サンフランシスコ
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サンフランシスコ(Template:Lang-en)は、アメリカ合衆国西海岸にある、カリフォルニア州の北部に位置する都市であり、アメリカ西海岸を代表する世界都市である。
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概要
キリスト教のフランシスコ会の修道士が創設者の聖フランシスコを街の名に付けたのが地名の由来である。漢字では、桑港や旧金山と表記される。桑港は、「サンフランシスコ」を音訳した「桑方西斯哥」(現代中国語普通話ではSāngfāngxīsīgē(サンファンシースーコー)の発音になる)の頭文字「桑」(サン)に、港町である事を示す「港」を加えたものである。この漢字表記は、現地の日系社会でも使われるため、商店や日本語学校などの名称によく見られる。ジャパンタウン(日本人街)にある曹洞宗の寺院「日本山桑港寺(そうこうじ)」はその代表である。一方の旧金山は、1849年に起こったゴールドラッシュにちなんだ名称である(「新金山」はメルボルンを指す)。現地の中国系社会では、桑港と同様に「サンファン」の音を当てはめた三藩が旧金山よりも多用される傾向があり、市当局も中文での名称を三藩市としている。<ref>例:SFMTA中文ページChinese SFMTA Home</ref>
アメリカの他地域では頭文字の「SF」や「フリスコ(Frisco)」愛称・略称で呼ばれることが多い。または「サンフラン」(San-Fran)との略称で呼ばれることもある。日本では、特に(航空機での渡航の対象として)「シスコ」の略称で呼ばれることも多い。地元とベイエリア周辺では単純に愛情を込めて「the city」と呼ばれることが多い。
ロサンゼルスと共にカリフォルニア経済、金融、工業の中心地として知られる。サンフランシスコ自体の人口は776,733人(2000年国勢調査)だが、対岸のオークランドなどを含めた都市圏(MSA)の人口は4,123,747人にも上り、全米第12位の規模。更に南岸のサンノゼを加えたサンフランシスコ・ベイエリア全体の人口は7,092,596人で広域都市圏(CSA)として全米6番目の規模である。(いずれも2000年国勢調査)それゆえに大規模なダウンタウンが形成されており、近代的なビルが建ち並ぶ。シリコンバレーやカリフォルニア大学バークレー校にも近く、コンピュータ系の企業も多い。
サンフランシスコの気候は地中海性気候に属し、一年中気温の差があまり無く、気候的にも住みやすい都市である。急な坂や深い霧に覆われる場合が多いことでも有名である。都市部から13マイルほど南下すると、サンフランシスコ国際空港がある。
観光地としての評価も非常に高い都市であり、外国人のみならず、アメリカ人の間でも訪れたい都市の上位にランクされている。有名な観光スポットとしてゴールデンゲートブリッジ(金門橋)やフィッシャーマンズワーフ、ツインピークス等が挙げられる。市内を走る伝統あるケーブルカーも人気が高い。
2008年には、グローバリゼーションと世界都市の研究グループおよびネットワーク(GaWC)により、ロサンゼルスやワシントンD.C.などと並ぶ第2級世界都市+に選ばれている<ref>The World According to GaWC 2008</ref>。
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メイスン通り |
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ロンバード・ストリート |
歴史
もともとは「コスタノ族」(沿岸の人たち)とスペイン人が名づけたインディアン部族オーロネ族の生活圏だった。サンフランシスコは現在のミッション地区にあったヤーバブエナという町が発祥である。1776年にサンディエゴから陸路を北上してきたスペイン探検隊が、天然の良港であったサンフランシスコ湾とゴールデンゲート海峡を「発見」し、この地に住むインディアンたちを「コスタノ族」と名付け、その湾の入口に砦を築き集落を形成した。その後、神父セラはカトリックの伝道所を設けた。1821年のメキシコ独立によってその領土となり、メキシコやアジア貿易の拠点、また捕鯨基地として発展した。1846年、アメリカ合衆国はこの町をメキシコから獲得し、1847年にサンフランシスコと改称した。そして1848年、シエラネバダ山脈で金鉱脈を発見、ゴールドラッシュによって急成長し、多数のインディアン部族が土地を奪われて虐殺され、ヤヒ族などは絶滅させられてしまった。ゴールドラッシュ以前の1848年の人口は800人だったが、ゴールドラッシュの起こった1849年を境に急速に人口が増え、1860年には6万人に至った。その後港湾都市、物資の集散地として、合衆国西部の商業、行政、文化の中心地となる一方、非常に多様な人種構成と、バーバリー・コースト地区に代表される治安の悪さでも有名になった。
