大井競馬場
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Template:雑多な内容の箇条書き Template:競馬場 大井競馬場(おおいけいばじょう)は、東京都品川区勝島二丁目にある地方競馬のための競馬場である。愛称は「東京シティ競馬(TCK)」。SPAT4加盟。大井競馬場の管理者は東京都競馬株式会社。競馬の主催者は特別区競馬組合である。
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歴史
thumb|220px|大井競馬場正門。正門前はバス発着場にもなっている。 1950年に八王子競馬場の代替として開場され、同年5月12日に初開催された。1954年から大井オートレース場も併設していたが1973年に廃止され、群馬県伊勢崎市に移転して伊勢崎オートレース場となっている。
また特別区(23区)のほかに東京都も競馬を主催していたが、1973年、東京都は当時の東京都知事美濃部亮吉の政策により、競馬やオートレースなど公営競技から撤退<ref>都内の公営競技場の多くは、主催が特別区や市に移管されたが、大井オートレース場と後楽園競輪場が廃止された。</ref>し、現在は特別区のみが主催している。
1986年7月31日に全公営競技を通じて日本で初めてナイター競走が開催された。
コース概要
コースは1周ダート1600mの右回り。3コーナーの手前から4コーナーの出口までは内回りと外回りに分岐しており、内回りの場合は1周1400mとなる。競走用のコースの内側に調教用のコースも設けられている。4コーナー出口からゴールまでの直線の長さは、内回りコースで286m、外回りコースで386mである。
現在の施行距離は1000m、1200m、1400m、1500m、1600m、1700m、1800m、2000m、2400m、2600m。このうち1500mと1600mのみ内回りを使用し、他は全て外回りである。また2400mは東京記念、2600mは大井記念のみで使用される。
最大出走頭数(フルゲート)は通常は16頭。但し、特別競走・重賞競走を行わない平場競走では14頭であったが、2009年11月30日からは平場競走でも16頭で行われている。なお、1000m、1500mではフルゲート14頭である。
以前は2500mと2800mと3000mの距離設定もあったが、現在は使用していない。
開催概要
大井競馬場では、3月下旬から11月上旬の間トゥインクルレースとしてナイター競馬が施行されている。2009年11月現在、ナイター期間中における最終競走発走予定時刻は20時50分で、全国の公営競技場の中でも川崎競馬場と並んで日本で2番目に遅い(最も遅いのは高知競馬場で20時55分)。
また、年末開催では薄暮競走(プチ・トゥインクル)を実施している<ref>2003年11月3日にJBCが開催された際は、中央競馬・地方競馬を問わず、全国各地の競馬場・場外発売所で馬券が発売されたこと、また福島競馬場で中央競馬が開催されたことから、プチ・トゥインクル開催で施行した。</ref>。
トゥインクルレース開催期間中の開催概要
勝馬投票券発売開始時刻 12:00
- 大井競馬場・各場外・在宅投票共通。なお重賞競走前日[開催日に限る]において、当該競走の前日発売を実施する発売場では、同時刻に前日発売を開始する。但しSPAT4等の在宅投票システムでは前日発売は行わない。
大井競馬場開門予定時刻 14:40
- 但し12レース制がとられる日など、第1競走の発走予定時刻が15:20より前になる場合は開門時刻はその40分前となる。
最終競走発走予定時刻 20:50
- 2002年8月から2006年3月までのトゥインクルレース開催日の場合は20:55であったが、2006年4月より5分早まった。<ref>この理由についてのプレスリリースは確認されていないが、TOKYO MXの中継放送枠が21:00までとなっており、レースを最後まで中継出来ない、もしくは中継できても結果・払戻金を伝えることができない状態が頻発したことが原因とみられる。</ref>
- 2007年は、3月25日から11月2日までの14開催・77日間。
施設
現在のスタンドはL-WING、2号スタンド、3号スタンド、4号スタンドの4つからなる。
