中山グランドジャンプ
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Template:競馬の競走 中山グランドジャンプ(なかやま - )とは日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場の障害・芝4250mで施行する中央競馬の障害の重賞(J・GI)競走(国際招待)である。正賞は農林水産大臣賞と日本馬主協会連合会会長賞。正式名称は農林水産省賞典中山グランドジャンプ。
外国から当競走に出走する場合には競走馬の輸送費、滞在に要する厩舎や飼料にかかる費用、馬主、調教師、騎手、厩務員(馬主、調教師、騎手についてはその配偶者も含む)の交通費や宿泊費はJRAが全額負担する。このような遠征に要する諸費用の負担を外国からの全出走馬に行う競走は日本ではこのほかにジャパンカップ、ジャパンカップダートがある。
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概要
thumb|300px|第11回中山グランドジャンプ(2009年4月18日 スプリングゲント優勝) 1934年に障害の重賞競走として創設され年2回施行されていた中山大障害の春の競走を前身とし1999年に障害競走にグレード制が導入されたと同時に中山大障害(春)の競走名が変更され、最高峰のJ・GIに格付けされた。年10戦有る障害重賞競走の中で2戦目に当たる。
前身の中山大障害は、中山競馬倶楽部理事長肥田金一郎が東京競馬倶楽部(現在の東京競馬場)の東京優駿大競走(日本ダービー)に対抗して発案した。
2000年より国際招待競走となった事に伴い競馬番組で唯一障害競走が第11競走で編成、当日のメインレースとして施行され入場行進曲でも平地のグレードワン競走と同様に「グレード・エクウス・マーチ」(2009年まで)、「Glory」(2010年から)が流されるなど平地のグレードワン競走に準じて行われる。
外国馬を招待して行われる日本の障害競走の春のチャンピオン決定戦であり、JRAの年間競走の中で最も長い距離<ref>平地最長は同じ中山でのステイヤーズステークス(3600m)。なお過去の最長としては中山四千米特別→日本最長距離ステークス(いずれも4000m)が存在した</ref>で施行される。また優勝タイムも4分以上かかる(2010年は不良馬場などの影響で優勝タイムが5分3秒5と、J・GIに格付け及び年1回施行になってから初めて5分台の勝ち時計になった)ため、日本国内の競馬では優勝タイムが遅い競走のひとつである。
出走条件はサラ系4歳(旧5歳)以上のJRA所属の競走馬及び出走登録を行った外国調教馬。
負担重量は定量で4歳は62キロ、5歳以上は63.5キロ、牝馬は2キロ減と定められている。
名称
この競走の名称は「障害競走」を「ジャンプレース」と呼ぼうという事を考えて命名されたものである。
当競走の当初の計画時の名称は「中山スプリングジャンプ」であった。当初、「中山グランドジャンプ」は秋の中山大障害の改称予定名称であった。しかし競馬サークルの内外から「大障害という伝統のレース名は残すべき」という声が上がったことからJRAは再検討を行い秋の大障害はそのままの名称での存続が決定し、また春の大障害の国際競走化が計画されたため春の大障害を「中山グランドジャンプ」とする事で決着した。
コース
スタートは中山の芝が向正面で内コースと外コースに分かれていてその合流点となる第3コーナー付近。約3/4周に渡って順回り。向正面から年に2回しか使わない大障害コース(大竹柵障害を飛越)を通過して逆回り。3~4コーナー側のコースを逆回りして2回目の大障害コース(大生け垣障害=通称・赤レンガ=を飛越)を通過。順回りで走り第2コーナーから置き障害が置かれた普段は平地競走で使う芝の外回りコースを利用して芝でゴールする。
大障害
中山競馬場の襷コース及び設置されている大竹柵、大生垣は本競走と中山大障害の時のみ使用される。他の障害に比べ高さのある障害である。春は皐月賞、年末は有馬記念の開催日の午後は馬場が開放されていて両障害の高さ等を体験出来る。
大竹柵
スタートから5番目に飛越する障害である。高さ160cm幅205cm、土台部分の高さは75cmとなっている。中山大障害として行われていた時代は難易度の高い障害であったが、中山グランドジャンプとしては第1回の1999年より2010年までの12回の競走において落馬したのは2005年のフォンテラ1頭のみである。
大生垣
スタートから7番目に飛越する障害であり高さ160cm、幅240cm、土塁の高さは80cmとなっている。かつては大土塁と呼ばれたが、当時の大生垣の廃止後にこちらが大生垣と呼ばれるようになった。前面土塁部分に赤レンガのデザインが施されている。1999年からの12回の競走において落馬したのは2004年のニコバリー、マイネルユニバース、そして2008年のオートゼウスの3頭である。
ステップレース
競走名 | 競走格 | 施行競馬場 | 施行距離 | |
---|---|---|---|---|
1 | 阪神スプリングジャンプ | J・GII | 阪神競馬場 | 障害・芝3900m |
2 | ペガサスジャンプステークス | OP | 中山競馬場 | 障害・芝3350m |
本競走に出走登録した外国馬がペガサスジャンプステークスに出走する場合、JRAがその経費を負担する。
歴史
