御宿かわせみ

出典: Wikipedio


Template:文学御宿かわせみ』(おんやどかわせみ)は、平岩弓枝作の連作時代小説シリーズ。旅籠「かわせみ」を舞台にした人情捕物帖。

『小説サンデー毎日Template:和暦2月号から隔月で連載される。第33話掲載後、『小説サンデー毎日』休刊のため一時中断した。1982年に出版社を替え『オール讀物』で連載が再開された。2005年11月号掲載作品をもって終了。同誌2007年1月号より、時代が明治維新以降に飛び、子ども世代を主とした『新・御宿かわせみ』となっている。

1973年にTBSの『東芝日曜劇場』で「秋の螢」のタイトルでドラマ化され、以降NHKテレビ朝日などでテレビドラマ化されている。

目次

設定

Template:ネタバレ 時は江戸時代末期、ところは江戸大川端。腕利きの同心だった父を亡くした庄司るいは、家督を親戚に譲り、大川端に旅籠「かわせみ」をひらく。一つ年下の幼なじみで恋人の神林東吾は、奉行所与力の弟。東吾の友人で八丁堀の定廻り同心の畝源三郎や、医者で将軍家御典医の倅の天野宗太郎、かわせみの奉公人嘉助・お吉らとともに市井の事件を解決していく。

連作の初期から中期には、身分違いを気にするるいと東吾のなかなか進展しない恋愛模様が長く描かれ、いわば永遠の青春の呈を表していたが、近年では東吾の出仕、るいとの結婚と子供の誕生と、幕末の時代の流れの中でそれぞれの登場人物の時間が動いていくさまが描かれるようになってきている。

作品一覧

本編

通し番号は毎日新聞社発行のものからの通算(文藝春秋サイトでは異なる)

