東京地下鉄千代田線

出典: Wikipedio


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|} [[ファイル:1234DSC00429.JPG|thumb|right|240px|常磐線 - 千代田線の直通運転に使用されるJR東日本E233系2000番台
(2009年9月20日 / 代々木上原)]]

千代田線(ちよだせん)は、東京都足立区綾瀬駅から渋谷区代々木上原駅間を結ぶ本線と、綾瀬駅から北綾瀬駅間を結ぶ支線(通称:北綾瀬支線)から構成される東京地下鉄(東京メトロ)が運営する鉄道路線鉄道要覧における名称は9号線千代田線である。

北千住 - 綾瀬間は、運賃計算上はJR常磐線(各駅停車)との二重戸籍区間で、運賃などの扱いが異なる。そのため、東京地下鉄の路線でありながらこの区間はPASMO東日本旅客鉄道(JR東日本)のSuica西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCA東海旅客鉄道(JR東海)のTOICA北海道旅客鉄道(JR北海道)のkitacaといった首都圏で使用可能なICカードすべてが使用可能になっている。詳しくは北千住・綾瀬間の取り扱いの記事を参照されたい。

車体および路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「グリーン」(緑)、路線記号はC21px|千代田線

目次

概要

1962年昭和37年)の都市交通審議会答申第6号において、東京8号線は「喜多見方面より原宿、永田町、日比谷、池ノ端及び日暮里の各方面を経て松戸方面へ向かう路線」として示された。その後、1964年(昭和39年)の改訂で日暮里を経由し松戸方面に向かう経過地については、西日暮里、町屋、北千住を経て常磐線に接続し、綾瀬以遠は常磐線を線増することが示されたほか、喜多見方面から原宿までの経過地については喜多見 - 代々木上原間は小田急線を線増することが示された。同年12月6日の建設省告示3379号において、第6号答申の東京8号線は東京9号線として確定した。さらに、1972年(昭和47年)の都市交通審議会第15号答申では起点側に橋本 - 喜多見間が加えられた(ただし、小田急側の要請により乗り入れ区間は本厚木 - 代々木上原間とされた)。このうち、綾瀬 - 代々木上原間が千代田線として順次開業している。

車両規格の関係で十分な輸送力が確保できない既存3路線(銀座線丸ノ内線日比谷線)の混雑解消を目的とした「バイパス3路線」の第1号(他の2路線は有楽町線半蔵門線)であり、大手町霞ケ関国会議事堂前など官公庁や大企業を多数擁する駅を通る重要な通勤路線である。特に東武との直通により混雑の激しい日比谷線の混雑緩和が目的とされた。緩和効果については常磐線複々線化の沿革と問題を参照されたい。

2005年度時点の千代田線最混雑区間は町屋→西日暮里間179%である。直通運転を行うJR常磐線からの利用が多く、西日暮里駅山手線京浜東北線に乗り換える客が多いためである。

茨城県や千葉県から東京都を結んでいる常磐快速線常磐緩行線からの乗客が多いが、近年は東武伊勢崎線の乗客が同線と相互乗り入れする日比谷線、半蔵門線を利用せず、北千住駅から千代田線を使う乗客も増加している。理由は日比谷線よりも千代田線の方が日比谷・霞ケ関両駅<ref>霞ヶ関までの所要時間は日比谷線で29分に対し千代田線では22分。</ref>あるいは半蔵門線よりも千代田線のほうが大手町駅への所要時間<ref>大手町までの所要時間は押上・半蔵門線経由で25分に対し千代田線では17分。</ref>が短いためである。さらに常磐快速線の乗客も北千住駅から千代田線を利用して西日暮里駅で山手線・京浜東北線に乗り換える乗客も増加し、朝の通勤ラッシュ時の遅延が度々起きている。ただし、2005年8月24日つくばエクスプレスが、2008年3月30日日暮里・舎人ライナーが開業したため、以前より混雑は緩和されている。

連絡乗車券は、直通するJR東日本(北千住接続、常磐線亀有 - 取手間、他に一部武蔵野線)・小田急電鉄(代々木上原接続、南新宿 - 代々木八幡間、東北沢 - 小田原・片瀬江ノ島・唐木田間及び、箱根登山鉄道箱根湯本)のほかに東武鉄道への連絡乗車券も発売している(北千住接続)。

