テレビ

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Template:国際化 Template:Redirect2 [[ファイル:Hd tv samsung LE26R41BD.jpg|right|thumb|320px|テレビ受像機の一例(写真の物はサムスン製LE26R41BD)]] テレビとは、「テレビジョン」および「テレビ受像機(テレビジョンセット、Television set)」の略語であり、一般には次のような文脈で用いられる。

  • テレビジョン放送あるいは通信遠隔監視に使用される、遠方へ映像を送る技術(映像機器を含む。本項で詳述)。
  • テレビジョン放送:主として動画電波を使って、不特定多数のために放送する仕組み。通常は動画に加えて音声、あるいはデータ等の付加情報を送ることができる。電波を使用せず有線で送出するケーブルテレビ(CATV)もある(本項で詳述)。
  • テレビジョン放送で送られる番組(プログラム)。⇒テレビ番組を参照。
  • テレビジョン放送を視聴するための受信機。⇒テレビ受像機を参照。

「テレビジョン」はフランス語の télévision(テレヴィジョン)に由来し、“TV”と略されることも多い。なお、tele- (τηλε) はギリシア語の「遠く離れた」、"vision" はラテン語で「視界」の意味である。

目次

テレビの歴史

  • 1843年 - スコットランドのアレクサンダー・ベイン、静止画像を走査し電気信号に変換して、電送する装置を開発。(FAXの歴史参照)
  • 1873年 - イギリスで明暗を電気の強弱に変えて遠方に伝えるテレビジョンの開発が始まる。
  • 1875年 - アメリカのジョージ・ケリー、並列式の機械走査の概念を提案。
  • 1877年 - アメリカのウィリアム・ソーヤー、直列式の機械走査の概念を提案。
  • 1884年 - ドイツのポール・ニプコー、直列式の機械走査を実現する「ニプコー円板」の発明。
  • 1896年 - イタリアのグリエルモ・マルコーニが電磁波を使って、3km離れた地点間でモールス信号の無線通信実験に成功。(無線通信の歴史参照)
  • 1897年 - ドイツのフェルディナント・ブラウン、テレビの受像管に用いられる「ブラウン管」の発明。
  • 1907年 - ロシアのボリス・ロージング、ブラウン管によるテレビ受像機を考案し特許出願。
  • 1908年 - イギリスのキャンベル・スウィントン、電子式走査法の概念を科学雑誌Natureに発表。陰極線管テレビジョンを示唆。
  • 1911年 - ボリス・ロージング、世界で初めてブラウン管を用いたテレビの送受信実験を公開。撮像に機械式のニプコー円板と受像に電子式のブラウン管を用いた。簡単な図形の輪郭の受像に成功。
    • 実用レベルの受像に至るには、映像を電気信号に変換する光電管や、その信号を増幅する真空管の発達を待たねばならなかった。
  • 1923年 - アメリカへ亡命したロシアのウラジミール・ツヴォルキン、電子走査式撮像管アイコノスコープを考案し特許出願。
  • 1925年 - スコットランドのジョン・ロジー・ベアード機械式テレビの開発。撮像と受像に機械式のニプコー円板を用いた。見分けられる程度の人間の顔を送受信することに成功。
  • 1925年 - アメリカのチャールズ・フランシス・ジェンキンスが機械式テレビの画像を8km離れた地点間で無線送受信する公開実験を行う。
  • 1926年(昭和元年) - ジョン・ロジー・ベアード、ロンドンの王立研究所で動く物体の送受信の公開実験に成功。
  • 1926年12月25日 - 浜松高等工業学校高柳健次郎電子式テレビ受像機(ブラウン管式)の開発。撮像に機械式のニプコー円板を、受像に電子式のブラウン管を用いた。「イ」の字を表示させる。
  • 1927年 - アメリカのフィロ・ファーンズワース電子式テレビ撮像機の開発。電子走査式の撮像管「イメージディセクタ」による映像撮影に成功。ブラウン管に「$」を表示。
    • 撮像・受像の全電子化が達成される。
  • 1928年 - ジョン・ロジー・ベアード、カラーテレビの公開実験に成功。
  • 1929年 - イギリスのBBCがTV実験放送開始。
  • 1933年 - アメリカのウラジミール・ツヴォルキンがアイコノスコープを開発、野外の景色を撮像することに成功。
  • 1935年 - ドイツで世界初の定期試験放送開始。ベルリンオリンピックの中継が行われる。
  • 1936年 - ハンガリーのKálmán Tihanyi、プラズマテレビの原理を示す。世界初のフラットディスプレイの概念。
  • 1939年(昭和14年)5月13日 - NHK技研による公開実験。
  • 1940年(昭和15年)4月13日 - 日本初のテレビドラマ夕餉前」の実験放送。
  • 1941年(昭和16年)3月 - 米国NTSC方式の白黒テレビ放送開始<ref name=USAstopNTSC>Template:Cite web</ref>。
  • 1953年(昭和28年)2月1日 - NHKのテレビ放送開始(日本での地上波テレビ放送の開始)。
  • 1953年(昭和28年)8月28日 - NTV 日本テレビ放送網、テレビ放送開始(民放での初のテレビ放送の開始)。また、テレビ画面が裏返しに映る放送事故が発生した。
    • 主な番組は大相撲プロレスプロ野球などのスポーツ中継や、記録映画など。
    • しかし、白米10kgが680円、銭湯の入浴料が15円程度であった当時、テレビ受像機の価格が非常に高価(20万~30万円程度)で一般には買えないため、多くの大衆は繁華街や主要駅などに設置された街頭テレビや、土地の名士などの一部の富裕世帯宅、喫茶店、そば屋などが客寄せに設置したテレビを見ていた。
  • 1953年(昭和28年)12月 - 米国NTSC方式のカラーテレビ放送規格の成立<ref name=USAstopNTSC/>。
  • 1954年(昭和29年)1月23日 - アメリカNBCが、NTSC方式によるカラー本放送開始。
  • 1955年(昭和30年)4月1日 - ラジオ東京(KRT・KRテレビ、現:TBSテレビ=TBSテレビジョン)がテレビ放送開始。
  • 1956年(昭和31年)12月 - NHKのカラーテレビ実験放送開始(UHF帯を使用)

