パタリロ!

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Template:Redirect Template:継続中の作品 Template:漫画パタリロ!』は魔夜峰央ギャグ漫画。「花とゆめ」(白泉社)で1978年に連載を開始し、2010年1月現在、「別冊花とゆめ」「MELODY」にて連載中。1982年にはアニメ化もされた。

目次

作品解説

バミューダ=トライアングルの真ん中に存在する常春の島国マリネラ王国を舞台に、その国王パタリロが、側近のタマネギ部隊や、イギリスの諜報機関MI6(エム・アイ・シックス)の少佐スパイ)バンコランやその愛人マライヒ等を巻きこんで起こす騒動を描く。基本的には一話完結の形式なのだが、連作エピソードもいくつか存在している。毎話で描かれるストーリーは単なるドタバタギャグなノリだけにとどまらず、プロットが高度に練られたものも多く、作品が長年支持されている所以でもある。ストーリーはギャグ作品の懐の広さを生かしてジャンルを越えた多彩な内容になっており、007シリーズめいたスパイアクションがあれば推理小説並みのミステリーもあり、宇宙人が出てくるSFもあれば黒魔術が絡むオカルトもある。

1970年代、少女漫画界では耽美的な少年愛を題材に取り上げることが流行したが、その時期に連載が始まった本作でもその要素は多分に盛り込まれている。少年愛をコメディに取り入れたことでは『エロイカより愛をこめて』(作・青池保子)と並ぶ先駆的な作品である。

スピンオフ作品として『家政夫パタリロ!シリーズ』、『パタリロ西遊記!』、『パタリロ源氏物語!』がある。これらは『パタリロ!』とは別作品として扱われており、単行本も別シリーズとなっている。また、パタリロ本編でも外見が同一の別キャラクターによる時代劇版があるが、これは本編の一部として扱われ、『パタリロ!』の単行本に収められている。

作品の長さ

1978年の初掲載以来、2010年時点でも描き続けられており(正確には掲載誌の移行に伴い短期間だが中断期間が存在)、少女漫画界第2位の長編漫画となっている。
2010年5月時点で、花とゆめコミックスの正編のみで84巻まで刊行されている。スピンオフ作品まで含めればコミックスの巻数は100巻を超えている。
掲載誌は白泉社系列の少女雑誌を渡り歩いており、複数の雑誌に同時連載している時期もある。長期連載した雑誌には『花とゆめ』(1978年〜1990年)、『別冊花とゆめ』(1991年〜)、『花とゆめPLANET増刊号』(1990年〜1997年)、『MELODY』(1997年〜2001年、2009年〜)などがある。

少女漫画というジャンル内での最長は小学館の学習雑誌である『小学二年生』の1978年8月号(掲載時期は7月)に掲載された『あさりちゃん』(作・室山まゆみ)で、1978年の末頃に掲載された『パタリロ』よりも僅かに連載の開始が早い。
連載期間の長さという点では、1976年連載開始の『ガラスの仮面』や『エロイカより愛をこめて』、『王家の紋章』などの方が長いが、休載や掲載雑誌の刊行ペースの相違などのため、巻数は『パタリロ!』には及ばない。

物語中の社会情勢は連載が進むにつれリアルタイムに変化する。連載初期に敵役として登場していたKGB(もしくはそれをモデルにした組織)はソビエト連邦崩壊後は作品中に登場しなくなるし(残党は除く)、インターネット普及後はそれが作品に取り入れられることもある。しかし、周囲状況がどれだけ変化してもキャラクターたちは基本的に年を取らない。これは『サザエさん』などと同じ手法である。

各エピソードには作品番号がつけられているが、雑誌に掲載された順ではなく、単行本(花とゆめコミックス)に収録された順につけられている。すなわち、古い番号のエピソードが新しい番号のエピソードより新しいことも時々ある。なお、白泉社文庫版では作品番号は省略されている。
単行本に掲載されているエピソードの中には外伝として作品番号が振られていないものもある。1979年から1980年に『花とゆめ増刊号』や『別冊花とゆめ』などに掲載された時代劇編(猫間天狗シリーズ。単行本1、2、4、7巻に収録)と単行本16巻に収録されたバンコランが主役のエピソード「バンコラン─MI6にて」は、「パタリロ! 番外編」と名づけられ作品番号が振られていない。また、平成3年から平成5年頃に『花とゆめPLANET増刊号』に掲載された11話分の推理小説風味のエピソード(単行本48巻から53巻に収録)には「パタリロ! ミステリー」として本編とは独立した作品番号が振られていた。それ以前にもその後にも推理小説風味のエピソードは数多く描かれているのだが、これらについては本編として作品番号が振られている。これらの他にも単行本18巻に収録された楽屋オチ的なオマケ漫画も「パタリロ! EX編」とされ作品番号が省略された。巻数が若い単行本には『パタリロ!』とは関係がない読みきり短編作品が併録されているものもあるが、これらにも当然作品番号は振られていない<ref>ただし、これらの読みきり短編のキャラが『パタリロ!』本編にゲストとして出演するケースはある。占い師ザカーリ、花屋ミロール、ルル=ベルなど。</ref>。
近年では、花とゆめコミックス『パタリロ!』に掲載される作品は外伝的な内容であろうとも全て本編として作品番号が振られるようになっている。『パタリロ西遊記!』などのスピンオフ作品については、独立した別シリーズとして単行本が出版されているため、『パタリロ!』の単行本にこれらのエピソードが載ることはない。例外的なケースとして、『パタリロ!』以外のコミックスに『パタリロ!』の外伝的な作品が掲載されることがある。それには作品番号は振られない<ref>『MELODY』2005年10月号掲載の『パタリロ!外伝』はパタリロ8世が本人役として登場しているにもかかわらず外伝扱いとして作品番号はつけられていない。この作品は当時MELODYに連載中だった『パタリロ西遊記!』のキャラクターを外見同一の別キャラクターとして登場させており、単行本でも『パタリロ!』ではなく『パタリロ西遊記!外伝』に収録されている。また、パタリロ11世が登場する外伝エピソード「宇宙翔けるパタリロ」は「パタリロ!番外編」とされ作品番号が振られていない。これも『パタリロ!』の単行本ではなく、『破異スクール斬鬼郎』(ジェッツコミックス,1988年)に収録されている。</ref>。
なお、単行本5巻に収録されている「スターダスト」は、当初は「パタリロ! シリーズ」と名づけられ、作品番号が振られていなかった。これについては#欠番エピソードの節を参照。

