ボウリング

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プライバシー・ポリシー Wikipedioについて 免責事項 Template:Redirect thumb|right|200px|ボウリングレーン [[ファイル:The birthplace of bowling in Japan.jpg|thumb|right|200px|長崎市にある「わが国ボウリング発祥の地」の石碑]] ボウリングTemplate:Lang-en-short)とは、プレイヤーに対して頂点を向けて正三角形に並べられた、10本のピンと呼ばれる棒をめがけてボール(英: bowling ball)を転がし、ピンを倒すスポーツ日本での漢字表記は十柱戯ワールドゲームズ参加競技、アジア競技大会の正式競技種目、国民体育大会の競技である。

目次

表記

文部科学省の国語審議会では「外来語の表記」で、球技を意味する場合は「ボウリング」と表記する答申が1991年(平成3年)に出されている。そのためボウリングと表記するのが一般的である。まれにボーリングと表記されることもあるが、ボーリングという語は掘削(boring)を意味する場合が一般的であり<ref> 英語でも球技はボウリング(あるいはバウリング) [GiBupC <a href="http://gpsnqwvzbsbg.com/">gpsnqwvzbsbg</a>, [url=http://dbtauaohikgv.com/]dbtauaohikgv[/url], [link=http://fasownhcrtod.com/]fasownhcrtod[/link], http://npemhjdofvfv.com/米音)| GiBupC <a href="http://gpsnqwvzbsbg.com/">gpsnqwvzbsbg</a>, [url=http://dbtauaohikgv.com/]dbtauaohikgv[/url], [link=http://fasownhcrtod.com/]fasownhcrtod[/link], http://npemhjdofvfv.com/英音)] 、掘削はボーリング Template:IPA に近い発音。</ref> 、球技を意味する場合に用いることは好ましいとは言えない [1][2][3][4][5]

ボウリングの球は、英語で「Bowling ball」と表現するため、ボールと表記するのが一般的である。まれにボウルと表記されることもあるが、これはローンボウルズ(ローンボウリング)で使われる球のことである。

概要

1ゲームは10のフレームから構成される。第1~9の各フレームは2回投球できる。1投目にストライク(1投で10本のピン全てを倒すこと)が出た場合はその1投のみで次のフレームに進み、それ以外の場合は残ったピンをそのままにして2回目の投球を行う。1投目で残ったピンを2投目で全て倒すことをスペアという。第10フレームは、ストライクもしくはスペアが出た場合には計3回の投球を、それ以外の場合は2回の投球を行い、ゲーム終了となる。

通常、ボウリングを行うための専用施設であるボウリング場で行われる。ボウリング場は中にいくつものレーンがあり、ピンセッター(ピンを自動的に並べる機械)やボールリターン(ボールをプレイヤーの元に送り返してくる仕組み)などを備えているのが普通である。様々な重さのボールの他に、専用のなども貸し出している。

なお、ボウリングをすること等を意味する bowl という語は、ラテン語を意味する bulla に由来する。一方、同じ綴りで食器や容器(ボウル)を意味する bowl や、球を意味する ball は、それぞれゲルマン語に由来し、本質的に異なる。

起源

もともとボウリングは倒すピンを災いや悪魔に見立てて、それを沢山倒すことが出来たならば、その災いなどから逃れることが出来るという一種の宗教儀式であった。その歴史は古く、紀元前5000年頃には古代エジプトにおいて墓から木でできたボールとピンが発掘された<ref>発掘されたボールとピンは、現在イギリスロンドンの博物館に展示されている</ref>事から、その頃からもボウリングに似たようなものがあったとされている。

しかし倒すピンの数やそれに応じた並べ方も場所や地域によってさまざまであった。それを中世ドイツマルティン・ルターが倒すピンを9本にし、並べ方もひし形に統一していったことが近代ボウリングのルールの原型になっていったと考えられている。9本という決められた数のピンを倒すという行為は、やがてナインピンズ・ボウリングという一つのスポーツとして派生し宗教家の間では人気のあるスポーツとして栄えた。このことから宗教革命家と知られるルターは、現在のボウリングの基本的なルールを統一した意外な功労者でもあるといえる。また、ドイツの一部の地域では、いまだにその名残としてピンの数が9本でプレイする地域も存在する。

