競馬

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競馬(けいば、Template:Lang-en-short)は、騎手が一定の区間をどれだけ速く駆け抜けられるかを競うスポーツである。

多くの場合賭博と関連するギャンブルスポーツである。スポーツオブキングス(The Sport of Kings)と言われる事もある。

目次

概説

競馬は競馬場で開催される。一つ一つの競い合いを競走 (race) と呼び、一日の競馬開催でいくつかの競走が行われる。競走では、一般には騎手が馬に騎乗して一定の距離を走り、正規に最も早く決勝線に到達した馬を勝者とする。コース途中に設置された障害を飛越したり、騎手が乗った車やそりを引っ張ったりすることもある。決勝線の到達は概ね馬の鼻の先が決勝線を通過したときをもって判定されるが、ばんえい競走に限っては、馬が引っ張るソリの最後部が決勝線を通過したときをもって判定される(詳細については競馬の競走を参照)。

用いられる競走馬は、平地や障害、速歩競走ではサラブレッドサラブレッド系種アラブアングロアラブアラブ系種軽種馬もしくはクォーターホーススタンダードブレッド(アメリカントロッター)等の中間種が用いられ、ばんえい競走では重種馬が用いられる。

競馬の世界は優勝劣敗が大原則であり、強い馬は強い馬同士、弱い馬は弱い馬同士での競走が基本である。だが、競走の出走メンバーのみを変更するには限界がある。そこで考え出された方法として強い馬には重い斤量を、弱い馬には軽い斤量となるように、負担重量を変更することで、ある程度幅のある競走を組むことができる。負担重量の決定方法としては馬齢戦、別定戦、定量戦、ハンデキャップ競走などもある。

特別競走の中でも特に賞金が高額で、歴史と伝統・競走内容等を考慮し、重要な意義を持つレースとして 重賞が行われる。 さらに各重賞競走の役割と重要性を広く認識してもらい、生産界の指標としての重賞競走の位置づけを明確にするため、グレード制によってGI、GII、GIII に分類される。 GIは競走体系上もっとも重要な意義をもつ根幹競走、GIIはGIに次ぐ主要な競走で、GIの勝ち馬も比較的容易に出走できる内容をもった競走である。GIIIについてはGI、GII以外の競走である。

GI競走の中でも、3歳馬に対して行われる伝統のあるレースをクラシックと呼ぶ。2006年現在、世界各地でクラシックと呼ばれる競走が行われているが、多くの国が最初に始められたイギリスのクラシックレースを模範としている。イギリスのクラシックは全5競走であるが、うち2競走は牝馬限定戦であり、牡馬が出走可能な2000ギニーダービーセントレジャーの3競走すべてに優勝した競走馬を三冠馬という。ただし生産上の意味合いが薄れ、また距離別の路線が体系化されたこともあって三冠の概念は形骸化している。なお、日本のクラシック競走も全5競走である。

競馬の歴史

競馬の歴史に関する詳細については競馬の歴史を参照。

起源

ウマの速さを競わせること自体は有史以前、ウマが家畜化された頃から行われていたと考えられている。古代ローマ帝国およびそれを引き継いだ東ローマ帝国などでは、映画ベン・ハー』に見られるような戦車を引いたウマによる競走(現在行われている繋駕速歩競走は、この戦車競走の伝統を引き継いだものである)が行われていた。ローマコンスタンティノポリスなどには大きな競馬場が建設され、東ローマ時代には国家的な行事として競走が開催されていた。日本の平安時代の文献にも競馬(くらべうま)という表記があった。また、ユーラシア内陸部の遊牧民族の間では、現在でもモンゴル族などで行われているようなウマの競走が行われていた。紀元前12世紀のギリシャ競馬が最も古いとされている。

