本四備讃線
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|} 本四備讃線(ほんしびさんせん)は、岡山県倉敷市の茶屋町駅から瀬戸大橋を渡り、香川県綾歌郡宇多津町の宇多津駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)・四国旅客鉄道(JR四国)の鉄道路線(幹線)である。
宇野線・予讃線の一部を合わせた岡山駅 - 高松駅間に「瀬戸大橋線」の愛称がつけられている<ref>データで見るJR西日本2007(西日本旅客鉄道、2008年10月21日閲覧) ebook内のp.57に記載がある</ref>。交通新聞社発行の『JR時刻表』をはじめとする旅客向けの案内においても「瀬戸大橋線」と記されることが多く、「本四備讃線」という表現はあまり使用されていない。
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概要
1988年に開通した6つの橋梁からなる瀬戸大橋を渡り本州と四国を結ぶ。瀬戸大橋は道路(瀬戸中央自動車道)との併用橋となっており、本四備讃線は道路の下部を通る。アプローチ区間は本州側が高架とトンネル、四国側が高架線となっている。四国側橋梁下には工場が立ち並んでいるのに対し、本州側橋梁下には人家が立ち並らび、櫃石島 - 与島間も人家に近い。そのためこれらの区間を通過する際は、騒音を抑えるよう速度を落として運転している。
JR四国では、一部区間を除き風速が30m/s以上になると列車の運転を見合わせるとしているが、海上を走行することから、瀬戸大橋上での風速規制値は25m/s以上と厳しくしている。瀬戸大橋に設置されている風速計は信号機と連動しており、風速規制値を越えると自動的に停止信号を現示し、風が弱まるまで列車を一時安全な場所に停車させる。また、閉塞信号機の配置によって、橋上に3列車以上(同じ橋の同じ線路に列車があること)運転しないようになっている。
瀬戸大橋の各橋梁は4線分の線路が通せるようになっており、中央部の2線を本四備讃線が使用しているが、計画中の四国横断新幹線が建設されることになれば、さらに2線が増設され西側2線を新幹線、東側2線を在来線の本四備讃線が使用する予定である。
茶屋町駅 - 児島駅間はIC乗車カード「ICOCA」の利用エリア(岡山・広島エリア)に含まれている。また児島駅 - 宇多津駅間には、1996年1月10日から加算運賃100円が設定されている。
路線データ
- 管轄・路線距離(営業キロ):全長31.0km
- 軌間:1067mm
- 駅数:6(起終点駅含む)
- JR西日本:5
- JR四国:1(児島駅除く)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流1500V)
- 閉塞方式:複線自動閉塞式
- 最高速度:
- 茶屋町駅 - 児島駅間 130km/h
- 児島駅 - 宇多津駅間 120km/h
- 運転指令所:
- 茶屋町 - 児島間 岡山輸送指令所
- 児島 - 宇多津間 高松指令所
瀬戸大橋橋上の鉄道施設は日本高速道路保有・債務返済機構が所有しているが、鉄道事業法第59条の規定で同機構は第三種鉄道事業者として認定されておらず、JR四国が第一種鉄道事業者となる。
JR西日本が保有する区間は同岡山支社の直轄である。岡山支社管内で独自に設定されているラインカラーは青<ref>ただし、コーポレートカラーよりは色が暗く、コバルトブルーに近い。</ref>(Template:Color、宇野線と共通)。JR四国の路線図等ではJR西日本保有区間との通しで、JR西日本のコーポレートカラー(Template:Color)で表現されている。
運行形態
200px|thumb|本四備讃線を走行する、「サンライズ瀬戸」(茶屋町、2009年5月3日) 2009年3月現在、本四備讃線のみを走る列車は1本もなく、ほぼすべての列車が岡山駅から直通している。
本四連絡列車として以下の列車が運行されている(定期列車のみ掲げる)。
- 特急「しおかぜ」:岡山 - 伊予西条・松山・宇和島間
- 特急「南風」:岡山 - 高知・中村・宿毛間
- 特急「うずしお」:岡山 - 徳島間
- 寝台特急「サンライズ瀬戸」:東京 - 高松間
- 快速「マリンライナー」:岡山 - 高松間
- 普通:岡山 - 観音寺・琴平間
本四備讃線の終点は宇多津駅だが、高松方面と直通する快速マリンライナーや寝台特急サンライズ瀬戸は、宇多津駅構内にある短絡線(通過線)を通って坂出駅方面と行き来するため宇多津駅のホームは経由しない(ポイントは多度津方にスルーしているので、速度制限がかかる)。ただし、特急うずしおは岡山 - 宇多津間で特急南風と併結運転するため、宇多津駅に停車する。運賃はいずれの場合も宇多津経由で計算される。
岡山 - 児島間の普通列車もある。
歴史
児島駅前で瀬戸大橋開通に先立ち開催された「瀬戸大橋架橋記念博覧会」(瀬戸大橋博'88・岡山、1988年3月20日 - 8月31日)の観客輸送のため、同駅以北を先行開業している。
- 1988年(昭和63年)3月20日 - 茶屋町 - 児島間暫定開業(西日本旅客鉄道・第一種鉄道事業)。
- 1988年(昭和63年)4月10日 - 児島 - 宇多津間と坂出への短絡線が開業(四国旅客鉄道・第一種鉄道事業)。日本貨物鉄道が全線の第二種鉄道事業者となる。与島にて瀬戸大橋開通式を開催。
駅一覧
会社 | 駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
西日本 旅客鉄道 | 茶屋町駅 | - | 0.0 | 西日本旅客鉄道:宇野線 | 岡山県 | 倉敷市 |
植松駅 | 2.9 | 2.9 | 岡山市南区 | |||
木見駅 | 2.7 | 5.6 | 倉敷市 | |||
上の町駅 | 4.1 | 9.7 | ||||
児島駅 | 3.2 | 12.9 | ||||
四国 旅客鉄道 | ||||||
宇多津駅 | 18.1 | 31.0 | 四国旅客鉄道:予讃線 | 香川県綾歌郡 宇多津町 |
茶屋町駅と児島駅はJR西日本直営駅、宇多津駅はJR四国直営駅である。植松駅・木見駅・上の町駅の3駅は無人駅となっている。
脚注
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関連項目
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