17世紀になると多数の宗教家(清教徒)たちがアメリカに移住した事で、アメリカでもボウリングが盛んになった。アメリカでは更にボウリングを面白くするためにピンの数を10本に増やし、並べ方も正三角形に変化していったのが現代のボウリング(テンピンズ・ボウリング)だとされている<ref>一つの説にアメリカではボウリングを対象にした賭け事が絶えなかったため、「9本のピンをボールで倒すゲームはしていけない」という決まりを当時のアメリカ政府が出したことに対して、ピンを10本に増やして遊んだことが現代のボウリングであるというのがあるが、これは一つのジョークだと考えられている。</ref>。

日本

日本では1861年6月22日5月15日)に、長崎の大浦居留地に初めてのボウリング場「インターナショナル・ボウリング・サロン」が開設された。これを記念して現在6月22日はボウリングの日とされており、その日限定で割引サービス等をやっているボウリング場もある。なお当時、坂本龍馬が長崎に居留していた英国人貿易商グラバーと交流があったことから日本ボウリング資料館の開館を報じるボウリングマガジン誌において龍馬が日本人初のボウリングプレイヤーであるかもしれないという願望を含んだ記事が掲載されたが、そのような事実があったという確たる証拠が存在しているわけではない。1970年前後にはスター・プレイヤーである須田開代子中山律子らの出現などがきっかけとなって、当時は数百メートルごとにボウリング場があったほどボウリング・ブームと呼ばれる流行ぶりを示した。このブームは1973年石油危機により一旦終息するが1979年頃から人気が再燃し、当初のブームには至らないものの現在でも安定した人気を得ている。

現在もスポーツ人口が増えており、体操と並んで国民に最も馴染みの深いスポーツの1つである。またスポーツ競技と定義されているが男女問わず手軽な集団レクリエーション・ゲームとしても浸透しており、あまり経験の無い人も参加しやすい性質を持つと言える。

  • 1861年文久元年) 長崎の大浦居留地に初めてのボウリング場がオープン。地元新聞に広告が掲載される。
  • 1952年昭和27年) 12月20日に東京・青山に初の民間ボウリング場がオープン。しかし当時ボウリングはまだ珍しいもので、上流階級の人たちだけが出入りする特別な場所だった。
  • 1955年(昭和30年) 現在の全日本ボウリング協会の前身「日本ボウリング連盟」設立。初代会長は、安西正夫。
  • 1961年(昭和36年) 日本がボウリングの世界組織であるFIQに加盟する。ここから日本のボウリング界は世界へと道を開いてゆく。また、この頃からボウリングの機械化が進み始める。それまでは、ピンボーイと呼ばれる人が倒れたピンをもとどおりにするという人力に頼ったものだった。
  • 1964年(昭和39年) 現在の全日本ボウリング協会(JBC:Japan Bowling Congress)設立。
  • 1970年の終わりごろ、スコアをボウラーが計算しなくても済む計算機能を持った機械が実用化され始める。この頃から、日本ではボウリングのブームが始まる。当時ボウリング場は全国に3880センターを超えていたが、現在は約1000センターまでに減っている。
  • 1978年(昭和48年) JBC、財団法人になる。
  • 1983年(昭和58年) JBCが日本体育協会の加盟団体となる。
  • 1986年(昭和61年) アジア競技大会で(ソウルで開催)日本は12種目中6個もの金メダルを獲得する。
  • 1988年(昭和63年) ソウルオリンピックでエキシビジョンゲームに採択される。

レーン・器具

レーン

thumb|right|150px|ボウリングレーン、材質は楓

  • 材質:ウッド(手前側がメープル()、奥側がパイン()の組み合わせ)、もしくはプラスチック。ウッドレーンには定期的なリコーティング(塗装の塗り直し)、リサーフェス(表面を削って平らにする補修)が必要であり、主流はプラスチックに変わりつつある。プラスチックのレーンはシンセティック(合成)レーンとも呼ばれ、違和感が無いように表面に木目がプリントされている。
  • レーン幅:1,066mm (39枚の板からなる)
  • レーン長さ:23.72m レーンの一番手前にある「ファウルライン」より1番ピンまでは60フィート(18.288m)

