ターミネーター (映画)

出典: Wikipedio


Template:Infobox Filmターミネーター』(原題 The Terminator)は、1984年アメリカ映画

ボディビル出身の俳優アーノルド・シュワルツェネッガーを一躍スターダムに押し上げ、シリーズ化されたSF映画として知られる。オライオン・ピクチャーズ/ワーナー・ブラザーズ配給。製作費は約14億円。

目次

あらすじ

近未来。反乱を起こした人工知能スカイネットが指揮する機械軍により絶滅の危機を迎えていた人類だが、抵抗軍指導者であるジョン・コナーの指揮下、反撃に転じる。脅威を感じたスカイネットは、未来から現代へ殺人アンドロイド『ターミネーター』を送りこんだ。目的はジョン・コナーを歴史から抹殺するため、彼の母親となるサラ・コナーを殺害することである。同じ頃、人類側からも男性兵士カイル・リースがサラの護衛という使命を帯びて未来から送り込まれる。人類の命運を分ける戦いが、1984年ロサンゼルスで始まる。

Template:ネタバレ サラの居場所を突き止めたターミネーター (T-800) を、同様にサラを探していたカイルが間一髪で阻止、彼女を救出して2人で逃走する。

事態が飲み込めず怯えるサラにカイルは話し始める。彼女を襲った人物はサラを殺害する為に未来から送り込まれたアンドロイドである事、それはサラが死ぬまで彼女を狙い続ける事、そしてカイルはまだ見ぬ彼女の息子による指示で、彼女を守る為に現代へやって来た事を。信じようとはしないサラであったが、カイルの生い立ちは彼女が生きている現代とは明らかに別物であった。また彼の人柄に触れるうちに次第に心を開くようになる。そしてターミネーターの追跡から逃げ続ける2人は、時が経つうちにお互いに恋心を抱くようになり、モーテルで愛を交わす。

束の間の休息の後、2人はターミネーターの襲撃を受ける。カイルは負傷するが、ターミネーターの運転する大型タンクローリーを爆破、炎上させる事に成功。これで全てが終わったかのように思われた。しかし、炎上するタンクローリーの残骸から、チタン合金の骨格となったターミネーターが現れ、再び2人に襲い掛る。2人は近くにあった工場に逃げ込む。カイルは再びターミネーターを爆破する事に成功するものの力尽き、死亡。サラも片足に重傷を負う。カイルの死に悲嘆に暮れるサラに、爆破により上半身と右腕だけの姿となったターミネーターが尚も襲いかかる。サラは足を引きずりながらも、追って来たターミネーターをプレス機の下に誘導、これを作動させる。ターミネーターは完全に破壊され、彼女とターミネーターの死闘は終わりを迎えた。

数ヶ月後、お腹にカイルとの息子ジョンを宿したサラは、テープに音声を吹き込んで日記を作成しつつ、未来に訪れる「審判の日」とカイルの残した言葉に思いを馳せる。それらが現実のものとなってしまう事は彼女も察していたが、戦いを決意し、旅立つ。 Template:ネタバレ終了

スタッフ

キャスト

日本語吹替

役名 VHS版 DVD版 1987年テレビ朝日「日曜洋画劇場」版 2003年テレビ東京「木曜洋画劇場」版
ターミネーター 大友龍三郎 玄田哲章 大友龍三郎 玄田哲章
カイル 池田秀一 宮本充 田中秀幸 小山力也
サラ 高島雅羅 佐々木優子 戸田恵子 松本梨香
トラクスラー 富田耕生 宝亀克寿 福田豊土 内海賢二
ブコビッチ 千田光男 仲野裕 千田光男 内田直哉
シルバーマン 稲葉実 阪脩 岩崎ひろし
ジンジャー 高島雅羅 雨蘭咲木子
マット 島田敏 村山明 檀臣幸


続編

制作経緯

ターミネーター役の人選
監督のジェームズ・キャメロンは本作について、「当初は殺人ロボットの話を予定していたが、現代の技術ではそうしたロボットの実現は不可能であるし、かと言って未来の話ではセットに費用がかかる上に観客にも受け入れがたいと考え、その結果、未来の殺人ロボットが現代にやって来るタイムトラベルのアイデアが浮かんだ」と語っている。主役のターミネーターについて、当初は『T2』のT-1000の様な、「細身の一見ひ弱そうな人間だが実は強力」というキャラクターを構想しており、本作でブコビッチ刑事を演じたランス・ヘンリクセンが候補に挙がっていた(後に『エイリアン2』でアンドロイド・ビショップを演じる)。
しかしキャメロン監督が、カイル役候補としてシュワルツェネッガーと会食した際、ターミネーターのキャラクターについて有用な意見を得たのをきっかけに、彼に白羽の矢が立つ事になった。結果としてシュワルツェネッガー演じるターミネーターは好評を得て、彼を一躍ハリウッドのスターへと押し上げた。その後のシリーズでは、人間側(ジョン・コナーを守る立場)として活躍するなど、その人気の高さが伺える。
制作のコスト面
公開以前は製作・配給会社から全く評価されておらず、爆発で肉体を焼失したターミネーターが骨格のみで追跡を再開する以降の部分は、製作されずに終わる所であった。というのもターミネーターが、金属の骨格のみになった以上、シュワルツェネッガーがそれを演じるのは不可能であるためで、当時の映像技術から考えるとストップモーション・アニメーションを採用する事になるが、フレームレートを低く設定するとターミネーターの動きがぎこちなくなってしまう。フレームレートを上げれば上げるほど作業時間は増え、制作費は跳ね上がる。
遂に費用が尽きてしまい、これ以上は製作が続けられないという状況下において、突如キャメロン監督が「トラックに衝突してターミネーターが足を怪我したことにすれば、フレームレートを下げても動きが不自然に見えず、むしろ怪我によるものに見えるため、かえってリアルになる」という奇抜なアイデアを思いついた事で、クライマックスのシークエンスはかろうじて完成に至った。

