肝試し
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肝試し(きもだめし)は、日本の習俗の一つで、遊びとしての度胸試し(どきょうだめし、英語:test of courage、courage test)の一種。 人が潜在的恐怖心を抱くような場所、すなわち夜の森など心情的恐怖の対象となり得る場所を巡ることによって、持てる勇気のほどを確かめながら、そこで起こる事象を楽しむ行事である。
日本文化において心霊にまつわる事象の多くは夏の風物詩であるが、心霊への恐怖心と関連づけられる肝試しもまた、この季節に行われることが多い。現代社会では、多くが、学校のクラブやスポーツ少年団などが集団行動する際の一行事として、例えば合宿のときなどに野外で催される。
目次 |
由来
現代的肝試しの実際
事前準備
肝試しを行う場所は墓地や森林・廃墟といった閑散として不気味な場所や、いわゆる心霊スポットと呼ばれる場所などが選ばれる。現代において学校やスポーツクラブの合宿で肝試しを行う場合、安全でしかも恐怖感をあおる墓地や狭い山林などが選定されるのが普通である。
心霊スポット絡みの肝試しを例外とするが、通常、肝試しは辺りが暗くなる夜間に限って行われる。闇そのものが人間に恐怖心を抱かせる、あるいは、潜在的恐怖の源であるがゆえんである。なんら細工をすることの無い場合もあれば、参加者の一部が脅かし役にまわり、あらかじめのコース設定や脅かす道具の準備といった事前の仕込みを施す場合もある。
遊び方
肝試しを始める前に、その場所にちなんだいくつか怪談噺をする場合もある。
そのあと、参加者は2- 4人程度のグループを作り、順番に決められたコースを巡る。脅かし役は白いシーツを被ったり人体模型などを使ってお化けや妖怪、骸骨などに仮装し、やってきた参加者を驚かせる。ほかにも、音響機器で不気味な音楽や悲鳴の効果音を流したり、竿の先にぶら下げたコンニャクで参加者を撫でるなど、さまざまに工夫を凝らす。
きちんとゴールまで辿り着いたことを確かめるには、折り返し地点に何らかの札(設定したカードなど)や菓子を置いておき、辿り着いた参加者が一つずつ持ってくるようにする。
最近Template:何時では口コミで知ったりマスコミで取り上げられた心霊スポットを訪れるだけの肝試しも行われる。
注意
肝試しを行う場所の選定には、他者の迷惑にならないように注意が必要である。無人の廃病院や廃校舎にも所有者がいるため、無断で入り込むことは許されない。そのような場所を肝試しに使おうとする場合は、あらかじめ使用許可を得るようにする。深夜に騒いだり、落書きや破壊行為、ゴミを散らかして片付けないなどの不法行為はもってのほかである。このような行為は法律および都道府県、市町村の条例により、処罰される対象となる。また、廃墟や廃トンネルなどの一部には老朽化で崩壊の危険がある所もあり、暴走族や変質者、獰猛な動物(野犬、ほか)などにも注意しなければならない。 地元の人も近寄らないようなスポットや廃墟・廃病院・廃トンネル・墓場などは、もし事故が発生したとしても救助が遅れる可能性が考えられるほか、強い思い込みによって癒されない精神的負荷をこうむってしまう恐れがあることも、考慮されなければならない。また、現代科学では証明できないような事態が発生したという話(噂)もあり、少なくとも、そのように信じる人々がいること、当人や信じる人にとって事実と噂は等価値であることにも配慮があってしかるべきである。
男女一組で行うことは吊り橋理論で示されるように一定のアピール効果があるとされるが、効果のほどは定量化できるものではないので、留意されるべきである。
また、主催者は、参加者が恐怖のあまり想定し得ない行動を執る場合があることに留意して、十分すぎる程度の準備を施しておく必要がある。
- 日中の明るい時間帯にコースの下見をしておく。特に足元に注意し、走って転倒した場合の危険などを想定しながら危険物を排除する。
- 脅かし役を設ける場合は、逃げる参加者を深追いするなどといった過度な行動を執らないよう、主催者側の打ち合わせで周知する。
- 夏季であれば虫の発生が予想されるため、必要であれば虫除け薬や虫刺されの対処薬を用意する。
- 道具や仮装を用いて脅す場合、思わぬ行動を執る参加者に危険が及ばないような材質や形状、方法を工夫する。
- 無理強いはしない。