4号スタンドには、食事を楽しみながら競馬も楽しめるレストラン(ダイアモンドターン)が設置されており、ギャンブルだけではなく、アミューズメントスポットとして提供している。
2003年12月28日には新スタンド「L-WING」がオープンし、勝馬投票券自動発払機(馬券の発売と払戻が同時にできる端末)の導入なども行われている。
正門2階にはばんえい競馬・ホッカイドウ競馬・名古屋競馬場(2005年10月17日から)の場外発売を行う「ふるさとコーナー」が2003年7月26日から設置されている。
年間スローガン
- NO GUTS, NO GLORY.(2005年)
- NO GUTS, NO GLORY. 100円の心意気(2006年)
- 今年は×(カケル)TCK(2007年)
- 知るほど!行くほど!ケイバはワンダー!(2008年)
- 走れ、ドラマ。TCK(2009年-)
発売する馬券の種類
大井競馬場では馬券を9種類発売しており、これは中央・地方通じて最も多い。 ○…発売 ×…発売なし
単勝 | 複勝 | 枠番連複 | 枠番連単 | 馬番連複 | 馬番連単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
主な競走
統一グレード競走
重賞競走
- 羽田盃(SI)
- 東京プリンセス賞(SI)
- 東京ダービー(SI)
- 東京2歳優駿牝馬(SI)
- 金盃(SII)
- マイルグランプリ(SII)
- 大井記念(SII)
- 黒潮盃(SII)
- 東京記念(SII)
- トゥインクルレディー賞(SII)
- ハイセイコー記念(SII)
- 京浜盃(SII)
- 東京スプリング盃(SIII)
- サンタアニタトロフィー(SIII)
- アフター5スター賞(SIII)
- TCKディスタフ(SIII)
- 東京シンデレラマイル(SIII)
- 勝島王冠(SIII)
準重賞
- 桃花賞(3歳牝馬限定オープン)
- ウインタースプリント(古馬オープン)
- 雲取賞(3歳限定オープン)
- ブリリアントカップ
- メトロポリタンジューンカップ(中央交流)
- スターライトカップ
- シーサイドカップ
- アデレードシティカップ(牝馬限定)
- ゴールドジュニアー(2歳限定オープン)
- ムーンライトカップ(オープン)
- メトロポリタンノベンバーカップ(中央交流)
所属騎手
- 赤嶺亮
- 有年淳
- 安藤洋一
- 石川駿介
- 上田健人
- 遠藤健太
- 柏木健宏
- 川本裕達
- 小林拓未
- 坂井英光
- 高野誠毅
- 高野毅
- 達城龍次
- 戸崎圭太
- 中村尚平
- 早田功駿
- 早田秀治
- 早見多加志
- 東原悠善
- 本村直樹
- 真島大輔
- 松崎正泰
- 的場直之
- 的場文男
- 御神本訓史
- 矢野貴之
- 矢吹誠
- 吉井竜一
- 脇本一幸
- 和田譲治
かつて所属していた騎手
- 内田博幸 2008年3月に中央競馬移籍
ハイセイコー像と名馬レリーフ
1970年代のアイドルホースハイセイコーのデビュー地であり、大井競馬では6戦6勝(重賞・青雲賞も含む)。死去後に青雲賞はハイセイコー記念と改称し、あわせて馬像が作成され、大井競馬場の場内に設置されている(他に中山競馬場、新冠町)。
またハイセイコー以外の大井競馬場に所属し、活躍した名馬を称えて、以下の14頭14枚のレリーフが大井競馬場内に飾られている。
- ダイゴホマレ
- オンスロート
- ヒカルタカイ
- ゴールデンリボー
- ハツシバオー
- アズマキング
- スズユウ
- サンオーイ
- テツノカチドキ
- ハナキオー
- イナリワン
- チャンピオンスター
- コンサートボーイ
- オリオンザサンクス
大井競馬場から生まれた話題
- 1974年(昭和49年)6月6日、地方競馬では初の「中央競馬招待競走」を実施した。優勝はゴールドイーグル号(愛知所属、大井出身)
- 1996年スーパーオトメが厩舎から逃走。首都高速道路を走ってしまった。一部新聞は「首都高ステークス」と皮肉っていた。
- 1997年には白毛馬のハクホウクンが白毛馬としては初勝利を収めた。
