大船渡線

出典: Wikipedio


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200px|thumb|right|ドラゴンレール大船渡線のマーク 大船渡線(おおふなとせん)は、岩手県一関市一ノ関駅から宮城県気仙沼市、岩手県陸前高田市を経由して岩手県大船渡市盛駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線地方交通線)である。

その線形を竜に見立てて「ドラゴンレール大船渡線」という愛称が付けられ、快速「スーパードラゴン」が運転されている(詳細は後述)。

気仙沼駅 - 盛駅間は、気仙沼線三陸鉄道南リアス線山田線三陸鉄道北リアス線八戸線と共に三陸縦貫線を構成する。

2005年9月、俗に言う平成の大合併により一関市の市域が広がったため、それまで一関市内の駅は一ノ関駅、真滝駅の2駅のみであったが、路線の約半分強に当たる距離(一ノ関駅 - 新月駅間)を一関市内で占めるようになった。

目次

路線データ

全区間が盛岡支社の管轄である。

運行形態

各駅停車が一ノ関 - 盛間及び一ノ関 - 気仙沼、気仙沼 - 盛間で運転されているほか、快速「スーパードラゴン」が一ノ関 - 盛間に1日2往復運転されている。

全列車が一ノ関運輸区キハ100形気動車により運転されており、一部の列車で1992年3月14日からワンマン運転を行っている。気仙沼 - 盛間では、観光シーズンなどに三陸縦貫線を縦貫する臨時列車「リアス・シーライナー」が気仙沼線三陸鉄道南リアス線方面から直通運転される。

歴史

1918年に軽便鉄道法により一ノ関 - 気仙沼間が計画され、翌年に大船渡までが追加されたもので、1925年から1934年にかけて全通した。大船渡 - 盛間は、改正鉄道敷設法別表第7号に規定する予定線の一部で、1935年に開業した。この予定線の残りの区間の一部は1970年に盛線として開業し、1984年に三陸鉄道南リアス線として全通している。 451px|none|大船渡線経路図

陸中門崎 - 千廐間の線形から「鍋弦線」と揶揄され、いわゆる「我田引鉄」の代表例とされる。当初の計画では、門崎から真直に千廐へ抜けることになっていたが、千廐の北にある摺沢の街に有力政治家が現れたことで、摺沢を経由して千厩を通らずに直接大船渡へ向かうように計画が変更された。その政治家が落選し、代わって千厩の議員が当選すると、摺沢から千厩へ抜けるように再び計画が変更され、現在の線形となった。国鉄時代は急行の設定があるなど、仙台 - 南三陸諸都市間を結ぶ幹線であったが、上記のような線形の悪さが災いし、JR東日本発足後はJR気仙沼線や、沿線と一関や仙台を直接結ぶバス路線(ミヤコーバス仙台気仙沼線・南三陸仙台線:気仙沼 - 志津川 - 仙台駅間や、岩手県交通の特急一関線:さかり・大船渡 - 一関間、千厩盛岡線、岩手県交通と宮城交通の共同運行の大船渡仙台線)に、その機能を奪われつつある。

だがしかし、大船渡線沿線沿である旧東磐井地域の中でも最多人口である旧大東町、また日本百景にも選出されている観光地の猊鼻渓を有する旧東山町を迂回したことは、沿岸地域と一関地域を最短で結ぶという機能は果たせなかったものの、沿線住民の生活路線としての機能の面で見れば、結論として最大の効用を発揮しているともいえる。現在の大船渡線は高校生の通学路線としての色合いが強い。

