ブラックバス

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Template:生物分類表 Template:Wikispecies Template:Commonscat ブラックバス (black bass) とは、スズキ目・サンフィッシュ科の淡水魚のうち、オオクチバス属 Micropterusに属する8種(11亜種)の魚の総称である。

目次

概要

原産地の北米では、五大湖周辺からミシシッピ川流域、メキシコ国境付近までの中部及び東部、フロリダ半島などに広く分布し、汽水域でも生息可能である。

日本ではオオクチバスコクチバスフロリダバスの3種が外来種として記録されており、このうちオオクチバス・コクチバスは特定外来生物に指定されている。特に日本での分布が広く個体数が多いオオクチバスを主に指す場合が多い。しばしばバスとも略される。かつてクロマスという和名で呼ばれたこともあるが、サケ科のマス類と混同されやすいためその呼称は現在では使用されていない。ブラックバスという呼称自体はもともとコクチバス(スモールマウスバス)の幼魚期の体色が黒いことから慣習的に呼ばれるようになった名称である。

食用にもするが、主にゲームフィッシングの対象魚として世界的に人気が高い。昨今、木村拓哉反町隆史などがテレビ番組でバスフィッシングを見せるなどして人気が出た。ブラックバス釣りの愛好家は、「バサー (basser)」や「バス・フィッシャー (bass fisher)」などと呼ばれる。

尚、世界の侵略的外来種ワースト100日本の侵略的外来種ワースト100の両方に選定されている。

バスフィッシング

ブラックバスは、体長の割に引きが強いことや、季節によって一定のパターンをもって行動することから、釣りの対象魚として人気がある。日本で50cm以上の物は「ランカーサイズ」としてバサーを魅了する。

疑似餌ルアー)を使っての釣りが一般的。他にエビドジョウミミズなどを餌にした釣り方が知られる。

ルアーを使った釣りには一定のルールの下に行われるトーナメントと呼ばれる競技会があり、プロフェッショナルのバス釣りが存在する。競技会では基本的に、各参加者が一定時間内に釣り上げたブラックバスの中から、一定の匹数の合計重量を競い、勝敗を決めるのが主流。プロ選手は「バスプロ(バスフィッシング・プロフェッショナル)」と呼ばれる。代表的なプロ選手としては今江克隆下野正希田辺哲男清水盛三 等。

国内にJB、WBS、JBCC、TBC等のプロトーナメントの開催団体がある。また、アメリカのプロ団体BASSツアーやFLWツアー等では大森貴洋深江真一清水盛三などの日本人選手が活動している。

