神戸電鉄粟生線

出典: Wikipedio


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|} 粟生線(あおせん)は、兵庫県神戸市北区鈴蘭台駅から兵庫県小野市粟生駅までを結ぶ神戸電鉄鉄道路線

鈴蘭台駅 - 木津駅間の急峻な50勾配を越え、神戸市西区から三木市を中心に広がる住宅地と神戸市の中心部を結ぶ通勤・通学路線となっている。

目次

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):29.2km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:20駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:西鈴蘭台駅 - 藍那駅間、川池信号所 - 押部谷駅間
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式

運行形態

ほぼ全列車が有馬線と直通運転を行う。昼間時は普通列車のみの運転で、小野駅までが毎時4本、粟生駅までは毎時2本である。朝・夕には準急急行快速が運転される。

全営業列車でワンマン運転を実施している。

以前は終電が早かったが、2001年6月23日の改正で新開地発最終が23時台から0時台に繰下げられた<ref>6月23日(土)からのダイヤ改正の詳細について (internet Archive) - 神戸電鉄、2001年5月17日。</ref>。

歴史

1936年12月28日に三木電気鉄道の手で鈴蘭台駅 - 広野ゴルフ場前駅間が開業した。当初から電気鉄道として建設されるも、電化工事の遅れから気動車(ガソリンカー)で営業を開始した。ガソリン動力併用認可は開業同日である。芸備鉄道(現在のJR芸備線)からガソリンカー2両を借り入れたが、急勾配での運行は不調が多かったらしく、無認可で借り入れた蒸気機関車に牽引されている写真も残っている。当時の地方鉄道補助法による補助金を受けるには、1936年の内に開業しておかねばならなかったことが、未電化での無理な開業の理由である。

翌1937年に電化が完成して電車の運転を開始し、1938年には三木福有橋駅(現在の三木駅)まで開通した。

1947年には三木電気鉄道が有馬線・三田線を営業していた神戸有馬電気鉄道に合併して神有三木電気鉄道の路線となり、1949年には神戸電気鉄道と社名が改められた(1988年に現社名の神戸電鉄となる)。そして1951年に電鉄小野駅(現在の小野駅)まで、翌1952年に粟生駅までが開業して鈴蘭台駅 - 粟生駅間の全線が開通した。

2001年6月23日までは、志染駅以北は地上設備の都合上入線できる最長の編成が3両編成までだったため、昼間時の運転系統は新開地駅 - 志染駅間と、志染駅 - 粟生駅間に分かれていた。そのため、志染駅では双方間の列車同士で乗客のみならず乗務員も乗り換えを余儀なくされていたり、双方間の列車がおおむね3分未満で折り返して発車していくという慌しい光景が日常的に見られた。ラッシュ時には新開地駅 - 粟生駅間を直通運転するが、志染駅で2両編成を増解結し、新開地駅 - 志染駅間を4両編成以上として輸送力を確保していた。また、昼間時の運転間隔は、1991年改正以前では西鈴蘭台駅までは15分間隔、それ以遠は30分間隔が基本だったが、その後、三木駅までが15分間隔になり、さらに2003年には小野駅までが15分間隔に短縮され、利便性が向上した。

2001年6月23日始発から、恵比須駅 - 粟生駅間の改良工事が完成し粟生駅まで4両編成が入れるようになり、全列車が新開地駅 - 粟生駅間を直通運転されるようになった。この頃のダイヤは、粟生・小野方面行きは急行・準急といった優等列車が主体で昼間時間帯は準急だけの運転であった。また、新開地行きは優等列車が朝夕中心に運転されていた。このため、それまで志染駅以北では見られなかった2000系の4両編成や、3000系5000系が見られるようになった。

以前の急行は栄駅木幡駅の両駅を通過していたが、通勤利用の利便を図るため停車させ、従前の急行停車駅での列車を「快速」と称して運転していた時期もあった。2009年3月20日のダイヤ改正から、以前の急行停車駅に停車する列車を再び「快速」として運転することとなった<ref>11年ぶり、粟生線で快速復活へ 神戸電鉄 - 神戸新聞 2009年2月20日</ref>。

2005年3月26日のダイヤ改正から、昼間時の新開地発はすべて準急とし、粟生方面発は普通列車で運転しつつ鈴蘭台駅で三田方面からの準急と接続を取るダイヤとして所要時間を短縮した。この改正は後述の神姫バスに対抗するためのものであった。

所要時間短縮に努めたものの、山岳路線であり速度が遅いこととほとんどの列車が鈴蘭台以遠は各駅に停車すること(準急と普通の停車駅の差はわずか2駅であった)が原因で効果は薄かったため、2007年3月31日のダイヤ改正より昼間時の準急の運転を取りやめた。

