太多線
出典: Wikipedio
|
|} 太多線(たいたせん)は、岐阜県多治見市の多治見駅から美濃加茂市の美濃太田駅に至る東海旅客鉄道(JR東海)の鉄道路線(地方交通線)である。
中央本線と高山本線を結ぶ鉄道。沿線は宅地化が進み名古屋や岐阜との直通列車が運転される通勤・通学路線となっている。
目次 |
路線データ
- 管轄(事業種別):東海旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
- 路線距離(営業キロ):17.8km
- 軌間:1067mm
- 駅数:8(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- 閉塞方式:単線自動閉塞式
- 運転指令所:東海総合指令所
全区間が東海鉄道事業本部の管轄である。
全線がIC乗車カード「TOICA」の利用エリアに含まれている。当線内では多治見駅と美濃太田駅にのみ自動改札機が設置されており、途中駅では簡易改札機によって対応している。
運行形態
多治見 - 美濃太田間の列車のほか、高山本線に乗り入れて岐阜駅まで直通する列車もある。閑散時間帯はワンマン運転を実施。平日の朝・深夜および土曜の朝には、通勤客向けに座席指定制のホームライナーとして中央本線経由名古屋駅直通の「ホームライナー太多」が1往復運転されている。「ホームライナー太多」を含めて、全列車各駅に停車する。
また、平日夜間に美濃太田→多治見にかけてキハ11形2両が、平日の前日には多治見→美濃太田にかけてキハ85系5両(「ホームライナー太多」用)がそれぞれ回送列車として運行されている。
昼間時間帯は主にキハ11形の100番台または200番台による2 - 3両編成で運転され、朝ラッシュ時などはキハ47形も加わり、4両編成で運転される。3両編成以上の列車には車掌も乗務する。日中は小泉駅と可児駅で行き違いを行う。
担当乗務員区
使用車両
以下に示す車両は全て気動車である。
歴史
多治見駅 - 可児駅間は、東濃鉄道(1944年設立の同名の会社とは別)が1918年に開通させた新多治見駅 - 広見駅(現在の可児駅)間を国有化したもの、可児駅 - 美濃太田駅間は新たに開業したものである。
東濃鉄道は軌間762mmの軽便鉄道で、広見駅は現在の場所より東にあった。1920年には広見駅 - 御嵩駅間が延伸される。
その後、国の多治見と美濃太田間を結ぶ鉄道計画に重なるため、新多治見駅 - 広見駅間が1926年に国有化され太多線となった。広見駅 - 御嵩駅間は新たに設立された東美鉄道に譲渡され、のちに現在の名鉄広見線の一部となった。
広見駅 - 美濃太田駅間が開業し全通したのは1928年である。多治見駅 - 広見駅間も1067mm軌間に改軌され(一部は新線に切り替え)、広見駅も現在の場所に移転した。
年表
- 1918年(大正7年)12月28日:東濃鉄道 新多治見駅 - 広見駅間(7.4M≒11.91km)が開業(軌間762mm)。新多治見駅・小泉停留場・姫停留場・広見駅開業。
- 1919年(大正8年)5月13日:大藪口停留場開業。
- 1919年(大正8年)9月13日:小泉停留場を駅に格上げ(認可日)。
- 1920年(大正9年)2月15日:根本停留場開業。
- 1921年(大正10年)12月11日:大藪口停留場を駅に格上げ。
- 1926年(大正15年)9月25日:東濃鉄道の新多治見 - 広見間を国有化、太多線とする。新多治見駅を多治見駅に併合し廃止。停留場を駅に格上げ。
- 1928年(昭和3年)5月31日:多治見駅 - 小泉駅間に野中仮信号場を、姫駅 - 広見駅間に田白仮信号場を開設。
- 1928年(昭和3年)10月1日:広見駅 - 美濃太田駅間(3.2M≒5.15km)が開業し全通。多治見駅 - 広見駅間を1067mm軌間に改軌・新線切り替え、改マイル(+0.5M≒0.80km)。小泉駅・姫駅・広見駅移転。根本駅(初代)・大藪口駅・野中仮信号場・田白仮信号場廃止。
- 1930年(昭和5年)4月1日:営業距離をマイル表記からメートル表記に変更(11.1M→17.8km)。
- 1946年(昭和21年)11月1日:戦後の燃料不足から、1往復削減される。
- 1946年(昭和21年)12月1日:燃料不足がさらに深刻化し、さらに1往復削減される。
- 1947年(昭和22年)2月1日:燃料不足に伴う列車削減が終了。元通りの本数になる。
- 1952年(昭和27年)12月26日:根本駅(2代目)・下切駅・美濃川合駅開業。
- 1969年(昭和44年)10月1日:無煙化。
- 1982年(昭和57年)4月1日:広見駅を可児駅に改称。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東海旅客鉄道が承継。全線の貨物営業廃止。
- 1989年(平成元年)2月20日:ワンマン運転開始<ref>1988年12月27日 中日新聞朝刊記事「新造ディーゼル車で初のワンマン運転へ JR東海が「太多」など3線で」、1989年2月21日 中日新聞朝刊岐阜版記事「岐阜の太多線に新型気動車 JR美濃太田駅で出発式 サービス向上誓う」</ref>。
- 1993年(平成5年)10月:列車集中制御装置 (CTC) 導入。
- 2010年(平成22年)3月13日:全線にTOICAを導入。
駅一覧
駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 接続路線 | 線路 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|
多治見駅 | - | 0.0 | 東海旅客鉄道:中央本線 | ∨ | 多治見市 |
小泉駅 | 3.2 | 3.2 | ◇ | ||
根本駅 | 1.6 | 4.8 | | | ||
姫駅 | 3.1 | 7.9 | ◇ | ||
下切駅 | 1.5 | 9.4 | | | 可児市 | |
可児駅 | 3.4 | 12.8 | 名古屋鉄道:広見線 …新可児駅 | ◇ | |
美濃川合駅 | 2.6 | 15.4 | | | 美濃加茂市 | |
美濃太田駅 | 2.4 | 17.8 | 東海旅客鉄道:高山本線〈岐阜方面へ直通あり〉 長良川鉄道:越美南線 | ∧ |
- 多治見駅と美濃太田駅は直営駅、小泉駅・根本駅・可児駅は東海交通事業による業務委託駅、姫駅・下切駅・美濃川合駅は無人駅である。
過去の接続路線
旧線
() 内は改軌(1928年10月実施)前の営業キロ。
多治見駅 (0.00km) - 野中仮信号場 (1.77km) - 小泉駅 (2.90km) - 根本駅 (4.67km) - 大藪口駅 (7.40km) - 姫駅 (9.17km) - 田白仮信号場 (11.43km) - 広見駅 (11.91km)
脚注
Template:脚注ヘルプ Template:Reflist
関連項目
Template:東海旅客鉄道東海鉄道事業本部en:Taita Line