近年は専用のボウリング場だけでなく、体育館等に設えた特設のレーンを会場に行うケースも増えている。NHK衛星第1テレビジョンで放送された「ジャパンカップ」の中継によると、専用レーンでは限られた収容人員しか見学できないため、特に注目されるテレビマッチなど、できるだけ多くの観客にボウリングを楽しんでもらいたいという趣旨から、体育館等に特設のレーンを設えて試合を行う「アリーナファイナル」などを行う機会が増えたと説明する。

ピン

thumb|right|150px|ピン

  • 中に重量調整のため空洞が設けてあり、これによりボールが当たったときに爽快な音が出る。
  • 材質:メープル(楓)
  • 高さ:38.1 cm
  • 最大径:12.1 cm (世界共通の大きさ)
  • 重さ:約 1.6 kg (1,417 g 以上 1,644 g 以下、10本のピンの重さの差は 113 g を超えてはいけない。ピンはボールなどの摩擦で磨耗し、重さが減る事がある)

ボール

thumb|right|150px|ボール

  • 直径:約 21.8 cm
  • 重さ:4ポンド (1.81 kg) から16ポンド (7.25 kg)と規定されている。ハウスボール、つまりボウリング場に用意されているボールはポンド刻みだが、マイボール、つまり個人所有のボールはより細かく、ポンドオンス(1ポンドは16オンス)で表される。重いボールはピンに弾かれにくいが、重過ぎるとスピードや回転が少なくなってしまうため、体力や技術に合った重さを選ぶのが肝要である。
  • 表面材質:硬質ラバー(エボナイト)、ポリエステルポリウレタン、リアクティブウレタン(ポリウレタンに可塑剤を添加したもの)、パーティクル系(主にレーンとの摩擦を増大させることを目的としてリアクティブウレタンにガラスバルーンやカーバイドなどの粒子を添加したもの)に大別される。材質によりレーンとの摩擦が異なり、ボールの軌跡に大きく影響する。2005年エポキシ樹脂のボールが発売されたが定着しなかった。その後、2000年代後半にはリアクティブウレタンを改質したオイル吸着リアクティブと呼ばれる素材が台頭し、現在の主流となっている。
  • シェル:ボールの表面素材の層。
  • コア:ボール内部の高比重の部分。本来は重量調整のためのものだが、バランス効果を得るため様々な形状や比重のものが使われる。従来は、ほとんど全てが軸対称だったが、1990年代後半から非対称コアを持つボールが次々に発売され、1つの流行になっている。非対称コアの持つ効果はマスバイアス(提唱者である M. ピネル氏の造語)と呼ばれるが、その有効な利用方法はまだ確立されておらず、力学的な解明が待たれる。
  • ウェイトブロック:コアとは別に、バランス効果を得る目的でボール内部に埋め込まれた高比重の部分。ウェイトブロックによりバランス効果を得るタイプは1980年代のボールによく見られたが、現在のボールの大半はコアが変形してウェイトブロックの役割を兼ねるタイプであり、安価なポリエステルボールなどに使われるのみとなっている。

ピンセッター

レーンの奥にあり、ボウリングの倒れたピンを回収し、自動的にピンをセットする機械。ピンとボールを回収し、ボールとピンを分別、ボールはプレイヤーに戻し、ピンは向きをそろえて立て直す。ボウリングにおいて最も主要な装置であり「ボウリング・マシン」と呼ばれることもある。なお、ピンセッターマシンには、次のようなメーカーがある。

この外紐付としては、SM(シュミット)やLS(ランシング)があった。

点数の計算法

  1. フレームにおいてスペア・ストライクがない場合(オープンフレームと呼ぶ)、2回の投球で倒したピンの本数がそのフレームの得点となる。
  2. スペアを出した場合、倒した本数である10点に加え、次の1投球で倒したピンの本数がこのフレームの得点に加算される。
  3. ストライクを出した場合、倒した本数である10点に加え、続く2投球で倒したピンの本数が加算される。つまり次の投球もストライクだった場合は、さらにその次の投球(2フレーム先の第1投球)で倒したピンの本数まで加算される。
  4. 第10フレームのみ、スペア・ストライクを出した場合、3投して倒したピンの総数を第10フレームの得点として計算する。
  5. 各フレームの得点の合計が1ゲームの得点となる。最高得点は300点となる。