年表

  • 1936年(昭和11年)12月28日:三木電気鉄道により鈴蘭台駅 - 広野ゴルフ場前駅間が開業。気動車(ガソリンカー)で営業開始。
  • 1937年(昭和12年):鈴蘭ダンスホール前駅開業。
  • 1937年(昭和12年)4月15日:全線電化完成。同日より電車運転開始。
  • 1937年(昭和12年)4月27日:木津駅開業。
  • 1937年(昭和12年)6月15日:木幡駅・栄駅開業。
  • 1937年(昭和12年)12月28日:広野ゴルフ場前駅 - 三木東口駅(現在の三木上の丸駅)間が開業。
  • 1938年(昭和13年)1月28日:三木東口駅 - 三木福有橋駅(現在の三木駅)間が開業。
  • 1939年(昭和14年)4月1日:久留美駅を恵比須駅に、三木東口駅を上の丸駅に改称。
  • 1942年(昭和17年)12月22日:鈴蘭ダンスホール前駅を小部西口駅に、広野ゴルフ場前駅を広野新開駅に改称。
  • 1947年(昭和22年)1月9日:神戸有馬電気鉄道に合併し、神有三木電気鉄道に社名変更。
  • 1948年(昭和23年)10月1日:上の丸駅を三木上の丸駅に改称。
  • 1949年(昭和24年)4月30日:神戸電気鉄道に社名変更。
  • 1950年(昭和25年)3月8日:広野野球場前駅開業。
  • 1951年(昭和26年)4月1日:広野新開駅を広野ゴルフ場前駅に改称。
  • 1951年(昭和26年)12月28日:三木福有橋駅 - 電鉄小野駅(現在の小野駅)間が開業。
  • 1952年(昭和27年)4月10日:電鉄小野駅 - 粟生駅間が開業し全通。
  • 1952年(昭和27年)10月1日:木津駅・木幡駅・栄駅・大村駅をそれぞれ電鉄木津駅・電鉄木幡駅・電鉄栄駅・電鉄大村駅に改称。
  • 1954年(昭和29年)1月1日:三木福有橋駅を電鉄三木駅に改称。
  • 1958年(昭和33年)6月15日:広野野球場前駅を緑が丘駅に改称。
  • 1962年(昭和37年)9月1日:小部西口駅を鈴蘭台西口駅に改称。
  • 1970年(昭和45年)6月5日:西鈴蘭台駅開業。
  • 1975年(昭和50年)10月16日:藍那駅 - 電鉄木津駅間に川池信号所開設。
  • 1979年(昭和54年)11月16日:電鉄木津駅 - 電鉄木幡駅間に見津信号所開設。見津信号所 - 押部谷駅間複線化。
  • 1982年(昭和57年)10月31日:西鈴蘭台駅 - 藍那駅間複線化。
  • 1988年(昭和63年)4月1日:電鉄木津駅・電鉄木幡駅・電鉄栄駅・電鉄三木駅・電鉄大村駅・電鉄市場駅・電鉄小野駅をそれぞれ木津駅・木幡駅・栄駅・三木駅・大村駅・市場駅・小野駅に改称。
  • 1989年(平成元年)3月26日:川池信号所 - 木津駅 - 見津信号所間複線化。
  • 2001年(平成13年)6月23日:恵比須駅 - 粟生駅間設備改良工事完成。よって全線にわたって4両編成列車の乗り入れが可能となった。
  • 2003年(平成15年)11月30日:鈴蘭台駅 - 粟生駅間でワンマン運転開始。

粟生線の現状

粟生線は以前と比較して増発や編成増強などでサービスアップに努めてはいるものの、慢性な赤字を抱えたままとなっており、現状では路線の存続は危機的な状況が続いている<ref>乗客激減、存続か廃止か 神鉄粟生線 - 神戸新聞 2010年1月21日</ref>。

1998年度の時点で既に年間6.8億円の赤字が出ており、2001年度からは毎年年間10億円以上の赤字を計上している状況である。特に2006年度と2007年度はともに過去最悪の年間12.7億円の赤字を計上しており、1998年度から2007年度の10年間だけでも約102億円もの累積赤字を抱えている<ref>神戸電鉄「おでかけガイド」(2008年8月発行分)</ref>。2008年度も、年間収入約21億円に対し支出は約34億円であり、12.7億円の赤字を計上している<ref name="神戸新聞20091127">神戸電鉄粟生線 利用減なら減便、値上げも検討 - 神戸新聞 2009年11月27日</ref>。

