新幹線700系電車

出典: Wikipedio


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新幹線700系電車(しんかんせん700けいでんしゃ)は、1999年に営業運転を開始した、東海道山陽新幹線の第四世代の車両。最高速度が低い0系100系の置き替え用として製造された。後継車種のN700系九州新幹線800系の技術的土台となった系列でもある。

目次

概要

適度の製造・保守コストで東海道・山陽新幹線全体の高速化を図るべく、東海旅客鉄道(JR東海)と西日本旅客鉄道(JR西日本)が共同で開発した車両である。最高速度は285km/h(姫路駅以東は線路条件や住宅地に隣接する関係で270km/h)で、500系の300km/hには及ばないが、車内の居住性や乗り心地の改善を図っている。また列車交替時にも対応できるよう300系と座席数を共通化させている。なお試作車は東海道新幹線を300km/h、山陽新幹線を310km/hでそれぞれ試験走行をしたことがある。

1両あたりの価格は約2億3000万円である(16両編成で約36億4000万円)。日本車輌製造日立製作所川崎重工業近畿車輛(JR西日本所有編成のみ)で製作された。

なお、開発発表当初の仮称は「N300」であったがこれは正式名称には採用されず、従来の慣例に従って700系と命名された。N300とは、300系の改良型という意味である。登場当初は、JR東海所有車のみであるが「New Generation Train」という愛称があり、そのテレホンカードが車内で販売されていた。

保有状況

(2010年時点)

  • JR東海
    • (主に「のぞみ」用)16両編成(C編成、0番台・9000番台)×60本=合計960両
  • JR西日本
    • (主に「のぞみ」用)16両編成(B編成、3000番台)×15本=240両
    • (主に「ひかりレールスター」用)8両編成(E編成、7000番台)×16本=128両
    • 合計368両

編成数の推移

C編成E編成B編成備考
1998 1 1997年9月28日にC0を新製
1999 5 C2-C5を新製
2000 11 10 C6-C11,E1-E5,E7-E11を新製、1999年9月28日にC0→C1に改番<ref name="700Series"></ref>
2001 24 14 C12-C24,E6,E12-E14を新製
2002 37 15 3 C25-C37,E15,B1-B3を新製
2003 48 15 7 C38-C48,B4-B7を新製
2004 54 15 12 C49-C54,B8-B12を新製
2005 60 15 13 C55-C60,B13を新製、C編成増備完了
2006 60 16 15 E16,B14,B15を新製、E,B編成増備完了
2007 60 16 15
2008 60 16 15
2009 60 16 15

*編成数は各年4月1日でのもの

構造

車両外観

車体についてはアルミ合金製で、防音材を挟み込んだダブルスキン構造を採用しており、車内騒音に配慮しつつ軽量かつ低コストな構造となっている。普通車の側窓寸法は天地590mm×幅700mm、窓框高さは300系と同じ710mmである。

240px|thumb|独特なカーブを描く700系の先頭形状(写真左)(東京、2007年9月11日) 先頭形状は、500系と同等のトンネル微気圧波対策効果を短いノーズで実現するために、エアロストリームという「カモノハシ」のような形状となったが、そのために見る角度によって印象が大きく異なるほど、デザインに関しては賛否両論がある。近未来的かつ先鋭的なデザインが好評な500系と対比して語られることも多い。

先頭車両の連結器カバーは、JR東海所有のC18編成と西日本所有のE15編成までは2段階に分離するようになっており、連結器を使用するときはリング状に開くが、C19編成以降とE16編成、B編成(全編成)では継ぎ目の間隔が短くなった。そのため取り付け部の造作も若干異なっている。

行先表示器はC編成が幕式に対し、E・B編成は3色発光ダイオード (LED) を用いた電光式を採用している。パンタグラフのカバーはC編成が灰色、B編成は白である。編成・車両番号表記の書体(C編成はスミ丸ゴシック(国鉄時代からの標準書体)、JR西日本所有車は新ゴ、一部はゴナ)である、運転席窓ワイパーが停止位置がC1編成以降(ななめ)と、B/E編成(ほぼ垂直)で異なるなど、細部で違いがみられる。

