ストリートファイターII

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Template:コンピュータゲームストリートファイターII』(ストリートファイターツー、Street Fighter II)は、カプコン制作の対戦型格闘ゲームで、1987年に登場した『ストリートファイター』の正統続編。通称『ストII』(ストツー)。1991年アーケードゲームとして登場し、爆発的ヒットを記録した。

目次

概要

今日の対戦型格闘ゲームの雛形となり、多くのフォロワーを生み出した。また、多くの続編、ゲーム機への移植が行われ、対戦型格闘ゲームブームを引き起こした。特にスーパーファミコン版は国内販売本数約288万本、世界累計販売本数630万本<ref>株式会社カプコンミリオンセールスタイトル一覧</ref>を誇り、対戦型格闘ゲーム史上売り上げ1位を記録し、同社最大のヒット作となる。ゲーム以外にアニメ、実写映画、漫画、ドラマCDなどの幅広いメディアミックス展開が行なわれている。

こうしたメディアミックスの結果、本作をプレイしていない層にまでキャラクター人気が波及。特に「春麗」は男性ハイティーン層に人気を博した。アニメではこうしたキャラクター先行の人気は珍しいことではないが、ゲームセンター発祥のキャラクターでこの現象が起きたのは「春麗」が初めてとされている<ref name="MDR"/>。

アーケード版は高校生から社会人までの比較的高い年齢層に支持されており、ユーザーによっては100万円以上を使った。スーパーファミコン版はゲームセンターに行くのを敬遠していた小中学生に支持された。この低年齢層が後年の格闘ゲームファンとなっていく<ref name="MDR">。マーチャンダイジングライツレポート1998年9月号</ref>。

大きく描かれたキャラクターが1対1で対戦する。各キャラクターはプレイヤーの操作により生き生きと動き、またキャラクター間のバランスは綿密に調整され(『II'』以降)、対戦を奥深いものとした。プレイ中の相手に対戦を申し込む「乱入対戦」と、いわゆる「対戦台」のスタイルを確立した作品である。ちなみに『II』に限り、1コインで対戦できた(出来ないよう設定することも可能)ただし(勝者がゲームを続行できる乱入対戦と異なり)結果にかかわらず試合終了後に両者がゲームオーバーとなる。

現在、商標などの全ての知的所有権はカプコンのグループ会社、カプコンUSAが保持している。

基本的なゲームルール

  • ゲームスタート時に使用するキャラクターを選択する。試合相手として順に登場する相手キャラクターの体力を、選択したキャラクターが持つ各種の技を駆使して攻撃し、0(限界)より減らせば勝利。逆に相手キャラクターの攻撃により、自分のキャラクターの体力を0(限界)より減らされれば敗北。3本勝負で2本先取するとその試合に勝利して次のキャラクターとの対戦に移り、2本先取されると敗北となりゲームオーバー。なお試合の各ラウンドには時間制限があり、その時間を過ぎると強制的にラウンドが終了し、残り体力の多い方が勝利者となる。全く同じ場合や、互いの攻撃が同時に当たってお互いの体力が0(限界)を越えて減らされた場合(相打ち)は引き分けとなる。3ラウンド目が終了した時点でどちらも2本取っていなければ、4ラウンド目(作品によっては最終ラウンド)が行われる。
  • 各キャラクターのその時点での体力と残り時間は試合中、常に画面上部に表示されている。
  • 攻撃を当てるごとに得点が入り、勝利すると残り体力・残り時間に応じてボーナス点が入る。一回もダメージを受けずに勝利するとパーフェクトとして3万点(四天王戦ではさらに増え、M・バイソン、バルログ、サガット戦は5万点、ベガ戦は8万点)のボーナス点が入る。
  • CPU戦で試合相手として登場するキャラクターは、『II』では7人(使用キャラ以外)+4人(CPU専用キャラ)の合計11人。3人を倒すごとに車、樽、ドラム缶を破壊するボーナスゲームをプレイできる。『II'』と『II' TURBO』では8人(序盤戦)+4人(四天王)の合計12人で、『スパII』以降では四天王以外のキャラクター12人のうちランダムの8人(序盤戦)+4人(四天王)の合計12人だが、『スパII X』と『ハイパーII』に限り、一定の条件を満たすと12人目のベガ戦開始前に豪鬼が乱入する(12人目が豪鬼戦になる)。なお序盤戦に登場するキャラクター順は、シリーズによっては完全ランダムだったり予め設定されたパターンよりコンピューターによって選択されたりする。
  • 乱入などによる2人でのプレイは全て対戦プレイとなる。例外としてボーナスゲーム中の乱入の場合、ボーナスゲームを2人でプレイした後に対戦となる。対戦で勝った側は継続して1人プレイを行い、負けた側はそのままゲームオーバー。また、対戦で勝ったキャラクターがCPUとして登場するキャラクターのテーブル内にいた場合は、そのキャラクターを1人プレイにおいて倒したことになる。ただし『II'』から『スパII X』までのベガと『ハイパーII』のCPU全てには、この法則は適用されない。乱入した側が勝った場合も、乱入されたプレイヤーが行っていた1人プレイを引き継ぐ(スコアはコンティニューしたものとして扱われ、乱入時にコンティニューの証である「1点」が両者に加算されるため、このプレイで出したスコアは有効な記録とは見なされない)。
  • 「体力」は、アーケード版インストカード上では「気力」と表現されており「立ち上がる気力がなくなるとKO」とされていた。

操作方法

操作系は、各3個のボタンが上下2列に並んだ6ボタン+8方向スティック<ref>前作『ストリートファイター』のテーブル筐体版の流用。</ref>。各ボタンには強・中・弱<ref>本来はこの表記だが、後に『ゲーメスト』で「大パンチ」という言葉が生まれたため「大・中・小」も定着している。また、初期の作品は強攻撃を食らったキャラクターが嘔吐吐血する表現があった。</ref>のパンチおよびキックが割り当てられている。

レバーを左右に倒すと、その方向に移動。下方向にレバーを倒すと、その場でしゃがむ。しゃがみ中に出せるキックや一部のパンチは足払いとして、立ちガードできない下段技となる。上方向にレバーを倒すと、その方向にジャンプする。ジャンプ中でも攻撃できる。ジャンプの軌道は高めで、足払いなどの打点の低い技は回避できるが、ジャンプ中はガードできず、アッパーカットなど打点の高い攻撃には落とされてしまう。

キャラが右向きのときに左方向(キャラクターの位置が左右逆になり、左向きになった場合は入力方向も左右逆になり、レバー右方向でガード。ガードに限らず、必殺技などの入力コマンドも左向きの場合は左右逆になる)にレバーを入れると「ガード」でき、基本技はダメージを受けず、必殺技はダメージを軽減できる。ガードにはレバーを真左に入れる「立ちガード」と左下に入力する「しゃがみガード」の2種類がある。立ちガードは足元を狙う「下段技」をガードすることは出来ず、逆にしゃがみガードではジャンプしながら繰り出される攻撃をガード出来ない。

ガードを崩す方法として「投げ技」がある。相手と密着している状態で、レバーを右または左方向に入れたまま中ボタンか強ボタンを押すことで、相手を投げ飛ばす。一部キャラには相手を掴んで打撃を当てる投げ技もある。相手が立ちガードでもしゃがみガードでも投げられるので、ガードばかりしている相手には有効だが、相手とかなり密着しないと出せず、不用意に近づこうとしても打撃技で簡単に反撃されてしまうため、簡単に決まらない。

それまでのCPUとの対戦から人間との対戦に主眼が置かれ、ガードの導入により一方的な攻撃でなく防御も有効な手段となり、多彩な駆け引きと攻防を楽しめる。

しゃがみ強キックなどの攻撃を受けるとダウンしてしまう。ダウンして起き上がるまでの間は無敵だが、相手に自由な時間を与えてしまう。逆にダウンさせた側は有利な「起き攻め」を展開できる。