加えて、2004年度からは神戸電鉄が出した再生計画により国や兵庫県神戸市三木市小野市など沿線自治体から補助金を受けて辛うじて路線維持している状況にある<ref>赤字102億円 神戸電鉄粟生線 - 神戸新聞 2008年9月5日</ref>がその計画も2009年度で終了しそれによる補助も終了する。

粟生線の年間輸送人員は1992年度の1420万人がピークで、その後は毎年1〜1.5%程度という通勤・通学に相当する年齢の沿線人口の減少もあり、2007年度には約半分の743万人に、2008年度には729万人にまで減少している。加えて、2009年度上半期(4月 - 9月)の粟生線輸送人員は、対前年同期比4.5%(約17万人)マイナスとなっている<ref name="神戸新聞20091127" /><ref name="粟生線活性化">「粟生線活性化の取り組み」コーナー開設について</ref>。

沿線では以前から神姫バスが競合路線である西脇急行線を開設していたが、2001年恵比須快速線を開設してからは、目に見えて多くの乗客を取られるようになっている。神姫バス(特に恵比須快速線)は、新開地駅での乗り換えがなく三ノ宮駅(三宮駅)に直通すること、三木市のニュータウンエリア内を通り抜けるため自宅そばにバス停があること、運賃が神鉄・神戸高速経由で三宮駅に出るより割安であること<ref>特に土曜・休日はNicoPaで運賃精算をすると更に安くなる。</ref>、座席定員制のため全員着席であること、などで利用者から高い支持を受けており、乗車率は非常に高く、現在では開設当初と比較して大幅に本数が増加<ref>現在、平日朝の三宮行きは実質5分間隔となっている。</ref>している。また三木市のコミュニティバスであるみっきぃバスが緑が丘地区と三木地区を結んでおり、それも要因の一つと考えられる。さらに沿線地域内ではクルマ社会が定着して自動車での移動が主流になっていることや、また加古川線の粟生以北や北条鉄道北条線から神戸市内や大阪市内へは西日本旅客鉄道(JR西日本)の新快速の充実や加古川線の電化もあって、加古川駅経由でJRを利用した方が却って速くなっていることも利用者減少の一因といえる。

このような状況から、自社ウェブサイトでも粟生線の路線維持・活性化のため、沿線住民に対し粟生線利用を呼びかけるようになった<ref name="粟生線活性化" />。加えて、粟生線活性化協議会を発足させており、その第1回会議が2009年12月11日に開かれ、今後も継続して開催されていく予定である<ref>神戸電鉄粟生線:利用促進策など探る 沿線3市が連携 - 毎日新聞 2009年12月12日</ref>。

神鉄としては、利用客を維持しサービス水準も守れるようにしたい、という考えではあるものの、朝夕時間帯以外の減便や運賃値上げも検討せざるを得ないとの考えも示している。また、最悪のシナリオとして路線廃止まで視野に入れており、バス転換した際のコストのシミュレーションまで行っている<ref name="神戸新聞20091127" />。

駅一覧

  • 全駅兵庫県に所在。
  • ●:停車、|↑:通過、↑片方向のみ運転。
  • 普通は全駅に停車(表中省略)。
  • 線路 … ∥:複線区間、◇・|:単線区間(◇は列車交換可能)、∨:ここより下は単線、∧:ここより下は複線
駅名 駅間キロ 営業キロ 準急 急行 快速 接続路線 線路 所在地
鈴蘭台駅 - 0.0 神戸電鉄:有馬線新開地方面直通運転) 神戸市北区
鈴蘭台西口駅 0.8 0.8  
西鈴蘭台駅 0.5 1.3  
藍那駅 1.7 3.0  
川池信号所 - (5.3)  
木津駅 3.4 6.4   神戸市西区
見津信号所 - (7.2)  
木幡駅 1.7 8.1  
栄駅 1.5 9.6  
押部谷駅 1.6 11.2  
緑が丘駅 1.6 12.8   三木市
広野ゴルフ場前駅 0.7 13.5  
志染駅 2.1 15.6  
恵比須駅 2.0 17.6  
三木上の丸駅 1.0 18.6  
三木駅 0.7 19.3  
大村駅 1.5 20.8  
樫山駅 2.4 23.2   小野市
市場駅 0.7 23.9  
小野駅 2.3 26.2  
葉多駅 1.5 27.7  
粟生駅 1.5 29.2 西日本旅客鉄道加古川線
北条鉄道北条線

神戸電鉄粟生線を舞台とした文芸作品

  • もっともっと幼児に恋してください(収蔵『神戸電鉄恋愛』)中島省吾著 日本文学館、2008年

脚注

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参考文献

関連項目

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