本路線の「千代田線」という路線名称は、営団で初めて職員より募集を行ったもので、応募された路線名称は1,443点、205線名に及んだ。

審査の結果、応募数が208名と最も多かった「千代田線」が選ばれた。また、本路線は千代田区内を貫通して運転されていることもふさわしい理由とされた<ref name="TRTA">帝都高速度交通営団「東京地下鉄道千代田線建設史」参照。</ref>。

千代田線は代々木上原 - 綾瀬間と綾瀬 - 北綾瀬間で運転系統が分断されているが、駅ナンバリングの番号は代々木上原から北綾瀬まで通しでつけられている。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):24.0km(本線21.9km、支線2.1km)
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:20駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式
  • 閉塞方式:速度制御式(東京メトロ新CS-ATC
    • 北綾瀬支線のみATO装置を併用している。
  • 列車無線方式:誘導無線(IR)方式
  • 最高速度:本線80km/h・北綾瀬支線60km/h
  • 平均速度:本線41.8km/h
  • 表定速度:本線34.4km/h
  • 車両基地綾瀬検車区、代々木車庫
  • 地上区間:代々木上原駅付近、北千住 - 綾瀬 - 北綾瀬間(本線は計2.9km・北綾瀬支線は全線)

本路線の綾瀬 - 代々木上原間に要した建設費用は総額1,595億円である。

その内訳は土木関係費が941億6,138万3,000円、電気関係費が100億1,037万1,000円、車両関係費が270億7,430万3,000円、その他が282億5394万3,000円となっている<ref name="TRTA">帝都高速度交通営団「東京地下鉄道千代田線建設史」参照。</ref>。

