することがある。
桜吹雪とは一斉に花弁が落ちる様であり、その美しさも花見の一環として愛でられており全て散った後には葉桜と呼ばれる状態になる。
thumb|right|200px|花見団子(下)と茶(上) 花見には花見団子がつきものといわれている。庶民の花見にふさわしいお供として江戸時代から定番となっている。月見で食べる月見団子と対照的に桜色(薄い赤色)・白色・緑色などの色で華やかな色彩をつける。この3色の組合せが一般的で桜色は桜を表わして春の息吹きを、白は雪で冬の名残りを、緑はヨモギで夏への予兆を表現している。
「花より団子」という諺は花見団子に由来し、花の観賞という抽象的な行為より団子という実質を選ぶ行動を揶揄したもの。他にも「花に嵐」「人の行く裏に道あり、花の山」など。
尚、花見は1本の桜や梅でも行われる。天然記念物クラスの枝振りが見事な桜や梅、歴史のある桜や梅などの下では茶席が設けられる事が多い。
花見の将来
実際に日本国内における桜の花見はソメイヨシノを対象としているところが多い。しかしながら、全国のほとんどのソメイヨシノが寿命を迎えていると言われている。この為、現在多くの公園などで桜の植え替えが行われており、これにより開花時期が大きく異なっている。例えば、画像のともやま公園ではソメイヨシノの他に河津桜、吉野桜などを交互に植える等の桜並木の延命作業を行っている。
この為、開花時期の異なる木が混在するなど、僅かながら花見の時期も異なり始めている。
花見の問題
花見をする前から、広い場所を占有する団体がいる。花見中に、カラオケや、火気の使用など周りの人に迷惑や危険を与えたり法律を守らない人がいる。花見の後に、飲食物やゴミを放置している人がいる。
主な日本の桜の名所
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吉野山の中千本 |
ファイル:三春滝桜.JPG
三春の滝桜 |
ファイル:Castle Himeji sakura02.jpg
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ファイル:UenoParkHanami.jpg
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主な日本の梅の名所
ファイル:Minabe-Bairin Minabe Wakayama14n4272.jpg
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ファイル:Senri-Bairin Minabe Wakayama03bs1800.jpg
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日本以外の外国の花見
韓国でも毎年の春に花見をする習慣がある。詳細は「韓国の花見」を参照 他に台湾でも花見をしてる。詳細は「台湾の花見」を参照
桜や花見に関連した作品
その他、サクラ (曖昧さ回避)も参照。
関連項目
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外部リンク
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