猫耳
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Template:Otheruseslist Template:Wiktionary 猫耳(ねこみみ)またはネコミミは猫の耳、あるいは猫の耳状のものを持つ人型のキャラクター。あるいは演劇・コスプレのコスチュームの一種である。サブカルチャーの分野において「NEKOMIMI」が国際語として使用されている。
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概要
猫そのものや猫を擬人化したものと捉えられる場合と、何らかの要因で人間に猫の耳が備わったものと捉えられる場合とがある。猫耳そのものではなく、猫耳風の髪型をしている場合や、猫耳に見える帽子をかぶっている場合もある。帽子やヘッドドレスといった着脱可能な猫耳を着用している場合、「音に反応して動く」「風呂に入るときですら外さない」「人間の耳の位置に本来の耳がない」といった、本物の猫耳であることを示唆する演出がなされることがある。猫耳だが頭部が完全に猫の場合、猫耳というより単なる獣人に分類されることが多い。
歴史
日本において猫耳が登場したのは、神楽や狂言に使う化け猫(本来完全な女姿に化ける老猫)の仮面を除いて考えると、文政10年(1827年)市村座で初演されている鶴屋南北の『独道中五十三次』に登場する化け猫の瓦版に、猫耳バージョンの挿絵が描かれた時と考えられる。この手の挿絵は次々に作られたがどれも作者不詳となっている。
日本の近代文学に残る最初の猫耳は、大正13年(1924年)に宮沢賢治が発表した『水仙月の四日』に登場する猫耳の雪婆んご(ゆきばんご)である。 しかし当時は猫耳を評価できる環境にはなかった。
しかし時代が下り、コミックやアニメーションという媒体が生まれると、ますむらひろしは、賢治のイーハトーブの世界観に刺激され、『ヨネザアド物語』(1975年)、『アタゴオルシリーズ』(1976年 - )に見られる猫キャラによるパラレルワールドを展開し、多くの支持を得た。
擬人化した猫で言えば、アイルランドの伝説に人語を喋る妖精ケット・シーなどの例がある。また、映画『長靴をはいた猫』などでは人語を喋る猫が登場し、映画『銀河鉄道の夜』などでも擬人化した猫を登場させている。反対に、人間が猫化した物は、『猫の恩返し』などに見ることが出来る。また、文学の世界では『綿の国星』などが猫を擬人化している。
TV放送の世界では、遅くとも1968年の米国SFドラマ『スタートレック』第55話に登場する黒猫の姿をした異星人が人型に変身した際、頭部に猫耳を着けて登場した。同シリーズでは以降にもアニメ版、映画版等で惑星連邦の一員として猫を擬人化したヒューマノイド種族が登場した。
ミュージカルの世界で猫の世界をモチーフに採用したのは1983年から始まった、劇団四季による『キャッツ』シリーズである。この際登場人物のコスチュームの一部として猫耳が見られる。
1970年代から1980年代に掛けて漫画、アニメなどに登場する猫耳は、猫の習性を持った様な人物像を強調する意味で使用することが多かった。このため、雑誌に於いては子供向けの男性誌、女性誌に多用されていた。また、童話などの絵本でも多く見受けられ、これは現在でもよく登場している。特に、子供というイメージ、子供とお母さんというイメージで多用されている。例えば実在の人物を漫画に描く際に猫耳を描き、猫の習性を持った者の様に描くなどギャグ的な使用や、猫に近い種族というような使用にとどまっていた。
1980年代の初頭から、パソコン通信やフロッピーディスクなど新しいメディアが拡がりを見せ、個人による情報発信が容易になると、様々な分野にサブカルチャーが進出するようになった。猫耳という記号的な概念はこの様なサブカルチャーをベースにして誕生した。従来の猫的な人物や擬人化された猫の耳とサブカルチャーにおける猫耳は外見上の違いはないため、両者は猫耳というカテゴリーに分類される。しかし前者には性的な要素が希薄であるのに対し、後者はそれが重要な意味を持っている点で異なっている。またキャラクターの登場頻度において、前者は狐や兎が多く猫が少数の部類に入るのに対し、後者は猫とエルフが圧倒的に多いことからも両者の違いは明瞭である。
生態・具体的描写
猫耳の頭部における位置は、
- 頭頂部(本物の猫における耳の位置を基準にしたもの)
- 側頭部(人間本来の耳がそのまま猫耳に置き換わったもの)
のどちらかである場合が殆どである。なお猫耳と言った場合には前者をイメージする人が多いと思われる。
頭頂部に猫耳がある場合、側頭部の人間本来の耳がどうなっているかは長髪などで明らかにされないことが多い。あえて描写される際には「側頭部には耳が無い」か「人間本来の耳が付いている」のどちらかである場合が多い。なお、後者は結果的に人間と猫の耳を重複して持つため、四つ耳と呼ばれることもある。
また、耳と同時に猫の尻尾を伴う描写が多く見受けられる。その他、
- 発言の語尾に「〜にゃ」などと付ける(派生として、な行の発音が拗音化することもある)
- 目(キャッツアイ)
- 歯(牙、あるいは本物の猫とは異なるが見た目が似ている八重歯)
- 猫のようなヒゲ(本物の猫と違い短いヒゲが2〜3対であることが多い)
- 鈴の付いた首輪を身に付けている
- 手足に肉球や猫の爪を伴う
- 口が獣口(上唇が波打っているなど)である
など、猫の特徴を同時に描写することで猫らしさをアピールしたりすることもある。