1869年には大陸横断鉄道が開通、その拠点として重要性を持ち、同時にアジアから多くの移民が訪れた。まずは中国人、そして日本人も多く入植し、1891年に全米初の日本人会が結成された。それに伴い、多くの移民街が誕生する。
[[ファイル:GoldenGateBridge-001.jpg|thumb|200px|ゴールデンゲートブリッジ]] しかし、1906年4月18日にマグニチュード7.6のサンフランシスコ大地震が市街地を襲った。3日間にわたる火災が発生し、ダウンタウン全域と住宅地域のほとんどが壊滅した。復興の旗印として「フェニックス」を掲げ、新たな都市開発に取り組んでその後急速に復旧した。1914年にはパナマ運河の開通により、拠点性を増大させ、都市飛躍の一歩となった。対岸のオークランドとを結ぶ主要橋梁の建設に乗り出し、1937年には市のシンボルでもあるゴールデンゲートブリッジ(金門橋)が完成、今日では7本の橋がベイエリア各地を結び、またBARTの海底トンネルであるTransbay_Tubeも都市連結の役割を果たしている。
第二次世界大戦時、サンフランシスコは造船業の中心地となり、カリフォルニア州北部の中心都市として重要な地位を占め、大発展を遂げた。しかし同時に日本軍の空襲や上陸を避けるために対空砲やシェルターの整備が進められるとともに、日系人の強制収容が行われるという悲劇にも見舞われた。
1951年には、サンフランシスコで、連合国と日本との講和条約が結ばれた。1960年代頃から主要産業であった製造業に陰りが見え始めるが、代わりに登場したサンノゼ一帯のシリコンバレーの発展により、IT関連企業を輩出、地位を回復し、大規模な近代的ビルの建設がすすんで活況を呈して今日に至る。また、50年代にはビート・ジェネレーション、60年代にはヒッピーの集う地であり、70年代に入り同性愛者(性的少数者)の市民権獲得のための運動がいち早くおこるなど、新しい価値観を生みだす拠点ともなっている。1989年には大地震に再び見舞われ、大きな被害を受けたものの、現在サンフランシスコは全米の大都市の中でも治安に優れ、優れた計画都市としても知られ、常に住みたい都市のトップクラスにエントリーしている。
坂の多い土地柄を背景に、1873年にはケーブルカーが営業を開始し、今日でも市民の重要な足となっていると共に、観光客を惹き付ける魅力の一つにもなっている。
地理
[[ファイル:San Francisco Landsat7 Lg.jpg|thumb|100px|サンフランシスコ及び北部サンマテオ郡、NASA Landsat撮影]] カリフォルニア州の北部に位置し、北緯38度、西経122度5分にある。気候は温暖で、夏に降雨が少なく、区分ではCs(地中海性気候)に分類される。市街地はサンフランシスコ湾口の南岸にあたり、サンフランシスコ半島の先端に位置する。東の対岸にオークランドやバークレー、サンフランシスコ湾奥の南岸にサンノゼがある。平野部は少なく、急峻な丘陵地や窪地が多く、いわば小樽や尾道のような、後背地が狭い古い港町の都市成立様式である。都市圏人口は約700万人だが、他の都市圏のように土地が豊富でないため、爆発的な人口増加はあまり見られない。100km北東方に州都のサクラメントがある。
アメリカ合衆国統計局によると、この都市と郡は総面積600.7km²(231.9 mi²)である。このうち120.9 km²(46.7 mi²)が陸地で479.7 km²(185.2 mi²)が水地域である。総面積の79.86%が水地域となる。
この都市の地理的な中心地は、アルバラド(Alvarado)と23番ストリートの間のグランドビュー・アベニュー(Grandview Avenue)の東側である。
1月の最低気温の平均は46°F(8°C)で、最高気温の平均は58°F(14°C)。8月の最低気温の平均は56°F(13°C)で、最高気温の平均は72°F(22°C)。平均56.6cmの降水量を記録している。 沖合を流れる寒流の影響で霧に覆われることも多く、夏でも肌寒いことが多い。
人口動勢
2000年現在の国勢調査2で、この都市は人口776,733人、329,700世帯及び145,068家族が暮らしている。人口密度は合衆国内で2番目の密集都市(および5番目の密集郡)である、6,423.2/km²(16,634.4/mi²)[1]。2,865.6/km²(7,421.2/mi²)の平均的な密度に346,527軒の住宅が建っている。この都市の人種的な構成は白人49.66%、黒人7.79%、インディアン0.45%、アジア30.84%、太平洋諸島系0.49%、その他の人種6.48%、混血4.28%である。人口の14.10%はヒスパニックまたはラテン系である。