沿革

  • 1964年(昭和39年)4月24日 営団内部内において都市計画第9号線を建設することを決定。
  • 1964年(昭和39年)5月15日 第9号線、上千葉町(現・綾瀬) - 代々木大山(現・代々木上原)間の地方鉄道敷設免許申請。
  • 1964年(昭和39年)12月18日 第9号線、上千葉町(現・綾瀬) - 代々木大山(現・代々木上原)間の地方鉄道敷設免許取得。
  • 1966年(昭和41年)7月30日 北千住 - 大手町間の建設工事に着手。以後、各区間の建設工事を順次開始。
  • 1968年(昭和43年)12月16日 霞ヶ関 - 代々木公園間の建設工事に着手。これにより、千代田線全区間で建設工事が始まる。
  • 1969年(昭和44年)9月26日 第9号線の路線名称を「千代田線」とすることを決定。
  • 1969年(昭和44年)12月20日 北千住 - 大手町間 (9.9km) 開業。当時6000系は試作車のみの製造でまだ試験段階だったため、全列車が5000系で運行されていた。
  • 1971年(昭和46年)3月20日 大手町 - 霞ケ関間 (2.2km) 開業。6000系が営業運転を開始。
  • 1971年(昭和46年)4月20日 綾瀬 - 北千住間 (2.6km) 開業。日本国有鉄道(国鉄)常磐緩行線我孫子駅まで相互直通運転開始。これにより綾瀬 - 北千住間が国鉄常磐線から営団千代田線に移管されるとともに運賃計算上二重戸籍区間となった。
  • 1972年(昭和47年)10月20日 霞ケ関 - 代々木公園間 (6.2km) 開業。
  • 1978年(昭和53年)3月31日 代々木公園 - 代々木上原間 (1.0km) 開業、全線完成。小田急小田原線本厚木駅まで相互直通運転開始(当初は平日の朝夕のみ、小田急線内は準急として運転)。
  • 1978年(昭和53年)5月17日 北綾瀬 - 綾瀬間の地方鉄道敷設免許申請。
  • 1978年(昭和53年)9月1日 北綾瀬 - 綾瀬間の地方鉄道敷設免許取得。
  • 1979年(昭和54年)12月20日 綾瀬 - 北綾瀬間分岐線 (2.1km) 開業(車庫線の旅客扱い化)。
  • 1981年(昭和56年)10月5日 5000系の北綾瀬支線以外での営業運転終了、北綾瀬支線用を除き東西線に転属。
  • 1982年(昭和57年)11月15日 常磐緩行線への乗り入れ区間を取手駅まで延長。乗り入れ用車両として203系が営業運転開始。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化に伴い乗り入れ先が東日本旅客鉄道となる。
  • 1988年(昭和63年) 小田急電鉄が新たな直通用車両として1000形を導入(直通対応車は一部編成のみ)、1990年(平成2年)までに9000形と順次置き換え(9000形は地上専用となる)。
  • 1991年(平成3年)3月16日 小田急線との相互直通運転を休日にも拡大。
  • 1993年(平成5年)3月18日 06系営業運転開始。
  • 1995年(平成7年)3月20日 地下鉄サリン事件発生。
  • 1997年(平成9年)10月12日 営団地下鉄初のイベント列車「ドリームエクスプレス'97」が小田急多摩線唐木田 - 霞ケ関間で往復運行される(なお、有楽町線日比谷線でも同様のイベントが同時に行われた)。
  • 1998年(平成10年)3月11日 代々木上原 - 代々木公園間で職員3人が回送列車にはねられ死亡する事故が発生。
  • 1999年(平成11年)11月27日 全線で新CS-ATC化を実施。
  • 1999年(平成11年)12月4日 新CS-ATC化を踏まえたダイヤ改正を実施。本線の最高速度を75km/hから80km/hに向上。綾瀬 - 代々木上原間で所要時間を50秒短い38分10秒に短縮。JR東日本では列車の増発に合わせて209系電車(1000番台)を2編成投入。
  • 2000年(平成12年)12月2日 小田急線との相互直通運転列車を大増発(日中30分ヘッド)、多摩線唐木田から綾瀬への急行を新設(当初は片道1本のみを小田急車で運転)。千代田線車両の小田急線内での夜間留置(外泊運用)が設定される。
  • 2001年(平成13年)8月26日 綾瀬 - 北千住間で同区間を終日運休にしてのリフレッシュ工事が行われる。
  • 2002年(平成14年)3月23日 小田急線への乗り入れ列車の大半を相模大野駅発着の準急から多摩線唐木田駅発着の多摩急行に変更(営団車が定期列車としては初めて多摩線にも乗り入れる)。綾瀬 - 北綾瀬間でワンマン運転を開始。
  • 2003年(平成15年)3月29日 営団車での小田急小田原線内発着廃止。定期列車での本厚木・相模大野駅発着列車は、これ以降小田急車の担当となる。
  • 2004年(平成16年)4月1日 帝都高速度交通営団の民営化により東京地下鉄(東京メトロ)に承継。
  • 2004年(平成16年)12月11日 小田急線への乗り入れ列車(急行・多摩急行)を増発。小田急車両の綾瀬車両基地での夜間留置(外泊運用)が設定される。
  • 2006年(平成18年)5月15日 朝の通勤時間帯に女性専用車両を導入。
  • 2007年(平成19年)3月18日 PASMO導入。
  • 2007年(平成19年) 小田急電鉄が新たな直通用車両として4000形を導入(1000形の直通対応車の一部は地上専用となる)。
  • 2008年(平成20年)3月15日 全車指定席特急(小田急ロマンスカー60000形「MSE」)の運転を開始。
  • 2008年(平成20年)9月11日 07系(07-101編成)が東西線編成と同様の青帯で千代田線で運用開始。12月まで。
  • 2009年(平成21年)9月9日 JR東日本が新たな直通用車両としてE233系(2000番台)を導入。
  • 2010年(平成22年)1月1日 臨時の特急ロマンスカー「メトロニューイヤー号」が北千住 - 片瀬江ノ島間で運行され、元日の臨時列車に小田急ロマンスカー60000形「MSE」が初めて運用される。

運行形態

列車種別と運転間隔

定期列車は列車種別各駅停車準急多摩急行)に関わらず、千代田線内の各駅に停車する(後述する特急を除く)。

運転間隔は、朝が平日で代々木上原方面・北千住方面とも約2 - 3分間隔で(ただし代々木上原方面は霞ケ関、明治神宮前止まりの電車が、北千住方面は霞ケ関始発の電車も少数運行されているため、霞ケ関 - 代々木上原間は両方面とも約3 - 4分間隔での運行となる)、土曜・休日で両方面とも約5分間隔、日中が終日両方面とも6分間隔、夕方が平日で代々木上原方面が約4 - 5分間隔、北千住方面は約3 - 4分間隔、土曜・休日で両方面とも約5 - 6分間隔で運行される。なお、小田急線直通の多摩急行は夜間と平日朝以外は約30分間隔で運行している。

