ナス

出典: Wikipedio


Template:Dablink Template:生物分類表 Template:栄養価 right|thumb|275px|ナスの断面 ナス(茄子、なす、奈須比)はナス科ナス属の植物。また、その果実のこと。原産地はインドの東部が有力である。温帯では一年生植物であるが、熱帯では多年生植物となる。日本には奈良時代に、奈須比なすび)として伝わった。土地によっては現在もそう呼ばれることがある。女房言葉により茄子となった。以降日本人にとってなじみのある野菜となった。地方によって独自の品種が育てられいる。

栽培品種のほとんどの果皮は紫色又は黒紫色である。しかし黄緑色や英語名にあるEggのごとく白い卵型のナスも存在する。果肉は密度が低くスポンジ状である。

ヘタの部分には微細なトゲが生えている場合がある。新鮮な物ほど鋭く、鮮度を見分ける方法の一つとなるが、触った際にトゲが刺さる怪我をすることがある。

品種によってさまざまな食べ方がある。栄養的にはさほど見るべきものはないが、東洋医学では体温を下げる効果があるとされている。また皮の色素ナスニンは抗酸化作用があるアントシアニンの一種である。

なかには、「赤ナス」のような観賞用として生け花などにも利用されているもの(熊本県などで「赤ナス」の商品名で栽培されている食用の品種とは別物)もある。赤ナスは食用のナスの台木としても用いられる(観賞用の赤ナスは味などにおいて食用には適さないとされる)。

目次

栽培

基本は「三本仕立て」である。一番花のすぐ下2つのわき芽を残し、他のわき芽はすべて摘み取る。原産がモンスーン気候地帯であることから、蒸し暑い日本の夏を好む。乾燥を嫌うため、やビニールなどでマルチングをするとよい。「ナスの葉は座布団にせよ」との諺があるほどで、開花するまでに枝葉を充分に発達させる。畝幅は広めに取り、根張りをよくするために肥料は薄く幅広くまんべんなく施す。追肥を充分に与える。

7月末頃になると、病虫害や自然な傷みにより、それまで実を付けてきた枝が疲れてくるため、実付きが悪くなる。この頃を見計らい、思い切って地面からの高さの約半分位に切返し剪定を行う。これを行うことによって9月には再び新芽が出てきて、美味しい「秋ナス」が収穫できる。

また、ナスは連作障害を起こしやすい野菜である。ナスを連作した場合のみならず、トマトジャガイモピーマンシシトウなど同じナス科の野菜とも相性が悪く、何も処置を施さない場合、5~7年以上間を空けないと障害が起きやすいといわれている。

料理

果肉の中にある種は柔らかいので、果肉とともに食べられる。皮も薄く柔らかいので剥かずに調理されることが多い。灰汁があるので、後述する水なすなどを除き、生食には向かない。加熱調理しない場合は漬物にするか、塩揉みで灰汁抜きしてから供される。塩で揉んだ後さらにマリネなどに加工されることもある。多くの栽培品種は、品種改良により灰汁が少なくなっていることもあり、加熱調理する時はしばしば灰汁抜きは省略されるが、切ったら水に浸す、塩を振ってしばらく置く、などの方法で灰汁抜きを薦めているレシピも多い。淡白な味で他の食材とも合せやすく、また油を良く吸収し相性が良い。焼く、煮る、揚げるなどあらゆる方法で調理される。 right|thumb|180px|ナスの煮びたし

代表的な茄子料理

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品種

文化

  • 初夢の縁起物:「一富士、二鷹、三茄子」
  • お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、「精霊馬」と呼ばれるきゅうりやナスで作る動物を用意する。4本の麻幹あるいはマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛とする。きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように。ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらうとの願いが込められている。
  • 七夕の「七夕馬」に真菰などの材料のかわりに、きゅうりやナスを使う地域もある。
  • なすの黒焼きを原料にした歯磨き粉がある。
  • 顔が長い人をからかって「ナス」というあだ名をつけることもある。また、『那須』という姓を持つ人もこのあだ名をつけられることが多い。
  • 子供の嫌いな野菜として挙げられることが多い。
  • 二宮尊徳は夏前にナスを食べたところ秋茄子の味がしたため冷夏になることを予測した。
  • 「ナスと一緒に料理すれば、毒キノコで中毒は起きない」とする言い伝えがあるが、まったくの迷信であり、ナスにそのような効用は存在しない

言い習わし

「秋茄子は嫁に食わすな」
この言葉は「秋茄子わささの糟に漬けまぜて 嫁には呉れじ棚に置くとも」という歌が元になっており、嫁を憎む姑の心境を示しているという説がある。
また、「茄子は性寒利、多食すれば必ず腹痛下痢す。女人はよく子宮を傷ふ(養生訓)」などから、嫁の体を案じた言葉だという説もある。
さらに、そもそも「嫁には呉れじ」の「嫁」とは「嫁が君(ネズミのこと)」の略であり、それを嫁・姑の「嫁」と解するのは後世に生じた誤解であるとする説がある(『広辞苑』第三版、「あきなすび」の項)。しかし「嫁が君」は正月三が日に出てくるネズミを忌んで言う言葉であり、「秋茄子わささの~」の解としては(季節が合わず)やや疑問ではある。
「親の小言と茄子の花は千にひとつの無駄もない」
ナスの花が結実する割合が高い事に、親の小言を喩えた諺。

ギャラリー

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外部リンク

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