また、反町隆史小池徹平速水もこみち岡野昭仁今江敏晃矢野輝弘関本賢太郎など、バスフィッシングが好きな芸能人・スポーツ選手も多い。

日本での分布と歴史

歴史

  • 1925年、実業家赤星鉄馬アメリカカリフォルニア州(Santa Roza)からオオクチバスを持ち帰り、箱根芦ノ湖に放流したのが最初とされる(約90匹)。これは食用、釣り対象魚として養殖の容易な魚であることから政府の許可の下に行われた試みだった。但し、カリフォルニア州に自然分布しないことから、別な場所で採集された個体がカリフォルニア州を経由して移入されたものと考えられる。
  • 1930年代、長崎県白雲池(1930年)、山梨県山中湖(1932年)、東京にある私邸の池(1933年)、群馬県田代湖(1935年)、兵庫県峯山貯水池(1936年)などへ試験的に放流
  • 1936年、この時期までオオクチバスの分布は5県。
  • 1945年~ 進駐軍(在日米軍)による部分拡散(相模湖津久井湖など)。
  • 1965年、芦ノ湖の漁業権を管理する神奈川県、ブラックバス(オオクチバス、コクチバスその他のオオクチバス属の魚をいう)およびその卵も含め、移植を禁止(神奈川県内水面漁業調整規則第30条の2)。
  • 1970年代、魚食性が強いため、生態系(在来生物層)への影響およびこれによる漁業被害が問題視されるようになり、漁業調整規則で無許可放流が禁止されるようになったが、その後も人為的な放流により生息域を拡大。
  • 1971年、千葉県東金市の雄蛇ガ池に移植。
  • 1972年、釣り具輸入業者のツネミ・新東亜グループによって米国ペンシルベニア州ミネソタ州からバス(ラージマウスバス)稚魚が神奈川県芦ノ湖に移植。一部は関西方面に運ばれ、兵庫県東条湖、愛媛県石手川ダムなどに移植。
  • 1974年、この時期までオオクチバスの分布は23都府県。琵琶湖でオオクチバス確認。愛媛県石手川ダムから面河ダムに移植。
  • 1975年、兵庫県生野銀山湖に移植。茨城県でオオクチバス初確認(藤井川ダム湖)。霞ヶ浦牛久沼でオオクチバス確認。
  • 1976年、栃木県渡良瀬遊水池で、オオクチバス確認。奈良県池原ダム・和歌山県七色ダムでオオクチバスが釣れ始める。
  • 1977年、千葉県印旛沼に移植
  • 1979年、この時期までオオクチバスの分布は40府県(ブルーギルは9府県)。
  • 1983年、北海道、青森、岩手を除く日本全国にオオクチバスが分布。分布は1988年までに計45都府県に達する。
  • 1985年、賞金制のバスプロ・トーナメントが山梨県河口湖を中心に始まる。
  • 1988年、4月17日、奈良県池原ダムにJLAA関西支部と下北山村役場がオオクチバス(ノーザンラージマウス)の亜種で、より巨大化するフロリダバスを放流。
  • 1989年、山梨県河口湖漁協、オオクチバスを漁業権魚種に指定。
  • 1991年野尻湖(長野県)で、コクチバスを国内初確認。以後、分布を拡大。
  • 1992年、水産庁、内水面漁業調整規則「移植の制限」部分改正、ブラックバスやブルーギルの生息域拡大防止を図る。<ref>都道府県内水面漁業調整規則例(平12・6・15 12水管1426水産庁長官通知)(抜粋) - 2002年6月 水産庁「外来魚問題に関する懇談会」の中間報告 参考資料5</ref>
  • 木崎湖青木湖(長野県)、桧原湖小野川湖秋元湖(福島県)などでもコクチバス確認。
  • 1995年、日光中禅寺湖でコクチバス確認。漁協、駆除に乗り出す。
  • 1996年、この時期までコクチバスの分布は5府県10カ所。池原ダム(奈良県)でフロリダバス系統群による巨大バスブーム。
  • 1998年、コクチバスの分布、14府県46カ所に拡大。
  • 1999年、新潟県が釣った外来魚(オオクチバス、コクチバス、ブルーギルなど)のリリース(再放流)禁止に踏み切る。違反者は1年以内の懲役もしくは50万円以下の罰金。コクチバスのみの再放流禁止はあったが(山梨県)、オオクチバス、ブルーギルにまで適用したのは全国初。
  • 2000年、北海道などごく一部を除き、全国ほとんどの都府県の漁業調整規則で「外来魚の密放流禁止」が進む
  • 2002年6月、水産庁が「ブラックバス等外来魚問題に関する関係者の取り組みについて(「外来魚問題に関する懇談会」の中間報告)」をまとめる。<ref>ブラックバス等外来魚問題に関する関係者の取り組みについて(「外来魚問題に関する懇談会」の中間報告) - 2002年6月 水産庁</ref>
  • 2004年、池原ダムのみに確認されていたフロリダバスを琵琶湖で初確認(サンプル採取は2000年以降のため、2000年には琵琶湖に存在していたことになる)<ref>近年の琵琶湖におけるフロリダバスの大規模な侵入 - 2004年 横川・中井・藤田</ref>

現在、オオクチバスはすべての都道府県で生息が確認されている。日本で合法的に放流されている自然湖は、オオクチバスの漁業権が認められている神奈川県の芦ノ湖、山梨県の河口湖山中湖西湖の4湖のみ。これらに関しては、放流は許可されているものの、生体魚の持ち出し禁止、流出河川にバスが逃げ出さないよう網を設置する等の措置がとられている。また、オオクチバスが認められている管理釣り場があるが、これらに関しても流出箇所にバスが逃げ出さないよう網等を設置することが義務付けられている。また新潟県、秋田県(暫定措置)、琵琶湖など在来種の保護などのために再放流を禁止した県、湖、川などもある。琵琶湖の各漁港には「ギルやブラックバスなどは、非常においしい魚です。持ち帰って食べましょう。」という看板がある。