パタリロはみだしファンクラブ

花とゆめ』に連載されていた当時、ページの外枠部分に設けられていた読者投稿コーナー。略称「パタはみ」。

活発な投稿があり単行本(花とゆめコミックス)にも収録されていたが、『別冊花とゆめ』への連載移行に伴い消滅した。このコーナーへの投稿を元ネタにしたと考えられるエピソード(「紫タマネギ」など)も散見される。

作中で用いられるネタについて

作者自身は本作を構成する主要な要素を「宝石妖怪落語」の三つであると語っており<ref>「新編 真ク・リトル・リトル神話体系 第6巻」(国書刊行会) 巻末インタビューより</ref>、実際に作品中ではこれらの要素が頻出する。

宝石
作者は独身時代から宝石収集を趣味としており、その知識が作品に贅沢に取り入れられている。
本作の舞台であるマリネラ王国はダイヤモンドの採掘・輸出を基幹産業としており、ダイヤにまつわる様々なトラブルが物語のきっかけになることが多い。ダイヤ市場をめぐる政治的陰謀をネタにスパイアクションが語られたり、ダイヤにまつわるロマンチックな伝説をネタにファンタジーが語られたり、ダイヤの取引相手となる世界中の金持ち相手にパタリロがあくどい商法をたくらむというネタでスラップスティックコメディが語られる・・・といった具合である。
妖怪
作品に妖怪に関するモチーフを盛り込むことは作者の得意とするところであり、『パタリロ!』に限らず多くの魔夜作品に妖怪が出てくる。『パタリロ!』の番外編である時代劇シリーズでは妖怪絡みの話の比率がかなり多く、本編でもマリネラという異国を舞台にしているにも関わらず日本の妖怪が騒動を起こす話が多数描かれている。また、各話の扉絵や単行本の表紙では本編の内容に全く関係なく妖怪が描かれることも多々ある。
落語
作者は自身が手がける漫画作品のルーツに志ん生落語の影響が大きいことをたびたび発言しており<ref>リアルガイド給湯室 魔夜峰央スペシャルインタビュー</ref><ref>『パタリロ西遊記!』魔夜峰央先生スペシャルインタビュー</ref>、長期連載作品である本作の各エピソードの創作手法を「三題噺」になぞらえていることもインタビューで答えている。
また、ギャグの一環として落語のパロディネタも多様されている<ref>参考</ref>。例として、マリネラ国歌が落語の出囃子風だったり(“チャカチャンリンチャンリン”と表現される事が多い)、『粗忽の釘』のネタがパタリロの定番のギャグとして繰り返されていたり(「なんだい、やぶからぼうに」「いいえ、壁から釘です」)、毒蝮三太夫立川談志を駅のホームで洒落で突き落とそうとしたエピソードが物語の流れと関係なくギャグとして組み込まれることなどがある。

他にも作者の大相撲好き、浪曲やミステリー嗜好から、その方面のネタも多数登場する(クトゥルフ神話や、アイザック・アジモフなどの古典SFの影響も見られる)。映画のパロディも多くないが存在し、複数のエピソードでキャラクターやストーリーに引用された映画作品に『遊星からの物体X』がある。

連載初期に限れば『マザー・グース』のパロディともいうべきシーンも多く見られる。特に "Who killed Cock Robin?"(「誰が殺したクックロビン」)というフレーズが、「クックロビン音頭」として登場することで有名である(チェット・ベイカーのスタンダードナンバーのパロディという説もある)。アニメにおいては後期のエンディングテーマに採用されるなど反響を呼んだ。これらマザー・グースに関連する内容はすべて萩尾望都の『ポーの一族』へのオマージュによるものとされる。

作品中頻繁に作者や妻・子供、担当者が登場し(妻・子供はモブキャラクター待遇)、主に作者とパタリロが絡むことが多いが、作品中で作者と担当者が作品の内容について議論したり、『花とゆめ』編集部内が描かれたりする。

また、作者の個人的趣味や感想が描かれることも多い。タカラヅカの話題、中島みゆき谷村新司の話題、日清食品のカップうどん「どん兵衛」が関東と関西で味付けが違うことについて、ハウス食品のラーメン『好きやねん』が美味しいといった感想、近所に出来た焼き鳥屋の隣がペットショップであることへの感想、バレンタインデーにチョコレートを編集部宛に送ってくれとか、完全にストーリーとはかけ離れたメタフィクショナルな個人的な話題である。

登場人物

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アイテム

SFやオカルトの要素も内包する本作では、様々な不思議な道具が登場する。それは古代文明の遺産であったり、錬金術や魔術の産物であったり、宇宙人の超絶科学兵器であったり、パタリロ国王の発明品であったりする。ただし、それらの多くは登場したエピソードでの1回限りの活躍しかせず、別のエピソードで再利用されることはほとんどない。ここでは、本作に登場するアイテム類のうち何度も登場するもののみを挙げる。