短時間に続けてダメージを受けると強制的にダウンし、起き上がっても一定時間全く操作できなくなる気絶状態になる<ref>キャラクターの頭の上を黄色いひよこらしきものがぐるぐる回るため、「ピヨり」とも呼ばれる。</ref>。気絶状態になったらレバーを早く動かしたりボタンを連打する(「レバガチャ」と呼ばれる)ことで気絶時間を短縮できる。しかしながらピヨり時の起き上がり重ねるように技を出されると完全に防御や回避が不可能であり強力な連続技を持つ相手だと一気に勝負を決められてしまうことがある。なぜかCPUキャラクターは異常に回復が早い。

必殺技

ボタンの連打や、スティックの方向入力と組み合わせたボタン入力(いわゆる「コマンド入力」)によって、各キャラ固有の必殺技を繰り出す。打撃技の必殺技は、ガードしても微量のダメージを負ってしまう(「削り」と呼ばれる)。後に登場した2D対戦型格闘ゲームのほとんどが、本作で確立された必殺技およびそのコマンド入力方法を踏襲しており、本作で使用された波動拳コマンドや昇龍拳コマンドは、他の対戦型格闘ゲームにおける同様の技コマンドを説明する時にも使われることが多い。

『II』のみ1/512の確率で、攻撃ボタンを押すとレバー操作とは無関係に選択したキャラクターの必殺技がランダムに選ばれ発動するようプログラムされている。これはカプコン曰く「必殺技の存在をプレイヤーに意識させる」ために入れられた機能である。この機能は『II'』で削除された。

連続技(コンボ)

攻撃が当たって相手がのけぞっている最中は防御その他の行動が一切できないため、連続して攻撃を入れることが可能で、一度に大きなダメージを与えられる。このように相手が防御不可能な状態で続けざまに攻撃を当てていくことを連続技(コンボ)という。着地直前のジャンプ攻撃→中パンチ→しゃがみ強キックのようなパターンが『II』ではよく使われ、後述するキャンセル技が事実上使えないブランカや春麗では最も威力のある必殺パターンであった。またガイルの立ち弱パンチなど連打しているだけで大ダメージを与え、さらに気絶状態から再び気絶させてしまう凶悪技もあった。この頃の連続技は体力ゲージの1/2から2/3を奪い、通常状態で食らえば確実に気絶するため、当たれば一発で勝負が決まってしまうことも多々あった。そのため『II' TURBO』以降は攻撃力が低く調整される傾向にある。

連続技とも関連する重要なテクニックとして、技のフォロースルーの途中から直接別の動作に移るキャンセルが発見された。なお、キャンセルしても連続技にはならず、ガードされる場合もある。

キャンセル必殺技(必殺技によるキャンセル)
通常技がヒットした瞬間に必殺技コマンドを完成させると、その通常技の動作を「キャンセル」して必殺技が出る。対戦の人気に火がつく前は、ボーナスステージの車壊しを早く終わらせるため、しゃがみアッパー昇龍拳がハイスコアラーによって使われていた程度だった。開発者の意図せぬ動作(早い話がバグ)だったために修正する予定となっていたが、最終的にこの方が面白いと判断し、残された。厳密にはバグではなく必殺技を出しやすくするための仕様であったが大々的には公開されていなかった。無制限にキャンセルできるわけではなく、キャンセルできる技は決まっている。
連打キャンセル
通常技同士でもキャンセルは存在し、一部キャラクターの弱攻撃は連打するとモーションの引き際がキャンセルされ、すぐに次の弱攻撃が出る。しゃがみ弱パンチ→立ち弱パンチのような技を変えた連打キャンセルも成立する。なお弱攻撃→弱攻撃の連打キャンセルをすると、必殺技でキャンセルできなくなる。例えばリュウの場合、しゃがみ弱パンチは必殺技でキャンセル可能だが、しゃがみ弱パンチ→しゃがみ弱パンチ(連打キャンセル)→必殺技(キャンセル必殺技)といった動作はできない。ただし、しゃがみ弱パンチ→立ち弱パンチ(連打キャンセル)→必殺技(キャンセル必殺技)というように出す技を変えた場合は成立する。
同時押しキャンセル
パンチ・キックを同時に押した際にパンチが優先される現象と、連打キャンセルを複合した技。最も有名なのは、しゃがみ弱キックの後に立って弱キック・強パンチを同時押しすると、しゃがみ弱キック→立ち強パンチと連続で繋がる現象。リュウなどはその強パンチを必殺技でキャンセルでき、ヒットすると多くの場合そのまま気絶まで持ちこめる。しゃがみ弱キック→立ち弱キックの連打キャンセルに、パンチが優先させる機能で割り込み、成立させていると思われる。パンチボタンを変えて、しゃがみ弱キック→立ち中パンチやしゃがみ弱キック→立ち弱パンチなども可能。また立ち弱キック→しゃがみ弱キック、しゃがみ強パンチ(または弱パンチ、中パンチ)の連携も可能。広まりだしたのは『II'』後期から『II' TURBO』初期で、リュウ、ケン、ガイルでよく使用されたが、バイソンでも可能。『スーパー』以降は使用不可。

登場キャラクター

『II』でプレイヤーが使用可能なキャラクターは

の8人。プレイヤーキャラが8人もいる点もさることながら、自分が選んだキャラ以外が敵キャラとして登場するというアイディアも画期的であった。

プレイヤー選択可能キャラ7人を勝ち抜くと、

の3人が地図に表示される。サガットのみ前作『ストリートファイター』にも登場したキャラであり、プレイヤーにはサガットがまた最終ボスだと思わせておき、サガットを倒すと真のボスである

が登場する。あらゆる対戦型格闘ゲームの元祖である『ストリートファイター』の続編ながら、すでに(普通に進めれば必ず出るとはいえ)「隠しボス」的な要素も持っていたことは注目に値する。これらの4人のボスキャラクターは「四天王」と呼ばれ、続編の『II'』でプレイヤーキャラとしての調整を加えた上で使用可能になった。

『II' TURBO』までは上記の12人であったが『スパII』では以下の新キャラクター4人が追加されている。

『スパII X』では隠しボスとして

が追加されている。隠しコマンドを入力することで豪鬼を使用することが可能。

追加されたゲームシステム

キャラクターのカラー変更 (『II'』以降)
同キャラ対戦の導入に伴い、スタートボタンでキャラクターを決定すればキャラクターのカラーリングを変更できるようになった。『スパII』では6個の攻撃ボタンとスタートボタンおよびいずれかのボタン押しっぱなしのそれぞれによって、8種類のカラーリングを選べる。『スパII X』では、キャラクター性能が『スパII』のものとなる2種類のカラーリングが追加され、選択後に特殊なコマンドを入力して使用できる。
ゲームスピード (『II' TURBO』以降)
『II' TURBO』ではゲームスピードがかなり早くなり、ゲーム性も大きく変化した。シリーズによっては、ゲームスピードを変更できる作品もある(プレイヤーが選択可能な場合と、オペレータが設定したスピードに固定される場合がある)。
ラウンド中のボーナス点 (『スパII』以降)
ラウンド中に特定のアクションを成功させると、ボーナス点を得る。
  • ファーストアタックボーナス - ラウンド開始後に最初に攻撃をヒットさせる。3000点。
  • リカバリーボーナス - ピヨり状態から攻撃を受ける前に回復する。1000点。
  • リバーサルアタックボーナス - 硬直状態から最速で必殺技を出す。1000点。
  • コンボボーナス - 連続技攻撃を成功させる(コンボ数が表示される)。得点は連続技によって異なる。
  • スーパーコンボボーナス(『スパII X』以降) - スーパーコンボをヒットさせる。得点はヒット数によって異なる。
スーパーコンボ (『スパII X』以降)
略称スパコン。いわゆる超必殺技だが『龍虎の拳』『餓狼伝説2』などとは異なり、必殺技による連続技である。
攻撃を当てたり、必殺技を出したりすると画面下にあるスーパーコンボゲージが溜まる。最大まで溜まると「SUPER」と表示され、その状態でコマンドを入力すると、スーパーコンボゲージを全て消費してスーパーコンボを出す。スーパーコンボは通常技からキャンセルできないが、通常技からの連続技に組み込むテクニックはある。
また、スーパーコンボで相手を倒した場合「あけぼのフィニッシュ」と呼ばれる画面効果が演出される。
投げ受け身(『スパII X』以降)
投げられた瞬間に投げコマンドを入力すると、投げられてもダウンせず、投げのダメージを抑えられる。
ちなみに『ハイパーII』では、双方共に『スパII X』の性能のキャラを選択した場合のみ、投げ受け身できる。
技後の硬直中であっても投げ受け身は可能である(代表的な例として「昇龍拳の着地のスキ」など)。

