泉鏡花文学賞
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Template:文学 泉鏡花文学賞(いずみきょうかぶんがくしょう)は泉鏡花生誕100年を記念して1973年に制定された、金沢市によって主催される文学賞である。以降年一回発表されている。 基本的に作品に贈られるが、作家個人の業績に贈られる事もある。 受賞は選考委員の合議によって決定される。 受賞者には正賞として八稜鏡、副賞として100万円(2004年現在)が授与される。
対象は単行本。概して幻想的な作品に賞を送る傾向がある。第30回の野坂昭如のようにベテランが受賞する事もあれば、第37回の千早茜のようにデビューしたばかりの新人が受賞する事もある。それらの点から、日本の文学賞の中でも異彩を放つ。
現在の選考委員は五木寛之、村田喜代子、村松友視、金井美恵子、嵐山光三郎。
目次 |
受賞作一覧
第1回から第10回
- 第1回(1973年)- 半村良「産霊山秘録」、森内俊雄「翔ぶ影」
- 第2回(1974年)- 中井英夫「悪夢の骨牌」
- 第3回(1975年)- 森茉莉「甘い蜜の部屋」
- 第4回(1976年)- 高橋たか子「誘惑者」
- 第5回(1977年)- 色川武大「怪しい来客簿」、津島佑子「草の臥所」
- 第6回(1978年)- 唐十郎「海星・河童(ひとで・かっぱ)」
- 第7回(1979年)- 眉村卓「消滅の光輪」、金井美恵子「プラトン的恋愛」
- 第8回(1980年)- 清水邦夫「わが魂は輝く水なり」、森万紀子「雪女」
- 第9回(1981年)- 澁澤龍彦「唐草物語」、筒井康隆「虚人たち」
- 第10回(1982年)- 日野啓三「抱擁」
第11回から第20回
- 第11回(1983年)- 三枝和子「鬼どもの夜は深い」、小檜山博「光る女」
- 第12回(1984年)- 赤江瀑「海峡」「八雲が殺した」
- 第13回(1985年)- 宮脇俊三「殺意の風景」
- 第14回(1986年)- 増田みず子「シングル・セル」
- 第15回(1987年)- 倉橋由美子「アマノン国往還記」、朝稲日出夫「シュージの放浪」
- 第16回(1988年)- 泡坂妻夫「折鶴」、吉本ばなな「ムーンライト・シャドウ」(「キッチン」に所収)
- 第17回(1989年)- 石和鷹「野分酒場」、北原亞以子「深川澪通り木戸番小屋」
- 第18回(1990年)- 日影丈吉「泥汽車」
- 第19回(1991年) - 有爲エンジェル「踊ろう・マヤ」
- 第20回(1992年)- 鷺沢萠「駆ける少年」、島田雅彦「彼岸先生」
第21回から第30回
- 第21回(1993年)- 山本道子「喪服の子」
- 第22回(1994年)- 該当作品なし
- 第23回(1995年)- 辻章「夢の方位」
- 第24回(1996年)- 柳美里「フルハウス」、山田詠美「アニマル・ ロジック」
- 第25回(1997年)- 村松友視「鎌倉のおばさん」、京極夏彦「嗤う伊右衛門」
- 第26回(1998年)- 田辺聖子「道頓堀の雨に別れて以来なり──川柳作家・岸本水府とその時代」
- 第27回(1999年)- 吉田知子「箱の夫」、種村季弘「種村季弘のネオ・ラビリントス 幻想のエロス」ほか
- 第28回(2000年)- 多和田葉子「ヒナギクのお茶の場合」
- 第29回(2001年)- 久世光彦「蕭々館日録」、笙野頼子「幽界森娘異聞」
- 第30回(2002年)- 野坂昭如「文壇」およびそれに至る文業
第31回から第40回
- 第31回(2003年)- 丸谷才一「輝く日の宮」、桐野夏生「グロテスク」
- 第32回(2004年)- 小川洋子「ブラフマンの埋葬」
- 第33回(2005年)- 寮美千子「楽園の鳥―カルカッタ幻想曲―」
- 第34回(2006年)- 嵐山光三郎「悪党芭蕉」
- 第35回(2007年)- 立松和平「道元禅師」(上下)、特別賞 - 大鷹不二雄「鏡花恋唄」
- 第36回(2008年)- 南木佳士「草すべり、その他の短編」、横尾忠則「ぶるうらんど」
- 第37回(2009年)- 千早茜「魚神」