  1. 御宿かわせみ(1974年、毎日新聞社 / 1979年3月、文春文庫 / 2004年3月、文春文庫【新装版】)
    • 「初春の客」「花冷え」「卯の花匂う」「秋の螢」「倉の中」他3編
  2. 江戸の子守唄(1975年、毎日新聞社 / 1979年4月、文春文庫 / 2004年3月、文春文庫【新装版】)
    • 「江戸の子守唄」「お役者松」「迷子石」「幼なじみ」「宵節句」「ほととぎす啼く」「七夕の客」「王子の滝」
  3. 水郷から来た女(1977年、毎日新聞社 / 1980年10月、文春文庫 / 2004年7月、文春文庫【新装版】)
    • 「秋の七福神」「江戸の初春」「湯の宿」「桐の花散る」「水郷から来た女」「風鈴が切れた」「女がひとつ」「夏の夜ばなし」「女主人殺人事件」
  4. 山茶花は見た(1980年8月、文藝春秋、上下巻 / 1980年11月、文春文庫 / 2004年8月、文春文庫【新装版】)
    • 「山茶花は見た」「女難剣難」「江戸の怪猫」「鴉を飼う女」「鬼女」「ぼてふり安」他2編
  5. 幽霊殺し(1982年9月、文藝春秋 / 1985年9月、文春文庫 / 2004年9月、文春文庫【新装版】)
    • 「恋ふたたび」「奥女中の死」「川のほとり」「幽霊殺し」「源三郎の恋」「秋色佃島」「三つ橋渡った」
  6. 狐の嫁入り(1983年5月、文藝春秋 / 1986年8月、文春文庫 / 2004年10月、文春文庫【新装版】)
    • 「狐の嫁入り」「師走の月」「迎春忍川」「梅一輪」「千鳥が啼いた」「子はかすがい」
  7. 酸漿(ほおずき)は殺しの口笛(1986年4月、文藝春秋 / 1988年10月、文春文庫 / 2004年11月、文春文庫【新装版】)
    • 「酸漿は殺しの口笛」「春色大川端」「玉菊燈籠の女」「能役者、清大夫」「冬の月」「雪の朝」
  8. 白萩屋敷の月(1986年10月、文藝春秋 / 1989年10月、文春文庫 / 2004年12月、文春文庫【新装版】)
    • 「白萩屋敷の月」「美男の医者」「恋娘」「絵馬の文字」「水戸の梅」他3編
  9. 一両二分の女(1987年6月、文藝春秋 / 1990年5月、文春文庫 / 2005年1月、文春文庫【新装版】)
    • 「一両二分の女」「藍染川」「美人の女中」他5編
  10. 閻魔まいり(1988年6月、文藝春秋 / 1991年6月、文春文庫 / 2005年2月、文春文庫【新装版】)
    • 「閻魔まいり」「源三郎祝言」「橋づくし」他5編
  11. 二十六夜待の殺人(1988年9月、文藝春秋 / 1991年9月、文春文庫 / 2005年3月、文春文庫【新装版】)
    • 「二十六夜待の殺人」「女同士」「犬の話」「牡丹屋敷の人々」「源三郎子守歌」「虫の音」他1編
  12. 夜鴉おきん(1989年5月、文藝春秋 / 1992年5月、文春文庫 / 2005年6月、文春文庫【新装版】)
    • 「夜鴉おきん」「岸和田の姫」「息子」「源太郎誕生」他4編
  13. 鬼の面(1989年11月、文藝春秋 / 1992年10月、文春文庫 / 2005年7月、文春文庫【新装版】)
    • 「鬼の面」「麻布の秋」「忠三郎転生」「春の寺」他3編
  14. 神かくし(1990年5月、文藝春秋 / 1993年6月、文春文庫 / 2005年9月、文春文庫【新装版】)
    • 「神かくし」「みずすまし」「六阿弥陀道しるべ」「梅若塚に雨が降る」他3編収録
  15. 恋文心中(1990年11月、文藝春秋 / 1993年10月、文春文庫 / 2005年10月、文春文庫【新装版】)
    • 「恋文心中」「祝言」「雪女郎」「わかれ橋」他3編
  16. 八丁堀の湯屋(1991年11月、文藝春秋 / 1994年11月、文春文庫 / 2005年11月、文春文庫【新装版】)
    • 「八丁堀の湯屋」「ひゆたらり」「びいどろ正月」「春や、まぼろし」他4編
  17. 雨月(1992年9月、文藝春秋 / 1995年10月、文春文庫 / 2005年12月、文春文庫【新装版】)
    • 「雨月」「尾花茶屋の娘」「春の鬼」「百千鳥の琴」他4編
  18. 秘曲(1993年7月、文藝春秋 / 1996年11月、文春文庫 / 2006年1月、文春文庫【新装版】)
    • 「秘曲」「松風の唄」「おたぬきさん」「目篭ことはじめ」他4編
  19. かくれんぼ(1994年7月、文藝春秋 / 1997年10月、文春文庫 / 2006年2月、文春文庫【新装版】)
    • 「かくれんぼ」「マンドラゴラ奇聞」「残月」「江戸の節分」他4編
  20. お吉の茶碗(1995年4月、文藝春秋 / 1998年4月、文春文庫)
    • 「お吉の茶碗」他7編
  21. 犬張子の謎(1996年1月、文藝春秋 / 1998年11月、文春文庫)
    • 「犬張子の謎」他7編