- 1999年 - 中山競馬場の5歳(現4歳)以上の障害・芝4100mの混合の定量の重賞(J・GI)競走「中山グランドジャンプ」として創設。
- 2000年
- 出走条件が混合から国際に変更、障害競走として初の国際招待競走になる。
- 中山大障害に使用されるコースで史上初のフルゲート16頭が出走。
- 2001年
- 2002年
- 2006年
- オーストラリアのカラジが史上2頭目(外国調教馬としては史上初)の連覇。なお、外国調教馬による日本の重賞の連覇は史上初。11歳での勝利はJRAの障害競走(ジャンプレース)としての最年長勝利記録。
- ブレット・スコットが騎手として2人目の連覇。
- エリック・マスグローヴが調教師として2人目の連覇。
- 2007年
- オーストラリアのカラジが史上初の3連覇。なお、同一GIの3連覇も史上初。さらにJRAの障害競走(ジャンプレース)としての最年長勝利記録を2006年に記録した11歳に続き12歳に更新された。
- ブレット・スコットが騎手として史上初の3連覇。
- エリック・マスグローヴが調教師として史上初の3連覇。
- 2010年
- 1着賞金が7500万円に減額。
- 国際競走になってから初めて外国馬の出走なしで施行された(当初はオーストラリアから1頭参加予定だったが故障により出走を取りやめ<ref>中山グランドジャンプ(J・GI) -ペンティフィック号が故障- - JRA公式サイト 2010年4月18日閲覧。</ref>)。
- 優勝タイムが中山グランドジャンプとしては初めて5分台を記録する。
歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 調教国・優勝馬 | 性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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第1回 | 1999年4月11日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgメジロファラオ | 牡6 | 4:56.2 | 大江原隆 | 大久保洋吉 | メジロ商事(株) |
第2回 | 2000年4月15日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgゴーカイ | 牡7 | 4:43.1 | 横山義行 | 郷原洋行 | 吉橋計 |
第3回 | 2001年4月14日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgゴーカイ | 牡8 | 4:52.3 | 横山義行 | 郷原洋行 | 吉橋計 |
第4回 | 2002年4月13日 | 画像:Flag of Australia.svgセントスティーヴン | 騸8 | 4:50.9 | C.ソーントン | J.ウィーラー | J.ウィーラー |
第5回 | 2003年4月19日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgビッグテースト | 牡5 | 4:48.9 | 常石勝義 | 中尾正 | (有)ビッグ |
第6回 | 2004年4月17日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgブランディス | 騸7 | 4:47.0 | 大江原隆 | 藤原辰雄 | (有)サンデーレーシング |
第7回 | 2005年4月16日 | 画像:Flag of Australia.svgカラジ | 騸10 | 4:50.4 | B.スコット | E.マスグローヴ | P.モーガン |
第8回 | 2006年4月15日 | 画像:Flag of Australia.svgカラジ | 騸11 | 4:50.8 | B.スコット | E.マスグローヴ | P.モーガン |
第9回 | 2007年4月14日 | 画像:Flag of Australia.svgカラジ | 騸12 | 4:50.4 | B.スコット | E.マスグローヴ | P.モーガン |
第10回 | 2008年4月19日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgマルカラスカル | 牡6 | 4:57.7 | 西谷誠 | 増本豊 | 河長産業(株) |
第11回 | 2009年4月18日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgスプリングゲント | 牡9 | 4:49.1 | 白浜雄造 | 野村彰彦 | 加藤春夫 |
第12回 | 2010年4月17日 | 画像:Flag of Japan (bordered).svgメルシーモンサン | 牡5 | 5:03.5 | 高野容輔 | 武宏平 | 永井康郎 |
中山大障害との連覇
1999年に中山大障害(春)に変わって本競走が施行されて以来、ブランディス1頭のみが前年の中山大障害との障害GI競走連覇を果たしているが本競走から中山大障害を連覇した競走馬はまだ1頭もいない。
脚注
<references/>
関連項目
- 中山大障害(春) - 前身の競走
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