- 3連単で日本の地方競馬史上上位5位中2位から5位までの高額配当が飛び出した事でも知られている。まず2002年8月17日に開かれた第8競走「千代田区特別」で975万9280円の当時日本の中央競馬・地方競馬を通して競馬史上最高額配当が飛び出したが、それから3年後の2005年5月13日の第2レース(平場)では更にそれを上回る1300万0390円という地方競馬史上初の1000万円馬券が発生した。この年の4月に福島競馬場で1014万9930円が出たばかりだったが、それをわずか1か月で300万円以上上回る、当時の日本競馬史上最高配当となった。その後2007年10月29日の第6レースでは989万5990円と1000万円間近となる超高額配当となり、さらに2008年12月25日の第1レース「ポインセチア賞」(2歳、1400m、13頭立て)で当時の地方競馬史上最高配当記録を更新する1523万6020円が発生した。さらに、2010年4月6日の第7レース(平場・C2)で今までの1911万円を遥かに上回る2488万720円の配当が飛び出した。
- 2006年にTCK夢プロジェクトと題した企画で、大井競馬場を所有する東京都競馬株式会社の持ち馬の馬名をファン投票で命名するという企画が行われた。その結果、同馬はトゥインクルバードと命名された。
期間限定企画
- 2002年4月には吉本興業とのタイアップで、内馬場に雨上がり決死隊の蛍原徹が店長を務めるバイキングレストラン『ホトチャンキッチン』をオープンした(同年11月閉店)。
- 2003年より「うまたせ君」がイメージキャラクターになっており、テレビCMでは舘ひろしが声優を務めていた。
- 2005年は、トゥインクル開催期間中の重賞開催日と東京大賞典開催日にアイドル予想師「もも子&まどか」が場内の特設ステージで予想を公開した。
- 2007年は「TCKアンバサダー」として陣内孝則と鷲巣あやのがイメージキャラクターを務めた。
- 2008年は動画サイト「TCK.tv」を開設、山本モナがキャスターを担当し、TCKの最新ニュースや重賞競走についての情報、騎手との対談、場内のグルメリポートなど、TCKに関する話題や情報を発信した。(2009年1月末まで、山本が不倫に伴う不祥事により出演を見合わせ、同年8月より江口ともみが代打キャスターとして担当した。)
放送体制
地上波のテレビ中継はTOKYO MX(地上デジタル放送第2チャンネル、ワンセグ)にて行われている(1995年11月から、以前はNETテレビ(現テレビ朝日)やtvkなどで放送されていた)。トゥインクルレース開催中は2006年7月からの地上デジタル放送フルハイビジョン化後、地上デジタル放送のサブチャンネル(携帯端末用のワンセグ含む)で15時以降の全レースを、また地上アナログ放送とデジタルのメインチャンネルでは19時以後同時中継していた(2009年まで)。また、スカパー!の南関東地方競馬チャンネル(Ch.120)では全レースを放送している(東京シティ競馬中継を参照)。
過去にラジオNIKKEI第2放送でトゥインクルレースの中継が放送されていたことがある(1998年頃まで)。現在は同局の番組競馬インパクト内で重賞レースの実況録音が流れることがある。
その他
- 競馬開催時の入場料は100円。
- 会員制の「TCKカード」を発行し、来場ポイントに応じて抽選で景品がもらえるサービスも行っている。
- 場内実況は耳目社が担当しており、及川暁の実況も人気を集めている。
- 厩舎は競馬場内と小林牧場(千葉県印西市)にある。
- 大井競馬場では、認定競走や条件級の中央との交流戦が行われていないなど独自の施策を貫いていたが、2004年6月より条件級の中央との交流戦が行われるようになった。また、JRAと共同のプロモーションイベントも定期的に開催されるようになった。
- 馬券の「ワイド」(拡大馬番号二連勝複式)という名称は、大井競馬場とJRAとの共同で公募され、決定したものである。
- サンタアニタパーク競馬場と友好交流提携を結んでおり、大井競馬場では「サンタアニタトロフィー(G3、1996年に「関東盃」を改称)」、サンタアニタパーク競馬場では「東京シティカップ」が交換競走として行われている。
- トゥインクル期間中の後半3競走と昼開催のダートグレード競走では、ファンファーレ隊による生ファンファーレが演奏される。<ref>ただし2006年以降のTCK女王盃では、生ファンファーレの演奏は行われていない。</ref>他の競馬場(中央競馬・地方競馬)では重賞競走で行われる場合があるが、重賞ではない競走で生ファンファーレを演奏するのは大井競馬場と川崎競馬場とJRA中京競馬場(名鉄杯)のみ。