  22. 清姫おりょう(1996年10月、文藝春秋 / 1999年11月、文春文庫)
    • 「清姫おりょう」他7編
  23. 源太郎の初恋(1997年6月、文藝春秋 / 2000年5月、文春文庫)
    • 「源太郎の初恋」「立春大吉」他6編
  24. 春の高瀬舟(1998年3月、文藝春秋 / 2001年3月、文春文庫)
    • 「春の高瀬舟」「伝通院の僧」「名月や」「紅葉散る」他4編
  25. 宝船まつり(1999年3月、文藝春秋 / 2002年4月、文春文庫)
    • 「宝船まつり」「冬鳥の恋」「神明ノ原の血闘」「大力お石」「大山まいり」他3編
  26. 長助の女房(1999年8月、文藝春秋 / 2002年8月、文春文庫)
    • 「長助の女房」「千手観音の謎」「嫁入り舟」「唐獅子の産着」他4編
  27. 横浜慕情(2000年4月、文藝春秋 / 2003年4月、文春文庫)
    • 「横浜慕情」「鬼ごっこ」「烏頭坂今昔」「鬼女の息子」他4編
  28. 佐助の牡丹(2001年3月、文藝春秋 / 2004年4月、文春文庫)
    • 「梅屋の兄弟」
    • 「江戸の植木市」(2000年3月号)
    • 「佐助の牡丹」(2000年4月号)
    • 「江戸の蚊帳売り」(2000年5月号)
    • 「三日月紋の印籠」(2000年6月号)
    • 「水売り文三」(2000年8月号)
    • 「あちゃという娘」(2000年9月号)
    • 「冬の桜」(2000年10月号)
  29. 初春弁才船(2001年11月、文藝春秋 / 2004年10月、文春文庫)
    • 「宮戸川の夕景」(2000年11月号・12月号)
    • 「初春弁才船」(2001年1月号、「新春弁才船」を改題)
    • 「辰巳屋おしゅん」(2001年2月号)
    • 「丑の刻まいり」(2001年3月号)
    • 「桃の花咲く寺」(2001年4月号)
    • 「メキシコ銀貨」(2001年5月号)
    • 「猫一匹」(2001年6月号)
  30. 鬼女の花摘み(2002年9月、文藝春秋 / 2005年8月、文春文庫)
    • 「鬼女の花摘み」(2001年7月号)
    • 「浅草寺の絵馬」(2001年8月号)
    • 「吉松殺し」(2001年9月号・10月号)
    • 「白鷺城の月」(2001年12月号)
    • 「新春夢づくし」(2002年1月号)
    • 「招き猫」(2002年2月号)
    • 「蓑虫の唄」(2002年3月号・4月号)
  31. 江戸の精霊流し(2003年5月、文藝春秋 / 2006年4月、文春文庫)
    • 「夜鷹そばや五郎八」(2002年5月号)
    • 「野老沢(ところざわ)の肝っ玉おっ母あ」(2002年6月号)
    • 「昼顔の咲く家」(2002年8月号)
    • 「江戸の精霊流し」(2002年9月号)
    • 「亥の子まつり」(2002年10月号)
    • 「北前船から来た男」(2002年11月号)
    • 「猫絵師勝太郎」(2002年12月号)
    • 「梨の花の咲く頃」(2003年1月号)
  32. 十三歳の仲人(2004年3月、文藝春秋 / 2007年4月、文春文庫)
    • 「十八年目の春」(2003年2月号)
    • 「浅妻船さわぎ」(2003年3月号)
    • 「成田詣での旅」(2003年4月号)
    • 「お石の縁談」(2003年5月号)
    • 「代々木野の金魚まつり」(2003年6月号)
    • 「芋嵐の吹く頃」(2003年8月号)
    • 「猫芸者おたま」(2003年9月号)
    • 「十三歳の仲人」(2003年10月号)
  33. 小判商人(2005年4月、文藝春秋 / 2008年4月、文春文庫)
    • 「稲荷橋の飴屋」(2004年5月号)
    • 「青江屋の若旦那」(2004年6月号)
    • 「明石玉のかんざし」(2004年7月号)
    • 「手妻師千糸大夫」(2004年8月号)
    • 「文三の恋人」(2004年9月号)
    • 「小判商人」(2004年10月号・11月号)
    • 「初卯まいりの日」(2005年1月号)
  34. 浮かれ黄蝶(2006年4月、文藝春秋 / 2009年9月、文春文庫)
    • 「浮かれ黄蝶」(2005年2月号)
    • 「捨てられた娘」(2005年3月号・4月号)
    • 「清水屋の人々」(2005年5月号)
    • 「猫と小判」(2005年6月号)
    • 「わいわい天王の事件」(2005年7月号)
    • 「二人伊三郎」(2005年9月号)
    • 「さんさ時雨」(2005年10月号)
    • 「公孫樹の黄ばむ頃」(2005年11月号)