流星号
本作の主人公・パタリロが独自のオーバーテクノロジーで開発した高速飛行機である。その名は、アニメ『スーパージェッター』で登場した同名の高速航空機・兼タイムマシンに由来する(『パタリロ!』では時間遡行機能は持たない)。機体は小さいため数人しか搭乗できない。
外見は薄汚れた絨毯をクロワッサンのように丸めた形状をしており、劇中では「絨毯型飛行ユニット」と呼称されることも多い。ただしその外見とは裏腹に性能は極めて高く、内部に反重力装置を搭載し光速の約90〜95%での飛行が可能。
更に事実上、放出エネルギーに限界を持たないとされる超光学兵器「可動メイザー砲」や、あらゆるエネルギーをはね返す強力なバリヤーで機体を覆っている等、現代科学技術を超越した装備を誇る。
コンピュータも搭載しており学習能力もある程度備わっている。電話等の電波を探知し逆探知もなしに現地へ直行できる。光速巡航中は人間の目は役に立たないため、障害物の検知はレーダーで行い、パタリロがよくやる窓をぶち破っての突入はこれが大いに役に立つ。ただし当初コンピュータに「目標地点に窓がない場合は回避する」ことを覚えさせてなかったため、壁に激突したことがある。
また、光速巡航中の機体は保護バリヤーによる大気中の原子の崩壊に伴う発光現象で、強い光を放つ。反重力機構の制御により、建造物を丸ごと持ち上げたり重力圏を脱出することも可能。特殊な繊維で作られているため、洗濯した後乾きにくいらしい。ある事件の際、機体が金に変質してしまったことがある。
なお後継機に「銀星号」(ぎんせいごう)が存在し、流星号より速い速度での飛行が可能である。
暁の銀鷲号(あかつきのぎんわしごう)
パタリロが国王専用機として用いていた航空機。一見ただのボロ飛行機のようだが、航空力学を完全に無視した形状(パタリロの顔の形を模している)、そして燃料として魚油を用いる経済性などは、設計者であるパタリロの科学的才能、そしてドケチさを物語っている。ただし、使用している本人はこれでマライヒの手料理を食べるためにロンドンに向かうなど、経済性を真剣に考えてはいない様子。
しかし、さすがに魚油を使うだけあって飛行中に簡単に燃え尽きてしまった。
後継機として形状的にさほど変わらない「懐かしの銀巴里」(なつかしのぎんぱりごう)があるが、流星号の完成以後ほとんど登場していない。
マザーコンピューター
パタリロが開発した大型のコンピューターで、マリネラ宮殿に設置されている。莫大な知識データベースを持ち、パタリロの質問に対して的確な解答を返す。特にSF系のエピソードで、専門的な知識や架空の設定の解説役として頻繁に登場する。
マザーコンピュータの形状は登場するエピソードによって変わり一定しない。「大型の筐体にアームつきの電気スタンドのようなものがくっついた機械」の形式で描かれることが最も多い。
マザーコンピュータには人工知能が搭載されているらしく、音声による会話でコミュニケーションできる。ただし、一部エピソードではキーボード入力とモニター出力というユーザインターフェースが描写されたこともあった。マザーコンピュータの人工知能の人格は、パタリロの影響を受けてか多少ひねくれた所もあり、ギャグを飛ばすことさえある。ただし、基本的には質問には事務的に答えるため無機的な印象は大きい。
インターネットが普及した以降に描かれた作品では世界規模のネットワークにつながっていることも確認できる。その結果、コンピュータウィルスに侵されたこともある。