分布拡大の要因

オオクチバスの亜種であるフロリダバスに関しては、奈良県池原貯水池にしか移植されていなかったものが、近年琵琶湖等で発見されるなど、人為的な放流が行われていることが示唆される<ref name="fin_bass03-01">Template:PDFlink</ref>。

コクチバスは、アユやゲンゴロウブナ等の種苗の産地では繁殖していないため、種苗への混入は想定できない。そのため、水系単位でみた場合、その分布は放流によるものと容易に判断できる<ref name="fin_bass03-01"/>。

分布拡大の主要因として「他の琵琶湖の固有種(ハスやワタカなど)が全国に分布しているということ」を根拠に「琵琶湖産アユ種苗やヘラブナへの混入により生息域を拡大したのが大きい」とする主張がある。しかし、外来生物法における特定外来生物の選定時に開かれたオオクチバス小グループ会合において日本魚類学会自然保護委員会外来魚問題検討部会が提出した資料によれば、以下の理由によりその頻度はそれほど高くないと考えられている。

  • 日本に拡散しているオオクチバスは遺伝的に7タイプに分けられ、東北地方を中心に琵琶湖産オオクチバスと異なるタイプの遺伝子を持つバスがいること。
  • 琵琶湖におけるオオクチバスの爆発的増加は1980年代になってからだが、1970年代にはすでにほぼ全国に広まっており、時系列的に考えればアユ種苗への混入を想定しなくても全国に拡散していたこと。

また「一個人程度の放流が上手く行くかどうかという疑問の余地がある」とし、これを理由に「最たる原因は種苗は他魚の移入に混じっていた」とする主張がある。また「琵琶湖固有種だったハスが種苗により全国に広まった例などもあることから、すくなくともオオクチバスに限っては認めざるをえない要因である」との主張がある。しかし、混入に関しては上述の日本魚類学会の資料にあるとおり主要因とは考えづらいこと、またバスの個人による放流に関しては種苗の産地で繁殖していないコクチバスが最初の発見から10年余りで少なくとも19都道県47水域で存在が確認されていることや、過去に個人が放流して繁殖が確認されたことが記載されている雑誌・書籍<ref>吉田幸二著『バスフィッシング』アテネ書房(1984)など</ref>があることから、上の主張には根拠がない、とする反論がある。

上記瀬能委員資料によれば、沖縄県を除く全都道府県でブラックバスの移植放流が漁業協定規則等で禁止された後でも、明らかに放流により分布が拡大したと推測される根拠があるとされており、特定外来生物に指定すべきという主張の根拠のひとつとなっている。

日本産ブラックバスの遺伝的知見

日本国内の19府県47地点から得られた(オオクチバス、コクチバス、フロリダバス)247個体のDNAハプロタイプを分析した。結果は、オオクチバスでは10のハプロタイプが知られているが、7タイプを確認した。山中湖には7タイプが生息しているが、ブラックバスに対し漁業権を設定しているため、資源量を維持する目的で全国各地から移植されている事が、ハプロタイプからも裏付けられた。琵琶湖ではフロリダバスとオオクチバスのハプロタイプが確認された。

アメリカ国内のハプロタイプ分布は十分に解明されておらず、日本に移入された個体の系統の由来地域の解明も不十分である。アメリカ及び日本国内のハプロタイプ分布が十分に解明されると、日本への移入が既知の1925,1972年以外に行われていたのかの解明が行えると期待される。

ブラックバス問題

ブラックバスは魚食性が強く、日本列島に移入されたことで在来種が減ったとする主張があり、またこの問題を実証的に論じた学術論文も存在している。

環境省は、生態系に関わる被害および農林水産業に関わる被害があるとして、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律に基づき、ブラックバスを特定外来生物に指定し、防除を行っている。<ref>基本情報:特定外来生物等一覧 - 環境省 外来生物法</ref>