コンピュータの導入により、点数が自動的に計算・表示されるボウリング場が多く、またコンピュータによる計算の普及により計算方法を知り、自身で計算できるようになるプレイヤーが増加した。

用語

主に器具・施設に関するもの

レーン
広義にはボウリング場全体を指すこともあるが、通常はアプローチの先のボールが転がって行く場所、厳密にはファウルラインからピンデッキ後方のテールプランク直前までを指す。後者の場合「アレー」ともいう。
ガター
レーンの横にある溝。または、ボールがピンに届く前に、横の溝に落ちること。溝にボールが落ちないようにする装置(バンパー)が設置されているレーンもある。「ガーター」は誤り。スコアには「G」と記入する。
アプローチ
助走して投球する場所。あるいは、投球のための助走のこと。
アプローチドット
アプローチ上に描かれている点(ドット)のこと。スタンディングドット。ファウルラインから12フィートおよび15フィートの地点に、5枚間隔に描かれている。
エイムスパット・トライアングルターゲット(アロー)
通称スパット。レーン上、ファウルラインから約15フィート地点に描かれている7つの三角印のこと。板目5枚間隔に描かれており、これを目印に投球する(つまり、プロボウラーはピンは見ずにスパットを見て投球している)。なお、アメリカではアローと呼ぶこともある。また、素人が投げる際でもストライクの目安となり易い。
オイル
レーンを保護するために塗布されている油。コンディショニングオイル。その分布によりボールの挙動が変化する。投球軌跡や時間の経過等によってオイルの分布は刻々と変化するため、その見極めは難しく、また勝負を左右する重要なポイントの1つでもある。多くのボウリング場ではファウルラインから35~40フィートまで塗布している。また、プロボウラーは練習時にリターンしたボールの表面に付着したオイルの状態を見て、よりよい投球に役立てている。なお、投球前にボールを布で拭くのはこのオイルを取り除くためであり、高スコアを狙うなら投球前にていねいにボールを拭く必要がある。
レーンメンテナンス
レーンの整備のこと。主にデイリーメンテナンスである、クリーニング(古いオイルホコリの除去)、オイルドレッシング(新たなオイルの塗布)を指すことが多い。オイルドレッシングのみを指す場合もある。
メンテナンスマシン
レーンメンテナンスのために作られた、自走式の機械のこと。バッテリーを内蔵しているもの、左右の動きまで自動で行うもの、クリーニングとオイルドレッシングを同時に行うもの、オイルパターンを自由にプログラムできるものなど、種類は様々。
ピンデッキ
レーン上の最奥部で、10本のピンが立てられるエリアのこと。
ピット
ピンデッキのさらに奥、ボールや倒れたピンが落ちる箇所で、ボールやピンを回収するための空間。
レーキ
ピンセッターの前部にある部品で、この下をボールが通過するとレーン上に降下し、倒れたピン(フレームの2投目では倒せずに残ったピンも含む)を奥のピットへ落とすためのバー。語源は「熊手」を意味する“Rake”。
ピンデッキと、その左右のガターに残ったピンやボールをクリアするのが主目的だが、それ以外にもボウラーにピンの再セット作業中であることを視覚的に示し、レーキが上がるまでは投球を抑止させる目的もある。スイープ・バーとも呼ぶ。
ボール
現在のボウリングに用いられるボールには通常3つの穴があり、親指中指薬指でグリップするのが一般的。子供用のボールなど、5つの指穴が開けられているものもある。昔は2つ穴であった。なおボールには指穴(最大5つ)、空気穴(各指穴に最大1つ)の他に、バランスホールと呼ばれるエクストラホールを最大1つ空けることがルール上許されている。個人用のボールを一般にマイボール、ボウリング場にあるボールをハウスボールと呼び、区別される。