シリーズ(アーケード版)

ストリートファイターII -The World Warrior-(1991年
アーケードゲーム基板CPシステム用ゲームソフト第14弾。発売当時は今までの対戦型格闘ゲーム(特に前作)同様、CPU戦を中心に制作されており、対戦はそれほど考慮されていなかった。そのため、キャラの相性が極端であったり、小技がピヨり状態になるまで連続して入り続けたりした。
また、システムや演出面で以下のような粗もあった。
  • 真空投げ」と呼ばれるバグ技の存在(初期に生産された基板のみ)
  • 勝利・エンディングのメッセージが全て平仮名、濁点も1文字扱い(『II'』以降は漢字・片仮名混じりになったが、濁点の1文字扱いは『II' TURBO』まで続く)
  • スタッフロールで流れるBGMがコンティニュー時のもの(『II'』以降は専用のBGMが用意された)
  • 残り体力0でもパーフェクトボーナスが得られる場合がある。残り時間が僅か、残り体力も僅か(投げ1回でKOになる程度)な状況で、体力の少ない側が、発動からダメージ発生までに時間のかかる技(主に投げ)を仕掛ける。すると体力が0未満となるが、時間切れによる判定勝ちと見なされて体力0で勝利する場合、この現象が起こる。
  • 一部キャラクターの必殺技に、反撃を受けるとそのダメージが通常よりも大きくなる(カウンター)ものが存在する。『II'』以降ではこの現象はなくなっている。
    • カウンターを受ける必殺技:ブランカのローリングアタック(前進中)、サガットのタイガーアッパーカット(上昇中)など。
  • 相打ちや引き分けが続いた場合、最大10ラウンドまでプレイできる(『II'』以降は4ラウンド目)。10ラウンド目はファイナルラウンド (F.ROUND) と呼ばれ、それまでの勝ち状況にかかわらず双方1本ずつ取った状態でラウンドが始まり、10ラウンド目で決着がつかない場合は双方ゲームオーバーとなる。ところが、8ラウンド目まで相打ちや引き分けが続き、9ラウンド目で1P側が勝利し(この場合、10ラウンド目が双方1本ずつ取った状態にならない)10ラウンド目で2P側が勝利すると、リセットが掛かってしまう。
  • CPU戦で春麗使用時のみ、タイムオーバー後に敵を踏み続ける永久パターンが構築された。
  • グラフィックの一部に(ケンのエンディングでのイライザなど)、不自然なものがある。
  • 技表の必殺技コマンドや技名の誤記があった。
ストリートファイターII'(ダッシュ) -CHAMPION EDITION-(1992年3月)
初代『II』において、人間同士の対戦専用の「対戦台」が登場するほど対戦プレイが大きく盛り上がったことを受け、対戦部分での改良とバランス調整に主眼を置いて開発された。このため、初代ではCPU専用だった四天王がプレイヤーキャラクターとして使用可能になり、同キャラクター対戦も可能になった。本格的な新作ではなかったため仕様変更の苦労が多く、例えば四天王のアニメパターンの追加でメモリ容量を空けるために、ボーナスステージ(樽壊し)の機械やサガットステージの椰子の木のグラフィックがカットされた。その他にも、各キャラの顔グラフィック、ステージの背景色やイライザのグラフィックなど、多くの修正が入った。本作以降は『II』で可能だった永久プレイが出来ないよう、第4ラウンド目には強制的に1P・2Pが共に1本取った状態になり、CPUあるいは人間同士の対戦時のどちらかが負けた場合以外は全て強制的にゲームオーバーとなるルールに変更された。さらに第4ラウンドはプレイ内容がいかなるものであっても1点も得点が加算されなくなった(但し「スパII」以降は後述のコンボなどのテクニカルボーナスのみ入るようになった)。また、必殺技でKOすると通常の3倍の得点が入るようになった。
『II'』においてもハメ技はいまだに多く、ベガのダブルニーハメやサイコ投げなどはその代表例であり、これらの永久パターンが対戦台に水を差すなど、ゲームセンターによっては「ベガ使用禁止」の制限はあったが、対戦台はどこでも人だかりができる大変な人気で、お互いが別々の筐体同士で戦う形態での対戦台も広く普及した。
ストリートファイターII' TURBO(ダッシュターボ) -HYPER FIGHTING-(1992年12月)
海賊版を一掃するために作られたバージョンと言われている。「開発開始は次の『スーパーストリートファイターII』の方が先であった」と『ゲーメスト』増刊『スーパーストリートファイターII』ムックの開発者コメントに書かれていた。開発は日本で行われたが、販売は海外の方が先であった。
一部キャラクターに必殺技を追加、キャラクター間のバランスが調整され、ゲーム全体のスピードが高速化された。またこの「TURBO」以降は全体的に攻撃力が低めに調整されるようになった。本作のみ2Pカラーがデフォルトとなっている(ベガのみ1Pカラーがデフォルト)。
スーパーストリートファイターII -The New Challengers-(1993年11月)
新キャラクターの4人(サンダー・ホーク、フェイロン、キャミィ、ディージェイ)が追加されて、キャラカラーも8色に増えた。本作から基板にCPシステムIIを採用し、それに合わせてグラフィック・サウンドなども改めて作り直され、BGMは1・2ラウンド間は止まらずに通しで流れるように変更され、キャラクターの声を専門の声優が担当した。特定アクションによるボーナス点や、コンボの際のコンボ数の表示が導入され、4ラウンド目(最終ラウンド)でもコンボなどのテクニカルボーナスは加算されるようになった(通常の得点は入らない)。キャラクターの動作速度は『II』『II'』の頃に戻った。
専用の基板<ref>『スーパーストリートファイターII -The Tournament Battle-』(Bボード)『スパII』のBボードとしても使用できた。出荷数が少なく、現在入手は非常に困難。</ref>を4枚接続して設定すれば、CPUを含めて8人でのトーナメント戦ができたが、席移動をしなければいけなかったり、最高でも3回戦っただけでゲームオーバーになってしまうなどの理由で、ほとんど普及しなかった<ref>『スパII』の開発中期に急遽仕様に追加され、後期になっても仕様変更が続いたとのこと。出典は『スーパーストリートファイターII アーケード ゲームトラック』(SONY RECORDS SRCL-2822) の添付ブックレット。</ref>。
スーパーストリートファイターII X -Grand Master Challenge-(1994年4月)
『スパII』からわずか半年での新作となり、これまで『スパII』を稼働させていたゲームセンターのほとんどが『スパII X』に入れ替えられた。殆ど全てのキャラクターで通常技・必殺技が大胆に追加・変更された。さらに本作よりスーパーコンボが登場した。新キャラクターの豪鬼も登場<ref>最終ステージに到達した時点で、それまでの各ラウンド終了までに要した時間の総和や得点などの条件を満たした場合、ベガの代わりに登場。当初は『II』での四天王のようなCPU専用キャラクターと思われていたが、後にプレイヤーが操作可能なキャラクターであると明らかにされ、一時は豪鬼を使用するプレイヤーが巷にあふれた。なおCPU専用キャラクター仕様の豪鬼(後に真・豪鬼と呼ばれた)と、プレイヤー使用可能仕様の豪鬼は、キャラクター能力が若干違う。</ref>。ゲームスピードを変更でき、しかもゲームスピードをプレイヤーが選択可能なようにオペレーターが設定できる。実際、選択可能な設定で営業使用されていた場合が多かった。キャラクタ選択時のBGMが「TURBO」までのオープニングのBGMに変更されている。また、樽壊しや車破壊などのボーナスゲームは本作から削除され、投げられた際に受身を取ってダメージを軽減できるようになっている(『スパII』仕様では不可)。さらに、ゲーム画面に豪鬼を除いたキャラクターの顔グラフィックが表示されるようになった。
上記のような大幅な仕様変更に、カプコン最終デバッグチームによる執拗なまでのテストプレイの連続が結実して、ゲーム『ハイパーII』が稼働開始されるまでは現役でゲームセンターで稼動していた。プレイヤーのカラーパターンは通常の8色と『スパII』仕様の2色(実際には『スパII』のものとも微妙に異なる。なお『スパII』仕様ではスーパーコンボなどが使えない)の合計10色。
アーケード版の中で唯一、アーケードゲームとしては異例の<ref>業務用ゲームに関るCMは、多くが自主規制の対象であり、また費用対効果が期待できないため、現在でも深夜帯以外の放送は困難(アミューズメント施設に関しても、当時は深夜帯以外は放送することが難しかった)。ただしCPシステムが登場した当時、深夜帯を中心に企業広告 (CI) として、直接ゲームに触れず部分的にフィーチャーする形で、業務用ゲーム機を扱ったCMを出したことはある。</ref>テレビCMが放映された。日本国外版はSuper Street Fighter II Turbo
ハイパーストリートファイターII -The Anniversary Edition-(2004年
システムは『スパII X』に準拠し、『II』から『スパII X』までの全シリーズの最終バージョンにおけるキャラクターを使用できる(一部修正が入ったキャラもいる)。『スパII』『スパIIX』のキャラカラーは前作と同じで、『II'』『II' TURBO』のキャラカラーはオリジナルに準拠している。『II』のカラーはノーマルと名称が付き、2Pカラー(『スパII』仕様の2Pと同じ色)も存在するが、ノーマル仕様の同キャラ戦は不可能。香港の国旗がイギリス統治時代の旗から中国の五星紅旗になった(1997年にイギリスから中国へ返還されたため)が、ロシアの国旗ソビエト連邦時代のまま。アーケード版『ストリートファイターII』シリーズの中で、唯一1本先取から3本先取までオペレーターが設定を変更できる。『スパII X』のシステムに準拠していることから、これまで『スパII X』を現役で稼働させていたゲームセンターのほとんどが、この『ハイパーII』に入れ替えている。
本作は海外版のみ通常のCPシステムII向けBボードでリリースされ、日本国内では主にリース用に使用されていた1枚基板タイプのCPシステムII(黒いケースで包まれており、フラッシュROMを使用)としてリリースされている。