常磐線と小田急線との相互乗り入れ

代々木上原駅からは小田急小田原線本厚木駅および同線新百合ヶ丘経由で多摩線唐木田駅まで、綾瀬駅からは東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐緩行線取手駅までそれぞれ相互直通運転を実施している。特に、常磐緩行線とはほぼ一体化した運行形態になっていて、同線は実質千代田線の延長のようになっている。また、駅の列車案内で綾瀬行を「この電車は綾瀬止まりです」と案内することや、逆に北千住駅では常磐線直通列車を「常磐線各駅停車」と案内することもある。トラブル時に小田急線との直通運転が中止されることは多々あるが、JR線との直通運転が中止になることはダイヤが大幅に乱れている場合でもほとんどない。とはいえ、東京地下鉄側からJRへの直通運転は完全ではなく、朝夕ラッシュ時はほとんどの電車が直通するが、平日8 - 9時台は半数以上が綾瀬止まりで、日中の場合半数が綾瀬駅で折り返す形態となっている。

小田急線からは多摩急行(朝には準急・急行も)が千代田線へ直通するが、千代田線から小田急線への直通は多摩急行または準急に限られる。なお、小田急線へは最遠本厚木まで直通運転すると案内されているが、千代田線から本厚木駅まで直通する電車は平日午前中に2本のみである(ただし特急ロマンスカーは除く)。

常磐線方面は最遠取手まで直通するが、取手始発・終着は朝夕時間帯のみで、日中・夜間時間帯の運用はない。ただし、土曜・休日の午後は14時台からある。また、平日朝に代々木上原方面から取手駅まで運転するのは6本のみである(1本が霞ケ関始発、残り5本は代々木上原始発で、6時台までしかない。またこれ以降に綾瀬駅始発の取手行が4本ある)。また、常磐線との直通電車の一番列車は北千住終着・始発で、いずれも4時台に運行されている(松戸発北千住行・綾瀬発4時38分、北千住発我孫子行・北千住発4時55分)。東京地下鉄では各線の営業運転開始時刻を5時ないしそれ以後の3分以内に揃えているが(東西線のみ東陽町駅発4時58分の西船橋駅行あり)、この列車のみは例外となっている。北千住駅で、北千住行の列車はJR常磐線快速の上野行始発列車に、北千住発の列車は同快速上野発の始発列車にそれぞれ接続する。

ちなみに、かつては本厚木 - 取手間を運転する列車(準急)も存在し、東急田園都市線 - 半蔵門線 - 東武伊勢崎線・日光線中央林間駅 - 南栗橋駅間を運転する列車が登場する以前は当時の営団地下鉄の直通列車としては最長の運転距離の列車であった(ただし、半蔵門線と東武線の直通運転が開始した時には取手 - 本厚木間を運転する列車はなくなっており、10日後にはJR線に直通する準急の設定自体が廃止された)。現在、唐木田 - 取手間の列車が千代田線の直通列車としては最長距離を運転する列車である(平日は取手→唐木田が2本、唐木田→取手1本、土曜・休日は唐木田→取手が3本のみ)。所要時間は約1時間50分、営業キロは80.2km(北千住 - 綾瀬間を東京地下鉄としてカウント)となっている。

3路線直通運用に充当される車両は東京地下鉄車のみで、JR車の小田急線乗り入れおよび小田急車のJR線乗り入れ運用はない。これはJR車および小田急車の列車無線が他方に対応していないためである(ただし、小田急車にはJR無線の準備工事はなされているので、搭載すれば乗り入れは技術的に可能である。また、JR側も実際には使用していないが列車番号末尾「E」を小田急車用として制定している)。