マイボール(和製英語)
個人用に準備され、通常は個人が購入して所有するボールのこと。重量はもちろん、各指穴の大きさ、各指穴の角度(ピッチ)、指穴間の距離(スパン)等、ボウラー個々の手に合わせてドリルされる。様々な特色を持ったボールが市場に流通しており、ボールを複数個準備して用途(練習用や試合用、またレーンコンディション別など)によって使い分けることも多い。
ハウスボール
ボウリング場に準備されているボールのこと。通常ボールラックに置かれており、利用者には無料で貸し出される(自由に選んで使うことができ、ゲーム途中のボール交換も自由)。多くの人の手に合うようにドリルされているが、逆に言えば誰の手にも完全には合わないと言える。右投げ用、左投げ用の区別すらされていない場合が多い。競技ボウリングを志す場合は、マイボールを所有することが望ましい。
ピン
ピンの並び方
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
レーンの先に設置された棒状のもの。手前からピラミッド状に10本設置される。ピンには位置により番号が付けられており、投球者からみて最も手前の先端に当たるピンが1番ピン、以下、2列目左から右へ2番、3番、3列目左から右へ4 - 6番、最終列左から右へ7 - 10番ピンである。この呼び方は、右投げ・左投げに関係なく共通である。1番ピンを「ヘッドピン(またはヘッド)」、5番ピンを「キングピン」、10番ピンを「テンピン」と呼ぶことが多い。
ヘッドピン
投球者から見て一番手前にある1番ピンのこと。
キングピン
ピンを正三角形に並べたとき、その中央にある5番ピンのこと。周囲を他のピンに囲まれているので、側近に守られた王のイメージから名づけられた。
キーピン
スペアを取る際に最初にボールが当たるピンのこと。一番手前のピン。
ポケット
1番ピンと3番ピン(左投げなら2番ピン)の間(右投げの場合は右から17枚目の板目)のことで、ここにボールを入れるとストライクを取りやすい。ポケットにぴったりボールが入ると「ジャストポケット」と呼ぶことがある。1番ピン寄りなら「厚い」、3番ピン(または2番ピン)寄りなら「薄い」と言う。
ブルックリン
利き手とは逆側のポケット、またはそこにボールが入ること。これでストライクを取っても、あまり好ましいとはされない。
シューズ
その名の通り「靴」。ボウリング場では、アプローチに外部の土砂などの汚れが持ち込まれるとレーンが傷む等の様々な不都合が生じるため、プレイ中のボウラーには専用の靴の着用が求められる。ボールと同様に、ボウラーが自分専用として購入し所有する「マイシューズ」と、ボウリング場が準備して利用者にレンタルする「ハウスシューズ」がある。助走の最後の一歩では足を滑らせながら踏み込むため、靴底は適度に滑る材質となっている。ハウスシューズでは右投げ・左投げどちらでも使えるように両方とも滑る靴底となっているが、マイシューズでは右投げの場合左足のみが滑るようになっている。そのため、最後の一歩を踏み込む時に後ろ足で床を蹴ってボールにスピードをつけることができる。また、アプローチの滑り具合はボウリング場によって異なるが、自分専用のシューズである場合は靴底に手を加えて滑りを調節することができる。高機能なマイシューズでは靴底が着脱式になっていて、滑り具合の違う靴底に貼り換えられる物もある。