ブラックバス問題に関連する議論

ブラックバス問題に関連する議論として、過去にWikipediaに投稿されたものを中心にまとめる。

  • 環境省が委託し纏めた『財団法人自然環境研究センター:ブラックバス・ブルーギルが在来生物群集及び生態系に与える影響と対策』という書籍内で、現在科学的なデータは無いとしている。」という意見がある。
  • ブラックバスが生態系へ影響を及ぼしていることに対し、バス釣り愛好家からは「魚食性は鯉、ブルーギルなど他の魚種のほうが強い場合もあり、バスだけが原因ではない」「人間による生活廃水や、水辺のコンクリート化による護岸工事および、それに伴う水棲植物の駆逐がより直接的な原因である」「在来種減少の原因は何処が一番影響があるのかをはっきりさせる事が重要で、個別の対応はその後である」「バスを殺さなくても、バスが食べている魚を養殖して 食べられている魚を増やせばバスを殺す必要がなくなる」「日本に定着してから既に80年を経過し在来種に近い存在である」などの反論がある。
    • (反論・指摘等)オオクチバスは専門家会合の検討において、生態系に被害を及ぼすものとして評価されている。オオクチバス以外の要因が存在するか否かにより、その結論が変わるものではないと考えられる<ref name="envh170302b-r02"/>。
    • (反論・指摘等)少なくとも在来種の減少の原因の一つとしてブラックバスの問題があることを完全に否定しうるような学術論文は提出されていない。
    • (反論・指摘等)在来種減少には、ブラックバス以外にも要因があるのは事実だが、ブラックバスによる在来魚を含む生物層への影響があることも明白な事実であり、ブラックバス対策は必要である。

輸入等の禁止

環境省はこのような事態を重くみて2005年6月より施行された「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」により、ブラックバスのうちオオクチバスおよびコクチバスの輸入、飼養、運搬、移殖を、原則として禁止することとした。

駆除

方法としては網により捕獲する方法、一定の場所に巣を作って産卵する性質を有するため卵を除去する方法がある。後者の方法では人工産卵床を設置し産卵後にそれを取り除くのが効果的である。小規模な溜池では水抜きによってブラックバスとそれ以外の魚を分け、バスを除去した後、在来魚を戻すという方法がある。近年は船に積載した電気ショッカーによる一括駆除も試みられている。

他にも、ブラックバスの習性として、オスがメスの卵に放精後、他のオスが卵に近付くのを阻む習性があることから、体格が大きく強いオスを精子が体外に出ないようにする手術で不妊化させ、そのオスに積極的に卵の受精を妨害させようという計画もある。この方法は滋賀県水産試験場で研究されており、体長30cmを超える大型の個体を捕獲して不妊化させることで、相当数の受精を妨害できると見ている。これにより旺盛なバスの繁殖率を低下させ、また一括駆除などと違い環境への悪影響も無い。

水位調節が比較的自由に行える農業用のため池やダムでは、産卵後から孵化までの期間に減水させ産卵床を露出することで稚魚の孵化を阻止することも可能である<ref>さくら湖(三春ダム)の水位低下がオオクチバスの繁殖に与える影響 応用生態工学 Vol.6 , No.1(2003)pp.15-24</ref>。

海外

  • ブラックバスはアメリカ東部が在来地域であり、西部その他の地域へは移入種として導入されている。アメリカ国内においても、ブラックバスの導入後、在来種の減少や絶滅を招いた、との報告がある。<ref>NAS - Species FactSheet - アメリカ地質調査所(United States Geological Survey, 略称USGS)</ref>
  • 優秀なスポーツフィッシングの対象魚であること、味が良いことから、世界各地に移入されている。ブラックバスが導入された湖沼の中には、捕食によって在来魚の個体群が減少したり絶滅したりするなどの影響が出ている例がある。そのため、IUCN(国際自然保護連合)によって世界の外来侵入種ワースト100に選定されている。<ref>外来種,IUCN日本委員会 - IUCN日本委員会</ref><ref>issg Database: Ecology of Micropterus salmoides - global invasive species database</ref>
  • 環境省では「世界中で猛威をふるっている侵略種である」としている。<ref name="envgojp">特定対来生物の解説:オオクチバス(外来生物法) - 環境省</ref>
  • イギリスや韓国では生体の持込が禁止されている。<ref name="envgojp"/>