民族構成は中華系19.6%、アイルランド系8.8%、ドイツ系7.7%、及びWASP6.1%である。サンフランシスコはアメリカ合衆国内で最大の中華系人口でありハワイ州以外で最大のアジア系人口を持っている。リッチモンド内のGeary ブルーバードは栄えたロシア系コミュニティーの本拠地となっている。
329,700世帯のうち、16.6%が18歳未満の子供と一緒に生活しており、31.6%は夫婦で生活している。8.9%は未婚の女性が世帯主であり、56.0%は結婚していない。38.6%は1人以上の独身の居住者が住んでおり、9.8%は65歳以上で独身である。1世帯の平均人数は2.30人であり、結婚している家庭の場合は3.22人である。
住民は14.5%が18歳未満の未成年、18歳以上24歳以下が9.1%、25歳以上44歳以下が40.5%、45歳以上64歳以下が22.3%、および65歳以上が13.7%にわたっている。中央値年齢は36歳である。女性100人ごとに対して男性は103.4人である。18歳以上の女性100人ごとに対して男性は103.1人である。
世帯ごとの平均的な収入は55,221米ドルであり、家族ごとの平均的な収入は63,545米ドルである。男性は46,260米ドルに対して女性は40,049米ドルの平均的な収入がある。一人当たりの収入は34,556米ドルである。人口の11.3%及び世帯の7.8% は貧困線以下である。全人口のうち18歳未満の13.5%及び65歳以上の10.5%は貧困線以下の生活を送っている。
インディアン部族
left|200px|thumb|サンホセ伝道教会にある、「オーロネ族の踊り」の絵 サンフランシスコの沿岸部から山間部、モントレーには、スペイン人が「コスタノ族」と名付けたインディアン部族の「オーロネ族」が、葦を編んで家屋やカヌーを作り、漁猟や狩猟採集を営んで生活していた。しかし、19世紀に押し寄せた白人による土地収奪によって衰退し、20世紀初頭には「絶滅した」として、保留地(Reservation)など、アメリカ連邦政府との連邦規定に準ずるすべての権利を剥奪された。
right|200px|thumb|サンフランシスコの観光名所であるショッピング・センター「ベイ・ストリート・モール」は、ムウェクマ・オーロネ族の伝統墓地と貝塚土塁を破壊して建てられた サンフランシスコ・ベイエリアには、このオーロネ族の「ムウェクマ・バンド」の部族員約400人が暮らしているが、彼らも「絶滅した」ことになっているので保留地を領有出来ない。彼らの伝統的な墓地と貝の土塁は「遺跡」扱いされて1980年代に破壊され、部族の猛抗議を無視してショッピング・センター「ベイ・ストリート・モール」が建てられた。この「遺跡」から奪われたオーロネ族の先祖数万人分の遺骨は、カリフォルニア大学バークレー校で展示されている。
2006年9月21日に、彼らはアメリカ連邦政府から認定に関して「好意的な対応」をされており、連邦登録と「復活」への期待が高まっている。
1958年以降、保留地の解消方針に沿った「インディアン移住計画」がアメリカ連邦政府によって施行され、オーロネ族以外の多数のインディアンが周辺から流入した。現在、彼らの互助組織として「アメリカインディアンの友好の家協会(Friendship House Association of American Indian Inc)」が設置されている。
1960年代に起こったインディアンたちの権利回復要求運動「レッド・パワー運動(Red Power movement)」は、同州でも高まりを見せ、1969年には、サンフランシスコ湾に浮かぶアルカトラズ島で、アルカトラズ島占拠事件が決行された。この1969年は、コロンブスの上陸を祝う「コロンブス・デー」の記念祝祭に対し、「インディアンを弔う日」として、サンフランシスコのインディアンたちが黒い腕章をつけ、ティピーを建てて抗議を行った最初の年となった。
1995年には、ディズニーのアニメ映画「ポカホンタス」の公開に抗議して、全米のインディアンたちによる大規模なデモ行進が行われた。
交通
thumb|240px|サンフランシスコ周辺の主要交通 サンフランシスコは半島に突き出た丘陵地帯という地形から、アメリカ国内ではニューヨークに次いで公共交通機関への依存度が高い大都市である。また、市内人口がそこまで多くはなく、事業所もサンフランシスコの中心部だけではなくベイエリア全体に分散していることから、地下鉄はBARTやMuniのマーケットストリート区間を除いて発達せず、路面電車やトロリーバスの比重が高い。
空路
道路
サンフランシスコは水路に遮られているために、通過する道路は少ない。主要な高速道路としては、ベイブリッジのサンフランシスコ側を基点としてベイブリッジを渡り東に伸びる州間高速道路80号線(I-80)、サンフランシスコ中心街から南に延びるインターステート280号線、中心街から南部と北部に延びる国道101号線がある。