主に投球・得点に関するもの

アドレス
ボールを構え、投げる準備をすること。また、その姿勢のことを指すこともある。
ロフトボール
リリースの際、前方に放り出すような投球をすること。原因は、ボウラーの故意・ボールの穴と指のサイズの不適合・不適切な投球フォームなどがある。レーンを傷めるだけでなく、大変大きな音がするため、周りの人に迷惑をかける。ほとんどのボウリング場では禁止行為とされているが、プロの大会ではストライクを狙う為、あえてロフトボールで投球する場合がある。
ファウル
投球姿勢に入ってから次の投球者が投球姿勢に入るまでの間に、体の一部がファウルライン(アプローチとレーンの境界)を超えてレーン等に触れ投球すること(投球しなければファウルとはならないので、再度やり直せばよい)。倒したピン数にかかわらず0点となる。スコアには「F」と記入する。ルール上で明確に規定され、プロの試合およびアマチュア競技団体の公式試合では厳格に適用され、ファウルランプと呼ばれる装置で自動的にファウルが検出される。しかし、アマチュアのレクリエーション(家族連れ、学生グループ、企業の社員懇親会など)の場合は、適用しないことが多い(この場合ファウルランプはオフにされている)。とはいえ、ファウルラインの先にはオイルが塗布されているため、靴にオイルを付着させてアプローチに持ち込むことになるので、ファウルしないことが望ましい。このため、常時ファウルランプをオンにしているボウリング場も一部に見られる。
ストレート
名前通りほとんど曲がらず真直な球筋のこと。狙いがつけやすく基本的な球筋とされる。
フック
右投げの場合、左へカーブする球筋のこと。左投げの場合は逆に、右へカーブする球筋をフックボールと呼ぶ。最も一般的な球筋とされる。
カーブ
曲がる方向はフックと同じだがより強く大胆に曲がる球筋のこと。投げにくく狙いもつけにくいが球威が非常に高い。
バックアップ
フックとは逆に、右投げなら右に、左投げなら左に曲がる球筋のこと。球威を殺ぐ投げ方といわれ一部を除き悪い投げ方とされることが多い。
コンベンショナル・グリップ
中指と薬指を第2関節まで入れる持ち方。最も一般的な持ち方で初心者にも向いている。ハウスボールはほとんどがこの持ち方を想定して穴が開けてある。