両端駅以外で列車の折り返しが可能なのは北千住湯島・大手町・霞ケ関・表参道明治神宮前・代々木公園の各駅である。このうち表参道・代々木公園以外は各駅を発着する列車が現在でも設定されており、6000系と06系には定期列車で終着設定がない駅の分の方向幕もある。このうち湯島駅の綾瀬寄りと霞ケ関駅の代々木上原寄りには引き上げ線が存在し、列車の夜間留置も可能で、1日に各1本ずつ存在する。また、明治神宮前 - 代々木公園間では、代々木公園直下に設置されている代々木車庫への回送線が分岐しているが、こちらは平日下りの明治神宮前行を明治神宮前駅で乗客を降車させた後に車庫へ回送し、その後代々木上原始発の上り列車に充当するために代々木上原駅まで回送する。

列車番号の末尾は、JR車がK、東京地下鉄車がS、小田急車がEである。JRと東京地下鉄の列車番号は他の路線とほぼ共通。また、小田急線内では全く関連性のない独自の列車番号が割り振られる。運用番号はJR車 (01K - 35K) と東京地下鉄車 (37S - 89S) は奇数(ただし、平日朝ラッシュ時に東京地下鉄線内の区間列車の一部にこれ以外の偶数番号での運用がある。/02S - 12S、12Sについては小田急線にも乗り入れている)、小田急車 (90E - 99E) は奇数・偶数の両方(特急車は30E - 40E、50E - 60Eの偶数)がある。なお、2008年(平成20年)3月15日改正ダイヤでは、東京地下鉄車の4本が唐木田で、小田急車(1000形・4000形運用)の2本が綾瀬車両基地でそれぞれ運用終了・夜間留置となる「外泊運用」がある。

現在運転されている営業列車は特急を除き、必ず綾瀬駅を通るようになっている。すなわち、A線(綾瀬→代々木上原)はすべて綾瀬以東始発であり、B線(代々木上原→綾瀬)はすべて綾瀬まで運転される。

北綾瀬支線

北綾瀬駅までの分岐線は、本線との直通列車はなく、3両編成の列車が折り返し運転を行っている。ただし案内上「支線」とは呼ばれず、単に「千代田線」と案内される。開業時に設置された綾瀬駅と車両基地綾瀬検車区)を結ぶ車庫線を営業用に使用しているものであり、開業前の北綾瀬駅の需要予測からホームの有効長も3両編成分で建設された。なお、この区間ではワンマン運転が行われており、ホームドア(ホームゲート)<ref>京三製作所http://www.kyosan.co.jp/ir/html/pdf/irks20080527.pdf</ref>が設置されている。ただし、駅番号は本線と通し番号で数えられており、アルファベットも本線と支線で表記が異なる丸ノ内線とは異なり(丸ノ内線は本線が「M」で、支線が「m」)、こちらは本線同様「C」である。またこの支線は、東京地下鉄の路線の中で唯一全線が高架であり、地下を全く通らない路線でもある。

有楽町線との連絡線

霞ケ関駅付近に有楽町線桜田門駅とを結ぶ連絡線が接続している。これは東京地下鉄では8・9号連絡側線とよばれ、延長は572mある。有楽町線や南北線市ケ谷駅構内に両線を結ぶ連絡線がある)車両の重整備を行うための綾瀬工場への回送や、特急「ベイリゾート」、東京湾大華火祭(小田急線からの直通、有楽町線新木場駅行)などの臨時列車が連絡線を通過する。

特急ロマンスカー

thumb|200px|right|東京メトロ6000系(奥)と、千代田線に乗り入れる小田急ロマンスカー60000形「MSE」(手前) thumb|200px|right|ホーム上の特急券自動発売機
(表参道駅)
2008年3月15日より、北千住駅小田急電鉄唐木田本厚木箱根登山鉄道箱根湯本方面との間に全車指定席の特急ロマンスカーが運転されている。営団時代も含めて東京地下鉄で初、また日本の地下鉄では史上初の指定席特急である。車両は東京地下鉄と連携の上で小田急電鉄が用意した60000形「MSE」が使用されている。

列車名は、本厚木発北千住行が「メトロさがみ」、平日の北千住発唐木田行と大手町発本厚木行、土曜・休日の北千住発本厚木行が「メトロホームウェイ」、北千住 - 箱根湯本間が「メトロはこね」(土曜・休日のみ)である。いずれも、通常の列車の運転間隔に挟まって運転される。

