タブレットPC

出典: Wikipedio


タブレットPCは、タッチパネルディスプレイを搭載したハンドヘルド用途のパーソナルコンピュータを指す一般名称である。広義においてはタッチパネルとモビリティのみを満たしたPOS端末やそれに準じる製品も含まれるが、狭義においては主にマイクロソフト2002年に発表した規格またはWindowsMacOSアプリケーションにおいて互換性のあるOSを搭載する製品を指す。 近年、AppleiPadを発売した事により、再注目されている。 本稿では主にマイクロソフトの定義した規格について記述する。

タブレットPCは、マイクロソフトの専用オペレーティングシステムMicrosoft Windows XP Tablet PC Editionを搭載したペン入力によるコンピュータPDAなどと同様にペン型のポインティングデバイス液晶ディスプレイの表面に設置されたタッチパネルをなぞることで、マウスと同様の操作と、手書きの文字や絵などの入力ができる。マウス操作に比べてコンピュータに不慣れな人でも操作しやすい事や、立ち仕事などでも使用できる事を目指している。 なおWindows Vista以降では、標準でタブレットでの使用を考慮した設計となっており、ソフトウェアキーボードの搭載やタブレット形式における入力スタイルなどが自由に選択可能となっている。

目次

普及状況

2002年に発売されたが、ノートパソコンに比べて割高なため、一般個人ユーザーへの普及は、あまり進んでいるとはいえない。

POSをセットにしたセット販売が多く、ポータブルデータターミナルとしても活用されている。現在、コンビニ、スーパー、流通分野、作業現場での普及が主流と見られている。

種類

キーボードによる分類

ピュアタブレットタイプ
標準でキーボードを装備せず(ポインティングデバイスカーソルキー、テンキーを装備する製品もある)、ペンタブレットのみの製品
コンバーチブルタイプ
画像:Tablet.jpg
コンバーチブルタイプ
タブレットPCの一例
hp製 TC1100シリーズ)
標準でキーボードも装備する、デスクトップパソコンまたはノートパソコンにタブレット機能を付加した製品で、デジタイザペンのほか、キーやタッチパッドとペンによるインターフェイスが可能。一般的なOSにタブレット機能を付加し、ドライバ制御している製品もある。Getac以外のメーカーは単に「タブレットPC」と称している。
ノートパソコン型の中には、ティルト以外に180° - 270°の回転(パンもしくはスイベル)が可能なディスプレーを持つものがあり、背面表示の状態から折りたたんで本体上面に重ねると、ピュアタブレット形態での操作が可能となる(写真参照)。そのため、このタイプのみを「ピュアタブレット コンバーチブルタイプ」と呼び、特に区別する場合がある。hpのみが継続して製品化していたが、現在では各社から発売されており、屋外・車載用の Semi rugged(rugged=頑丈)や、MIL規格MIL-STD-810F/G)に準拠した Fully rugged 製品も存在する。

ペンの認識方法による分類

抵抗膜方式(感圧式)
ペンを画面に押しつけた時の圧力で認識する。ペンだけでなく指などでも操作ができる。
電磁誘導方式
ペンを近づけたときに電磁誘導を起こして認識する。筆圧を感知するのも特徴。ペンを画面から少し浮かせて操作すれば、タップすることなくカーソルを移動させることもできる。専用ペン以外反応しないので、手を置いても誤作動しない。本方式の場合、ワコム製のペンが大半のメーカーで採用されている。

いずれも表面の感圧フィルムの影響で、コントラストの低下や再現の難しさといった問題を抱えている。

Windows XP Tablet PC Edition

Windows XP Tablet PC Editionは、Windows XP Professionalの全機能に加えて次の機能を持つ。

現在、全てのタブレットPCユーザーは、Windows XP SP2をインストールすることでTablet PC Edition 2005へアップグレードすることができる。 また、Microsoft 拡張パックPowerToysをダウンロードすることで、より多くのタブレットPC用プログラムを利用できるようになる。

Windows Vista

2007年1月末にリリースされたWindows Vista(以下Vista)では、Home Premium以上のエディションで Windows XP Tablet PC Editionの機能が標準機能として統合された。これによりWindows XP Tablet PC Editionという特殊OSで稼働するマシンという概念が無くなるため、Vista発売後のノートPCでは「タブレットPC」という認識ではなく「ノートPC」の位置づけとして、ハード的にタブレット機能が標準で装備される機種も見本市などで確認されている。また、デスクトップPCでも液晶タブレットを接続することで同等の機能を実現できる。

タブレットに関する機能

Windows XP Tablet PC Editionと同様の機能
手書き認識個人用設定
誤認識されやすい手書き文字を学習させて、より正しく認識されるようにできる。
アイコン脇のチェックボックス
チェックをつけることで、Ctrlキーなどを使用せずに複数のアイコンを選択できる。
Snipping Tool
ペンで囲った部分をコピーするソフト。XPではMicrosoft拡張パックに含まれていた。

以下の機能は、タブレットPCまたはペンタブレットを取り付けたパソコンでのみ使うことができる。

ペン フリック
ペンの動きで、ページの移動やコピー・貼り付けなどの操作を行うことができる。
ペン カーソル
マウスとは別に用意されたカーソル。画面をタップすると波紋が出る。ペンを画面から離すとカーソルは消える。
Microsoft Officeのインク機能

タッチパネルPC

同様のカテゴリのPCで以前からタッチパネルPCという製品が存在していた。タブレットPCと異なり、ペン入力の機能がOSで標準でサポートされていなかったため、各社各様にインターフェースドライバユーティリティ文字認識機能等の仕様がバラバラで統一されていなかった。一部に小売されている物も存在はしたが、専ら産業用途に使われていた。しかし2005年に富士通より「P8210」というタッチパネル型のタブレットPCも登場した。

2009年に発売されたWindows 7が「Windows タッチ」と呼ばれるタッチ操作系統を標準搭載したため、タッチパネル液晶ディスプレイを備えたノートPCやディスプレイ一体型PCが多く登場するようになった。マルチタッチ対応のためペンではなく指で操作するのが主流である。これらはタッチパネルの他にキーボードとマウス/タッチパッドも備える場合が多い。このカテゴリに対して特定の名称があるわけではない。

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外部リンク

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