- 地方競馬としては唯一、全競走での馬名入りゼッケンが導入されている(なお中央競馬では、1991年より全競馬場・全競走で馬名入りゼッケンが導入されている)。また、2005年5月より、重賞以外の競走において、ゼッケンの片サイドに同競馬場のスローガンである「NO GUTS, NO GLORY.」が記載されるようになった。通常、重賞競走では片側に馬名が、もう一方には当該重賞競走名と回号(例:第29回帝王賞)が記載されている。また、「東京プリンセス賞」などの牝馬限定重賞競走では、馬番・馬名・競走名及び回号の文字がピンク色で記載される。
- 月に数回、競馬開催の無い週末に駐車場を使ってフリーマーケットが開かれる。東京都内では有数の規模と言われている。
- 2007年8月19日、イナリワンの里帰りイベントが企画された。当日はお盆末期と、馬インフルエンザの影響で中央競馬が休催となったこともあったためG1並の入場者が見込まれていたが、大井にも馬インフルエンザにかかった疑いがある競走馬がいたのでは(結果陰性)という噂があったため、競馬開催が中止された。そのため、イナリワンの里帰りイベントの開催も中止され12月28日に延期となった。
- 2007年からはM-1グランプリ敗者復活戦が行われている。2007年12月23日に行われた第7回では、敗者復活戦から勝ち上がったサンドウィッチマンが見事本戦で優勝を果たし、2008年12月21日に行われた第8回では、同じく敗者復活戦から勝ち上がったオードリーが準優勝となっている。2009年12月20日に行われた第9回では、同じく敗者復活戦から勝ち上がったNON STYLEが第3位となり、M-1グランプリ史上初の敗者復活戦生放送を行った(ただしダイジェスト版)。
- 現在のイラストはわたせせいぞうが担当している。
- 2016年夏季東京オリンピック計画では馬術競技場候補予定地であったが、落選により計画が消滅している。
場外発売所
各地で場外発売を行っており、地方競馬としては幅広く展開している。
特に記述のない発売所では、大井競馬場の他、浦和競馬場・川崎競馬場・船橋競馬場の場外発売も行っている。
詳細は場外勝馬投票券発売所#地方競馬の場外勝馬投票券発売所や、「南関東4競馬場共同サイト」内の場外発売案内ページ[1]を参照。
東京地区
- offt後楽園(東京都文京区)
- offt汐留(東京都港区)
- ウインズ汐留の7階に併設。JRAが管理する8階有料フロアも開放される場合がある。
- 大井競馬のみ発売し、浦和・川崎・船橋の場外発売は行わない。
関東地区
北海道・東北地区
- ホッカイドウ競馬(発売箇所などの詳細は当該記事を参照)
- ばんえい競馬(発売箇所などの詳細は当該記事を参照)
- ニュートラックかみのやま(山形県上山市、旧上山競馬場)
- ニュートラック松山(旧上山競馬の場外発売所)
- ニュートラックいいたて(旧上山競馬の場外発売所)
- offt大郷(宮城県黒川郡大郷町)
新潟地区
いずれも廃止された旧新潟県競馬から引き継いだ施設。
- offt新潟(新潟県新潟市北区)
- 新潟県競馬の「新潟場外発売所」として使用していた施設を東京都競馬が買収。その後、全面リニューアルを行った。
- 三条場外発売所(新潟県三条市、旧三条競馬場)
- オープス中郷(新潟県上越市中郷区)
- オープス磐梯(福島県耶麻郡磐梯町)
中国・四国地区
アクセス
- 東京モノレール羽田線大井競馬場前駅から徒歩2分。
- 京急本線立会川駅から徒歩約10分。
- 目黒駅・品川駅(白金台駅を経由)から都営バス(路線バス)。(開催日及び場外発売日は復路無料)
- 以下、開催日のみの臨時無料送迎バス
- 近くには平和島競艇場(本場開催は昼間開催のみであるが、他場でのナイター競走を場外発売する場合がある。大井競馬場へは競艇場北口より徒歩10分)がある。
参考文献
「大井競馬の歩み-特別区競馬組合50年史-」平成13年9月発行
脚注
外部リンク
- 大井競馬場公式サイト
- 東京シティ競馬中継(東京MXテレビ)
- 京浜急行バス
- 東京リサイクル運動市民の会(フリーマーケット主催者)
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