舞台

物語の基本的な舞台となるのは、架空の島国である「マリネラ王国」。詳細は、 Template:See

また、メインキャラクターの一人であるバンコランマライヒが住まうロンドンも物語の舞台に多用されている。

組織

作中には数多くの組織が登場したが、この内、複数巻に渡って登場した組織を紹介する。

MI6
現実のMI6については、MI6を参照。登場人物の一人であるバンコランが所属しているため、頻繁に登場する。
実在するイギリスのMI6とほぼ同じ組織であるが、スパイ小説・映画の007シリーズの影響を多分に受けており、世界の治安を守る正義のヒーロー集団のような扱いになっている(ただし、バンコラン以外のスパイはほとんどは名無しのモブキャラでしか登場しない)。本作では諜報機関というよりも国際犯罪者を追う国際警察のような組織に描写されることが多い。
初期のエピソードでバンコランが登場する時は「国際犯罪結社に狙われるパタリロのボディガードをMI6が担当する」という導入が多数使われており、バンコランが登場する回の多くでMI6の任務が背景に存在していた。
国際ダイヤモンド輸出機構
最初に登場した悪の組織。『墓に咲くバラ』(作品番号2)で初登場。世界中のダイヤモンド市場を一手に握り、ダイヤモンドの販売網を独占していた。ダイヤモンドの資源メジャーであるデビアスをイメージモデルにしているようでもあるが、作中での描写は007シリーズの敵組織「スペクター」を彷彿とさせる(失敗者の処分方法やナンバーで呼び合う設定、「ナンバー1」と呼ばれるトップが猫を膝に抱く姿などが酷似)。
パタリロが即位して最初に行った事がこの組織からの脱退だった(業界団体であった事から止むを得ず加盟していたが、機関運営の不透明ぶりに嫌気が差した)。市場の独占を図りたい機構は幾人もの刺客をパタリロに送り込んだが、バンコランの活躍で失敗に終わっている。マライヒやバットもかつては機構に所属する暗殺者だった。
『パタリロより愛をこめて』(作品番号7)でバンコランと手を結んだマライヒの証言により解体された。そのため実際に組織が作中に登場した期間は少なく、決着の仕方もあっけないものとなっているが、アニメ版では国際ダイヤモンド輸出機構を最終話までの一環したライバルとして描くように改変されたため、ファンに高い存在感を示した。また、レギュラーキャラクターであるマライヒが過去に属していた組織ということがあって、その後も「ダイヤモンド輸出機構時代の関係者」がマライヒと絡むようなエピソードが数多く描かれたことも組織の存在を印象づける要因となっている。
タランテラ
ナチスの狂気の科学者ハインリッヒ・シュゲルグを首魁とするテロ組織。『スターダスト』(作品番号12)で初登場。
スターダスト計画で地球上の大都市を破壊すると各国を脅迫したり、透明薬で透明人間になったマッタリロを誘拐して透明薬を奪取しようとした。
相当高い地位の幹部でも知らない事だが、実は魔界の存在が地上を支配するために作り上げた組織で、シュゲルグも悪魔であった。歴史上の征服者と呼ばれる人々に接近し、影から操っていた。アスタロトやベールゼブブが話題にしていない事から、『アスタロト』シリーズの魔界世界観との関連性は不明。
『霧のロンドンエアポート』(作品番号45)での作戦が失敗した後、活動を休止した。アニメ版ではタランテラは出てこずに、タランテラが絡むエピソードの黒幕は国際ダイヤモンド輸出機構に入れ替えられている。シュゲルグの正体も劇場版『スターダスト計画』では人間とされ、国際ダイヤモンド輸出機構のボス(漫画版では正体が最後まで明らかにならなかった人物である)になり、その上に悪魔達が君臨しているという設定に。なおアニメ版の役名表記によると「彼ら」は大魔神とされている
KGB
現実のKGBについては、KGBを参照。
作中では「カー・ゲー・ベー」と呼ばれていた。実在したソビエト連邦のKGBとほぼ同じ組織である。スパイ小説めいた諜報戦のエピソードが描かれる際に敵役としてよく登場していた。初登場は『マライヒ・マライヒ』(作品番号10)。
KGBが悪の組織のように扱われたのはパタリロの知人がMI6CIAに所属しているためだが、実際は『同じ穴の狢』でしかない。
KGBが悪の組織のように扱われるのは『パタリロ』に限った事ではなく、冷戦時代に資本主義圏で描かれたスパイ小説やアクション小説では普通に行われていた。逆に共産圏ではCIAやMI6が悪役となる。連載が進むにつれある種の配慮もあってか、作中ではKGBそのものでなく「KGBをモデルにした架空の共産国の架空の情報組織」が悪役になることが多くなる。代表的なものに氷のミハイルが所属する「S国諜報部」がある。TVアニメ版では原作でKGBと明記しているエピソードについても「KGV」という架空の組織に変更されている。発音は「ケー・ジ・ブイ」。
史実通り、ソビエトの崩壊と共に解体された。それ以降はKGBそのものも、それをモデルにした架空の情報部も、組織としては全くでてこなくなっている。ただし、その後もKGB残党などの存在が話に絡むことはあった。
CIA
現実のCIAについては、CIAを参照。
作中でのスパイ担当組織はほとんどがMI6なため、CIAが物語に直接絡むことは少ないが、ヒューイットがCIAのエージェントなため彼が登場するエピソードではCIAの任務が背景に存在していることが多い(ただし、ヒューイットが初登場した『バンコラン死す!』(作品番号11)では、彼の所属は国際刑事警察機構であった)。作中では同じ冷戦下の自由主義陣営の諜報組織として、しばしばMI6に味方する世界警察的組織として描かれたが、上述の如く一国の利益のために動いているに過ぎない。実際、日本のフィクションではCIAが悪役に描かれることもままあり、本作でもCIAが2度ほどマリネラに浸透作戦を実行し看破されている。
なお、バンコランと違いヒューイットのCIAに於ける地位は明らかになっておらず、どれくらいの権限を持っているかも不明である。
ピョートル大帝
個人名のようだが、実際は複数の悪人によって運営される犯罪組織である。『大帝の罠』(作品番号55)で初登場。
様々な悪事に手を染めているが、実態は不明。バンコランが偶然発見した組織で、様々な国家や情報機関に配下を潜り込ませている。存在を知ったバンコランやパタリロに陰惨な報復を行うなど、非常に悪意に満ちた組織であった。