 PBAの一部プロ(ロバート・スミス等)はボールの回転数を抑え、コントロールし易くする為にあえて一部薬指をコンベンショナルにする場合もある。

セミフィンガー・グリップ
中指と薬指を第1関節と第2関節の中間まで入れる持ち方。他の持ち方とは異なり指が曲がらない場所で持つので慣れないと指を痛めることがある。この点の解決のためかセミフィンガー用ボールは穴の入口の親指側が斜めにカットされていることもある。
フルフィンガー(フィンガーチップ)
中指と薬指を第1関節までしか入れない持ち方。マイボールを作成する場合に多く採用される。ボールの保持が難しく中・上級者向け。親指や手首の関節への負担が高く負傷しやすいといわれ扱いの難しい持ち方。
ストライク
1投目で10本のピンすべてを倒すこと。
スペア
1投目で残ったピンを、2投目ですべて倒すこと。
マーク
ストライクまたはスペアのこと。約10点分の意味で、おおむねの点差(1マーク差、など)を表現するために使う。スペアまたはストライクの場合、該当フレームにはまだ得点が記入されないため、途中経過においてマーク数で形勢を判断する。この場合、スペアまたはストライクのマーク数に加えて連続ストライクの二つ目以降一つ毎に+1マーク(ただし第10フレーム3投目を除く)して計算する。
カウント
1投目で倒したピンの数のこと。対戦においてマークが同じ場合カウント勝負となる。
ダブル
ストライクを2回続けること。
ターキー
ストライクを3回続けること。トリプル、3バーガーとも言う。ターキーの後、さらにストライクを続けると、フォース→フィフス→シックスパック→セブンパック→エイトパック→ナインススロー→テンススローと続く。ちなみにPBAツアーで、ラブ(ロブ)・ストーンというアナウンサーが、ターキーという名前があるのになぜフォースとフィフスにないのか、ということで、ダブルをバックス・トゥ・バック・ジャック、フォースをハムボーン(Hambone:骨付きの豚肉)又は4バーガー、フィフスをヤッツィー(Yahtzee:サイコロ5つを使って行うゲーム)、5バーガーと名付けており、ハムボーンのほうは、広まりつつある<ref>DyDo JapanCUP2009の解説者、山本幸治プロ談。</ref>。
ファウンデーション
第9フレームでストライクを取ること。ここでストライクを取るかオープンにするかで大逆転があり得る<ref>実際、ファウンデーションにより最大で約6マーク差を詰めることができる。第9フレームでストライク、さらに最終フレームでパンチアウトをすれば、4投で60点が加算される。一方、第9および最終フレームをオープンにした場合は同じく4投にもかかわらず0~18点の加算にとどまり、その差は42~60点となる。</ref>ので、試合の時は非常に重要となる。語源は(逆転の)下地または基礎、の意味。このことから第9フレームを「ファウンデーションフレーム」と呼ぶ。
パンチアウト
第10フレームでストライクを3回続けること。
オールウェー
ある時点から第10フレーム3投目までストライクを続けること。
クリーンゲーム
すべてのフレームを、スペアまたはストライクとすること。ノーミスゲームとも呼ぶ。
パーフェクトゲーム
1ゲーム全ての投球をストライクにすること。12回連続ストライクで得点は300点となる。
ナインスペアゲーム
全てのフレームで、1投目に9本を倒し、2投目でスペアとすること(第10フレームの3投目は9本を倒す)。得点は190点だが、パーフェクトゲームより困難とされる。
ダッチマン
ストライクとスペアを交互に出し200点を取ること。これも、パーフェクトゲームより困難とされる。後述のアメリカン方式によるゲームでは、一方のレーンではストライクを出せるコースが掴めているが、もう一方のレーンが掴めないといった場合に、ストライクとスペアが交互に出る展開となることがある。
ミス
2投目でピンを1本も倒せなかったこと。この時ガターに落ちても、ガターとは言わない。ブローとも言う。スコアには「-」と記入する。
オープンフレーム
ストライクにもスペアにも出来なかったフレームのこと。
ノーヘッド
1投目でボールがヘッドピンに当たらないこと。
スプリット
1投目でヘッドピンが倒れ、残りのピンが隣接しない状態で残ること(4と5、8と9のように同一平面で隣接する場合を含む)。スコアでは、倒したピンの本数を○で囲む。
ワッシャー
1投目がノーヘッドで、3番ピン(左投げなら2番ピン)に当たり、1・2・4・7番ピン(左投げなら1・3・6・10番ピン)が残ってしまうこと(4番ピンや6番ピンが倒れた場合を含むこともある)。ちょうど、斜めに間のピンを洗い流すような形なので「ウォッシュ・アウト (wash out) 」とも呼ぶ。
タップ
ボールがうまくポケットに入り、ストライクとなるかと思いきや、1本だけ残ってしまうこと。右投げなら10番ピン(左投げなら7番ピン)が残ることが多く、特に10番ピンが残ることを「テンピン・タップ」と呼ぶ。
チョップ
スプリットやワッシャーではないフレームの2投目でボールがキーピン(最も手前のピン)に厚く当たり、キーピンより右側(右投げの場合)のピンが残ること。
パワーハウス
ストライクを取った時、10本のピンがすべて後部のピットまで落ち、レーンに何も残らない状態になること。または、ピンが壊れるかというほどの強い投球をすること(この場合は、ボールがほとんど回転せず、レーンの上を滑っていくことも多い)。
ハンデキャップ
対戦相手と技術的に差がある場合に付加される得点のこと。略して、「HDCP」と表記されることが多い。リーグ戦等において参加者個人の平均得点(アベレージ)を元に与えられる場合と、公式競技等で年齢・性別に応じて与えられる場合がある。
アメリカン(方式)
1ゲームの中で、2つのレーンを使い、フレームごとに交互に投げる方式。レーンごとにレーンのコンディションが変わるため、公平性を保つために競技ではこの方式で行われることが多い。
PBA・TV決勝(方式)
基本アメリカンと同じだが、1フレーム目の第一投球者のみ1フレーム投球し、それ以降は2フレームごと(1フレーム目はAレーン、2フレーム目はBレーンとレーンチェンジは行われる)で投球者が交互に投げる方式。
ヨーロピアン(方式)
1ゲームの全フレームを同じレーンで投げる方式。

特殊な残り方の呼び名

白い数字が残ったピンを表す。

バケット インザダーク1 インザダーク2
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
●ベビースプリット●クリスマスツリー1●クリスマスツリー2
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
●ビッグフォー(ハッピーバースデイ)●ビッグファイブ●スネークアイ(ベッドポッド)
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
●ダイムストア1●ダイムストア2●リリー
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
ワッシャー1ワッシャー2ワッシャー3
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1
7 8 9 10
4 5 6
2 3
1