コンシューマー移植版

家庭用ゲーム機

スーパーファミコン

ストリートファイターII(1992年6月10日)販売本数約288万本
スーパーファミコン初の16MBitロムカセットで発売。容量の関係でアーケード版と異なる部分があり、簡略化されている部分がある。
隠しコマンド(「CAPCOM」ロゴが出ている間に「下、R、上、L、Y、B、X、A」と入力し、成功すると効果音が鳴る)でアーケードでは不可能だった「同キャラ対戦」が可能になり、2Pキャラの色はすでに稼動していた『II'』に準じているというサービスもあったが、四天王は使えなかった。
アーケード版との違いは以下の通り。
  • タイトルデモの殴りあう白人と黒人のアニメーションがない(『ターボ』も)
  • 各キャラパターンと必殺技などの声の微妙な省略
  • 必殺技の強弱によって声の高さが違う
  • 積んであるドラムカンを破壊するボーナスステージが、レンガを破壊するものに差し替えられた(以降のSFC版、メガドライブ版の2作(後述)も同様)。また本作のみ樽を破壊するステージが入っておらず、ボーナスステージは4ステージ間となっている。
  • BGMの音色がアレンジされているだけでなく、ピンチ時専用BGMがアーケード版では原曲をアレンジした専用曲なのに対し、原曲のテンポを上げただけのものになった(以降のスーパーファミコン版、メガドライブ版などの移植作に共通)。
  • 一部のキャラクターの技が削除(春麗の近距離立ち中パンチ他)
  • サガットステージのヤシの木がなくなった(アーケード版の『II'』以降も同様)。
本作はコンシューマ向けの本格作品ということで、実写で俳優が専用のCM映像を撮影。当時としては珍しいことで、しかもゲームに配慮した渋い内容の実写映像だったため話題になった。春麗を当時新人の水野美紀が演じていたことは有名な話であるが、相手役のリュウを演じていたのはRYOという当時無名の新人俳優である。ベガは軍司眞人が演じた。なお、CMのキャッチコピーは「俺より強いヤツに会いに行く。」で、CMソングは筋肉少女帯の『バトル野郎〜百万人の兄貴〜』だった。
ポーズをかけたときに流れる謎の効果音も話題になっている。
画面の上下を黒くマスクして、ゲーム画面本体の縦方向の長さを縮めている(PCエンジン版・メガドライブ版も同様)。これはキャラクター全体の大きさをオリジナルより小さくしてグラフィックデータを減らしながら、それをプレイヤーに感じさせない工夫だった。
スーパーファミコン版の攻略本は徳間書店が独占的な出版権を確保した。大ヒットを記録したこの攻略本の著者(数名のゲームライター)はそれぞれ1千万円を超える印税を手にしており、当時マスコミでも話題となっている。なお攻略本についてはアスキーJICC出版局でも企画されていた。このうちJICC出版局は徳間書店の権利を侵害しない形式を模索の上、当時スーパーファミコンで発売されていた幾つかの格闘ゲームの攻略を特集した『HIPPON SUPER!』の増刊号として実質的な攻略本の発行を実現している。この増刊号のメインとして巻頭を飾った、『ストII』の攻略記事を担当したのは手塚一郎だった。
ストリートファイターIIターボ(1993年7月11日)販売本数約210万本
前作のマイナーチェンジ。前作を超える20MBitロムカセットを採用した。
キャラクターは前作の8人に四天王を加えた12人が操作できる。各キャラクターの設定パラメーターを修正し、よりアーケード版に近いプレイ感覚で遊ぶことが出来た。
「ノーマルモード」を選ぶとアーケード版の『II'』仕様になり、「ターボモード」を選ぶと『II' TURBO』仕様になる。速度が変えられるのはターボモードのみ。隠しコマンドで速度設定が増えたり、必殺技が使えなくなったり、対戦モードで技を使えるようにするかしないかを設定できる。
前作の「必殺技の強弱によって声の高さが違う」仕様は今作で撤廃され、前作で削除されていた樽のボーナスステージや国名の音声読み上げなどが再現されている。また、ラウンドが終わると歓声が起こるようになった(アーケード版で没になった要素)。この歓声は『スーパーII』(アーケード版、スーパーファミコン版)でも使われた。
CMは『II』と同様、実写CMであり、ロケはタイバンコクで撮影し、春麗は水野美紀、ベガは軍司眞人、ガイルはジェフ・ライベングッドが演じた<ref>1993年AUTUMN増刊号CLUB CAPCOM、「ストIIターボCM道中記INタイ」より。このCLUB CAPCOMはゲームのアンケート葉書を送った人限定に無料配布された限定本である。</ref>。CMソングは『II』同様、筋肉少女帯が担当した『1,000,000人の少女』である。
スーパーストリートファイターII(1994年6月25日)販売本数約129万本
メガドライブ版と同時に発売。32MBitロムカセット採用。アニメ映画とのタイアップで、パッケージはアニメ映画の絵で描かれており、アーケード版のイラストは使われなかった。
XBANDで通信対戦できる。『ストリートファイターコレクション』収録の同タイトルには無い、グループバトル・トーナメント・タイムチャレンジが収録されている反面、ハード性能の限界でBGMや効果音が無くなっていたり貧弱なものに差し替えられている。CMのキャッチコピーは「超えられるか、俺を。