停車駅は北千住駅・大手町駅・霞ケ関駅・表参道駅の4駅。ただし、通常の運転間隔に挟まれて運転するため、線内での追い越しは路線の都合上できない。また、土曜・休日のうち年間30日程度(運転日は年度により異なる)は先述の有楽町線との連絡線を経由し、小田急線から新木場駅まで直通する臨時特急「ベイリゾート」も運行される。有楽町線内の停車駅は豊洲駅と新木場駅の2駅となる(霞ケ関駅も停車するが、列車の向きを変えるための運転停車であり、乗客の乗降はできない)。

これらの列車の運行開始に併せて、小田急線内では成城学園前駅に一部列車が停車している。また、一般の列車と同様に地下鉄線内では東京地下鉄の運行乗務員(運転士車掌)が乗務し、乗務員交代のため代々木上原駅に停車するが、同駅では旅客の乗降扱いは行わず、乗務員交代のみの停車となる。なお、車内販売員については、小田急レストランシステムのロマンスカーアテンダントが小田急線と地下鉄線を通して乗務する。

なお、これらの列車は東京地下鉄線内のみを利用することができないため、利用するには小田急線(箱根登山線)と東京地下鉄線に跨って利用することが必要である(例:北千住駅から乗車して表参道駅で下車することはできない。北千住駅から乗車して成城学園前駅で下車することは可能である)。

2009年より、それまで通勤形電車で運転されていた臨時列車に代わって特急ロマンスカーが臨時列車に運用されるようになった(「丹沢もみじ号」→「メトロもみじ号」、「初詣&初日の出号」→「メトロニューイヤー号」)。

運賃計算

北千住 - 綾瀬間はJR常磐線としての区間も兼ねるため、運賃の特例がある。同区間とJR常磐線(亀有・松戸方面、JR南千住・三河島方面)に跨って利用する場合、同区間をJR線乗車区間と見なし、運賃計算上の接続駅も実際の路線区分上の接続駅と異なることになる。詳細は北千住・綾瀬間の取り扱いの記事を参照されたい。

西日暮里までJR線(山手線など)、西日暮里 - 北千住間を千代田線、北千住から再びJR線を利用する場合(逆方向を含む)、一部の発着駅について「通過連絡運輸」という特別な運賃計算方法がある。詳細は連絡運輸#通過連絡運輸を参照。また、これに関連して綾瀬 - 西日暮里間で千代田線を利用して西日暮里からJR線を利用する場合(逆方向を含む)、綾瀬 - 西日暮里間の運賃を160円(通常190円)とする特定運賃がある。詳細は綾瀬駅の記事を参照。

2007年3月18日からPASMOSuicaの相互利用サービスが開始されたが、JRと東京地下鉄が相互直通運転を行っている取手 - 亀有間と高円寺 - 三鷹間を相互発着する場合に千代田線・東西線大手町)経由か東中野三河島JR線)経由か区別できないという現象が生じる。この場合、入場駅・出場駅がいずれも共用駅(改札内を共有する駅、綾瀬・北千住・中野)でないJR線の駅の場合は後者、いずれか一方でも共用駅の場合は前者とみなされる。特に、取手 - 吉祥寺・三鷹間を相互発着する場合は全線JRを利用した方が運賃が高くなるため、問題となっている。

東京地下鉄および日比谷線半蔵門線が乗り入れている東武鉄道ではPASMO・Suica(かつてはパスネットも)を利用することができるが、伊勢崎線北千住・押上経由で千代田線と半蔵門線を乗り継いだ場合は、PASMOの仕様上東武線の運賃は計算されず、全線東京地下鉄線経由で計算され、大手町経由または表参道経由と同一の金額が算出される。

車両

以下の車両が使用されている。

他社車両が乗り入れてきた際に発生する車両使用料を相互乗り入れ距離で相殺するため、小田急車両にも関わらず小田急線に直通しない(代々木上原折り返し・霞ケ関終着)運用やJR車両でJR常磐線に直通しない(綾瀬折り返し)運用もある。逆に、直通先の常磐緩行線では千代田線に直通しないメトロ車両の運用もある。

車両設備については、千代田線と常磐緩行線では優先席車椅子スペース(JRでは209系以降のみ)などの位置が揃えられているが、小田急の車両は統一されていない(ただし、小田急でも、2009年3月より優先席が同じ位置になるよう順次移動している)。

