ヘルツ
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ヘルツ(hertz, 記号:Hz)は、国際単位系(SI)における周波数・振動数の単位である。その名前は、ドイツの物理学者で、電磁気学の分野で重要な貢献をしたハインリヒ・ヘルツに因む。
1ヘルツは、「1秒間に1回の周波数・振動数」と定義される。一般的には、電磁波や音波などの波の周波数を表すのに用いられることが多い。ラジオ放送では、テレビ放送などと違い、搬送波周波数表記で選局するのが一般的である。また、CPUなどのクロック周波数を表すのにも用いられる。
ヘルツはSI組立単位である s-1 に与えられた固有の名称である。ヘルツは一定周期で発生する現象にのみ使用され、ランダムに発生するような現象についてはヘルツではなく s-1(毎秒)を使用する。特に、1秒間に原子核が崩壊する数は、ベクレルという単位で表される。
ヘルツは、1960年に国際度量衡総会(CGPM)で採択された。それまではサイクル毎秒(記号:c/s, cps)または略してサイクル(記号:c)という単位が用いられていたが、日本では1972年7月1日を以って変更された。サイクル・サイクル毎秒は使用されなくなったが、(旧)計量法には、全面改正される1997年9月30日まで残っていた[1]。
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倍量単位
ヘルツの倍量単位には、以下のようなものがある。分量単位(ミリヘルツなど)も定義できるが、実用されることは稀である。
1 キロヘルツ | kHz | 103 Hz | 1 000 Hz |
1 メガヘルツ | MHz | 106 Hz | 1 000 000 Hz |
1 ギガヘルツ | GHz | 109 Hz | 1 000 000 000 Hz |
1 テラヘルツ | THz | 1012 Hz | 1 000 000 000 000 Hz |
1 ペタヘルツ | PHz | 1015 Hz | 1 000 000 000 000 000 Hz |
1 エクサヘルツ | EHz | 1018 Hz | 1 000 000 000 000 000 000 Hz |
電磁波の周波数の単位としてのヘルツ
電磁波の周波数について使われる場合は、Hzは1秒あたりの電磁放射の振動の数を指す。
- 長波(LF) 30~300 KHz
- 中波(MF) 300~3000 KHz
- 短波(HF) 3~30 MHz
- 超短波(VHF) 30~300 MHz
- 極超短波(UHF) 300~3000 MHz
- 極々超短波(SHF) 3~30 GHz
CPU動作周波数の単位としてのヘルツ
1974年から2000年までに製造されたほとんどのCPUは、メガヘルツの範囲の速度で動いていた。それ以降の家庭用コンピュータで用いられているものはギガヘルツ(109ヘルツ)の速度で動作しているが、多くの組み込み用コンピュータ、携帯ゲーム機などでは依然としてメガヘルツの速度で動いている。メガヘルツの数は、CPUのクロック信号の周波数(クロックスピード)を意味する。
さまざまなバス(たとえばCPUとシステムRAMを接続しているメモリバス)もまた、メガヘルツの範囲の周波数のクロック信号によって信号を転送している。
関連
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