PCエンジン

ストリートファイターIIダッシュ(1993年6月12日、カプコン制作、NECホームエレクトロニクス販売)
1993年3月末に各ゲーム雑誌にて、画面写真とともに同年6月発売予定と発表された。
移植度自体は非常に高く、スーパーファミコン版『II』では削除されていた樽のボーナスステージや、決着後の「YOU WIN/LOSE」「PERFECT」、国名、カウントダウン、インドステージの象の鳴き声といった音声も『ターボ』に先駆けて再現されている。当時すでにCD-ROM2SUPER CD-ROM2が全盛だったPCエンジンだが、20MBitの大容量HuCARDを採用しており、基本的にスーパーファミコン版の改良移植となっている。
PCエンジンのパッドは2ボタンが標準だったが、この作品にあわせて6ボタン仕様のパッドが発売された。2ボタンパッドでもプレイ可能だが、その場合RUNボタン・Iボタン・IIボタンにパンチ・キックを2種類振り分け、セレクトボタンを押して切り替えるシステムであった。2ボタンパッドでは本来のプレイは不可能だが、PCエンジンGTなどの携帯型ゲーム機でもプレイできる。環境を揃えればまともに『ストII』として遊べる唯一の8ビットゲーム機向けソフトでもある。

メガドライブ

ストリートファイターIIダッシュプラス(1993年9月28日
24MBitロムカセット採用。当初はPCエンジン版『ダッシュ』と同時期に『ストリートファイターIIダッシュ』として発表されたが、公開された画面写真は画面上部の背景部分が黒くカットされ、その部分に体力ゲージやキャラクター名が表示されていた。その後、他機種版と同様の画面構成に作り直したが、その間にPCエンジン版『ダッシュ』やスーパーファミコン版『ターボ』が発売されたため、商品名を『ダッシュプラス』と変更し、ゲーム内容は『II'』の移植から、スーパーファミコン版『ターボ』とほとんど同じものへと変更された。本作の発売に合わせ、6ボタンパッドも発売された。従来の3ボタンパッドでもプレイ可能だが、その際は、スタートボタンを押して弱~強のパンチ、キックに切り替えるシステムとなっている。これにより、3ボタンパッドではポーズをかける事ができない。(これは、下記のスーパーIIでも同様。)
スーパーファミコン版での「ノーマルモード」を「ダッシュモード」、「ターボモード」を「エキサイトモード」と呼ぶ以外はほぼ同じ。『II' TURBO』までの家庭用への移植では唯一、オープニングデモのストリートファイトのシーンが再現されている(ちなみに日本国外版の『Street Fighter II' SPECIAL CHAMPION EDITION』では、オリジナルで白人が黒人を殴っていたのに対し、白人同士になっている)。SFC版『TURBO』では裏技でのみ、速度を10段階まで選択出来たが、本作のエキサイトモードでは最初から10段階まで選択出来る。また、隠しコマンドで、ダッシュモードでも速度変更が可能になる。また、当時の家庭用移植で唯一の「同時押しキャンセル」が再現されている。
スーパーストリートファイターII(1994年6月25日
スーパーファミコン版と同日発売。ハード性能が違うので一長一短あるが、基本的に仕様はほぼ同じ。ただし、日本ではメガドライブ版XBANDが出なかったので、通信対戦は不可能(アメリカでは通信対戦をサポートしていた)。スーパーファミコン版の容量32MBitに対し、40MBitロムカセット採用で国名や試合前の音声などが増えているが、音声が不明瞭なのが欠点。オプション内のスーパーモードをエキスパートにすることで、一人用で戦う人数が12人ではなく16人全員になる。

3DO

スーパーストリートファイターII X(1994年11月13日
移植度としては、画面の鮮明さはこれまでのSFC移植版などよりは良いが、ステージにいるアーケード版では動いているはずの一部ギャラリーが動かない、連続技による点数加算方法や一人プレイモードでのキャラの登場順などが完全には再現されていなかった。またBGMもアレンジされている。CD-ROM媒体にしてはロードが少ないという長所はあったが、キャラのジャンプ時など激しい動きをした時の処理落ちが顕著で(特に双方キャラの同時ジャンプ時など)、操作感覚に影響を及ぼすこともあった。
アレンジされたBGMは、家庭用『ハイパー』や『ZERO ファイターズジェネレーション』、『カプコン クラシックス コレクション』でも使用されている。
尚、ターボ以前まで存在していた同時押しが存在している。

セガサターン

ストリートファイターコレクション(1997年9月18日
『スーパーII』『スーパーII X』『ZERO2'』がセットになったもの。『スーパーII』『スーパーII X』のCD-ROMと『ZERO2'』のCD-ROMの2枚組。『スーパーII X』の移植度は非常に良好であったが、一部のステージで接近戦になると微妙な処理落ちが起こり操作性が少々悪化することや、ガイルの必殺技「ソニックブーム」を画面上に2発同時に出せるなどのバグも見られた。メディアの都合上、BGMの開始がワンテンポ遅れたりもする。セガサターンは2D格闘ゲームがかなりリリースされていたが『ストリートファイター』シリーズの発売は『ストリートファイター リアルバトル オン フィルム』や当時ゲームセンターで稼動していた『ZERO』が先となり、既に旧作であった『II』シリーズは後回しとされていた。
カプコンジェネレーション・第5集〜格闘家たち〜(1998年12月3日
カプコンの旧作タイトルを当時の現行機種にて低価格リリースするシリーズで、『II』『II'』『II' TURBO』がセット。ほぼアーケード版の完全移植といった出来栄えで、スーパーファミコン版などで再現できなかった要素も完全再現されている。また、アーケード版にあったいくつものバグ技の中から、ガイルの真空投げのみ可能となっている。
ある条件を満たすと『II』『II'』『II' TURBO』のキャラで対戦が可能となる「SUPER VS. MODE」が出現する。作品ごとに性能が異なるキャラ同士の対戦が可能になっている点では『ハイパーII』の布石になっているとも言えよう。また『ハイパーII』と違い、『II』仕様の同キャラ対戦が可能になっており、この場合の2Pカラーは『II'』と同じカラーになる。
『ストリートファイターコレクション』の2作品と合わせると、(当時の)全ての業務用『II』がセガサターンで移植されたことになる。
プレイステーション版と比べると試合開始前の読み込みがVS画面のBGMが終わるのとほぼ同じ時間で完了し、演出をスキップせずとも全く気にならないほど高速である。

プレイステーション

ストリートファイターコレクション(1997年10月23日
カプコンジェネレーション・第5集〜格闘家たち〜(1998年12月3日
共に基本的にはセガサターン版と同様(前者は一部セガサターン版との相違点あり)。
日本国外では、『Street Fighter Collection 2』の名称として販売された。

ドリームキャスト

スーパーストリートファイターII X for Matching Service(2000年12月22日、ドリームキャストダイレクト専売ソフト)
アナログ回線専用通信対戦システム「マッチングサービス」に対応した商品で、通販のみの販売。マッチングサービスは2003年9月1日に終了しているが、単体で遊ぶことは現在も可能。アーケード版ⅡXでは削除されたボーナスステージが復活している。(アーケード版同様に設定で無しにする事も可能)
ある条件を満たすと、異常に高い性能を誇る真・豪鬼も使用可能になる。さらに豪鬼の代名詞とも言うべきスーパーコンボ「瞬獄殺」を使う事が可能となる天・豪鬼も使用可能である。その他、隠し設定項目が大変に多い。

プレイステーション2

ハイパーストリートファイターII 〜アニバーサリーエディション〜(2003年12月18日
『ハイパーII』の移植(家庭用の方が先に発売しており、この後にアーケード版が稼動)。本作だけのおまけとして、アニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』が収録されているが、ゲームソフトの一部としてのおまけなので、ソニーのゲームガイドラインに従い、春麗のシャワーシーンはカットされている。CEROレーティング15歳以上対象。
キャラクターの動きの一部に、オリジナルと違う部分がある(アーケード版では解消されている)。
2008年9月18日には『ハイパーストリートファイターII アニバーサリーエディション ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション バリューパック』として、本作と『ヴァンパイア』のカップリング作品が発売。先着購入特典としてDVD「ストリートファイターII&ヴァンパイア アーケードエンディングギャラリー」が配布。
カプコン クラシックス コレクション2006年3月2日
プレイステーション・セガサターンで発売された『カプコンジェネレーション』シリーズ5作に6タイトルを追加した計22タイトルを収録しているソフト。22タイトルの中に『II』『II'』『II' TURBO』が収録されている。プレイステーション版の移植のため、ディスク読み込みがあるのが難点。
日本国外ではVol.2が発売され『Super Street Fighter II Turbo』(『スーパーII X』の欧米版)が収録されている。