近代競馬の歴史

正式のルールに基づき、専用の競技用施設(競馬場)において行われる競馬(近代競馬)は、16世紀イングランドに始まったとされ、17世紀にはフランスアイルランド19世紀にはドイツイタリアでも行われるようになった。また、17世紀以降は、ヨーロッパ諸国の植民地であった国々を中心に、アメリカアジアアフリカオセアニアなどの地域においても近代競馬が行われるようになった。

競馬において用いられる競走馬については17世紀後半から18世紀にかけてアラブ種やトルコ馬、バルブ馬などがイギリスへ輸入されて品種改良が行われ、やがてサラブレッドと呼ばれる品種が誕生した。サラブレッドについては1791年ジェネラルスタッドブックと呼ばれる血統書が作成され、以後その生産において血統が重視されるようになった。

レースの施行形態については、18世紀後半頃まではヒートレースマッチレースが主体であったが、競馬が産業としての要素を持ち始めた頃から衰退し、ステークス方式へと移行した。19世紀には競馬場は英国上流階級の社交場となり、この伝統は現在まで続いている。

競馬の文化

イギリスをはじめとして日本より古くから競馬に親しんできた西洋においては、競馬は単なるスポーツやギャンブルとしてでなく、音楽文学絵画彫刻などの創作活動の主題として取り上げられたり、社会制度にも入り込んで一連の馬事文化を形成している。

競馬と馬券

勝馬予想

[[ファイル:254orehamatteruze1.jpg|thumb|日本の中央競馬の馬券(五次投票券、現在はQRコードを使用した六次投票券に順次置き換えられている)]] イギリスのブックメーカーが競馬から発生したようにギャンブルとのつながりが深い。イギリスにおいてはサッカーに次いで発売金額が多いスポーツであり、また、ギャンブルが禁止されている国においてもイスラム圏を除き競馬は例外的に認められている。日本では競馬では、主に勝馬投票券(馬券)が発売されており、行っている者からしてみれば「スポーツ」であると同時に、観戦者からしてみれば、勝馬を予想して金を賭ける「ギャンブル」である。勝馬を予想する行為は、古くから行われており、日本でも洋式競馬が導入されて19世紀から既に馬券があったことは歴史の項目でも触れたことである。勝馬を予想する方法については、古くからさまざまな模索がなされてきた。競馬新聞馬券予想会社など、金銭と引き換えに他人に自分たちの予想を教える人たちもいる。また、自分が考え出した予想の方法を著作として出版する場合もある。(予想 (競馬)を参照)。

馬券を購入するにはつぎの場所や方法がある。

  1. 開催中の競馬場(本場)や開催していない競馬場での場間場外で購入する
  2. WINSなどの場外勝馬投票券発売所で購入する
  3. 電話投票会員となり、電話やインターネットを利用する

最近では競馬への参加をより容易にし、ノミ屋などの私設馬券販売を防止するために、3.の方法の拡大をすすめている。なお、馬券は未成年者は購入できない(2005年1月、法改正により従来禁止されていた20歳以上の学生の購入が可能になった)。

ちなみに、競馬についての規制は国ごとに以下のように異なっている。

  • アイルランドでは馬券は老若男女購入できる。
  • 18歳未満は競馬場の入場・馬券購入禁止:香港シンガポールマレーシアタイ
  • 18歳未満は馬券購入禁止(保護者同伴であれば競馬場への入場は可能):南アフリカ共和国イギリス
  • 20歳未満は馬券購入禁止(保護者同伴であれば競馬場への入場は可能):日本
  • 21歳未満は馬券購入禁止(競馬場への入場は不明):フィリピン
  • 州によって異なる:アメリカ合衆国(馬券の発売が禁止されている州もある)
  • 宗教的な理由により馬券の発売が行われていない:アラブ首長国連邦(馬券の代わりに、イベントとして複数のレース(最高9競走)の1・2着馬を予想し、ポイントに換算して最高成績の者に景品が当たるプレイカードが配布されている)