市内は坂が多い上に半島であるため土地もないため、駐車場料金が非常に高い。そのため、後述のBARTやカルトレインなどの郊外の駅の多くに駐車場が併設されていて、これを使ったパークアンドライドが盛んである。
都市公共交通
[[ファイル:Cable Car.jpg|thumb|200px|サンフランシスコのケーブルカー]]
- カルトレイン サンフランシスコ - サンノゼ・ギルロイ
- BART ミルブレー・サンフランシスコ国際空港 - サンフランシスコ - オークランド、バークレー、フリーモント
- サンフランシスコ市営鉄道(Muni) サンフランシスコ市内の路面電車、ケーブルカー、バスを運行
長距離鉄道路線
サンフランシスコ湾をはさんだ対岸のオークランドからアムトラックの列車が発着している。
- カリフォルニア・ゼファー オークランド~デンバー~シカゴ
- コースト・スターライト ロサンゼルス~オークランド~ポートランド~シアトル
- その他 サクラメントやサンホーキンバレーへの列車の発着がある
教育、文化及びスポーツ
多様な文化が融合していることで知られ、自由な空気に包まれている印象がある。1950年代にはビートニク、1960年代にはヒッピーが流行し、世を席捲した。
現在では、中心部のカストロ・ストリートを中心とした世界最大のゲイコミュニティがある街としても知られ、毎年6月には「プライド」と称したパレードやイベントが開催される。
大学
- サンフランシスコ大学(University of San Francisco、私立大学、通称「USF」)
- サンフランシスコ州立大学(San Francisco State University, 通称「SFSU」)
- カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California, San Francisco, 通称「UCSF」)
- シティカレッジオブサンフランシスコ(City College of San Francisco、二年制短大、通称「CCSF」「シティカレ」)
- アカデミーオブアートユニバーシティ(The Academy of Art University、総合芸術大学)
- カリフォルニアカリナリーアカデミー(The California Culinary Academy、調理専門学校)
美術館とパフォーミング・アーツ
- サンフランシスコ近代美術館(San Francisco Museum of Modern Art, 通称「SFMoMA」)
- アジア美術館(Asian Art Museum of San Francisco)
- デ・ヤング美術館(De Young Museum)
- パレスオブファインアート(Palace of Fine Arts)
- サンフランシスコ・オペラ(San Francisco Opera)
- サンフランシスコ交響楽団(San Francisco Symphony)
- ロックの殿堂, サンフランシスコ
スポーツ
- アメリカンフットボール(NFL)チームのサンフランシスコ・フォーティナイナーズの本拠地
- メジャーリーグ(MLB)の野球チーム、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地
- バスケットボール(NBA)のゴールデンステート・ウォリアーズは対岸のオークランドにスタジアムを構えるがサンフランシスコの地元チームである。
友好姉妹都市
サンフランシスコはSister Cities International, Inc. (SCI)によって指定された、15の姉妹都市を有している。 Template:Col-begin Template:Col-2
- Template:Flagicon アビジャン(コートジボワール共和国)
- Template:Flagicon アッシジ(イタリア共和国)
- Template:Flagicon カラカス(ベネズエラ・ボリバル共和国)
- Template:Flagicon コーク(アイルランド共和国)
- Template:Flagicon ハイファ(イスラエル国)
- Template:Flagicon ホーチミン(ベトナム社会主義共和国)
- Template:Flagicon マニラ(フィリピン共和国)
- Template:Flagicon チューリッヒ(スイス連邦)
- Template:Flagicon 大阪市(日本)
- Template:Flagicon パリ(フランス共和国)
- Template:Flagicon ソウル特別市(大韓民国)
- Template:Flagicon 上海(中華人民共和国)
- Template:Flagicon シドニー(オーストラリア連邦)
- Template:Flagicon 台北市(中華民国)
- Template:Flagicon テッサロニキ(ギリシャ共和国)
市歌