メンバーの一人はダイヤモンド取引でマリネラ=パタリロの反抗に遭っていた中央販売機関CSA(作品番号31『タマネギ!』、作品番号33『旅立てジャック』に登場)トップだった人物。組織を潰された復讐心からパタリロの師・ブラント博士父娘を脅迫してアフロ18を殺害、遺されたプラズマ一家をも苦しめた。男子校の経営者でもあったがランダムが起こした事故で絶命する。
あまりにも悪辣な性質が作風に合わなかったためか、ごく短期間しか登場しなかった。大帝からのプラズマ一家への干渉がひと段落した『恋はせつなく』(作品番号66)以降はその名前も聞かれなくなり、決着もつかないままフェードアウトした。
一時期刊行されたよりぬき本で、話の展開上、とてつもなく大きな存在になりそうで、編集者と相談の上、存在自体をなかったことにした、と作者自身が述べている。
ピョートル大帝はプラズマファミリー関係の重要なエピソードのいくつかに絡んでいるが、TVアニメ版では別の悪役(大抵はスカンキー)に入れ替えられ、ピョートル大帝は登場しない。
キーンの組織
バンコランの叔父、キーンが作った組織。ダイヤモンドの違法取引などでマリネラのダイヤモンド産業を圧迫していた。キーン自身エトランジュやマライヒを手玉に取る策士であったゆえに、バンコランのこの上ない怒りを買い、パタリロの援護に留まらない全力での対決に自ら臨んだ。
「白紙のゴドー」と名乗っていたマキァヴェリ・ド・ラーケンに脱税などの不正経理を暴かれた挙句、本拠地がパタリロ、バンコラン、マライヒの総攻撃を受けて崩壊、完全に壊滅した。
なお、キーンとの対決を描いた話はコミックス3冊分もの長さになる(17巻から19巻。文庫版では10集と11集)。連作ストーリーとしてはベールゼブブとの対決の話の方が長いが、そちらはストーリー上の区切りが比較的多い連作短編という形態を取っていたのに対し、キーンとの対決は作品番号としては69から71までの三つしかなく、ストーリー上の区切りがほとんどない完全な連作ものとなっている。特にクライマックスにあたる『散る薔薇咲く薔薇』(作品番号71)は、一つの作品番号でくくられてるエピソードとしては本作でもっとも長大である。
魔族
魔界の支配者である悪魔貴族たちは、魔界を掌握するために激しい派閥抗争を繰り広げているが、これらの派閥のうち「ベールゼブブ一派」と「アスタロト一派」の二つが作中に登場している。『めいっぱい』(作品番号83)で初登場。
パタリロの遠い子孫がベールゼブブを害する者となることが予言されているため、ベールゼブブ一派が現在のパタリロ8世を始末すべく魔界から刺客を送り込んだことがあり、この時はバンコランやマライヒも巻き込んでマリネラやロンドンを舞台に人魔大戦が勃発した。最終的にはフィガロが大天使ミカエルの力を発揮し、事件を「なかったこと」にする形で痛み分けに終わっている。その後はベールゼブブ一派の行動は鎮静化してるが、この事件の経緯でアスタロト一派と知り合ったパタリロは、彼を通じて魔界絡みの事件に頻繁に遭遇するようになった。また、先祖であるパタリロ6世はアスタロト一派の下僕であった過去があり、6世を主人公に彼の冒険を描いたエピソードがいくつか存在する。
これら魔界絡みのエピソードは作者の別作品である『アスタロト』や『ファーイースト』と世界観やキャラクターを同一としており、一種のクロスオーバーを成している。なお、本作のエピソードは一話完結が基本で必ずしも過去のエピソードとの整合性が重要視されないため、『アスタロト』シリーズの魔界世界観とは全く異なる設定で魔界や悪魔という存在がそのエピソード限りで出てくることも多々ある。
世界名探偵友の会
パタリロが正会員として名を連ねている組織。卓越した推理能力を持つ「名探偵」たちのサロンのようなものとして描かれている。『名探偵の犯罪』(作品番号246)で初登場。このときに正会員になったパタリロは、以後の本格ミステリーを志向したエピソードでは「世界名探偵友の会の正会員である」という自己紹介を現場関係者に頻繁に行うようになる。
会員には「正会員」と「準会員」の2つの階級があり、会から正会員と選ばれることは大変な名誉と権威が与えられる。パタリロは正会員であると名乗るだけで世界中の様々な事件現場に介入する「名探偵」としての権利を得る。
東カリマンタン
ロンドンに本店を持つニューハーフカフェー(パタリロは「おかまバー」と呼ぶ)。『東カリマンタンの殺人』(作品番号274)で初登場。元国際ダイヤモンド輸出機構の暗殺者だったバットがママをやっている。店員は非常に個性的で、濃硫酸をソフトドリンク代わりに飲んでケロリとしている者や、砂トカゲと人間のハーフで水をかけられると皮膚が焼けたたれる者など、ニューハーフ以前に人外のバケモノのような者たちばかり。魔界の悪魔の闘争に巻き込まれたときも何事もないようにいなしていた。
しかし、店に集まる客たちはゲテモノ趣味を持つ様子もない各界の名士たる一流紳士ばかりで、彼らはこの店を「究極の癒しを与えてくれるサロン」と絶賛している。おかげで東カリマンタンはこの業界ではトップの実力を持つ店で大繁盛している。このような店員と客層のギャップの激しさは、東カリマンタンが出てくるエピソードにシュールな異界観を感じさせるスパイスとなっている。
おかまさんが苦手なパタリロにとっては魔窟以外の何者でもなく、東カリマンタンが絡んでくるエピソードでは大抵ひどい目に会う。もっとも、この店のニューハーフたちは彼に対し敵意など微塵も持っておらず、パタリロ自身も諸事情でボーイのアルバイトをしたところ破格の高給に驚き、「彼女ら」への恐怖を克服する意味もこめてしばらくアルバイトを続けていた。
作中では東カリマンタンの母体はフランスにある「ジブラルタル」という店ということになっているが、『妖怪始末人トラ・貧!!』に同名のニューハーフカフェ「ジブラルタル」が登場しており、バケモノじみた店員に一流の客たち、セレブたちのサロンとして業界トップを誇っているなど、「東カリマンタン」と共通した設定の店となっている。なお、「ジブラルタル」が描かれたのは1992年にあたり、パタリロで「東カリマンタン」が初登場した1996年より以前の時期となる。