その他

  • 劇中、ターミネーターは銃砲店から奪ったAR-18UZIをフル・オートマチック(引き金を引いている間は弾丸が発射され続ける)で発砲しているが、比較的銃器に寛容なアメリカといえど、フル・オートマチック機能を持つ銃器の売買には警察及びBATFE(連邦アルコール・タバコ・銃器・爆発物局)の許可が必要である。小説版には、ターミネーターが改造マニュアルを見ながらフルオート射撃可能な状態へ改造する場面が登場する。因みに、これは実際にアクション映画等の銃器担当スタッフがフルオート銃器を調達するために常用する手段(もちろん許可が必要)である。
  • カイルを演じたマイケル・ビーンは、オーディション当時は舞台劇の影響で南部訛りが強かったため、不自然だということで落とされかけたが、エージェントによって南部出身者ではないと説明され、危機を脱した。
  • 設定の一部について、“TVドラマ『アウターリミッツ』のハーラン・エリスンが脚本を担当した2つのエピソード(第33話『38世紀から来た兵士』、第37話『ガラスの手を持つ男』)から剽窃したものである”との訴えがエリスン側から起こされ、製作者側は敗訴。キャメロン監督は謝罪し、現在は原案者の一人としてエリスンの名がクレジットされている。
  • 警察署窓口での台詞「I'll be back.」はシュワルツェネッガーのトレードマークとなり、以降の出演作の多くで「I'll be back.」と言うシチュエーションが設定されている。
  • 映画のラスト、ガソリンスタンドにいた少年に「嵐が来るよ」と言われたサラが「ええ、分かってるわ」と返すシーンは「機械との戦争が待つ未来」を暗示させるものだが、これは製作陣があらかじめ続編を意識していたことの表れともされている(1996年、『ゴールデン洋画劇場』にて本作が放送された際には、番組司会者である高島忠夫がそのように語っている)。
  • この映画で一躍世界的なスターとなったシュワルツェネッガーであるが、本作以前はそれほど人気俳優というわけではなかった。この映画では彼の陰部臀部などの露出シーンがあるが、以降の作品ではそのようなシーンは撮影されていない。
  • サラがターミネーターをプレス機で押しつぶす時の台詞「you are terminated.」は、『ターミネーター3』でT-850がT-Xを破壊する時にも使用された(『ターミネーター2』では、ジョンの「Is he dead?(死んだの?)」に対し「Terminated.(完全に)」という台詞が発せられている)。
  • 銃砲店にてターミネーターが銃を選ぶ際に「フェイズドプラズマライフル」を選択するが、これは未来の兵器であり、この時代には存在せず、ターミネーターの情報ミスである(本作のパンフレットにて解説が載っている)。一部字幕では「なんですそれ?」とも表記されている。
  • カイルはパトカーから奪ったショットガンを、ストックを切り落として全長を短くし、使いやすく改造してから右腕に紐でくくりつけ、落としたり奪われないようにしているが、『ターミネーター4』では少年時代のカイルがマーカス・ライトから銃に関する「手品」として紐でくくりつけるアイディアを教わるシーンがある。
  • カイルの回想にてシュワルツェネッガー以外の筋骨隆々のターミネーター(演者はボディービルダーのフランコ・コロンブ)が登場している。
  • キャメロンが今作を製作する際のエピソードとして、ロボットの悪夢の話がある。この作品の前に製作した『殺人魚フライングキラー』が失敗した際、評論家やマスコミにもひどくこき下ろされたため、キャメロンは屈辱の余り熱を出して寝込んでしまったという。そのとき、炎の中からロボットが現れて自分を殺しに来るという悪夢を見て、今作製作のきっかけとなった、という話だが、真偽は不明である。
  • 冒頭のナレーションで「最終決戦は未来ではなく現代で行われる。今夜・・・」と言っているが実際はターミネーターがタイムスリップしてきてその日の夜には決着せず、数日経っている。
  • 1991年の続篇でアカデミー賞を受賞したスカイウォーカー・サウンドのスタッフによる音響効果の修復・再編集が2001年DVDリリース用に行われ、製作時にはモノーラルだった音声が5.1サラウンドにリニューアルされた。

ゲーム作品

ターミネーター(Nintendo Entertainment System
海外のみで発売されたゲーム。左・右スクロール型のアクションゲーム。カーチェイスステージなどもある。海外仕様なだけに難易度は極悪で、全面クリアーには運が必要とされる。コンティニューやセーブ等は一切ない。

関連書

  • 『ターミネーター』(講談社X文庫)R・フレイクス、W・H・ウィッシャー訳 吉岡平 1984年
  • 『ターミネーターの秘密』 HOLLYWOOD見聞会 データハウス 1993年 ISBN 4887181833
  • 『『ターミネーター』解剖』 ショーン・フレンチ 矢口誠訳 扶桑社 2003年 ISBN 9784594041007

脚注

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