一電子近似

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一電子近似(いちでんしきんじ)One electron approximation):現実の系の電子は、他の電子、外部ポテンシャル(イオン芯など)からの相互作用を受ける。これはそのままでは多体問題であり、解析的に解くことは不可能で、数値的に解くには膨大な計算が必要となる。従って、多体問題を通常の電子状態計算手法(例:バンド計算など)で取り扱うことは事実上不可能である。実際は、多体効果を有効な平均場に置き換え(→平均場近似、分子場近似)、その平均場ポテンシャルを電子が感じる一体問題と考える。これが一電子近似一体近似とも言う)である。

電子の多体効果を直接的に扱う方法としては、モンテカルロ法変分モンテカルロ法拡散モンテカルロ法などが利用される)によるアプローチなどがある。

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