ホーンブロワーシリーズ
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Template:文学 ホーンブロワーシリーズは、セシル・スコット・フォレスター(1899年 - 1966年)著のホレイショ・ホーンブロワーを主人公にした海洋冒険小説のシリーズ。
単なる戦争・冒険小説として高い水準を有するに留まらず、上層部に対する部下、乗組員に対する上司としての苦悩、様々な劣等感に悩む姿など、英雄としてだけでなく人間としてのホーンブロワーが綿密に描かれており、その評価は非常に高い。そのため、以後の海洋冒険小説に与えた影響も大きく、「第2のホーンブロワー」「未来のホーンブロワー」など、ホーンブロワー以後の小説の形容に用いられることもある。また、以後の海洋冒険小説のシリーズ中で重要な登場人物として、あるいはワンシーンだけの登場人物として、ホーンブロワーが登場する例も確認されている。 パーキンソンの法則で知られる英国のシリル・ノースコート・パーキンソンが、ホーンブロワーの架空の伝記『ホレーショ・ホーンブロワーの生涯とその時代』を著している。(邦訳は至誠堂から1974年に刊行)
日本ではハヤカワ文庫より「海の男/ホーンブロワーシリーズ」として出版されており、近年訳語の統一及び字体を読み易くして再版されている。1951年に"Captain Horatio Hornblower R.N."(邦題「艦長ホレーショ」)として映画化され、また1998年にはイギリスにて長編テレビドラマ「ホーンブロワー 海の勇者」が制作された。
作品一覧
ハヤカワ文庫のシリーズ順は執筆順ではなく小説の年代順になっている。
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主な登場人物
- ホレイショ・ホーンブロワー
- 主人公。
- ウィリアム・ブッシュ
- 戦列艦「レナウン号」三等海尉として登場。登場時はホーンブロワーの上官。のち友人・部下。
- ブラウン
- ホーンブロワーの艇長(コクスン)。後年、ホーンブロワー家の執事となる
- ロバート・キーン艦長
- 戦列艦「ジャスティニアン号」勅任艦長。ホーンブロワーを士官候補生として受け入れた。
- エドワード・ペリュー提督(エクスマス卿)
- フリゲート「インディファティガブル号」勅任艦長。ホーンブロワーは士官候補生であった。後に提督に昇任。ホーンブロワーの理解者。
- ジェームズ・ソーヤ艦長
- 戦列艦「レナウン号」勅任艦長。ホーンブロワーは同艦の五等海尉であった。
- ウィリアム・コーンウォリス提督
- 海峡艦隊の司令長官。ホーンブロワーはスループ「ホットスパー号」海尉艦長として彼の指揮下に入った。
- マリア(マリア・エレン)
- 下宿屋のメイスン夫人の娘、ホーンブロワー最初の妻。
- レディ・バーバラ・ウェルズリー
- 後に、レディ・バーバラ・レイトン
- アーサー・ウェルズリーの妹。ホーンブロワーの再婚相手。
- ネルソン提督
- 子爵。トラファルガー海戦の英雄。ホーンブロワーは彼の葬儀にて活躍。
- グラセー伯爵ルシアン・アントワーヌ・ド・ラドン
- フランス貴族・市長
- マリー
- グラセー子爵夫人
- グラセー伯爵の義理の娘。未亡人
- ナポレオン・ボナパルト
- ホーンブロワーシリーズの大部分はナポレオンのフランス帝国を敵として書かれている。
- ルイ=ナポレオン
- シャルル・ルイ=ナポレオン・ボナパルト。フランス共和国大統領。後に皇帝ナポレオン3世として即位。ホーンブロワーにレジオンドヌール勲章(シュバリエ)を授与。