村上もとか

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Template:出典の明記 Template:Infobox 漫画家 Template:漫画 村上 もとか(むらかみ もとか、本名:村上 紀香<ref name="mangaseek">まんがseek・日外アソシエーツ共著『漫画家人名事典』日外アソシエーツ、2003年2月25日初版発行、ISBN 4-8169-1760-8、372頁</ref>、1951年6月3日<ref name="mangaseek" /> - )は日本漫画家。男性。東京都世田谷区出身<ref name="mangaseek" />。

目次

略歴

父親が映画会社の美術部に勤務していたこともあり、幼い頃から絵に親しみ、少年時代にはプラモデルの箱絵の戦車や飛行機を描く日々を送った。当初は、小説の挿絵画家を目指すも、1960年代の漫画の隆盛を機に漫画に興味が移り、高校時代には当時創刊されて間もなかった雑誌『COM』の影響を受け、本格的に漫画家を目指すようになった。

高校卒業後は建築の専門学校に進むも中退し、漫画家の望月あきらのプロダクションに入社し、アシスタントをしながら、漫画雑誌に投稿を続ける修行時代を過ごした。

1972年、投稿した作品が編集者の目にとまり、『週刊少年ジャンプ』(集英社)に掲載の「燃えて走れ」でデビュー。その後は同誌を中心に活躍するも、文芸的な志向や劇画的なタッチの自身の作風から限界を感じ、青年誌的な内容を含んだ作品を多く発表していた『週刊少年サンデー』に活躍の場を移し、『赤いペガサス』や『岳人列伝』などスポーツを題材にした作品を発表。繊細な描写を含んだ力強い作風で注目を浴びた。

1981年には、同誌に連載を開始した『六三四の剣』が大ヒットを記録。テレビアニメテレビ東京系)、ゲーム化に加えて、読者層である小学生の間で、剣道が部活動の人気になるほどの剣道ブームが起きたほか、迫力のある試合シーンや個性豊かな登場人物とその成長の過程を丹念に描き出したドラマ性は、子供ならず大人層からも注目を浴びた。

12年間の『週刊少年サンデー』での活躍を経て、1991年からは、『ビッグコミックオリジナル』に『龍-RON-』を連載開始。昭和初期の日本を舞台に、財閥の一人息子として生まれた青年を軸に、彼の周囲の様々な人々が織り成す群像劇を中心に、サスペンスやSF的な要素を交え、高い人気を確立。15年にわたる長期連載と、小学館漫画賞受賞などの栄誉に輝いた。同作品は著者の代表作となっただけでなく、漫画家としての活動にも大きな転機を及ぼすこととなった。

その後は、人の心を読む事のできる少女を通して現代社会に生きる人々の心を描いた「ミコ・ヒミコ」や戦前のフランス美術界をテーマにした「メロドラマ」など幅広い作品を発表し、1996年には、法曹界を舞台にした『検事犬神』を 『スーパージャンプ』に連載。古巣である集英社に復帰する。2000年から同誌に連載された『JIN-仁-』では、江戸時代にタイムスリップした医師の目を通して、人間の尊厳を描くなど熟練したドラマ性から高い評判を呼び、テレビドラマ化(TBS系。大沢たかお主演)されると高視聴率を記録するなど、話題を集めている。

人物・作風など

  • 『六三四の剣』や『龍-RON-』など剣道を題材にした漫画を描いているため、剣道に詳しいと思われるが、意外にも剣道の経験は殆どと言っていい程なく、段位も保持していない。連載を開始する前に、近所の道場に足を運んだことがあるのみである(それも数回で、長くは続かなかったという)。なお、三田紀房の姉と親交があった関係で、まだ漫画家になる前のサラリーマン時代の三田が高校まで剣道に取り組んでいた為、具体的な剣道知識や心理視点を三田から聞いた事がある(その村上との出会いがきっかけで、のちに三田も漫画家を志すようになったという)。
  • 剣道の描写においては、面の箇所をホワイトで塗り潰した上に顔を描くのではなく、顔の上に面金を描く精密かつ写実的な方法を用いている。
  • 「ドクン!」という擬音を頻繁に用いる。
  • ダブルヒロイン(主人公の恋人役の女性が2人いる設定)の作品が多い。