時代劇編

『パタリロ!』には、舞台を江戸時代に移した時代劇編のエピソードがいくらか存在する。時代劇編では本編のレギュラーキャラクターが別の役柄を与えられて活躍する。与えられる役柄は多くの場合はパタリロが「呉服問屋越後屋の主人・波多利朗 」で、タマネギ部隊が「越後屋の番頭、丁稚」、バンコランが「南町奉行・邪鬼遊稚児丞万古蘭」である。ただし、これら以外の役柄が与えられることも多々ある。どのような役柄が与えられてもキャラクターの性格設定については本編とほとんど変化はない。

欠番エピソード

いわゆる封印作品として欠番となったエピソードが存在する。

マリネラの吸血鬼 
単行本第4巻の第15刷まで作品番号12番として収録されていたエピソード。
この作品はレギュラーキャラクターであるタマネギ部隊が初登場する作品であるが、第16刷以降、魔夜の別作品に差し替えられた。この事について白泉社や魔夜からの公式な説明はないが、差別用語が用いられていた事が原因による欠番、もしくは当該エピソードはアガサ・クリスティの短編『ラジオ』を下敷きにしているため、著作権上のトラブルではないかという理由が考えられている。
なおアニメでは差別用語と思しきものをカットしたり、ストーリー展開を一部改変した状態で放送されている。
第16刷以降では第4巻に収録されていた作品番号13番以降の番号が1つずつ繰り上がり、さらに元々作品番号なしで発表されたエピソード「スターダスト」に新たに番号を割り振ることで帳尻合わせが行われ、現在、「マリネラの吸血鬼」は闇に葬られた状態になっている。そのため、現在の単行本ではタマネギ部隊は何の説明もなく唐突に登場することとなった。

関連書籍

単行本
  • パタリロ! 1〜84巻  (花とゆめコミックス。『パタリロ!』以外の作者の短編が併録されている巻もある)
  • よりぬきパタリロ 全2巻 (花とゆめコミックス、絶版。1990年〜1991年に発行された傑作選)
文庫版
  • パタリロ! 1〜45巻 (白泉社文庫。単行本とは作品の収録の順番が異なる。また、単行本8巻・作品番号25番『地球人の課題』は未収録)
関連本
  • パタリロ!クイズ王国  (白泉社ヒロインブックス)
  • パタリロ!アニメ全百科 (花とゆめコミックススペシャル)
  • パタリロ!ダジャレ王 (白泉社。本編で使われたダジャレの解説)
  • パタリロ師匠の落語入門 (花とゆめコミックススペシャル。落語ネタのエピソードの選集)
  • 魔夜峰央の「ダリ的魔法術」 (小学館サルバドール・ダリの紹介本だがパタリロが解説役として登場する)

番外作品

『パタリロ!』に登場するキャラクターたちをモデルに、全く異なる設定と舞台で描かれた作品。キャラクターの性格には改変がされているものもある。

家政夫パタリロ!シリーズ
パタリロを借金返済のために働く家政夫・越後屋波多利郎(えちごやぱたりろう)として設定、その派遣先でのドタバタギャグを描いた作品。現在、「家政夫パタリロ!」、「奥様はパタリロ!」、「ビストロ温泉パタリロ!」、「出もどり家政夫パタリロ!」、「仁義なき家政夫パタリロ!」の5作が発表されている。
パタリロ西遊記!
西遊記を基にした外伝的作品。単行本は本編全8巻と外伝1冊の計9冊が出版され、アニメ化もされた。
パタリロ源氏物語!
源氏物語を基にした外伝的作品。単行本は全5巻。 光源氏(バンコラン)を主役にし、オリジナルキャラクターである陰陽師・波多利郎(パタリロ)を狂言回しに配置している。
魔夜峰央のスーパーキャット
ホーム社のホームページに連載されているWebマンガ。主人公のスーパーキャットが助手のベカチュー(ベーカー・ストリート・チューチュー・イレギュラーズ)とともに事件を解決していくストーリー。

アニメ

1982年にはフジテレビでテレビアニメ化もなされた(後期は『ぼくパタリロ!』と改題。詳細は後述)。製作は東映動画(現 東映アニメーション)。

テレビシリーズの好評を受けて、終了後の1983年7月には、劇場用アニメーション作品が製作・公開された(詳細は後述)。

2003年12月、2004年2月にはハピネット・ピクチャーズから、テレビアニメ全49話がDVD化して発売された。また、2005年12月には東映ビデオから、劇場用作品が同じくDVD化して発売された。

アニメ関係のアルバム以外に、さくまあきら新田一郎が中心となり、原作をなぞって作成したアルバムがある。

テレビアニメ

原作の人気を受けてアニメ化された。漫画作品のアニメ化については、作画技術の問題から原作と異なったテイストのキャラクターが設定されることがあるが、本作に関してはキャラクター・背景とも可能な限り原作のユニークな作風が再現されている。

一方、音効の面ではクックロビン音頭の節回しに関して試行錯誤があり、定着まで時間を要した。なお劇中の「クックロビン音頭」がエンディングテーマ等で知られる節回しで音楽が付くようになったのは第9話「べらんめえ桜吹雪」からであり。それまではアカペラで、節回しの一切ない平坦な音調で歌われており、原作に忠実な絵柄と相まってかなりシュールな雰囲気を醸していた。