その他

  • 「御宿かわせみ」読本(2001年3月、文藝春秋 / 2003年4月、文春文庫) - 人名録の他、ドラマ出演者のインタビューなども収録
  • 御宿かわせみ傑作選
    • 初春の客(2004年1月、文藝春秋) - 初期10巻から著者自選の9編を収録
    • 祝言(2005年1月、文藝春秋) - 11巻〜20巻から著者自選の10編を収録
    • 千手観音の謎(2006年1月、文藝春秋) - 21巻〜30巻から著者自選の10編を収録

登場人物

主要人物

神林東吾(かみばやし とうご)
南町奉行所吟味方与力・神林通之進(かみばやし みちのしん)の弟。伸びやかな性格の持ち主。美男子。
神道無念流の遣い手で練兵館では高弟の一人。八丁堀の道場の師範の一人であり、方月館の師範代を務めた。
長らく二男坊の冷や飯食らいで、るいとは正式に結婚できなかったが、通之進の配慮により祝言を挙げることができ、さらに望外にも講武所の教授方と軍艦操練所勤務(後に教官並)となる。
八丁堀に生まれたものの使命感と持ち前の好奇心のもとに、親友である畝 源三郎の手伝いをしたり、かわせみに飛び込んでくる事件に首をつっこんだりして捕り物に関わる。
なお、苗字は当初「かんばやし」と表記されていたが、現在は「かみばやし」に統一されている。
(庄司)るい(しょうじ るい)
大川端にある旅籠かわせみの女主人。東吾の妻。
同心と言われた庄司源右衛門の一人娘。父の死後、本来なら養子を迎えて家を嗣ぐべきところ、同心株を返して旅籠を始める。
東吾とは幼なじみ。子どもの頃から東吾のことが好きだったが、身分違い(東吾は子のない通之進の跡継ぎと目されていた)であることと家付き娘であることから半ばあきらめていた。
作品中美人であることが強調されている。たびたび女長兵衛をきどる情け深さの一方、勇敢に小太刀を振るうことも。
畝源三郎(うね げんざぶろう)
定廻り同心。東吾の親友。東吾やるいにとっては幼なじみ。
定廻りにしては野暮ったいと言われるが、誠実な男。東吾には「源さん」と呼ばれる。

かわせみ

千春(ちはる)
東吾とるいの娘。
嘉助(かすけ)
かわせみの老番頭。元は庄司源右衛門の若党。今でも捕り方だったときの習性が出ることがある。
るいを助ける忠義者。お吉とのでこぼこコンビぶりはこの作品の笑いを誘う一面である。
お吉(おきち)
かわせみの女中頭。母親の代からの庄司家の奉公人で、いったん嫁いだが夫に死なれて出戻った。
忠義者だが、好奇心が強く、おしゃべり。大の幽霊嫌い。その性格がかわせみに騒動をもたらすこともある。

神林家

神林通之進(かみばやし みちのしん)
東吾の兄。南町奉行所吟味方与力
東吾とはひと回り以上年上で、早くに父を亡くした東吾にとっては父親代わりでもある。美男子。やさしい風貌は、幼くして母を亡くした東吾が「母の顔を見たければ兄の顔を見よ」と言われて育ったほど。
妻の香苗とはおしどり夫婦。
麻太郎を養子にする。
香苗(かなえ)
神林通之進の妻。麻生源右衛門の長女。通之進とは幼なじみで子どもの頃から好きだった。
おっとりした性格であるが、人目を忍ぶ仲だった東吾とるいを見守り、また麻太郎を「お腹を痛めて産んだ子としか思えない」と言い切る面も。
神林麻太郎(かみばやし あさたろう) / 大村 麻太郎(おおむら あさたろう)
清水琴江が大村彦右衛門との結婚後に産んだ子であるが、おそらくは東吾との一夜の契りによる子。
琴江が死亡した後、通之進と香苗が何もかも承知の上で養子とする。
東吾の若い頃に似ている(ということは通之進にも似ている)ため「通之進の隠し子ではないか」と噂された。

畝家

千絵(ちえ)
畝 源三郎の妻。
札差・江原屋の一人娘のため、(お互い思いを口にできないまま)諦めようとしていたが、源三郎の婚礼当日、花嫁の駆け落ちを取り繕う仮嫁となり、そのまま正式に妻となった。
源太郎千代の二子がいる。
畝源太郎(うね げんたろう)
畝源三郎の長男。剣の師でもある東吾を慕う。麻太郎とは親友で、まるで東吾と源三郎の幼い頃のようと言われる。
千代(ちよ)
畝源三郎の長女。千春とは幼馴染み。