また、先頭車の乗務員室と客室の扉上部にある雨樋が乗務員室用と客室用で分かれていた。しかし、増備の途中から雨樋は一体化したものとなり、現在ではすべてのC編成とB4 - B15,E16編成が一体タイプとなっている。B1 - B3,E1 - E15編成は現在まで雨樋は分離している。

初期製造車(C1 - C28編成)は客扉の窓が平面ガラスで位置が若干低く、2001年製のC29編成から曲面ガラスを使用して高くされた。なお、JR西日本所有のBおよびE編成については後期の編成まで一貫して低くなっている。

500系まで乗務員室の外の握り棒は金属の手すりを埋め込んで設置してきたが、本系列から停車中にはフタが開き握れて、発車後5km/h以上になるとフタが閉じ走行中の空力抵抗を低減する仕組みになっている(C・B編成のみ)。乗務員室内には、その旨を示すステッカー(「発車直後に外側の握り棒を握らないこと」)が貼られているのが、乗務員室を覗くと見える。ただしE編成には従来同様金属の手すりが設置されている。

1号車の車体上部には、四角い箱状の空間波アンテナが搭載されているが、2004年度以降増備編成(C55 - C60,B13 - B15,E16編成)は東海道・山陽新幹線全線のLCX化が完了したため、アンテナは搭載されていない。

0系以降、東海道・山陽新幹線では運転台上にあった屋根上の静電アンテナ(500系除く)は、本系列で初めて先頭車両の連結面側に移った。これは、以降の800系N700系も同様。

塗装

登場当初側面を見ただけでは識別が困難な300系と区別するため、C編成・B編成とも「700」のロゴマークを貼り付けている。また、窓下の青の2本のラインは、300系では(上)細/(下)太だが、本系列では(上)太/(下)細に変更され、N700系でもこれが踏襲された。さらにB編成では先頭部に青字で「JR700」の文字が表記されている(いずれも写真参照)。

集電装置

240px|thumb|パンタグラフとディフレクター 集電装置は新たに開発されたシングルアームパンタグラフ(TPS301〈C編成〉,WPS205〈E・B編成〉)をM1車の内5・13号車に搭載している。前後に設けたスロープ状の碍子カバーと、車体側面に設けた遮音板によって風切り音と空力抵抗の低減を図っている。パンタグラフは主枠の中にイコライザーアームを通した物となっており、更にスライダーのホーン部分に小さな穴を開けることで、パンタグラフ自体から発生する騒音を軽減する構造になっている。

各ユニット間は特高圧引き通し線によって電気的に接続され、16両編成であるC・B編成は、4 - 5,8 - 9,12 - 13号車間はケーブルヘッドによる、それ以外の箇所は直ジョイントによる接続がなされている。8両編成であるE編成は、E12編成までは全車両間が直ジョイントによる接続であった。しかしE13 - E16編成は、新造時から4 - 5号車間がケーブルヘッドによる接続に改められた。既存編成にもケーブルヘッド化工事が実施された。

走行機器

主回路はVVVFインバータ制御である。ただしスイッチング周波数が高速なIGBT素子を採用しているため、発車・停車時にGTOサイリスタ装備の300・500系で顕著だった、かご形三相誘導電動機からの磁励音が低減された。300系では加速時に5回あった磁励音の大きな変調は、約120km/hで1回のみとなった。

JR東海所有車C19編成以降のグリーン車では駆動装置をWN平行カルダン駆動方式からTD平行カルダン駆動方式に変更された。新幹線車両においてTD平行カルダン駆動方式は本系列が初の採用例となった。従来は高速運転時の耐久性の点から、WN平行カルダン駆動方式が採用されてきたが、TDカルダンに用いられるたわみ板の耐久性が向上したことから、保守が容易で騒音の少ない本方式に変更されることになった。

台車は、JR東海保有車(C編成)がTDT204/TTR7002を、JR西日本保有車(E・B編成)は500系用の台車をベースとしたWDT205A/WTR7002を装備する。歯数比がそれぞれ異なるため、制御装置の特性を変更して加速特性をそろえている。

150px|thumb|700系に搭載されている渦電流ブレーキ ブレーキについては、300系、500系にひきつづき、電動車には電力回生ブレーキを、付随車には渦電流式ディスクブレーキを採用している。渦電流式ディスクブレーキに関しては、車両重量バランスの改善と電動車の割合が上がったことから300系から半減されている。また、緊急制動時の滑走対策として500系に装備されていたセラミック噴射装置も採用して制動距離の短縮を図っている。