サブカルチャーにおける猫耳
1976年にSF短編小説『帰らぬク・メルのバラッド』(コードウェイナー・スミス著)の日本語訳が発表され、それがきっかけとなって猫耳キャラクターが日本で認知される様になった。そのため、同小説の主人公ク・メルが日本の猫耳の元祖と言われている。一方、1978年に女性漫画家大島弓子の連載作品『綿の国星』で、初めて擬人化された子猫・須和野チビ猫が登場したシーンが読者達に大いに刺激を与えたが、この『綿の国星』が最初の猫耳キャラクター漫画と見られる<ref>季刊エス2007/06/15発売号(19号)、P33《大島弓子》</ref>。他にも国民的漫画、『Dr.スランプ』では則巻アラレがネコ耳コスプレを頻繁にしていた。
1980年代には愛好家によって漫画・同人誌などの分野で細々と猫耳キャラクター(若い女性像で描かれることが多い)が愛好されていた。
1990年代に入ると猫耳キャラクターが一般化して行き、男性(主におたく)向けのアニメ・ゲーム・アダルトビデオなどの分野にも、猫耳キャラクターが多く登場するようになり、萌えの対象となって行った。男性の想像力が生み出した架空で理想(?) の女性像(あるいは妄想)として、猫の丸みのあるしなやかな体つきが、女性の肢体の性的な魅力を連想させるという事があり、その象徴としての猫耳ということであり、「ネコリータ」という言葉も存在する。その上で、猫耳と対になるモノに、八重歯(牙)も描写されたりする。猫の前足を模した手袋や、猫の後ろ足をイメージした靴、ボアやポンポンの縁取りのついた衣服を着用している場合もある。猫耳・尻尾・手袋・靴・服をまとめて猫装備と呼ぶ。しかしそれは、あくまで「手」「足」といったパーツ単位での着用にとどまり、全身を猫の毛皮風のもので覆っている場合は着ぐるみに属する。
2000年代以降は、女性(特に腐女子)向けメディアでも猫耳のキャラクターが萌えの対象とされることが増えている。
渋谷109には「ネコミミ付パーカー」を扱うギャルブランドが登場。
こうした表現が主流になって以降も、前項の要素もまたキャラクター構成やストーリーの要素として用いられることが多い。また、猫とは反対に、理性的、物静かなキャラクターに対してデザインを用い、そのギャップをストーリーの要素として使う手法も出現している。
猫耳キャラクターの一般化に伴い、ただ単に若い女性に猫耳をつけただけのキャラクターが多くなっていった。そのため、猫耳装具を装着したキャラクターやデザイン上の都合で猫耳を付したキャラクターを狭義の猫耳とし、生の猫耳を有するキャラクターや猫耳の有無を問わず猫的性格を有するキャラクターを猫娘または猫少女と呼び、両者を区別をする場合がある。
実装
実際の人が猫耳グッズを装着することも決して少なくないが、絵・イラストで描かれることが多い。
猫耳の広がり
また、猫耳以外にも、犬・兎・狼・虎・狸・狐・豚・ハムスターなどの他の哺乳動物の耳や、角と牙を持った少女像、『うる星やつら』のラムなども、さらにその類型と挙げられる。エルフの尖った耳など、日本におけるこのようなメディアでは、耳という器官が別の記号に置き換えられるという表現が度々用いられる。
猫耳のコスチュームをしたことがある有名人
- 浜崎あゆみ - 『Duty』、『SURREAL』およびプロモーションビデオなどに豹猫姿で登場。
- 相川七瀬 - ライブで『Cat on the Street』を猫耳・尻尾のコスチュームで歌った。
- 椎名林檎 - 東京事変のライブ「Domestic! Virgin LINE」で「サービス」を演奏中に、パフォーマンスで猫耳を付けた。
- 宇多田ヒカル - DVDシングル『Easy Breezy』のジャケット写真で猫耳のカチューシャを付けた。
- 田中れいな(モーニング娘。) - テレビ東京系列『ハロー!モーニング。』の、回文をスキャットに乗せて読み上げるコーナー「ターン鳥チキン」にて、また後続番組『ハロモニ@』では常時猫耳を装着している。2007年にはコンサートでも使用し、その公式写真も発売された。
- 杏さゆり - パチンコタイキのCMでネコミミコスプレをしていた。CMガール交代につき放送終了。
- レイチェル・リー・クック、タラ・リード、ロザリオ・ドーソン - 映画『プッシーキャッツ』内の架空のバンドの衣装。
- 日高のり子 - 『サクラ大戦ディナーショー』内で自身が演じるエリカ・フォンティーヌの猫耳・尻尾付きレビュー衣装を着用。ただし作中ではボア付きの全身タイツのような衣装であったが、ショーではワンピースに変更。
- 桜川ひめこ - 「アキバに行くのん!」缶コーヒーBossのCMに登場
- 宮沢りえ - 資生堂/シャワーソープCM(1991年) 黒猫のほかリスも
その他獣耳のコスチュームをしたことがある有名人
- ミニモニ。、安倍なつみ - 2003年に公開された『劇場版 とっとこハム太郎』の舞台挨拶で、ハムスター耳のカチューシャを付けて登場した。2004年も同様にハムスター耳を付けた松浦亜弥、エコモニ。が登場。テレビ東京系列『ハロモニ@』では出演のモーニング娘。全員が様々な動物の耳と尻尾を装着。
- 鈴木宗太郎 - 関電SOSのCMにて、動く犬耳の着ぐるみ姿で登場。
- 平山あや - じゃがりこバニー、カルビー/じゃがりこCM(2006年)
- はしのえみ - コンコンぎつね、常盤薬品/南天のど飴CM(2003年)
- 仲間由紀恵 - ブー(豚耳&豚鼻)、常磐薬品/Lapis(1998年)
猫耳が登場する主な作品
- あそびにいくヨ!
