南鳥島
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プライバシー・ポリシー Wikipedioについて 免責事項 Template:Infobox 島 南鳥島(みなみとりしま)は、小笠原諸島の島。本州から1,800 km離れた日本の最東端としても知られている。行政上は東京都小笠原村に属する。
日本の島としては唯一日本海溝の東側にあり、日本で唯一太平洋プレート上にある。更には、日本の実効支配の及ぶ島では唯一、他の島と排他的経済水域を接していない島でもある。別名、マーカス島(マーカスとう Marcus Island )。
目次 |
概要
- 気候
- サバナ気候 (Aw)。降水量が少なく、一年を通して平均気温が20℃以上である。
- 地形
- 一辺が2kmのほぼ正三角形の形をしている平坦な島であり、最高地点の標高は9mしかない。また島の周囲はサンゴ礁で浅くなっているが、潮流が速く、サメもいるため泳ぐのは極めて困難。サンゴ礁の外側はすぐに深さ1000 mの断崖となる。
- その他
- 設置されている飛行場については南鳥島航空基地を参照。
歴史
- 約20万年前 - 隆起して島となる。
- 1864年(元治元年) - 米国船(ハワイ王国の宣教師船だという説もある)モーニングスター号が来訪。マーカス島と命名する。
- 1879年(明治7年) - 日本人が訪れる。
- 1896年(明治24年)6月30日 - 水谷新六が到達、母島より46人が移住し、集落に「水谷」と命名。
- 1898年(明治26年)7月24日 - 「南鳥島」と命名され、東京府小笠原支庁に編入される。
- 1902年(明治35年) - アメリカ合衆国が領有を試みてハワイから軍艦を出航させるが、それを察知した日本も軍艦を派遣し、先に上陸して牽制。島で小競り合いが起こったが、最終的には和解して日本領が確定。
- 1933年(昭和8年) - 全島民が撤収、無人島になる。
- 1935年(昭和10年) - 海軍気象観測所開設。
- 1942年(昭和17年)3月4日 - 太平洋戦争中、ハルゼー中将麾下のアメリカ海軍の第16任務部隊(空母エンタープライズ旗艦)により、南鳥島は東京府内で初めて空襲を受けた。その後も1943年(昭和18年)8月31日など何度も空襲を受けた。
- 1943年(昭和18年)7月1日 - 東京都制施行。(東京府廃止)
- 1945年(昭和20年) - 日本を占領下に置いた連合国軍の1国であるアメリカ軍が占領。
- 1952年(昭和27年) - サンフランシスコ条約によって、アメリカの正式軍政下に入る。
- 1968年(昭和43年) - アメリカより返還され、東京都小笠原村に属する。海上自衛隊南鳥島航空派遣隊が編成される。
- 2006年(平成18年) 9月1日 - 台風12号接近により、気象観測所職員全員が一時島外避難。
- 2009年(平成21年) 12月1日 - ロランC局 廃止
- 2010年(平成22年)5月18日 - 南鳥島などの離島の保全を目的とした低潮線保全・拠点施設整備法案が衆議院を全会一致で通過。
現在
一般市民の定住者はなく、気象庁(南鳥島気象観測所)、海上自衛隊(南鳥島航空派遣隊)の職員が交代で常駐する。
往来・補給のために1380 mの滑走路があり、島の一辺は滑走路だけである。船の波止場もあるが、浅いサンゴ礁に阻まれて大型船は接岸できないため、大型船は沖合いに停泊し、そこから船積みの小型ボートで島にやってくる。
かつては、アメリカ合衆国の沿岸警備隊が電波航法施設ロランC局を運用していた。1993年に海上保安庁千葉ロランセンターが業務を引き継ぎ、213 mのアンテナから1.8 MWの送信出力でロランパルスを発信していたが、ロランパルスを使用する船舶が減少したため2009年5月に廃止が決定。同年12月1日午前をもって廃止された。
島に駐在する職員のため、航空自衛隊のC-130H輸送機が月に1度、海上自衛隊のYS-11が週に1度、食料の補給や荷物の逓送のために飛来する。また、不定期で海上保安庁のYS-11が利用されることもある。物資等の輸送だけではなく、交代の職員もこれらの飛行機を利用する。硫黄島と共に郵便事業株式会社より「交通困難地」<ref>郵便事業株式会社 交通困難地・速達取扱地域外一覧</ref>の指定を受けており、南鳥島の住所を記載しても郵便は届かない。
所要時間はC-130が入間基地からの直行で約4時間、YS-11が厚木基地(自衛隊機)または羽田航空基地(海上保安庁機)から硫黄島を経由して約8時間。但し、絶海の孤島で周囲に緊急着陸が可能な飛行場が存在しないために、何らかの理由で着陸ができないと帰路に燃料不足の懸念がある。よって、確実に着陸可能である状況でしか飛んでこない。また半年に一度、海上保安庁の巡視船が南鳥島沖合に停泊し、その際、巡視船に搭載されているヘリコプターによる吊り下げ搬送で大きな荷物が島内に運び込まれる。
作家の池澤夏樹がどうしても南鳥島に行きたいということで、補給船に乗って1日だけ上陸したことがある。この時の状況は彼の著作「南鳥島特別航路」に書かれている。
生物
ヤモリ科の一種ミナミトリシマヤモリが生息している。国内ではここと南硫黄島にのみ生息が認められ、ミクロネシア方面から流木などに乗って分布を広げたものと考えられている。
また、人体に有害な寄生虫を持つアフリカマイマイが多数生息する。
関連項目
- 中ノ鳥島 - 存在が確認できなかったにもかかわらず、日本の領土として海図などにも記載されていた架空の島。仮に存在していたならば、南鳥島よりも東にある日本最東端の島だった。
- 気象通報の観測地としても知られる。
参考文献
- 池澤夏樹『南鳥島特別航路』新潮社(新潮文庫)、1994年。ISBN 4101318123
脚注
<references />
外部リンク
- 国土地理院 地図閲覧サービス ウオッちず 2万5千分1地形図名:南鳥島 (南東)
- Google Map
- 南鳥島のご案内(関東地方整備局甲武営繕事務所)
- 気象庁南鳥島気象観測所
- はなのはね南鳥島ガイド
- 南鳥島アマチュア無線局免許情報
- 南鳥島における海岸清掃作戦
- 日本の最南東端「南鳥島」
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