麻生家

麻生源右衛門(あそう げんえもん)
目付西の丸留守居を歴任した旗本。香苗と七重の父。
東吾たちの父とは親友で、七重と東吾を結ばせようと望んでいた。剛直な人物だが、宗太郎に家督をゆずって隠居した後は、孫や麻太郎・源太郎たちの相手をするのが楽しみ。
麻生宗太郎(あそう そうたろう) / 天野宗太郎(あまの そうたろう)
医師。東吾の親友。
偽名を名乗ってかわせみに泊まったさい、東吾の依頼で悪人を引っかける芝居に一役買ったのがきっかけで付き合うように。
将軍家御典医・天野宗伯の長男。母親も典薬頭今大路家の長女。継母(実母の妹)の実子である弟に家督を譲るためと西洋医学を学ぶために極道を装って長崎に留学。後に、七重と結婚、麻生家に養子に入る。
つかみ所のない飄々とした人柄で、人を食ったような発言も多い。
麻生家の離れを治療所にし、貧乏人からは代金を取らない名医として本所・深川あたりの人々に親しまれている。
七重(ななえ)
源右衛門の二女。宗太郎の妻。東吾のことが好きだったが、るいの存在を知り半ば身を引く。
のちに宗太郎と結婚し、花世小太郎の二子を産む。
花世(はなよ)
宗太郎の長女。おてんばで、思わぬ事件に巻き込まれることも。
麻生小太郎(あそう こたろう)
宗太郎の長男。麻生家待望の嫡男。

お手先

長助(ちょうすけ)
畝源三郎のお手先(いわゆる岡っ引)。岡っ引には珍しく人柄が良い、誠実で温厚な男である。
深川佐賀町のそば屋長寿庵の主人だが、店は妻と息子に任せきり。血の気の多かった若い頃に畝源三郎の父に手札をもらいお手先となった。
仙五郎(せんごろう)
飯倉・麻布付近を縄張りにするお手先。本業は桶屋(後に息子に譲って隠居する)。こちらも岡っ引には珍しく人柄が良い。

その他

松浦方斎(まつうら ほうさい)
剣士。狸穴の方月館の主。直心陰流の達人。温厚な人柄で、東吾が師範代になってからは道場を任せきりにしている。刀剣などにも造詣が深い。
おとせ
方月館の家事一切を引き受ける女性。ある事件で東吾と知り合い、息子の正吉とともに方月館に身を寄せる。
善助(ぜんすけ)
方月館の番頭格。
文吾兵衛(ぶんごべえ)
通称「永代の元締」。深川あたりの香具師やばくち場を取り仕切る大親分。そのような立場でありながら人が良く、永代の元締の息がかかったばくち場なら素人が安心して遊べると言われる。
花世が引き起こした事件をきっかけに東吾達と知り合う。花世に「ひげもじゃもじゃ」と呼ばれる大男。息子は小文吾
清水琴江(しみず ことえ)
七重の友人。
一度嫁いだが子どもの頃に乱暴された記憶が元で離縁になる。柳河藩の重臣・大村彦右衛門と再婚が迫り、克服のためには好きな人と契ることと医師に言われ、一計を案じて東吾と一夜の契りを持つ。再婚後、おそらく東吾の子である麻太郎を産むが、夫に先立たれ、柳河藩の姫君のお輿入れのお供として多度津に行くも、お家騒動に巻き込まれ、密書を多度津藩江戸屋敷に届ける途中に斬り殺される。
斎藤弥九郎(さいとう やくろう)
剣士。この作品では珍しく実在の人物。
練兵館の主。東吾と同じ岡田十松に剣を学んだ東吾の兄弟子だが、十松の死後、改めて東吾と師弟の契りを結ぶ。

テレビドラマ

Template:ドラマ

秋の蛍

出演

真野響子版

NHK水曜時代劇の枠で放映

  • 1980年10月8日〜1981年3月25日(全24回)
  • 1982年10月6日〜1983年4月13日(全23回)