受賞作品

作品リスト

  • 燃えて走れ!(1972年、週刊少年ジャンプ集英社)- 原作:岩崎呉夫
  • 空の城(1972年、週刊少年ジャンプ)
  • 虎のレーサー(1975年、週刊少年ジャンプ 単行本:後述の『熱風の虎』に「第一部 虎のレーサー」として収録)
  • 熱風の虎(1976年-1977年、週刊少年ジャンプ 単行本:1977年-1978年、ジャンプスーパーコミックス、集英社:1989年、ジャンプコミックスセレクション、集英社)
  • クレイジー・ロード(1980年、ECコミックス、こだま出版)
  • 赤いペガサス週刊少年サンデー小学館 単行本:1978年-1980年、少年サンデーコミックス、小学館:1991年、少年サンデーコミックスワイド版、小学館:1997年-1998年、小学館文庫、小学館)
  • ドロファイター(週刊少年サンデー 単行本:1980年-1981年、少年サンデーコミックス)
  • エーイ!剣道(少年サンデー増刊号、小学館 単行本:1980年、少年サンデーコミックス:1992年、スーパービジュアルコミックス、小学館)
  • 岳人列伝(少年ビッグコミック、小学館 単行本:1980年、少年ビッグコミックス、小学館:1993年、小学館叢書、小学館:1996年、文春文庫、文藝春秋
  • 六三四の剣(週刊少年サンデー 単行本:1981年-1985年、少年サンデーコミックス、小学館:1992年-1994年、少年サンデーコミックスワイド版、小学館:2000年-2001年、小学館文庫)
  • 風を抜け!(週刊少年サンデー 単行本:1986年-1988年、少年サンデーコミックス)
  • 赤いペガサスII-翔-(週刊少年サンデー 単行本:1989年-1990年、少年サンデーコミックス)- 原作のみ。画は千葉潔和
  • ヘヴィ(週刊少年サンデー 単行本:1989年-1990年、少年サンデーコミックス)
  • 獣剣伝説(ヤング・サンデー、小学館 単行本:1988年、ヤングサンデーコミックス:1999年、中公文庫コミック版、中央公論新社
  • NAGISA(ヤング・サンデー 単行本:1990年、ヤングサンデーコミックス:1999年、中公文庫コミック版)
  • SIREN(ヤング・サンデー 単行本:1991年ヤングサンデーコミックス)
  • 龍-RON-(1991年-2006年、ビッグコミックオリジナル、小学館 単行本:1991年-2006年、ビッグコミックス、小学館:2008年-2009年、小学館文庫)
  • ミコ・ヒミコ(小学六年生、小学館 単行本:1992年-1994年、ヤングサンデーコミックス:1999年、中公文庫コミック版)
  • 水に犬(モーニング講談社 単行本:1995年、モーニングKC、講談社)
  • 私説昭和文学(ヤング・サンデー 単行本:1996年、ヤングサンデーコミックス特製本)
  • 検事犬神(ウルフ)(スーパージャンプ、集英社 単行本:1996年、ジャンプコミックスデラックス、集英社)
  • メロドラマ(週刊モーニング 単行本:1998年、モーニングKC)
  • JIN-仁-(2000年-、スーパージャンプ 単行本:2001年-、ジャンプコミックスデラックス)
  • SNOW 村上もとか叙情傑作選(2006年、マンサンコミックス、実業之日本社
  • 蠢太郎(2008年、ビッグコミックオリジナル、小学館)
  • 週刊マンガ日本史第25号『シャクシャイン』(2010年、朝日新聞出版

アシスタン ト

はしもとみつおTemplate:要出典
魚戸おさむ
魚戸が19歳の頃(1976年)にアシスタントとして村上の元に入るが、その7ヶ月後に脱走する様な形で辞める。その2年後に再びアシスタントとして村上に師事。魚戸は11歳の時に父を亡くしていることもあり、「先生というよりも父さんみたいな感じがする」として慕っている。<ref>この段落は「1983年のぼくらより 村上もとか先生へ 魚戸おさむ」『少年サンデー1983』(『週刊少年サンデー』8月15日増刊号、第51巻第38号) 小学館、2009年8月15日発行、70頁 を参照。</ref>
笠原俊夫
千葉きよかずTemplate:要出典
村上が原作を担当した『赤いペガサスII・翔』の作画を担当。
本山一城<ref>『漫画家人名事典』377頁</ref>
早坂未紀<ref>『漫画家人名事典』303頁</ref>
高田ミレイ<ref>『漫画家人名事典』219頁</ref>

脚注

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関連

外部リンク

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