車内には路線図が掲出されているが、これが2004年12月11日小田急多摩線はるひ野駅新設に伴い全面改訂された。ただし、この時点では書体に大きな変更はなかった。さらに翌2005年8月24日首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス開業時には書体も含めて全面改訂された。また、JR車両に掲出されている路線図は常磐線(快速電車)と同一のものが長らく使用されており、千代田線内は駅名が列挙されるのみで乗り換え案内が全く掲載されていない状態が続いていたが、2004年秋頃より常磐緩行線独自の路線図に変更され、千代田線内の乗り換え案内や駅番号まで掲載されるに至った。203系や209系1000番台ではこの駅番号の表記は「C1」「C2」…と、本来の表記方法の「C-01」「C-02」…とは異なっているものの、2009年より運用を開始したE233系2000番台のLCD式車内案内表示器では、本来の表記方法の「C-01」「C-02」…で表記されている。なお、東京地下鉄車・小田急車の車内には東京地下鉄および東京都交通局都営地下鉄)の路線図(メトロネットワーク)が掲出されているが、JR車の割合が比較的高い路線でありながらJR車にはこの掲示がなく、首都圏全体のJR線のみの路線図はあるという状況が続いている。

自社車両

本線

支線

乗り入れ車両

なお、小田急電鉄は2000形も直通仕様として設計したが、直通対策を施された車両は1995年の登場以来1本もなく、2009年3月の時点でも全車両が地上専用となっている。

過去の車両

導入予定

女性専用車

2006年5月15日から平日ダイヤの朝ラッシュ時に女性専用車が設定されている。両端の駅を7:10 - 9:30に発車する全列車に設定される(特急ロマンスカー(現在、実施時間内を走行する特急は「メトロさがみ70号」北千住駅行きのみ)及び綾瀬駅 - 北綾瀬駅間を除く)。線内で9:30を過ぎた時点で女性専用車の扱いは解除となる。

  • 西行列車(代々木上原・本厚木・唐木田方面):1号車(進行方向先頭車両)、実施区間は取手→代々木上原間
  • 東行列車(北千住・綾瀬・松戸・我孫子方面):1号車(進行方向最後尾車両)、実施区間は唐木田・本厚木→綾瀬間

なお、東西線では途中駅である妙典駅始発の列車についても対象であるとの記述があるが、千代田線B線における霞ケ関駅始発列車についての言及が一切ない。

駅一覧

  • 駅所在地はすべて東京都内。
  • 駅間キロ・累計キロは営業キロによる。
  • 綾瀬 - 北千住間を跨いでの常磐線以遠のJR線各駅との相互発着の場合、同区間はJR線として扱う。同区間のJRの営業キロは2.5km。
  • 普通電車は全駅に停車する。
  • 東京地下鉄の路線で唯一、地下区間に相対式ホームの駅が存在しない。
凡例
●:小田急線直通特急停車駅、|:同通過駅、▲:有楽町線と直通する特急「ベイリゾート」は停車しない(向きを変えるための運転停車)。
※:乗務員交代のため運転停車するが、乗客の乗降はできない。