Xbox

ストリートファイターアニバーサリーコレクション(2004年10月28日
『ハイパーII』『III 3rd STRIKE』が1本にまとまったソフト。ともにネット通信対戦対応(通信対戦は現在はサービス終了してるが、ローカルでのプレイはXbox360にも対応)。
Capcom Classics Collection
Capcom Classics Collection Vol.2
日本国外版プレイステーション2版と同内容。

Xbox 360

Street Fighter II' Hyper Fighting
アメリカのXbox Live アーケードで配信されているソフト。ダウンロード数はLiveアーケード1位の3万本を記録。日本ではなぜか配信中止となってしまったため、日本在住のゲーマータグを使用している場合はダウンロードできない。ネット通信対戦対応。
Super Street Fighter II Turbo HD Remix
アメリカのXbox Live アーケードで2008年11月26日より配信(1200MSP)。『Super Street Fighter II Turbo』のリメイク版である。Backbone EntertainmentUDONが開発。タイトルの「HD」が示すように、全てのグラフィックが高解像度で描画しなおされている。オリジナル版を再現したモードと、ゲームバランスを再調整したモードを選択可能である。ゲーム中のBGMもアレンジ版が新たに製作されている。ネット通信対戦対応。日本での配信は未定。

プレイステーション3

Super Street Fighter II Turbo HD Remix
アメリカのPLAYSTATION Networkで2008年11月26日より配信。内容はXbox Live版と同じ。日本での配信は未定。

Wii

バーチャルコンソールでスーパーファミコン版・メガドライブ版・PCエンジン版が提供されている。

ストリートファイターII(2006年12月2日、要Wiiポイント800)
バーチャルコンソール ストリートファイターII
ストリートファイターIIターボ(2007年8月10日、要Wiiポイント800)
バーチャルコンソール ストリートファイターIIターボ
スーパーストリートファイターII(2007年12月18日、要Wiiポイント800)
バーチャルコンソール スーパーストリートファイターII
ストリートファイターIIダッシュプラス(2008年7月29日、要Wiiポイント600)
バーチャルコンソール ストリートファイターIIダッシュプラス
ストリートファイターIIダッシュ(2009年11月10日、要Wiiポイント600)
バーチャルコンソール ストリートファイターIIダッシュ

セガ・マスターシステム

ストリートファイターIIダッシュ(1997年
ブラジルでのみ発売。キャラ選択の顔は『スーパーII』、使えるキャラはリュウ・ケン・春麗・ガイル・ブランカ・バイソン・サガット・ベガのみという、どっちつかずの仕様で、8ビット機ゆえ制約のある内容となっている。

携帯ゲーム機

ゲームボーイ

ストリートファイターII(1995年8月11日
キャラクターがリュウ・ケン・春麗・ガイル・ブランカ・ザンギエフ・バイソン・サガット・ベガしかいない。キャラ絵は『スーパーII』のものが使われている。2ボタンのため、パンチとキックの強弱はボタンを押している時間の長さで変化する。ただしキャラクターの色分けはされていないため、スーパーゲームボーイなどで同キャラ対戦すると見分けがつかなくなってしまう。

ゲームボーイアドバンス

スーパーストリートファイターII Xリバイバル(2001年7月13日
各キャラのイラストやタイトル画面などが新作になっているが、基本的に『スーパーII X』の移植作品。ハードが4ボタンなので、4ボタンで遊びやすいようにカスタマイズされている。携帯ゲーム機とはいえ、移植度は非常に良く、モードも豊富である。
グラフィックなどは基本的にスーパーファミコン版(以下SFC)に準拠しており、『スーパーII X』から新たに加わった技にはアーケード版(以下AC)と同じサイズのグラフィックとアニメーション枚数が使われている。このため、ガイルが立ち強キック(遠・近共)を出した時、一回り大きくなるという現象が起きる。また後退時の歩行グラフィックが前進時の歩行グラフィックと同じであるのもSFC版のままであるが、豪鬼のみ後退時の歩行グラフィックがAC版同様の専用グラフィックである。
リュウ・ケン・ガイル・ザンギエフ・ベガの各ステージ背景が新作となり、春麗のステージは『ZERO2』のステージに差し替えられ、バイソンのステージは『ZERO3』のステージに差し替えられている。リュウの新ステージの色変えで、豪鬼のステージも存在。また、リュウのみボイスが『II』のものになっているが、他のキャラクターのボイスやエフェクトなどはオリジナル版『スーパーII X』と同じである。なお、豪鬼のボイスは他のキャラの掛け声ボイスの流用であったが、本作ではZEROシリーズでのボイス(CV:西村知道)になっている。BGMの質はオリジナル版より劣るが、ピンチ時の専用BGMがAC版と同様、原曲をアレンジした専用曲となっている。
『スーパーII X』でスーパーコンボが用意されていなかった豪鬼も、スーパーコンボ「瞬獄殺」が使用可能となっている。豪鬼が使用可能になった後、さらに特定の条件を満たすと、圧倒的な性能を誇る真・豪鬼が使用可能となる。

プレイステーション・ポータブル

カプコン クラシックス コレクション(2006年9月7日
プレイステーション2版と同様『カプコンジェネレーション』シリーズ5作に新たな3タイトルを追加した計19タイトルを収録しているソフト。19タイトルの中に『II』『II'』『II' TURBO』が収録されている。携帯ゲーム機の中では最もアーケード版に近い移植が行われた。プレイステーション版の移植のため、ディスク読み込みがあるのが難点(特に初代のPSP-1000はかなり長い)。

携帯アプリ

各機種向けに移植版が配信されている。

パソコン

X68000

ストリートファイターIIダッシュ
グラフィックやサウンドのクオリティはアーケード版とほぼ同様で、移植度もほぼ完璧であったが、キャラクターやステージが変わるたびにフロッピーディスク交換を強いられた(ハードディスクにインストールするか、メモリーを6MByteほど増設すれば、回避できる)。コンシューマー用の公式ジョイスティックであるCPSファイターを接続するCPSアダプターが付属していた。X68030以上で起動すると、多重PCMドライバがインストールされ、アーケード版と同等のADPCM4和音で音声が再生される。MIDI対応(GMレベル1)、チェルノブアダプタ対応(非公式)。
スーパーストリートファイターII
こちらもX68000特有のグラフィックパワーを生かし、グラフィックレベルでは一部を除き完璧だった(求む対戦者の表示のアニメーションと、キャミィステージでオーロラの色の変わり方が違う)。音声面では、CPシステムII独特のエコー処理や空間処理がすべて削除されている。『ダッシュ』同様、X68030以上で多重PCMドライバがインストールされる。またBGMなどのADPCMが収録されたファイル内に、サウンドチームのメッセージのようなものが埋め込まれている。MIDI対応(GM1レベル)、CPSアダプター対応、チェルノブアダプタ対応(非公式)。

FM TOWNS

スーパーストリートファイターII
プレイヤーキャラクターに関してはほぼアーケード版に近い再現度だったが、背景は多重スクロールが省略され、移植度は低い。BGMはQサウンドが再現されており、オリジナル版とアレンジ版が選択可能だった。オプションにRGBによるカラーエディットモード搭載。専用パッドを同梱したパッケージも発売された。