年表

  • 1925年(大正14年)7月26日 【開業】大船渡線 一ノ関 - 摺沢(30.6km) 【駅新設】真滝、陸中門崎、陸中松川、摺沢
  • 1927年(昭和2年)7月15日 【延伸開業】摺沢 - 千厩(9.2km) 【駅新設】千厩
  • 1928年(昭和3年)9月2日 【延伸開業】千厩 - 折壁(9.9km) 【駅新設】小梨、矢越、折壁
  • 1929年(昭和4年)7月31日 【延伸開業】折壁 - 気仙沼(12.3km) 【駅新設】新月、気仙沼
  • 1932年(昭和7年)3月19日 【延伸開業】気仙沼 - 上鹿折(7.5km) 【駅新設】鹿折、上鹿折
  • 1933年(昭和8年)2月15日 【延伸開業】上鹿折 - 陸前矢作(10.0km) 【駅新設】陸前矢作
  • 1933年(昭和8年)12月15日 【延伸開業】陸前矢作 - 細浦(17.6km) 【駅新設】竹駒、陸前高田、脇ノ沢、小友、細浦
  • 1934年(昭和9年)9月3日 【延伸開業】細浦 - 大船渡(6.0km) 【駅新設】下船渡、大船渡
  • 1935年(昭和10年)9月29日 【延伸開業】大船渡 - 盛(2.6km) 【駅新設】盛
  • 1956年(昭和31年)4月11日 【貨物支線開業】気仙沼 - 気仙沼港
  • 1957年(昭和32年)2月11日 【区間分離】気仙沼 - 気仙沼港間貨物支線を気仙沼線に編入
  • 1962年(昭和37年)5月15日 【駅新設】柴宿
  • 1966年(昭和41年)12月1日 【駅新設】岩ノ下
  • 1968年(昭和43年)3月19日 蒸気機関車が廃止され無煙化(D50・C58)
  • 1983年(昭和58年)3月1日 【貨物営業廃止】大船渡 - 盛
  • 1984年(昭和59年)2月1日 【貨物営業廃止】陸中松川 - 大船渡
  • 1986年(昭和61年)11月1日 【駅新設】猊鼻渓 【駅名改称】鹿折→鹿折唐桑
  • 1987年(昭和62年)4月1日 【承継】東日本旅客鉄道(一ノ関 - 盛・第1種)・日本貨物鉄道(一ノ関 - 陸中松川・第2種)
  • 1990年(平成2年)3月10日 快速「南三陸」2・3号が大船渡線の盛までの直通運転開始
  • 1992年(平成4年)3月15日 気仙沼駅に大船渡線営業所設置
  • 1999年(平成11年)4月1日 【第二種鉄道事業廃止】一ノ関 - 陸中松川(日本貨物鉄道)
  • 2001年(平成13年)12月1日 快速「南三陸」2・3号大船渡線の盛までの直通運転廃止
  • 2005年(平成17年)9月23日 大船渡線全通70周年のため、12年ぶりにキハ58系で快速「大船渡線全通70周年号」運転。
  • 2006年(平成18年)10月9日 「3鉄祭りさかり号」運転
  • 2007年(平成19年)7月21日 北東北デスティネーションキャンペーンの一環で「レトロむろね号」運転
  • 2008年(平成20年)7月19日 - 7月21日 「風っこ大船渡線号」運転

駅一覧

  • 停車駅
    • 普通…基本的にすべての駅に停車。ただし、気仙沼駅発一ノ関駅行きの始発列車は▽印の駅を通過
    • 快速(スーパードラゴン)…●印の駅は全列車停車、▲印の駅は一部列車が停車、|印の駅は全列車通過
  • 線路(全線単線) … ◇・∨・∧:列車交換可、|:列車交換不可
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 快速 接続路線 線路 所在地
一ノ関駅 - 0.0 東日本旅客鉄道東北新幹線東北本線 岩手県
一関市
真滝駅 5.7 5.7  
陸中門崎駅 8.0 13.7  
岩ノ下駅 3.8 17.5  
陸中松川駅 3.8 21.3  
猊鼻渓駅 2.0 23.3  
柴宿駅 2.8 26.1  
摺沢駅 4.5 30.6  
千厩駅 9.2 39.8  
小梨駅3.6 43.4  
矢越駅4.2 47.6  
折壁駅 2.1 49.7  
新月駅5.6 55.3  
気仙沼駅 6.7 62.0 東日本旅客鉄道:気仙沼線 宮城県
気仙沼市
鹿折唐桑駅 2.2 64.2  
上鹿折駅 5.3 69.5  
陸前矢作駅 10.0 79.5   岩手県 陸前高田市
竹駒駅 3.0 82.5  
陸前高田駅 2.9 85.4  
脇ノ沢駅 2.9 88.3  
小友駅 4.5 92.8  
細浦駅 4.3 97.1   大船渡市
下船渡駅 3.1 100.2  
大船渡駅 2.9 103.1  
盛駅 2.6 105.7 三陸鉄道南リアス線
岩手開発鉄道日頃市線・赤崎線(貨物線)

その他

大船渡線に並行する国道284号は、陸中門崎 - 千厩間を迂回せずに結んでおり、かつて、朝日放送のテレビ番組『探偵!ナイトスクープ』に「千厩で列車に乗り遅れても国道284号を走っていけば陸中門崎で追いつくのではないかと思うが調べてほしい」という依頼が舞い込んだことがあり、実際に調査が行われている<ref>探偵:竹山隆範シャンプーハット DVD Vol.7 〜97歳のマジシャン編〜に収録</ref>。

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関連項目

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