有栖川有栖

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Template:Infobox 作家 有栖川有栖(ありすがわ ありす、本名:上原正英<ref name="gekkou">有栖川有栖『月光ゲーム』(1989年、東京創元社) p.300</ref>、1959年4月26日<ref name="gekkou"/> - )は、日本小説家推理作家及び、有栖川有栖・創作塾の塾頭。大阪府大阪市出身。

目次

経歴

高校1年生の時にSRの会入会。上宮高等学校同志社大学法学部法律学科卒業。学生時代は推理小説研究会に所属。

卒業後、書店勤務のかたわら、1989年、『鮎川哲也と13の謎』の一冊、『月光ゲーム Yの悲劇'88』でデビュー。しばらくは兼業作家として活動するが、1994年に35歳で書店を退職して専業作家に。

1999年より綾辻行人との共作で、テレビ推理番組『安楽椅子探偵』シリーズ(朝日放送)の原作を担当。

2000年11月より2005年6月まで、本格ミステリ作家クラブ初代会長を務める(現執行会議)。

2003年、『マレー鉄道の謎』で日本推理作家協会賞を受賞。

2006年10月から読売新聞掲載の「有栖川有栖さんとつくる不思議の物語」の講評を担当している。

2007年、統合によって新設された大阪府立千里青雲高等学校の校歌を作詞。

2008年、『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞(本格ミステリ作家クラブ主催)小説部門を受賞。

作風

作風は、エラリー・クイーンの影響が色濃く、「読者への挑戦」が挿入される作品が多い。作品に登場する探偵は、臨床犯罪学者・火村英生と、英都大学推理小説研究会の部長・江神二郎の二人。どちらのシリーズにもワトソン役として有栖川有栖が登場する。

一般に『作家アリス』シリーズ『学生アリス』シリーズと呼ばれるこの2シリーズは、お互いにパラレルな世界であり、『作家アリス』に登場する有栖川有栖が『学生アリス』シリーズを執筆、『学生アリス』に登場する有栖川有栖が『作家アリス』シリーズを執筆しているという設定になっている。

また、生まれ育ち、現在も居住している大阪への愛着が強く、大阪(または関西)を舞台とした作品が多い。

作品リスト

『学生アリス』シリーズ(江神二郎登場作品)

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『作家アリス』シリーズ(火村英生登場作品)

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  • 46番目の密室(1992年 講談社ノベルス / 1995年 講談社文庫 / 2009年 講談社文庫【新装版】)
  • ダリの繭(1993年 角川文庫 / 1999年 角川書店〔新版〕)
  • ロシア紅茶の謎(短編集 / 1994年 講談社ノベルス / 1997年 講談社文庫)
  • 海のある奈良に死す(1995年 双葉社 / 1998年 角川文庫 / 2000年 双葉文庫)
  • スウェーデン館の謎(1995年 講談社ノベルス / 1998年 講談社文庫)
  • ブラジル蝶の謎(短編集 / 1996年 講談社ノベルス / 1999年 講談社文庫)
  • 英国庭園の謎(短編集 / 1997年 講談社ノベルス / 2000年 講談社文庫)
  • 朱色の研究(1997年 角川書店 / 2000年 角川文庫)
    • 本格ミステリベスト10(1998年版)第9位
  • ペルシャ猫の謎(短編集 / 1999年 講談社ノベルス / 2002年 講談社文庫)
  • 暗い宿(短編集 / 2001年 角川書店 / 2003年 角川文庫)
  • 絶叫城殺人事件(短編集 / 2001年 新潮社 / 2004年 新潮文庫
    • 本格ミステリベスト10(2002年版)第8位
  • マレー鉄道の謎(2002年 講談社ノベルス / 2005年 講談社文庫)
  • スイス時計の謎(中編集 / 2003年 講談社ノベルス / 2006年 講談社文庫)
    • 本格ミステリベスト10(2004年版)第2位、本格ミステリ大賞最終候補作
  • 白い兎が逃げる(中編集 / 2003年 光文社ノベルス / 2007年 光文社文庫
  • モロッコ水晶の謎(中編集 / 2005年 講談社ノベルス / 2008年 講談社文庫)
  • 乱鴉の島(2006年 新潮社 / 2008年 講談社ノベルス / 2010年 新潮文庫)
    • 本格ミステリベスト10(2007年版)第1位
  • 妃は船を沈める(2008年 光文社)
  • 火村英生に捧げる犯罪(短編集 / 2008年 文藝春秋

その他

  • マジックミラー(1990年 講談社ノベルス / 1993年 講談社文庫 / 2008年 講談社文庫〔新装版〕)
  • 山伏地蔵坊の放浪(1996年 東京創元社 / 2002年 創元推理文庫)
  • 幻想運河(1996年 実業之日本社 / 1999年 講談社ノベルス / 2001年 講談社文庫)
  • ジュリエットの悲鳴(1998年 実業之日本社 / 2000年 ジョイノベルス / 2001年 角川文庫)
  • 幽霊刑事(デカ)(2000年 講談社 / 2002年 講談社ノベルス / 2003年 講談社文庫)
  • 作家小説(2001年 幻冬舎 / 2003年 幻冬舎ノベルス / 2004年 幻冬舎文庫)
  • まほろ市の殺人 冬―蜃気楼に手を振る(2002年 祥伝社文庫)
  • 虹果て村の秘密(2003年 講談社ミステリーランド
  • 壁抜け男の謎(2008年 角川書店)
  • 赤い月、廃駅の上に(2009年 メディアファクトリー)
  • 闇の喇叭(2010年 理論社)

エッセイ・評論

  • 有栖の乱読(1998年 リクルート ダヴィンチ編集部)
  • 有栖川有栖の密室大図鑑(1999年 現代書林 / 2003年 新潮文庫)
  • 有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー(2001年 角川文庫)
  • 作家の犯行現場(2005年 新潮文庫)
  • 作家の犯行現場(ダ・ヴィンチブックス―ダ・ヴィンチミステリシリーズ)(2002年 メディアファクトリーダヴィンチ編集部)
  • 迷宮逍遥―有栖のミステリ・ウォーク(2005年 角川文庫)
  • 赤い鳥は館に帰る(2003年 講談社)
  • 新本格謎夜会(ミステリー・ナイト)(2003年 講談社ノベルス)
    • 新本格誕生15周年記念の謎解きイベント&トークショーの再現、綾辻行人と共同監修
  • 有栖川有栖の鉄道ミステリ・ライブラリー(2004年 角川文庫)
  • 謎は解ける方が魅力的(2006年 講談社)
  • 正しく時代に遅れるために(2006年 講談社)
  • 鏡の向こうに落ちてみよう(2008年 講談社)
  • 綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー1(2008年 講談社)
  • 大阪探偵団―対談有栖川有栖VS河内厚郎(2008年 沖積舎)
  • 有栖川有栖の鉄道ミステリー旅(2008年 山と渓谷社)

オーディオブック

文学賞選考委員

数々の選考委員を務めている。1996年より3年間、鮎川哲也賞の選考委員を務めた。尚、鮎川哲也はエラリー・クイーン同様、有栖川が尊敬する作家の一人である。有栖川の自宅には、鮎川の著作や関連書籍だけで占められた「鮎川哲也専用本棚」がある。

現在、選考委員を務める文学賞は以下の通り。

脚注

<references/>

外部リンク

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