PC/AT互換機

ストリートファイターII 販売U.S.GOLD
日本国外のみ流通。他社販売ながらもこれが世界初の移植だったが、完成度は低い。1 - 2ボタン仕様で、後ろ方向、ニュートラル、前方向の組み合わせで弱中強の振り分けをする。DOS用。
スーパーストリートファイターII
詳細不明。DOS用。
スーパーストリートファイターII TURBO(1995年5月)移植 Eurocom Entertainment Software / 販売 GameTek
北米版を移植したものなのでタイトルが「ターボ」となっているが、内容は『スーパーII X』と同等。移植度は比較的良好。3DO以外では当時唯一の移植で、6ボタンにも対応している。また隠し要素のノーマルカラーや、3DOではメモリの関係で削除(統合)された技がすべて入っている。オプションメニューも充実していて、ロースペックの機種用に背景の多重スクロールを固定する機能なども用意されていた。最も目立つ相違点は解像度の違いで、AT/PC互換機版では320×200の解像度で製作されているにもかかわらず、グラフィックデータはアーケード版のオリジナルを単純に形式変換したまま使用しているので、全体的にキャラクターが大きく画面が狭い。その影響で試合開始時のキャラクター同士の間合いなども狭くなっている。さらに初期のバージョンではジャンプを基本技で落とすとダウンする(本来なら立て直して着地する)など不具合が幾つも指摘された模様。修正パッチファイルが数度配布され、上記の不具合はv1.5で修正された。修正パッチファイルはv1.6までリリースされた模様である。DOS用。Windows95版がgamebank(ソフトバンク)より発売される予定だったが、発売は中止されている。

Amiga

ストリートファイターII (1992年) 販売U.S.GOLD
日本国外のみ流通。アーケード版のオープニングデモのストリートファイトのシーンが再現されているものの、ステージのBGMが統一されていない(リュウステージでケンステージの曲が流れる、ブランカステージでステージセレクトの曲が流れる等)、当たり判定(特に投げの判定)と吹き飛び方が不自然、グラフィックが劣化している等、移植度は非常に低い。
日本国外版にもかかわらずオープニングデモで白人が黒人を殴るシーンが修正されていない。
ケンの「昇龍拳」がしゃがみアッパーのグラフィックになっている。1ボタン。

ゲーム以外のメディア展開

映画

1994年実写映画

STREET FIGHTER』(1994年、アメリカ)
興行成績は全米興行収入3300万ドル、日本配給収入3億円。
アメリカ軍人という理由でガイルが主役に据えられ、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが演じた。元々はヴァン・ダムとジャッキー・チェンとの共演作として企画され、ジャッキーがフェイロンを演じる予定だったが、契約上の問題により実現しなかった。この映画をゲーム化したアーケードゲーム『ストリートファイター ザ・ムービー』も登場し、家庭用では別物の『ストリートファイター リアルバトル オン フィルム』も発売された。

1994年アニメ映画

ストリートファイターII MOVIE』(1994年、日本
アニメ映画。この映画をさらにゲーム化した『ストリートファイターII ムービー』も発売された。

よみがえる藤原京

『ストリートファイターII よみがえる藤原京 時を駆けたファイターたち』
1995年3月29日 - 5月21日に『ロマントピア藤原京'95』のCAPCOMブースで上映された劇場作品。2004年に『ストリートファイターII-RYU』と共に『ストリートファイターII RYU VS. よみがえる藤原京』に収録されて発売された。
ストーリー

亀石によって突如起こった時空嵐で1300年前にタイムスリップしたリュウ、ケン、春麗、本田は、急速な時間の流れの中、藤原京の栄枯を体験する。

キャスト
スタッフ
  • 製作総指揮 - 辻本憲三
  • 製作 - CAPCOM
  • プロデューサー - 坂井昭夫、朴谷直治
  • アシスタントプロデューサー - 鍵山裕一
  • 制作進行 - 藤原浩幸
  • アニメーション制作 - スタジオぴえろ
  • キャラクター原案・デザイン - CAPCOM
  • 作画監督・藤原京キャラクターデザイン - 都留稔幸
  • 演出 - 横山広行
  • 藤原京監修 - 黒崎直
  • 監督・脚本 - 鳥海永行

ザ・レジェンド・オブ・チュンリー

ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』(2009年、アメリカ)
春麗を主人公に据えたストーリーの新作映画。米国の映画配給会社であるハイドパーク社とカプコンが共同会社を起こし制作すると、カプコンのウェブサイト上で2006年10月31日に発表されていた<ref>カプコン、『ストリートファイター』の実写映画化を決定 〜ハイドパーク社とジョイントベンチャーを設立し、全世界で公開〜</ref>。

テレビアニメ

ドラマCD

春麗を主人公としたドラマCDが東芝EMI(現EMIミュージック・ジャパン)より発売されている。3巻のエンディングで4巻の発売を匂わせていたが、販売は全3巻で終了している。

ストリートファイターII外伝 〜キャミィ・闘いの序曲〜
キャミィを主人公としたドラマCD。
他の登場人物はオリジナルキャラクターが占めている。

漫画

ストリートファイターII -RYU
神崎将臣作。『ファミリーコンピュータMagazine』に連載。
「ストII」の世界観が作者のフィルターを通しシリアスを主体に描かれた。本格的なストーリーを持つ「ストII」の漫画は、本作と後述の中平正彦作「キャミィ外伝」が並ぶ。
リュウとケンの師匠の「剛拳」はこの作品が初出。後に増補版が発売された。
ストII爆笑!!4コマギャグ外伝
ゲームのキャラクターを登場人物にした4コマギャグ漫画。橋口隆志作。『月刊コロコロコミック』に連載。
ストII4コマ笑龍拳
4コマギャグ漫画。よしむらひでお作。『コミックボンボン』に連載。
ストII4コマ大行進!
デラックスボンボン』での、水戸いずみ御童カズヒコ佐藤元三者の4コマ漫画の複合連載枠。それらの作品をまとめた同名の単行本も発売された(かみやたかひろ岩村としや有賀ヒトシの作品も収録)。
スーパーストリートファイターII キャミィ外伝
中平正彦作。『週刊少年サンデー増刊』に連載。キャミィを主役とし、ゲームの設定を下敷きにストーリーが描かれた。
作者の中平正彦はこの作品を端緒として、後もストリートファイターシリーズのコミカライズを手がけている。
SUPER STREET FIGHTHRII X 外伝
伊藤真美作。新声社『コミックゲーメスト』1995年7月号 - 1996年3月まで連載。8話のオムニバス。単行本は1巻<ref>単行本に○に「1」と記載あり。</ref>だけ発行しているが、フェイロンが主役の漫画があった2巻以降は発行していない。
括弧内のキャラクター名は作品の主役。
  • 第一話:闘いの予感(リュウ)
  • 第二話:刺客!前編(春麗)
  • 第三話:刺客!後編(春麗)
  • 第四話:親友(ガイル)
  • 第五話:放たれた美獣(キャミィ)
  • 第六話:明かされた過去(キャミィ) - 第五話の続編
  • 第七話:約束の大地(T・ホーク)
  • 第八話:闘いの先に見えざる者(ケン、E・本田)
作者の伊藤真美は、この作品の前に新声社から1994年12月20日発行している『ストリートファイターIIコミックアンソロジー』でもイラスト(リュウ、ケン、T・ホーク、キャミィ)と短編漫画『ホリディ・マーチ』(キャミィ、春麗、フェイロン)を執筆している。

その他

拳聖土竜
本作をモチーフにしたモグラ叩きゲーム。あちこちから顔を出すベガを叩くと、モニターに表示されるリュウや春麗が必殺技を出す。この作品で春麗の声を担当した宮村優子は、『ZERO』シリーズや『X-MEN VS. STREET FIGHTER』を始めとするVSシリーズでも春麗の声を担当することになった。
CRフィーバーストII
本作をモチーフにしたパチンコ機。『ポケットファイター』に使われていた2頭身のキャラグラフィックを使用(『ポケットファイター』に登場していないキャラは作り下ろし)している。プレイステーション用ソフト『FEVER4 SANKYO公式パチンコシミュレーション』では、リュウや春麗とこのパチンコで勝負することができる。
ストリートファイター2
本作をモチーフにしたパチスロ機。
カードダス
『ストII』の全シリーズがカード化された。『MOVIE』や『V』を扱ったものも存在する。
春麗にまかせチャイナ
本作をモチーフにしたパチスロ機。
ピンボール版ストリートファイターII
本作をモチーフにした海外メーカー製作のピンボール、国内では出荷台数が非常に少なかったので知る人は少ない、得点プレートに描かれている春麗がアメコミ風に描かれている。