内容については、ゴールデンタイムの放映にも関わらず、バンコランとマライヒの男同士の愛人関係を避けることなく描写している点が注目される。この件に関しては「故意に女性に間違えられるようにマライヒをはじめ美少年役の声優は女性を用いている」というスタッフによるコメントもあるが、放映前に実験的に男性声優により収録したが、男性の声は不評だったため、女性声優を起用したともコメントされている。マライヒ役の藤田淑子は、最初は少年っぽい声も試したが、やはり少女っぽい声のほうが適切と判断したと当時のインタビューで語っている<ref>アニメ第11話の原作となったエピソードには藤田淑子が主役を演じていた『一休さん』のような小坊主が登場していたため、アニメ化の際にその声をあえて一休さんっぽく演じるという製作サイドのお遊びもあった。</ref>。他にもアイキャッチを動画に起こし、CM前後でストーリー性を持たせたコントにするなどのお遊び的要素がふんだんに盛り込まれている。

劇場版のためにキープされたスターダストなどを除き、1年で当時の原作はほぼ映像化しつくしたが、別世界の番外編「猫間天狗」のみアニメ化されなかった(オープニング、後期エンディングには登場)。

放送枠の変遷

放送:全49話 1982年4月8日 - 1983年5月13日 フジテレビ系列

放送枠の移動が2回あり、開始当初の木曜日19:00-19:30枠では、裏番組である人気クイズ番組『クイズタイムショック』の影響やプロ野球中継などで番組が返上されることが頻発したこともあって、1982年9月末に1回目の移動。10月からは土曜日19:30-20:00枠へと移動するも、そこには『クイズダービー』(TBS系)や『あばれはっちゃくシリーズ』(テレビ朝日系、ただし朝日放送のみ『部長刑事』)、『海外ウィークリー』(NHK)といった強力な裏番組が存在しており(当時この枠はどの番組も視聴率が取れずに半年以内で打ち切られた時間帯だった)、1983年3月末に2回目の移動。4月からの金曜日19:00-19:30は、ローカルセールス枠であったことから、基幹局テレビ西日本(TNC)やテレビ新広島(TSS)ですら3月末に放送を打ち切る弊害があったものの、キー局における本作は1年余りの放送期間をそれなりに全うした。キー局での本放送終了後には、TNCやTSSなどの打ち切り局でも全話分の再放送が行われている。

1回目の時間帯移動の際に『ぼくパタリロ!』と改題されている。当時のアニメ誌で「パタリロ!」の名称がキャラクターの名前とはわかりにくいこと、また改題を機に脚本を少し児童向けにシフトさせる旨が語られていた。

時間帯移動が頻繁にあった事から『さすらいのパタリロ』とも呼ばれたという話もある。これはいつの間にかついた俗称がアニメ終了間際にラジオ番組『アニメトピア』において「さすらいのパタリロ」という続編の話が語られた件でその俗称が広く知れ渡り(ただし、続編の名称の噂はそのオンエア以前から存在していた)、「そのようなタイトルの企画が存在したらしい」と広く誤認された。この件については当時のアニメ雑誌でも、スタッフが否定している。

2度の時間帯移動に関して、終了時期に基本的に時間帯移動した先では、それなりに安定した視聴率を獲得していた事実をアニメ誌でスタッフがコメントしている。

『ぼくパタリロ!』最終回の本編終了後に劇場版公開の告知がされた。

  • パタリロ! (1話 - 20話)
    • 毎週木曜日19時00分 - 19時30分(1982年4月8日 - 1982年9月30日
  • ぼくパタリロ! (21話 - 49話)
    • 毎週土曜日19時30分 - 20時00分(1982年10月9日 - 1983年3月26日
      ここで打ち切りとなった地域でも再放送(フジテレビの著作権・FNSの優先放送権が失効した後、同一地域の他系列局が放送した場合も含む)で全話放送した地域もあった。
    • 毎週金曜日19時00分 - 19時30分(1983年4月8日 - 1983年5月13日)

スタッフ・キャスト

スタッフ

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キャスト

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主題歌・劇中歌

  • オープニングテーマ
    パタリロ!
    作詞・作曲:伊藤薫/編曲:青木望/歌:藤本房子
    製品コード:キャニオン CX-73
  • エンディングテーマ
    美しさは罪 (1~20・48・最終話)
    作詞・作曲:伊藤薫/編曲:中村暢之/歌:竹田えり
    クックロビン音頭 (21~47話)
    作詞:田中のぶ/作曲:宮庄順子、青木望(編曲も担当)/歌:スラップスティック、白石冬美
  • 劇中歌
    翔ベ!プラズマX
    作詞:田中のぶ/作曲:ゆうきまさこ/作曲:青木望/歌:サタンタ(子門真人)、杉並児童合唱団
製品コード:キャニオン C25G0141。スラップスティックは羽佐間道夫プロデュースのバンド。野島、古川など常連だった本作のキャストとバンコラン役の曽我部和行などが所属していた。パタリロ役の白石は、イントロで出るパタリロのセリフを喋ったり合いの手を入れたりしている。