250px|right|thumb|1958年の14インチTVセット

テレビの技術

媒体

伝送方式

画質

付加情報

視聴時間

2005年度のフランス・カンヌで開催されたテレビ番組の国際見本市「MIPTV」で発表された統計によると、世界で最もテレビを見る時間が長いのは日本人で、1日のテレビ視聴時間は平均5時間1分だった。2位は米国で4時間46分。世界平均は米国より90分少ない。最下位は中国とスウェーデンの2時間30分だった。

テレビ離れ

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日本

NHKの行った「国民生活時間調査」によると、日本人のテレビ視聴時間は平均4時間、日曜日は5時間以上。70代以上は平日でも男女共に5時間以上テレビを見ている。一方、20代男性だけはテレビを見る割合が5年前と比べてはじめて8割を下回り、「全く見ない」という人も20%存在した。

10代から20代の若年層については、テレビの視聴時間は年ごとに減少している<ref>http://blog.japan.cnet.com/nakajima/archives/003268.html</ref>。

米国

米国調査会社MediaPostの調査によると、米国の大学生で1週間に10時間以上テレビを見る割合は17%。一方で1週間にインターネットを10時間以上利用する人の割合は43%だった。

身体と精神に与える影響

  • 米国Harvard公衆衛生大学栄養学部のFrank B. Lu氏らの研究グループが5万人以上の女性看護師を対象に行った調査によると、テレビの視聴時間が多いほど、肥満糖尿病のリスクが高い<ref>[ http://www.nikkeibp.co.jp/archives/342/342081.html「1日2時間以上のテレビ」で肥満の危険] nikkei BPnet 2010年6月15日閲覧。</ref>。研究結果は2004年に、Journal of American Medical Association(4月9日号)にて発表された。一日の視聴時間が2時間増えるごとに、肥満の相対リスクは23%、2型糖尿病の発症は14%、統計的に有意に増える(95%信頼区間)。調査において、年齢、喫煙、飲酒、食事の影響は調整している。
  • 東亜日報』によると、韓国のテレビ番組『リアル実験プロジェクトX』が行った実験の結果、テレビの視聴をやめることは、夫婦間の関係を改善するなどの利点があった<ref>テレビを消したら夫婦仲が改善、韓国の離島で実験 AFPBB News 2010年6月15日閲覧。</ref><ref>テレビを消しただけで…「生活が楽しくなった」 ある離島の実験 東亜日報 2010年6月19日閲覧。</ref>。実験は、ケーブルテレビの教育チャンネル「EBSテレビ」が韓国南部の離島、多浪島で3週間にわたって行った。同島の村に住む全28人の住民を対象に、各家庭には監視カメラを設置し、テレビの視聴を禁じた。実験終了後のアンケート調査では、大半の被験者は以前よりもテレビの視聴時間を減らし、読書や夫婦間の対話、宗教活動が増え、精神的に豊かになったと感じていた。
  • 科学誌Scienceに載ったMax Weisbuchらの研究によると、テレビ番組で黒人差別をする発言があからさまに言われなくとも、テレビで描かれるふるまいや行動が、視聴者の黒人に対する差別的な見方や行動を生み出すという<ref>Science|ハイライト Science|サイエンスジャパン 2010年6月18日 閲覧。</ref>。すなわち言葉の情報ではなく非言語的な情報が、人々の思考や行動に影響を及ぼしていることになる。Weisbuchらの研究では、偏見の非言語的な描写を含む番組を見る頻度と個人が持つ偏見に関連があることが分かった。