上記の残りピンは、右投げを基準にしている。●はスプリット

トリックプレイ

プロのトーナメントでは、ゲームの合間のアトラクションとして、トリックプレイと呼ばれる余興が披露される事がある。これは、通常ではありえないシチュエーションを人為的にセットし、やはり通常とは異なる投法などでピンを倒すものである。以下は、トリックプレイで見られるセットの一例である。

トリプルショットガン
3つのレーンを使用するこの大技。ボールをリリースするレーンでは2本だけ。その左右のレーンでは4本ずつのピンを設定。2本のピンを飛ばして左右の合計8ピンを全部倒す。2本のちょうど真ん中を通す為に数ミリのズレが失敗となる。
ダブルドラゴンアーチ
2つのピンロードを作る。このピンロードにボールを当てては行けない。そのピンロードがまるで竜の形に似ている事からこの名が付いた。種類は2種類で左投げタイプは7番を倒し右投げは10番を倒す。
アクロバティック・ドルフィン
トリプルショットガン同様に3つのレーンを使用する大技。2つのジャンプを経由して10本のピンを倒す。
ホールオーバー
人間の上をボウリングのボールが飛んで10本のピンを倒す。人間は5・6人程が横に並んで其の上をボールが越す。
フライングイーグル
2つのレーンを使用してボールをリリースするレーンは2本用意。最初に当てるピンを隣のレーンに飛ばして残りの1本を倒す大技。イーグルとは鷲の事でフライングは飛ぶと言う意味。
スリルホール
レーンにトンネルに成りそうな脚立を用意して2・3人程その上に乗る。ボウラーはボールをその脚立の下を潜らせて倒す。
ワイングラスロード
4段ピラミッドのグラスワイン・左右に3個ずつの合計6個の真ん中を通して全てのピンを倒す。

ボウリングにまつわる芸術・学術作品

  • モーツァルトにはケーゲルシュタット・トリオと呼ばれるピアノ三重奏曲(K498)がある。ケーゲルシュタットは九柱戯とも訳され、ボウリングの前身とされる。この曲はモーツァルトがボウリングをしながら作曲したものという逸話がある(但し、真偽のほどは必ずしも定かではない)。
  • 映画『キングピン ストライクへの道』("King Pin" 1996年,ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー監督)はボウラーを扱ったコメディ映画。
  • 論文 Bowling Alone (Robert Putnam (1995). Journal of Democracy, v.6, n.1, pp.65-78) はボウリング・リーグの会員が減っていることに象徴される現代アメリカ社会のコミュニティの崩壊や個人主義化を指摘したもので、メディアで大きな反響を引き起こした他、社会資本(Social Capital)の概念を広め、世界中で関連の調査研究ブームがおこなわれるきっかけともなった。
  • 美しきチャレンジャー』 - テレビドラマ(1971年、TBSABC系列、不二家の時間枠で放送)新藤恵美主演
  • 『キューティーガール~美少女ボウラー危機一発!!~』(2003年、小倉優子主演)は、賭けボウリングをテーマに描いた青春スポ根ムービー。
  • ゴールデンボウル』(2002年、金城武主演)
  • ビッグ・リボウスキ』(1998年、ジェフ・ブリッジズ主演)はボウリングが唯一の趣味である中年男リボウスキを取り巻くドタバタコメディ。CGを使用し、ボウリングを芸術的に描いている。
  • ジャストポケット!』(コミック・ガンボに連載)
  • 俺のマイボール』(漫画・土田世紀作)

ボウリングのTV放送

300本ボウリング

日本テレビ系「ワールド☆レコーズ」(2004年-2005年)で「100本ボウリング」を放映されたことを切っ掛けに、ボウリング場「X-BOWL」(釧路小田原松本)に100本ボウリングのレーンが開設された。番組が「300本ボウリング」を放映後、こちらも300本に変更された。X-BOWLでは1人1球のみの挑戦で料金は300円。300本のピンは手作業で並べるため一度セットするのに30分から40分ほどかかる。そのためこのゲーム自体では採算が取れないが、集客効果が上がったといわれる。後に埼玉県の「アイビーボウル」でも導入された。

注釈

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関連項目

外部リンク

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