300系からの改良

車両の空車重量は16両編成で634tであり、300系の637tと比べわずか3tの減少にとどまる。これは機器の小型化や電気配線の効率化で達成した軽量化分の20tあまりを、乗り心地や騒音の遮蔽、低減といった快適性と環境性能に振り分けた結果である。

また300系の導入後、その利用客から相次いだ乗り心地に関する苦情を反映し、セミアクティブサスペンションや特性を改善した空気ばね車体間ダンパなど、随所に乗り心地改善のための工夫が施されている。なお車体間ダンパについては、500系では取り付け部の根元が隠れていたが、本系列は取り付け部までを露出させ、保守作業を容易にしており、これは後継のN700系にも受け継がれている。

300系で問題となった空調装置の効きの悪さについては、基本能力の向上だけではなく、前述のダブルスキン構造による断熱効果の向上と、吹出し口を天井近くから荷物棚下に移設することによるダクト長の短縮などによって大幅な改善をみている。

240px|thumb|N700系に使用されている全周幌と台車カバーのテスト また、車両の状態を逐次監視および記録するため32ビットコンピュータを利用したデータモニタ装置を搭載している。得られた走行中の各種データは運転台のモニタディスプレイに表示されるほか、メンテナンス時の参考データとして活用され整備作業の効率化に貢献している。

以上の効率化や改良により、16両での車両価格は約36億4000万円と500系の約50億円からコストダウンが図られた。そして、走行時のエネルギー消費についても270km/h走行時の利用客一人当たりの消費エネルギーが14.7kWh(300系:16.0kWh〈270km/h走行時〉、0系:17.5kWh〈220km/h走行時〉)と高効率となっている。

なお、N700系に採用されている全周幌や台車カバーが、700系に搭載されての試運転を行った。

C1編成(登場時:C0編成)

240px|thumb|700系C1編成(米原駅 2010年1月16日) 先行試作車のC0編成(JR東海所有・9000番台)は1997年秋に完成し、約1年半にわたって走行実験が行われた。このときに「ひかりレールスター」のために8両編成での試験(1・5・6・7・10・11・12・16号車連結)も実施された。その後、量産化改造を受けてC1編成として1999年秋から営業運転に充当されている。

300系の先行試作編成であるJ1編成ほどではないが、量産編成との差異がいくつかあげられる。

  • 先頭車両ノーズ部分はそれ以外の編成のもの(9.2m)より70cm短い8.5mであり、連結器カバー付近に取っ手が付いている。
  • 先頭車両の雨どいの位置がより上方に取り付けられている。
  • 公衆電話が、C1編成のみ15号車東京寄りではなく、16号車博多寄りに存在する<ref name="700Series" />。

それらに加え、量産化改造を実施する前(登場時)の外観は以下のようなものだった。

  • 運転席のワイパーの停止位置は300系と同様、横位置で停止していた。量産化(C1編成化)改造時に現在の縦位置で停止するようになっている。
  • 高速試験車"300X"で試験が行われた「ワイングラス型パンタグラフカバー」から脚部を省いた形態の改良型カバーとシングルアーム式パンタグラフの組み合わせが採用されていた<ref>『Newton』ニュートンプレス社、1998年5月号、P.13</ref>が、パンタグラフカバー自体が騒音の発生源となっている事が試験走行の過程で突き止められ、後に量産車と同様のシングルアームパンタグラフと碍子カバー、車体側面側に設置した遮音板の組み合わせに変更されている(これは後のN700系にも受け継がれる)。
  • 乗務員室扉の形状が、300系に似た長方形だった。、量産化改造時に量産車と同じ、上端が斜めになったものに変更されている。
  • 乗務員扉脇の手すりは、金属の棒であった。量産化改造時に現在のフタ式へと変更されている。