本線

駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 特急 接続路線 所在地
C-01 代々木上原駅<ref group="*">代々木上原駅は他社接続の共同使用駅で、小田急電鉄の管轄駅である。</ref> - 0.0 小田急電鉄小田原線本厚木駅多摩線唐木田駅(特急は箱根登山鉄道鉄道線箱根湯本駅)まで直通運転) 渋谷区
C-02 代々木公園駅 1.0 1.0
C-03 明治神宮前〈原宿〉駅 1.2 2.2 東京地下鉄15px|副都心線 副都心線 (F-15)
東日本旅客鉄道山手線原宿駅
C-04 表参道駅 0.9 3.1 東京地下鉄:15px|銀座線 銀座線 (G-02)・15px|半蔵門線 半蔵門線 (Z-02) 港区
C-05 乃木坂駅 1.4 4.5  
C-06 赤坂駅
TBS前)
1.1 5.6  
C-07 国会議事堂前駅 0.8 6.4 東京地下鉄:15px|丸ノ内線 丸ノ内線 (M-14)、15px|銀座線 銀座線(溜池山王駅:G-06)、15px|南北線 南北線(溜池山王駅:N-06) 千代田区
C-08 霞ケ関駅 0.8 7.2 東京地下鉄:15px|丸ノ内線 丸ノ内線 (M-15) ・15px|日比谷線 日比谷線 (H-06)
C-09 日比谷駅 0.8 8.0 東京地下鉄:15px|日比谷線 日比谷線 (H-07)、15px|有楽町線 有楽町線有楽町駅:Y-18)
都営地下鉄15px|三田線 三田線 (I-08)
東日本旅客鉄道:山手線・京浜東北線(有楽町駅<ref name="norikae" group="*">日比谷駅とJR有楽町駅、二重橋前駅と東京駅、湯島駅と上野御徒町駅とは至近距離だが、正式な連絡駅とはされていない。</ref>)
地下通路で銀座駅東銀座駅に連絡
C-10 二重橋前駅 0.7 8.7 東海旅客鉄道東海道新幹線東京駅<ref name="norikae" group="*" />)
東日本旅客鉄道:東北新幹線山形新幹線秋田新幹線上越新幹線北陸新幹線長野新幹線)・中央線・山手線・京浜東北線・東海道線横須賀線総武線(快速)京葉線(東京駅<ref name="norikae" group="*" />)
東京地下鉄:15px|丸ノ内線 丸ノ内線 (M-17)(東京駅<ref name="norikae" group="*" />)
C-11 大手町駅 0.7 9.4 東京地下鉄:15px|丸ノ内線 丸ノ内線 (M-18)・15px|東西線 東西線 (T-09)・15px|半蔵門線 半蔵門線 (Z-08)
都営地下鉄:15px|三田線 三田線 (I-09)
C-12 新御茶ノ水駅 1.3 10.7 東京地下鉄:15px|丸ノ内線 丸ノ内線(淡路町駅:M-19)
都営地下鉄:15px|新宿線 新宿線小川町駅:S-07)
東日本旅客鉄道:中央線(快速)・総武線(各駅停車)御茶ノ水駅
C-13 湯島駅 1.2 11.9 都営地下鉄:15px|大江戸線 大江戸線上野御徒町駅:E-09<ref name="norikae" group="*" />) 文京区
C-14 根津駅 1.2 13.1  
C-15 千駄木駅 1.0 14.1  
C-16 西日暮里駅 0.9 15.0 東日本旅客鉄道:山手線・京浜東北線
東京都交通局日暮里舎人ライナー
荒川区
C-17 町屋駅 1.7 16.7 京成電鉄本線
東京都交通局:都電荒川線町屋駅前
C-18 北千住駅<ref group="*" name="kitasen_ayase">北千住駅・綾瀬駅は他社接続の共同使用駅で、東京地下鉄の管轄駅である。</ref> 2.6 19.3 東京地下鉄:15px|日比谷線 日比谷線 (H-21)
東日本旅客鉄道:常磐線(快速)
東武鉄道伊勢崎線
首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス (05)
足立区
C-19 綾瀬駅<ref group="*" name="kitasen_ayase" /> 2.6 21.9   東日本旅客鉄道:常磐線(各駅停車)取手駅まで直通運転)
東京地下鉄:15px|千代田線 千代田線(北綾瀬方面)

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支線

駅番号、累計距離は本線より通算。両駅とも東京都足立区に所在。

駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 接続路線
C-19 綾瀬駅 - 21.9 東京地下鉄:15px|千代田線 千代田線(代々木上原方面)
東日本旅客鉄道:常磐線(各駅停車)
C-20 北綾瀬駅 2.1 24.0  

脚注

Template:脚注ヘルプ Template:Reflist

参考文献

  • 帝都高速度交通営団「東京地下鉄道千代田線建設史」
  • 「鉄道ファン」2004年9月号 特集:東京メトロ(交友社)
  • JTBキャンブックス「小田急電鉄の車両」(編者・著者 大幡哲海、出版・発行 JTB 2002年) ISBN 4533044697
  • 「MY LINE 東京時刻表」各号(交通新聞社)
  • 「小田急時刻表」各号(交通新聞社)

関連項目

外部リンク

Template:Commons

Template:東京の地下鉄路線de:Chiyoda-Linie en:Tokyo Metro Chiyoda Line es:Línea Chiyoda fr:Tōkyō Métro Chiyoda it:Tokyo Metro Linea Chiyoda ko:도쿄 지하철 지요다 선 zh:千代田線

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