エピソード

Template:雑多な内容の箇条書き

  • 本作の欧米版を製作する際、M・バイソン→バルログ (Balrog)、バルログ→ベガ (Vega)、ベガ→バイソン将軍 (Master Bison) と名前が交換された。名称変更の理由は、バイソンの姿と名前が実在するプロボクサーのマイク・タイソンに酷似しているので肖像権に配慮したためと、「ベガ」が欧米では女性的な名前(英語圏では織姫にあたること座の一等星をイメージさせる)なので敵の親玉には相応しく無いとされ、中性的なバルログにこの名前があてられたためである。ベガの項目も参照。
  • 『II』の作曲は当時のALPH LYLAのP♪(下村陽子)をメイン(初代『II』では3曲を除いて全ての曲を担当)に、Oyaji(阿部功)など数名が担当していた。ただし、下村は1993年にカプコンを退社し当時のスクウェア(現:スクウェア・エニックス)へ移籍したため、SFC版『II TURBO』などではスタッフロールに下村の名前はクレジットされておらず、『スーパーII』以降の作品には関わっていない。『スーパーII』と『II X』はSYUN(西垣俊)が作曲を担当した。
  • 『II' TURBO』までの多くのキャラクターのかけ声や悲鳴はカプコンの社員によって吹き込まれたもので、リュウ・ケンなどは技によって担当者が違うという事態まで起こった。ただし外国人社員(現在は退社)に依頼した声もあり、ナレーション、ガイルやサガットのかけ声、ブランカの遠吠え、本田の「どすこい」などはこの声優とのこと。なお、カプコンは公式コメントにおいて「誰がどの声を演じたかは記録がなく分からない」と発表している。『スーパーII』以降は、全員に専門の声優が起用された。
  • 『II』の企画やキャラクターデザインを手がけた安田朗は、各キャラクターのインサイドストーリーを作ったものの、オープニングやエンディングなどに極力力を注がず、また映画的な手法でも表現しなかったと語っている。その理由は「ゲームの『戦い』の部分にすべてのパワーを注ぎたかったから」「『ゲーム』の部分の他にストーリーはいらなかったから」だとしている。『II』の劇場アニメ化の際にも「ストーリーに凝るなら、それより『ストリートファイト』という表現をしてほしい。なぜならストIIの登場キャラクターの接点は『ストリートファイト』というもののみだから」と説明している<ref>ゲーメストムックVol.17『カプコンイラストレーションズ』p11より。</ref>。

ストリートファイターII

  • 『II』のベータテスト版は船水紀孝1人の手によって作られた。これは、基本となったシステムプログラムは『ファイナルファイト』のものを流用できたという事情もある<ref>元々『ファイナルファイト』は初代『ストリートファイター』の続編として企画されていた。ボーナスステージの車壊しなど、共通点も幾つかある。</ref>。
  • リュウとケンは前作『ストリートファイター』に引き続き、『II』においては同キャラ対戦用に準備された。しかし開発上のミスでリュウの方が気絶しやすく、気絶時に打撃技に対して非常に大きなダメージを受ける設定で「病気持ちのリュウ」とも呼ばれた。
  • 前作『ストリートファイター』では必殺技入力のタイミングが厳しく設定されていたが、『II』では大幅に技を出しやすくしたことでゲームの楽しみの幅が広がった。
  • アーケード版はディップスイッチの設定によって、ゲーム中のキャラクターの動きなどを『II' TURBO』よりも速く設定できる。そのため『II' TURBO』発売後にはその設定で『II' TURBO』もどきとして営業使用していたロケーションもあった。
  • スーパーファミコン版の同キャラ対戦モードは、当時のテストチームにも知らされていなかった機能であり、テストチームが動作確認せずに市場に出た、という驚くべき事実が隠されている。もっともテスト段階の不具合で、ある操作により同キャラ対戦が可能になっており、同キャラ対戦のバランス調整もしておいてくれ、との指示がテストチームに対して発せられていたため、コマンドは別として同キャラ対戦の調整も行われてはいた。
  • 必殺技同様、1/512の確率で自動ガードが発動するようにプログラムされている。技を出している最中に自動ガードが発動すると、技のモーションがキャンセルされ、ガードモーションに移行する。
  • スーパーファミコン版において、四天王を使用できる裏技が存在すると言うニセ情報が多く出回り、一部のゲーム雑誌で検証されたこともあった。

ストリートファイターII'

  • 開発時の仮称は『スーパーストリートファイターII』。
  • キャラクター同士が試合するデモ画面が表示されている間に、2P側のコンパネでコナミコマンド(最後の2つは中パンチ、小パンチと入力)を打ち込むと、体力ゲージの下あたりに3桁の数字が横一列に12個表示される。これはその筐体に電源が入れられてから各々のキャラクターがプレイヤーに何回選択されたかを表す。
  • メガドライブ版『ダッシュプラス』が雑誌上で発表された当初はロムカセットの容量が16MBitと表記されており、容量不足のためキャラクターや背景などの描写が多少チープなものとなっていた。この状態でも開発はかなりの段階まで進んでいたらしく『メガドライブFAN』では付録としてこのバージョンのロムを使用した攻略小冊子を作成していたほどだったが、後に容量が24MBitに変更され、他機種版に見劣りしない内容に作り直された。
  • 通常メガドライブ向けのゲームカートリッジはセガが生産しているが、メガドライブ版『ダッシュプラス』はカプコンが生産したらしく、カートリッジに「SEGA」ではなく「CAPCOM」の刻印が施されており、形状も僅かに違う(メガドライブ版スーパーII・同社のアクションゲーム「ロックマンメガワールド」も同様)。

ストリートファイターII' TURBO

  • ロケテスト版では、リュウの2Pカラーの胴着はオレンジ色だった。

スーパーストリートファイターII

  • ロケテスト版のバルログのカラーリングの一つに、非常に顔色の悪いものがあり、これは通称「ゾンビバルログ」と呼ばれた。正式発売版ではこのカラーリングは手直しされた。
  • 対戦型格闘ゲームとして内容がよく練られてあり、営業成績でもそこそこの結果を出した。しかし、CPシステムII自体の開発と平行して製作されていたという事情もあり、同時期にSNKよりリリースされた『餓狼伝説スペシャル』など同カテゴリーの他作品と比較すると、相対的には視覚効果が最も地味な作品となってしまった。その現状を岡本吉起は「こりゃまずいな」と感じたと後のインタビューで語っている。

スーパーストリートファイターII X

  • 開発段階では、強パンチ・強キック攻撃はガードされても、必殺技同様にある程度の体力を奪える設定を試していたらしいTemplate:要出典。またテレビCM撮影用バージョンやロケテスト版では通常の必殺技で相手を倒すといわゆる「あけぼのフィニッシュ」という画面効果が入るよう製作されていた。
  • 3DO版は日本各地で催された3DOのイベントにて、くじ引きという形で大量に無償で配布されたらしいTemplate:要出典
  • 3DO版にはザンギエフの空中デッドリードライブ(空中パンチ投げ)で相手の体力を半分以上持って行ってしまうバグがあった。

脚注

Template:Reflist

関連項目

外部リンク

Template:StreetFighter Template:カプコン対戦格闘ca:Street Fighter II de:Street Fighter II en:Street Fighter II es:Street Fighter II fa:مبارزان خیابانی ۲ fi:Street Fighter II fr:Street Fighter II: The World Warrior id:Street Fighter II it:Street Fighter II: The World Warrior pl:Street Fighter II pt:Street Fighter II ru:Street Fighter II simple:Street Fighter II sv:Street Fighter II tr:Street Fighter 2 zh:街頭霸王II

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