インテリア

240px|thumb|C編成車内(後期車) 16両編成の場合、8 - 10号車がグリーン車、他は普通車で構成されている。

座席配置は300系と共通である。また300系以降、車体軽量化の一環で座席クッションからスプリングを廃し、重ねたポリウレタンを用いている。300系・500系にあったサービスコーナーは廃止され、代わりに清涼飲料水やマスコットグッズの自動販売機が3・7・11・15号車に設置されている。これを受け冷水器は搭載していない(後に500系なども追随して東海道・山陽新幹線では全廃)。

内装はC編成とB編成で異なり、号車表示の位置も違う。C編成の普通車は明るい色調で座席モケットの色はカジュアルな水色であるのに対し、B編成は濃い紺色のシートで内装は「レールスター」E編成と同じで落ち着いた雰囲気を持たせている。このため乗車した際の印象が全く異なる。また、座席の形状はそれぞれの編成で異なる。全体的な車内の構造については300系と比較して、普通車が直接照明となり天井の構造が簡略化されたことや、特にC編成では壁面および仕切扉のデザインも簡素化されていることなど、コストダウンの影響が随所に現れている(B編成の場合は前述のとおりE編成との部材共通化などによりその影響はまだ小さい)。しかし最大天井高さは2,200mmとなり、視覚面でも居住性が向上している。グリーン車はC・B編成ともに300系の間接照明から、暖色系の蛍光灯を使用した半間接照明となっている。蛍光灯カバーのデザインはC・B編成で異なっている。

2001年度以降に落成したC25編成以降とB編成では、各車両両端の座席をコンセントと縦に長いテーブルを設けた「オフィスシート」としたほか、ユニバーサルデザインの一環として座席肩部のグリップ(B編成では滑り止めパッド)やドアチャイムが設置されている。グリーン席ではC編成では座席背面のテーブルがあるの対し、B編成ではそれに代えて肘掛収納のテーブルが二段折り畳み式となっており、喫煙席灰皿の位置も異なる(C編成では中央の肘掛部、B編成では端の肘掛部)などの差異がある。

なお、車体の軽量化と強度確保のため、窓の寸法は先述の通り300系・500系に比べて小型化されている。

デッキと独立した電話室が2・4・6・8・10・12・14号車博多寄りと15号車東京寄りのそれぞれのデッキに備えられるが、携帯電話の普及に伴って一部号車のものは撤去され、最終的に2・6・12・15号車まで削減された。

8両編成のE編成については、「ひかりレールスター#車両・設備」の項目を参照。

座席
試作編成である(C0→)C1編成のみ、TR39形,TR75形,TR62形となっている

JR東海0番台・前期車(C24以前の編成)

JR東海0番台・後期車(C25以降の編成)

JR西日本3000番台車(B編成)

形式および車種

本系列に属する各形式名とその車種は以下の通り。

奇数形式と偶数形式2両ずつ、計4両(電動車 (M) 3両と付随車 (T) 1両)のT+M2+Mp+M1(C・B編成)/TC+M1+Mp+M2(E編成)で1ユニットを構成する。M1車に集電装置を搭載している関係から、C・B編成とE編成ではユニット内の車両連結順が異なっている。

500系の4両1ユニットを継承しつつ1ユニットあたりの電動車両数を減らすことにより、さらなる車両製作費や車両整備費の低減と軸重の分散を実現している。

ユニット搭載機器
C・B編成 T M2 Mp M1
空気圧縮機 主変換装置2台
(Mp・M2車用)
主変圧器 主変換装置1台
(集電装置)
E編成 Tc M1 Mp M2
空気圧縮機 主変換装置1台
集電装置
主変圧器 主変換装置2台
(Mp・M2車用)
ユニット構成表<ref></ref>
  ←博多   東京→
  1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車 11号車 12号車 13号車 14号車 15号車 16号車
C・B編成 723形
(Tc)
727形
(M2)
726形
(Mp)
725形
(M1)
725形
(M1w)
726形
(Mp)
727形
(M2k)
718形
(T's)
719形
(Ts)
717形
(M2s)
726形
(Mpkh)
725形
(M1)
725形
(M1w)
726形
(Mp)
727形
(M2w)
724形
(T'c)
1ユニット 2ユニット 3ユニット 4ユニット
E編成 723形
(Tc)
725形
(M1)
726形
(Mpk)
727形
(M2)
727形
(M2w)
726形
(Mp)
725形
(M1kh)
724形
(T'c)
4 - 8号車は2列+2列シート
1ユニット 2ユニット