出演

ほか

主題歌

スタッフ

放映リスト

放送日サブタイトル演出ゲスト
第1シリーズ
11980年10月8日水郷から来た女安奈淳宮口精二
21980年10月15日卯の花匂う奈良岡朋子吉沢京子
31980年10月22日桐の花散る千秋実萩尾みどり
41980年10月29日王子の滝井上孝雄長谷川明男尾藤イサオ
51980年11月5日江戸の子守唄
61980年11月12日夕涼み殺人事件水原ゆう紀佐藤万理一の宮あつ子
71980年11月19日七夕の客南田洋子牟田悌三中井啓輔
81980年11月26日秋の蛍坂上味和
91980年12月3日女がひとり范文雀松橋登新井康弘名和宏
101980年12月10日女主人殺人事件堀内正美梅津栄砂塚秀夫長谷川哲夫
111980年12月17日山茶花は見た岡本舞山本昌平田島義文
121980年12月24日師走の客三林京子浜田寅彦仲谷昇
131981年1月7日女難剣難金田龍之介藤原釜足小野みゆき浦辺粂子
141981年1月14日初春の客角替和枝
151981年1月21日江戸は雪小林平八郎小沢栄太郎河原崎建三織本順吉
161981年1月28日江戸の怪猫結城しのぶ根岸季衣津村隆
171981年2月4日湯の宿伴淳三郎鈴木光枝
181981年2月11日玉屋の紅若月純子三浦真弓
191981年2月18日鴉を飼う女南原宏治木村理恵佳那晃子
201981年2月25日宵節句渡辺紘史寺田農金沢碧
211981年3月4日お役者松高橋長英山田吾一片桐夕子鳳八千代
221981年3月11日鬼女河原崎長一郎二木てるみ市原悦子芦屋小雁
231981年3月18日花冷え文野朋子岡まゆみ岸部一徳阿部寿美子
241981年3月25日人は見かけに坂東八十助
第2シリーズ
放送日サブタイトル演出ゲスト
11982年10月6日恋ふたたび清水満仲谷昇
21982年10月13日川のほとり佐藤幹夫松橋登草薙幸二郎
31982年10月20日奥女中の死松橋隆
41982年10月27日幽霊殺し若園昌己内田稔下条正巳
51982年11月10日秋色佃島清水満林ゆたか高沢順子
61982年11月17日三つ橋渡った佐藤幹夫戸川京子堀内正美湯原昌幸千野弘美望月太郎
71982年11月24日倉の中松橋隆谷川みゆき広瀬昌助
81982年12月1日ぼてふり安吉村文孝犬塚弘日色ともゑ遠藤真理子山西道広岡本麗
91982年12月8日幼なじみ清水満江藤潤山本みどり中村久美今西正男
101982年12月15日師走の月松橋隆火野正平谷村昌彦金田龍之介蜷川有紀
111983年1月5日迎春忍川清水満高樹澪谷幹一緋多景子久保晶滝雅也
121983年1月12日迷子石佐藤幹夫蟹江敬三香野百合子
131983年1月19日源三郎の恋清水一彦奈良富士子清水宏浦辺粂子上田忠好
141983年1月26日油屋殺人事件田島照佐藤仁哉小坂一也織本順吉岡本舞
151983年2月9日江戸の手まり唄松橋隆小島三児古舘ゆき清水まゆみ三ツ木清隆
161983年2月16日冬の桜清水満</br>黛りんたろう森下愛子中西良太江角英明
171983年2月23日梅一輪竹内豊神崎愛ひし美ゆり子草薙良一斉川一夫
181983年3月2日千鳥が啼いた佐藤幹夫尾美としのり頭師佳孝川田あつ子
191983年3月9日狐の嫁入り清水満</br>大木一史金井大小松方正伊藤美由紀白石奈緒美福田公子
201983年3月16日子を思う闇若園昌己上村香子菅野忠彦浜村純増田順司姫ゆり子
211983年3月22日吉野の女松橋隆栗田陽子川口敦子稲垣昭三本田博太郎
221983年4月6日子無きは去る(前編)佐藤幹夫田村亮倉地雄平出光元
231983年4月13日子無きは去る(後編)清水満田村亮、島村佳江宝生あやこ伊藤高

古手川祐子版

テレビ朝日系でドラマスペシャルが2回放映された

  • 1988年9月29日
  • 1989年3月28日

出演

沢口靖子版

タイトルは『新・御宿かわせみ』テレビ朝日系放映

  • 1997年10月16日〜1998年3月12日(全19回)

出演

高島礼子版

NHK金曜時代劇で放映

  • 2003年4月4日〜5月30日(全8回) 
  • 2004年4月2日〜7月23日(全16回)
  • 2005年5月13日〜8月5日(全12回)

出演

主なゲスト
ほか

関連項目

Template:前後番組

Template:テレビ朝日木曜時代劇

Template:前後番組

個人用ツール