井原鉄道井原線

出典: Wikipedio


thumbnail|260px|井原線用IRT355形 井原線(いばらせん)は、岡山県総社市総社駅から同市の清音駅を経て広島県福山市神辺町神辺駅に至る井原鉄道鉄道路線である。

このうち総社駅 - 清音駅間は、西日本旅客鉄道(JR西日本)伯備線との共用区間で、両線に属するいわゆる二重戸籍区間となっている。

目次

路線データ

井原線の列車はすべて気動車で運行。
  • 閉塞方式:自動閉塞式(特殊)(総社 - 清音間は複線自動閉塞式)

運転

基本的に、総社・清音 - 神辺間の各駅停車のみの運転であるが、車両基地のある井原駅や早雲の里荏原駅折り返しの区間列車も設定されていて、毎時1 - 2本程度が運行されている。神辺側では一部の列車がJR福塩線に乗り入れ、福山駅まで直通運転される。

車両

  • IRT355形 - タイプによって、0番台(基本番台)、100番台、200番台に分けられる。

歴史

かつてここでは、井笠鉄道が笠岡 - 井原間の本線、北川 - 矢掛間の矢掛線、井原 - 神辺間の神辺線の各軽便鉄道路線と、日本国有鉄道(国鉄)が倉敷 - 清音 - 矢掛間のバス路線を運営していた。しかし、井笠鉄道は1967年神辺線・矢掛線を廃止、1971年本線を廃止した。

一方、国鉄では吉備線の延伸路線としてと山陽本線の補完路線として総社 - 井原 - 神辺間を結ぶ井原線を計画していた。そのため井笠鉄道の線路跡は国鉄井原線の用地として活用されることになり、1966年5月14日に建設着工された。しかし、国鉄再建法施行により1980年に建設が中止された。1986年完成済みの高架線や路盤を利用して新線を開通させるため岡山県や広島県や周辺自治体が中心になり井原鉄道が設立され工事が再開された。

なお、総社 - 清音 - 吉備真備間は代わりに総社市西部を大回りして通す案も有力だった。真備町西部は清音駅利用エリアであること、総社市西部の交通があまりにも脆弱であること、総社市西部に大規模な団地・企業団地が造成されること、総社市西部と真備町の地域的な繋がりが深いが直通の交通機関が無いことなどが理由であった。

日付に“1”が揃った1999年(平成11年)1月11日に井原線総社 - 清音 - 神辺間が開業し、11時11分11秒に最初の営業列車の出発式が行われた。

なお、倉敷 - 清音 - 矢掛間のバス路線は西日本旅客鉄道(JR西日本)を経て中国ジェイアールバスへ承継され、井原鉄道井原線の開業に伴い、開業翌日の1月12日に井笠鉄道バスへ移管された。

年表

駅一覧・接続路線

駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線 所在地
総社駅 - 0.0 西日本旅客鉄道:伯備線吉備線 岡山県 総社市
清音駅 3.4 3.4 西日本旅客鉄道:伯備線
川辺宿駅 2.6 6.0   倉敷市
吉備真備駅 2.2 8.2  
備中呉妹駅 2.9 11.1  
三谷駅 4.0 15.1   小田郡矢掛町
矢掛駅 3.1 18.2  
小田駅 5.2 23.4  
早雲の里荏原駅 3.4 26.8   井原市
井原駅 3.7 30.5  
いずえ駅 1.8 32.3  
子守唄の里高屋駅 1.8 34.1  
御領駅 3.5 37.6   広島県 福山市
湯野駅 1.9 39.5  
神辺駅 2.2 41.7 西日本旅客鉄道:福塩線

備考

上り・総社方面の列車に乗車していると、車内アナウンスで岡山・新見方面は清音駅で伯備線列車に乗り換えるよう勧められるが、岡山駅へは総社駅で乗り換え、吉備線を利用するという手もある。乗車駅によって清音駅で降りても、総社駅で降りても運賃が変わらない場合、混雑の激しい伯備線を避けるということで有用だが、吉備線経由のほうが所要時間が掛かるという点はある。なお、吉備線経由の場合は連絡運輸の範囲が備前三門駅までとなっているため、井原線内からの通しの乗車券は同駅までしか購入できず、岡山駅までの場合は総社駅でJRの乗車券を買う必要がある。

脚注

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関連項目

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