- 足洗邸の住人たち。
- ヴァンパイア(フェリシア)
- ウィザーズハーモニー
- 円卓生徒会
- 円盤皇女ワるきゅーレ
- おまもりひまり
- がぁーでぃあんHearts
- 学園アリス(アニメの時のみ)
- 学園創世 猫天!
- 神to戦国生徒会(獣化時の大柳闘子)
- けいおん!
- 狂乱家族日記
- ケロロ軍曹
- コードギアス 反逆のルルーシュ
- 甲竜伝説ヴィルガスト
- 咲-Saki-
- 水仙月の四日 童話(雪婆んご)
- しゅごキャラ!(登場人物の1人、月詠幾斗)
- 出撃っ!猫耳戦車隊 猫耳戦車隊、西へ(伊吹秀明)
- スターオーシャン
- スタートレック
- Saint October(コスチュームが猫耳風)
- 瀬戸の花嫁
- 蒼海訣戰
- D.C. 〜ダ・カーポ〜
- ちょこっとヒメ
- 月姫
- 月詠 -MOON PHASE-
- デ・ジ・キャラット(登場人物の1人、でじこ)
- 東京ミュウミュウ(登場人物の1人、ミュウイチゴ)
- 東方Project
- Dr.スランプ
- となりのネネコさん
- とらいあんぐるハート2 さざなみ女子寮
- 夜桜四重奏(登場人物の1人、七海アオ・七海ギン(円神))
- ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて
- にゃんこい!(オープニングシーンで全キャラ猫耳付けている)
- ねこきっさ
- 猫でごめん!
- NECONOCLASM
- 猫の恩返し
- 猫の島
- 猫魔の辻(好美のぼる)
- はいぱーぽりす
- バットマン(キャットウーマン)
- ひぐらしのなく頃に
- ひぐらしのなく頃に解
- ひとつや物語
- ぴたテン(登場人物の1人、植松小星)
- ファイナルファンタジーIII
- ファイナルファンタジーXI(ミスラ)
- 双恋
- 二つの川の物語
- ブラック・ジャック(第1話のみ猫耳が登場する)
- HELLSING
- ぽてまよ
- マール王国の人形姫
- 魔法騎士レイアース
- 魔法少女猫たると
- 魔法少女リリカルなのはA's
- 魔法先生ネギま!
- まりあ†ほりっく
- まるごと♥杏樹学園
- 萌えキュン@MOVIE〜猫耳少女キキ
- 悠久幻想曲
- 夢で逢えたら(えびふらい)
- LOVELESS
- 綿の国星
- Lamento -BEYOND THE VOID-
擬人化した猫が登場する作品
- イーハトーブ幻想〜KENjIの春
- 銀河鉄道の夜(コミック・映画アニメ版)
- ケット・シー
- スタートレック
- 綿の国星
- まかでみWAっしょい
など多数。詳細はネコを主題とする作品一覧を参考
その他獣耳が登場する主な作品
- 犬夜叉
- うたわれるもの
- おキツネさまでChu♥
- がっこうのせんせい(松本花)
- かのこん
- きつねさんに化かされたい
- ギャラクシーエンジェル(ミント・ブラマンシュ)
- 銀魂
- ストライクウィッチーズ
- とらいあんぐるハートシリーズ
- はっぴぃセブン
- 火の鳥
- ふしぎ星の☆ふたご姫
- ポエリナ
- 魔法少女リリカルなのはシリーズ
- 幽☆遊☆白書
- ワイルド★キングダム(真鍋譲治)
- 我が家のお稲荷さま。(天狐空幻)
- 狼と香辛料(ホロ)
- 蒼海訣戰
脚注
関連項目
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