番台としては、試作編成である(C0→)C1編成は9000番台を、C2編成以降は0番台を、B編成は3000番台を、E編成は7000番台を名乗る。

717形(M2s)
グリーン席を備える中間電動車。C・B編成10号車として使用。車掌室を備え、主変換装置、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員68名。
718形(T's)
グリーン席を備える中間付随車。C・B編成8号車として使用。乗務員室を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員68名。
719形(Ts)
グリーン席を備える中間付随車。C・B編成9号車として使用。荷物保管室、業務用室、便所、洗面所を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員64名。
723形(Tc)
普通席を備える制御付随車。C・B・E編成1号車として使用。博多向き運転台、便所、洗面所を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員65名。

[[ファイル:JRC Shinkansen Series 700 C40 sets 724-39.jpg|thumb|250px|724形先頭車(724-39)姫路駅にて]]

724形(T'c)
普通席を備える制御付随車。
0,3000番台
C・B編成16号車として使用。東京向き運転台を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員75名。
9000番台
C1編成16号車として使用。東京向き運転台、公衆電話を備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員75名。
7700番台
E編成8号車として使用。東京向き運転台、コンパートメント4つを備え、空気圧縮機、セミアクティブサスペンションなどを搭載する。定員52名。
725形(M1,M1w,M1kh)
普通席を備える中間電動車。
0,3000,9000番台(M1)
C・B編成4号車として使用。主変換装置を搭載する。定員100名。
300,3300,9300番台(M1w)
C・B編成5号車として使用。便所、洗面所を備え、集電装置、主変換装置と空気圧縮機、セミアクティブサスペンションを搭載する。定員90名
500,3500,9500番台(M1w)
C・B編成13号車として使用。便所、洗面所を備え、主変換装置を搭載する。定員90名。
600,3600,7600,9600番台(M1)
C・B編成12号車、E編成2号車として使用。集電装置、主変換装置と空気圧縮機、セミアクティブサスペンションを搭載する。定員100名。
7700番台(M1kh)
E編成7号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室、車椅子対応設備を備え、主変換装置を搭載する。定員は50名。
726形(Mp,Mpk,Mpkh)
普通席を備える中間電動車。主変圧器を搭載する。
0,3000,7000,9000番台(Mp)
C・B・E編成6号車として使用。車掌室(E編成のみ)を備え、主変圧器を搭載する。定員100名(C・B編成)72名(E編成)。
200,3200,9200番台(Mp)
C・B編成14号車として使用。主変圧器、空気圧縮機を搭載する。定員100名。
500,3500,7500,9500番台(Mp,Mpk)
C・B・E編成3号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室を備え、主変圧器、空気圧縮機を搭載する。定員85名(C・B編成)80名(E編成)。
700,3700,9700番台(Mpkh)
C・B編成11号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室、車椅子対応設備を備え、主変圧器、空気圧縮機を搭載する。定員63名。
727形(M2,M2k,M2w)
普通席を備える中間電動車。
0,3000,7000,9000番台(M2)
C・B編成2号車、E編成4号車として使用。荷物室を備え、主変換装置を搭載する。定員100名(C・B編成)80名(E編成)。
7100番台(M2w)
E編成5号車として使用。洗面所、便所を備え、主変換装置を搭載する。定員72名。
400,3400,9400番台(M2k)
C・B編成7号車として使用。便所、洗面所、車内販売準備室を備え、主変換装置を搭載する。定員75名。
500,3500番台(M2w)
C・B編成15号車として使用。便所、洗面所、公衆電話を備え、主変換装置、空気圧縮機を搭載する。定員80名。
9500番台(M2w)
C1編成15号車として使用。便所、洗面所を備え、主変換装置、空気圧縮機を搭載する。定員80名。

運用

240px|thumb|新幹線700系電車 JR西日本所有、「ひかりレールスター」用車両(相生 - 岡山、2008年4月26日)