経済魚としてのブラックバス

ブラックバスの害魚論が問題になっている一方、河口湖や山中湖などブラックバスを漁業指定対象魚とし、入漁料徴収の対象としている湖もある。これらの湖をはじめ、全国にはブラックバスフィッシングの愛好家を対象とするビジネスを展開する多数の事業者(貸しボート業、売店、飲食施設、宿泊施設等)があり、地域経済の中心にこの魚を置いているところも少なくない。また、ブラックバスは釣魚としては優秀で、ブラックバス愛好家は日本釣振興会によれば300万人に上るといわれており、愛好家の多い釣りである。

釣具の種類・釣法も年々開発され、新作のルアーも新開発される。

ブラックバス擁護派を含め、同種にはなんらかの規制を行うことは必要不可欠との認識が、専門家および釣り関係者の中では支配的である。生態系の保護・維持と経済魚としてのブラックバスの活用を上手くすみ分けることがひとつの大きな課題となっている。

奈良県下北山村池原貯水池はブラックバスを積極的に観光資源として活用し、また放流も行い、全国のバサーにとっては「ブラックバスの聖地」と注目されている。特にこのダム湖は日本では珍しいフロリダバス(正確にはオオクチバスとの交雑個体群)がおり、60~70センチのサイズが釣れることでも知られる。

食用としてのブラックバス

[[File:Ashino-ko don 説明用.jpg|thumb|220px|ブラックバスの天ぷら(矢印)を使った芦ノ湖丼]] thumb|220px|琵琶湖博物館の中にあるレストランで販売されている"バス天丼" 日本では生臭くて料理に向かない魚というイメージが強いが、悪臭の元は皮の部分であり、皮を剥がして調理すれば白身で淡泊な味の美味な魚である。 鯉、ウナギなどの淡水魚と同様に、きれいな水に入れて「泥抜き」を行うことで身の臭みは軽減すると言われているが(芦ノ湖などのオオクチバスは匂いが少なく美味)、外来生物法によって生体での持ち出しが禁止されており、実際には捕獲後すぐに絞めることが求められ「臭い魚」という扱いを受けることが多い。

実際にアメリカでは水産資源としてフライバター焼き・ムニエル等に調理され普通に食されている魚である。近年、日本でも従来は駆逐のために捕獲後は廃棄処分されていたブラックバスを調理し、給食の副食として提供している自治体や、蒲鉾魚肉ソーセージの材料や鮒寿司の鮒の代用にすることで、釣られたブラックバスを再放流につなげず、食材として消費し、駆除に役立てようとしている業者が少なからず存在する。

ブラックバスの駆除に熱心な琵琶湖近辺では、特産の鮒寿司と同様ななれずしを作り、ビワスズキという名称で試験的に販売しているところもあり、琵琶湖周辺やブラックバスフィッシングの有名地である芦ノ湖周辺などでは、フライなどのブラックバス料理を売り物にしているレストランなども存在する。また日本料理人である村田吉弘は、ブラックバスの白身で淡白な味わいを評価し、積極的に日本料理の食材として取り入れようとしたこともあるが「まな板などが臭くなってしまうので二度とやりたくない」と言っている。

ただし、淡水魚の常として寄生虫の問題が在るため、刺身など生で食べることには向いていない。バス料理愛好家などからは、調理方法として揚げ物(フライ)・焼き物(ソテー)・煮物・ムニエル等必ず火を入れる料理法が推奨されている。

脚注

Template:脚注ヘルプTemplate:Reflist

関連項目

参考文献

  • 日本魚類学会自然保護委員会『川と湖沼の侵略者ブラックバス―その生物学と生態系への影響』 恒星社厚生閣 ISBN 4769909675
  • 川那部浩哉・水野信彦・細谷和海編『山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚』ISBN 4-635-09021-3
  • 森文俊・内山りゅう『淡水魚』山と渓谷社 ISBN 4635060594
  • 高村健二 Template:PDFlink 魚類学雑誌 52巻2号

外部リンク

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