高額配当

「勝馬投票」をする人たち、つまり馬券を買う人たちはレース終了後の配当が大きくなることを期待する。配当が100倍を超える馬券、つまり100円あたりの払戻金が1万円を超える馬券のことを『万馬券』と言う。また2002年に誕生した馬番号三連勝複式(3連複)や2004年に誕生した三連勝単式(3連単)の登場で若しも10万円(1000倍)を超えると十万馬券、100万円(1万倍)を超えると百万馬券、そして1000万円(10万倍)を超えると一千万馬券と言われる。

2005年4月9日には福島競馬場で初の1000万馬券が発生した。その1ヶ月後の5月13日には大井競馬場で史上2度目の1000万馬券が飛び出し、記録したばかりの最高配当記録が更新されるまでに至る。しかも的中したのは発売176157票中たったの1票(=100円)だけだった。さらに10月22日には東京競馬場で1846万馬券が誕生、2000万馬券も間近という大万馬券となり、2010年4月6日には大井競馬場で史上初の2000万馬券が誕生している。

様々な理由により(理由が明確にならないことも多い)、何年も続けて高額配当となる競走がある。そのような競走のことを「荒れる競走」と呼ぶことがある。

最高額配当記録

  • 中央競馬では2005年10月22日に開催された東京競馬第12競走(16頭立て)において、3番ゼンノエキスプレス(16番人気)→11番カネスベネフィット(12番人気)→4番ケイアイカールトン(3番人気)の順に入り、3連単の配当が1846万9120円(3360通り中3344番人気、総票数450万4663票中的中票数18票)となったのが最高記録である。
    • 重賞競走では2008年10月19日に開催された京都競馬第11競走「第13回秋華賞(JpnI)」の3連単の配当1098万2020円が史上最高額(牝馬限定重賞競走でも最高額)となっている。
  • 地方競馬では2010年4月6日に開催された大井競馬第7競走(16頭立て)において、15番ルドゥーテ(14番人気)→2番アーノルドツヨシ(4番人気)→13番グレイスレイラ(15番人気)の順に入り、3連単の配当が2488万720円(3360通り中3102番人気、総票数33万7137票中、的中票数1票)となったのが最高額である。この記録は中央・地方を両方を含めた国内競馬全体のみならず、国内の公営競技全体においても史上最高額である(重勝式を除く)。
  • アメリカでは、2005年5月7日に開催された「第131回ケンタッキーダービー」で4連単が86万4253.5倍という超高額配当が出ている。

競走の種類

画像:国別競馬競走数.png
競馬開催国、数字は年間競走数(上から平地、障害、速歩)
名称走法騎乗方法走路使用される主な馬種競走数(2005年)
平地競走襲歩(ギャロップ)騎乗平地サラブレッドアラブクォーターホース約17万9100
障害競走襲歩(ギャロップ)騎乗障害サラブレッド、AQPS約8200
騎乗速歩競走速歩(トロット)騎乗平地スタンダードブレッドフランストロッター
繋駕速歩競走速歩(トロット/ペース)繋駕車・スキー平地スタンダードブレッド・フランストロッター約16万1200(騎乗速歩含む)
ばんえい競走特殊ソリ特殊日本輓系種<ref>軽種馬以外の登録を管轄する日本馬事協会では、平成15年(2003年)度以降に生産されるばんえい競馬向けの馬については、純系種同士の馬による配合馬のみ一代限りで「半血(輓系)種」とし、それ以外については「日本輓系種」として登録されている。</ref>・ペルシュロンブルトンベルジアン約2000

<references />

競走形態は主に平地、障害、速歩に大別される。平地競走は最も広範に行われ施行国は100ヶ国を超えると見られる。一方、速歩競走の競走数も平地に並ぶほど多く、フランスイタリアスウェーデンカナダ等ではこちらの方が人気が高い。障害はイギリス、アイルランド、フランスで主に行われている。フィンランドのように繋駕速歩競走のみを施行している国もある。

各国の競馬

ヨーロッパの競馬

北米、南米の競馬

アジア・オセアニアの競馬

アフリカの競馬

関連項目

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外部リンク

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