放送データ

パタリロ!  
放送日話数サブタイトル脚本美術作画監督演出
1982年
4月8日
1美少年キラー辻真先土田勇兼森義則西沢信孝
4月15日2霧の夜に花が散る土橋博笠井由勝
4月22日3墓に咲くバラ津野二朗久岡敬史
4月29日4パタリロ危うし!酒井あきよしアベ正己芹川有吾
5月13日5死の天使マライヒ金春智子坂本信人伊東誠笠井由勝
5月20日6悲しみのエトランジュ土田勇兼森義則設楽博
5月27日7カンフー大あばれ!酒井あきよし坂本信人河村信道久岡敬史
6月3日8パタリロより愛をこめて辻真先土田勇津野二朗芹川有吾
6月17日9べらんめえ桜吹雪酒井あきよし坂本信人アベ正己笠井由勝
6月24日10マリネラに降る雪金春智子土田勇兼森義則西沢信孝
7月8日11マライヒマライヒ辻真先伊東誠久岡敬史
7月22日12マリネラの吸血鬼酒井あきよし坂本信人河村信道芹川有吾
7月29日13アメリカ乗っ取り!津野二朗設楽博
8月12日14パタリロ7世と8世金春智子土田勇兼森義則笠井由勝
8月26日15プリンス マライヒ酒井あきよし坂本信人アベ正己芹川有吾
9月2日16ダイヤモンドの伝説金春智子土田勇河村信道久岡敬史
9月9日17ねらわれた赤い人魚辻真先坂本信人星野絵美設楽博
9月16日18輝けタマネギ!酒井あきよし土田勇兼森義則笠井由勝
9月23日19月への旅立ち!坂本信人アベ正己久岡敬史
9月30日20バンコラン死す!河村信道設楽博
ぼくパタリロ!
放送日話数サブタイトル脚本美術作画監督演出
10月9日21超ロボット・プラズマX辻真先土田勇伊東誠笠井由勝
10月16日22プラズマの恋金春智子坂本信人兼森義則西沢信孝
10月23日23殺しのライセンス辻真先土田勇アベ正己久岡敬史
10月30日24旅立てジャック坂本信人須田正己笠井由勝
11月6日25プラズマ・パパ金春智子河村信道山吉康夫
11月13日26パタリロ8世と10世酒井あきよし兼森義則設楽博
11月20日27おちょくり24時間辻真先伊東誠笠井由勝
11月27日28忠誠の木ものがたり金春智子土田勇須田正己西沢信孝
12月4日29帰ってきた暗殺者酒井あきよし坂本信人アベ正巳笠井由勝
久岡敬史
12月11日30愛しのプララ津野二朗設楽博
12月18日31ゲルマン城のとりこ金春智子土田勇河村信道山吉康夫
12月25日32ニャンコはニャンコ酒井あきよし坂本信人我妻宏笠井由勝
1983年
1月8日
33わたし待つわ兼森義則芹川有吾
1月15日34やっぱりプララ金春智子土田勇伊東誠設楽博
1月22日35雪がやんだら辻真先坂本信人富田邦久岡敬史
1月29日36パタリロ異変酒井あきよし土田勇津野二朗芹川有吾
2月5日37ベルサイユのヒマワリ金春智子坂本信人河村信道山吉康夫
2月12日38アイ・ラブ・マライヒ筒井ともみ兼森義則西沢信孝
2月19日39その男バンコラン酒井あきよし土田勇我妻宏笠井由勝
2月26日40プララのお兄さん金春智子坂本信人アベ正己久岡敬史
3月5日41マライヒの季節筒井ともみ土田勇兼森義則設楽博
3月12日42パタリロ大集合酒井あきよし河村信道山吉康夫
3月19日43バンコランに死の愛を金春智子坂本信人津野二朗芹川有吾
3月26日44ファントム酒井あきよし土田勇伊東誠笠井由勝
4月8日45ああ、花の新学期坂本信人兼森義則西沢信孝
4月15日46プララの初恋筒井ともみ土田勇昆進之介笠井由勝
4月22日47さよならアフロ坂本信人須田正己
アベ正己
芹川有吾
5月6日48霧のロンドンエアポート 前編土田勇河村信道山吉康夫
5月13日49霧のロンドンエアポート 後編伊東誠笠井由勝


Template:前後番組

劇場アニメ

パタリロ! スターダスト計画Template:Infobox Film

1983年7月10日公開作品。同時上映はシブがき隊の映画『ヘッドフォン・ララバイ』。単行本第5巻に収録された「スターダスト」を原作にした作品。テレビシリーズの好評を受ける形(OVAも存在しなかった時代であり、メディア展開の一環として『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』の様に放映終了後に映画化された)で製作された。基本的には原作に忠実だが、原作と異なり、アニメのオリジナルで人間のシュゲルグ博士が登場し、彼が国際ダイヤモンド輸出機構No.1の正体という事になっている(これを踏まえてか、原作での「霧のロンドンエアポート」のラスト部分を引用する形でシュゲルグが処刑されている)。またラスト近くで、パタリロは7世と10世の力を借りて(連載当時にはなかった時間跳躍能力を使って)スターダスト計画を阻止する。

上映時間は48分。当初はもっと長い作品として製作されていたが短縮された為、制作期間に余裕が出来た旨がアニメ誌で語られていた。

  • 「美少年軍団対タマネギ部隊」アニメ雑誌の紹介で見せ場として言及されており、プログラムのストーリー紹介に掲載されている。
  • 「NASA襲撃」途中まで製作していたのか、該当すると思しきアンドレセンが変装を解くシーンのセル画が当時の媒体やDVDジャケット裏面に使われている。

これらのシーンなどがカットされたとみられる。

アニメ誌において「ドラえもんと比べると…」という東映サイドのコメントがあり、また作者自身「ポシャった」と語っているので興行的には芳しくなかった模様(そもそも上映規模があまり大きい作品ではない)。

オープニングテーマ
  • 『RUN AWAY 美少年達(ローズボーイズ)』
  • 歌:魔夜峰央
  • 製品コード:キャニオン 7G0025
ゲストキャラクター  
  • ジュニア:戸田恵子(本名ビョルン)
  • アンドレセン:田島令子(ジュニアの双子の弟)
  • シュゲルグ:大塚周夫
  • ミーちゃん:魔夜峰央(魔夜が自分を作中に登場させる際に用いるキャラクター、特別出演

脚注

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外部リンク

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