2010年3月13日改正時点

定期列車について記述する。

  • のぞみ - いずれもC・B編成を使用。
    • 東京 - 新大阪間:64本中47本で運用中。
      • 2010年4月に2本、6月に4本がN700系に置き換わる。
    • 新大阪 - 博多間:朝晩の1往復で運用中。
  • ひかり
    • 名古屋 → 東京間;上り1本にて運用中。
    • 東京 - 岡山三原間:下り8本・上り8本にて運用中。
    • 東京 - 新大阪間:下り6本・上り8本にて運用中
    • 新大阪 - 広島・博多間:下り20本・上り20本にて運用中(ひかりレールスター参照)
  • こだま
    • 東京 - 新大阪間:下り8本・上り9本にて運用中。
    • 東京 - 名古屋間:下り7本・上り5本にて運用中。
      • 2010年4月に運用が2本追加される。
    • 東京 - 三島・静岡・浜松間:下り4本・上り5本にて運用中。
    • 三島・静岡・名古屋 - 新大阪間:下り2本・上り2本にて運用中。
    • 岡山 - 三原間:下り1本にて運用中。
      • 三原駅留置、翌朝の同駅始発「ひかり462号」に使用。
    • E編成(8両)は朝晩の広島 - 博多間1往復と新大阪 - 岡山間1往復に使用。

導入当初

JR東海保有の0系を置換えるために本系列はC11編成まで増備された。その後2003年10月1日品川駅開業時までに100系16両編成50本(X編成7本、G編成43本)を置換えるためにC54編成まで増備された。実に7本分の予備編成削減により、車両メンテナンスの合理化を図った現実が伺える。最終的に2004年末までにC60編成まで増備された。 240px|thumb|「のぞみ16号」として運用される、新幹線700系3000番台電車 B9編成(岡山 - 相生、2010年3月3日) 2001年には、100系V編成(グランドひかり)を置き換えるためにJR西日本所有となる16両B編成が製造された。

2003年に「のぞみ」の運転本数が増加したことにより、C・B編成は主に「のぞみ」に充当されているが、一部の「ひかり」と「こだま」にも使用されている。設計段階から300系と乗車定員の互換性がとられており、300系充当の運用に代車として入る事が容易で車両手配時の利便性が向上しているため、臨時の「のぞみ」が時刻表では300系使用(JR時刻表では無印で表記)となっていながら予告なしに700系に変更される場合も多い。

E編成は山陽新幹線の「ひかりレールスター」と一部の「こだま」で運用されている。 

700系使用列車も500系と同様に市販の時刻表(JR・JTB)に掲載されているが、団体臨時列車や検査などの都合上、300系使用(JRでは無印)と表記されていても700系で運行されることがある。このうち臨時「のぞみ」については、前述の通り300系の廃車進行が進むにつれて700系での運行に変更される列車が徐々に増えてきている。

「のぞみ」は2011年度末までにN700系へ移行することが発表されており、700系は2007年冬以降、順次「ひかり」・「こだま」の運用が増加している。2010年3月13日のダイヤ改正で、東海道・山陽区間直通の定期「のぞみ」運用から離脱し、東海道・山陽区間内のみ運行の「のぞみ」や「ひかり」・「こだま」で運用されている。

E編成は九州新幹線全通後、「ひかりレールスター」の運用から離脱し、順次「こだま」に転用することを決定したという報道がされている<ref>ひかりレールスター廃止へ 九州新幹線全線開業に合わせ(産経ニュース)</ref>ものの、JR西日本からの公式発表はない。

「AMBITIOUS JAPAN!」キャンペーンとの連動企画

2003年10月1日の新幹線品川駅開業に合わせて「AMBITIOUS JAPAN!」キャンペーンが開始されるのに伴い、C編成では先頭車の側面ライン中央を切断する形で「AMBITIOUS JAPAN!」のロゴが表記され、300系を含む一部車両の客用ドア横には円形の「AMBITIOUS JAPAN!」ステッカーが貼付された。

このキャンペーンは東海道新幹線の開業40周年、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)開催に合わせて当初の予定より延長されたが、その閉幕に伴って終了となり「AMBITIOUS JAPAN!」ステッカーも2005年9月頃より全般検査などで入場した車両から順次撤去され、同年10月末には全編成の撤去が完了した。ただし、車内放送チャイムに関してはTOKIOの楽曲『AMBITIOUS JAPAN!』(JR西日本所有車は『いい日旅立ち・西へ』)のオルゴールアレンジを引き続き使用している。

派生型

脚注

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