子どもに与える影響

Sigmanは3歳未満の子どもはテレビを観るべきではないと言っている<ref>Children under three 'should not watch TV' Telegraph 2010年6月14日閲覧。</ref>。

  • 日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会は、乳幼児にテレビを長時間見せると、言語発達が遅れる危険性があるとして、2歳以下の子どもにテレビを長時間見せないことを提言している<ref>乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴は危険です 日本小児学会 2010年6月14日閲覧。</ref>。同委員会によると、子どもに知識を教えるためにテレビを見させる親もいるが、言語能力は大人との双方向の関わりが必要であり、一方的に聞くだけでは発達しない。同委員会の調査結果では、子どもの長時間視聴は、1歳6ケ月の時点における、意味のある言葉(有意語)の出現の遅れと関係があった。
  • カナダのトロント大学栄養士、Harvey Andersonによる小児肥満症の研究において、子どもがテレビを見ながら食事をすると肥満になる可能性が高まることが分かった。研究結果によると、テレビを見ながら昼食を食べる子どもは、テレビを見ない子どもに比べて228カロリー余分に多く摂取している<ref>Turn off TV during meals or kids may get fat-study Reuters 2010年6月14日閲覧。</ref>。テレビを見ながら食事をすると、いつ食事を止めるべきかの判断力が奪われてしまうからである。
  • アメリカのランド研究所の研究によると、10代の男女は、性描写のあるテレビ番組を見る子どもほど妊娠する・させる可能性が高い(論文執筆者は、行動学研究者のAnita Chandra)。研究チームは12歳から17歳までの2000人を対象に聴き取り調査を行った。その結果、性描写を含むテレビ番組を最も多く見る子どもは、最も見ない子どもと比べて妊娠する・させる可能性が2倍だった<ref>性描写含むテレビ番組、10代の妊娠に影響 米研究 AFPBB News 2010年6月16日閲覧。</ref>。

視聴方法

放送の受信はアンテナまたはケーブルテレビ局などから信号を受け取りチューナーで選局され映像信号に変えられて、テレビ受像機やDVDレコーダー等の録画機に導かれる(一般に録画機は再生機能も持つが、ここでは録画機と表記する)。

アナログ放送もデジタル放送も次の機能や機器によって受信し視聴や録画を行うのは同じことである。

  • チューナーから映像・音声信号をテレビに接続し視聴する。
  • チューナーから映像・音声信号を録画機を経由してテレビに接続し視聴、録画する。
  • チューナーから映像・音声信号を録画機に接続し録画のみを行う。
  • チューナー内蔵録画機から映像・音声信号をテレビに接続し視聴、録画する。
  • チューナー内蔵テレビで直接視聴する。
  • チューナー内蔵録画機で録画のみを行う。

かつては地上アナログ放送専用のチューナーと呼ばれる単体商品も存在した。これはゴーストキャンセル機能の強化や、音声多重機能のないテレビやビデオデッキに対しその機能を提供する目的で製造されていた。エントリークラスでもテレビで5万円、家庭用ビデオデッキで10万円を下らなかった時期に登場したものだが、NEC等1990年代に入っても生産していたメーカーも存在する。

テレビ番組の制作

テレビ番組の制作に関連する項目には次のようなものがある。詳しくは制作スタッフを参照。

テレビ受像機

テレビ放送機器

送信所設備
演奏所設備

演奏所設備をスタジオ機器と言うこともある。この場合撮影スタジオに置かれる機器だけを指すのではなく局舎内の放送関連機器全般を指す。主な物を以下に示す。

脚注と資料

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関連項目

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団体

外部リンク

団体

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