元はポピュラーソングや映画主題歌であった2曲が制定されている。
- I Left My Heart in San Francisco(霧のサンフランシスコ)
- 1954年にダグラス・クロス(Douglass A. Cross)が作詞、ジョージ・コリー(George Cory)が作曲した。サンフランシスコへの懐旧の想いを歌ったバラードであるが、作られた当時はヒットしなかった。その後1962年、歌手のトニー・ベネットがサンフランシスコに巡業した際、専属ピアニストのラルフ・シャロンの勧めで歌ったところ非常な好評を博した。そこでレコーディングすると300万枚を越える大ヒット曲になり、この曲を収めたベネットの同名アルバムは同年のグラミー賞を受賞した。諸外国でもヒットし、サンフランシスコのイメージアップに大きく貢献した名歌で、1969年10月6日、サンフランシスコ市歌に制定された。
- San Francisco, open your Golden Gate
- 1906年のサンフランシスコ大地震を題材に1936年に製作されたメトロ・ゴールドウィン・メイヤー社の大作映画『桑港(サンフランシスコ)』(W・S・ヴァン・ダイク監督、クラーク・ゲーブル主演)の主題歌として、 ガス・カーン(Gus Kahn)が作詞、ウォルター・ユールマン(Walter Jurmann)とブロニスロウ・ケイパー(Bronislaw Kaper)が作曲した軽快な曲で、劇中で女性歌手役のジャネット・マクドナルドによって歌われ、当時非常に流行した。懐メロ的なナンバーとして長く親しまれ、1984年5月15日に、サンフランシスコ市歌に制定された。
ジャパンタウン
Japantown, (日本町, Little Osaka, J town)サンフランシスコの Western Addition にある6平方ブロックの地域。日本や韓国、中華のレストラン、スーパーマーケット、ショッピングモール、ホテル、銀行、紀伊國屋書店の支店など多数の店がある。Post Street が大通りで、中心には1968年開設の Japan Center(3つの日系ショッピングセンターと Peace Pagoda がある)がある。パゴダは大阪の人々によって寄贈された。
カリフォルニア州最大の日本町で、唯一の第二次世界大戦前からある日本町。日本の真珠湾攻撃後、アメリカ政府は日系アメリカ人を強制収容所に収容した(日系人の強制収容)。その後軍需産業を探しに来たアフリカ系アメリカ人が居住した。戦後一部の日本人は戻り地域の再復興を行った、1960年代から1980年代の大規模な再開発の時期に、多くのアフリカ系アメリカ人は今日の居住地、西部 Filmore District、東部 Tenderloin、南部 Hunters Point に移動した。同時に多くの日系アメリカ人は戻り、新日本移民の移住、日本政府、企業による投資が行われた。
同市出身のアーティスト
- サンタナ
- ビル・グレアム
- スティーヴ・ミラー・バンド
- グレイトフル・デッド
- クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス
- ジャーニー
- ジェファーソン・エアプレイン/ジェファーソン・スターシップ/スターシップ:(但し、結成されたのはサンフランシスコだがメンバーで同市出身はジェファーソン・エアプレインでヴォーカルとリズムギターを担当していたポール・カントナーだけである)。特にスターシップは、1980年代に『シスコはロックシティ』(“We built this city”)というヒット曲を生んでいることで有名。曲中に「サンフランシスコはゴージャスな快晴、ゴールデン・ゲート・ブリッジは車が大渋滞しています」というDJの声が入る。
- ドナート・カブレラ(指揮者)
- ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース
- タワー・オブ・パワー
同市を舞台とした作品
映画
- 鳥 (1963)
- ヒッチコックによるホラー映画。市内ユニオンスクエアのペットショップが冒頭に登場。メインとなる舞台はサンフランシスコ北にあるソノマカウンティのボデガベイで、現在もその家は残されている。
- 卒業 (1967)
- ダスティン・ホフマン主演。UCバークレー、ベイブリッジ、サンフランシスコ動物園などが舞台として登場。
- ブリット (1968)
- スティーブ・マックイーン主演。ポリスアクション。マックイーン自らスタントに挑んだ、市街地の坂道を爆走する激しいカーチェイスは圧巻。
- ダーティ・ハリーシリーズ (1971 - 1988)
- クリント・イーストウッド主演。ポリスアクション。
- タワーリング・インフェルノ (1974)
- スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマン主演。舞台となる高層ビルが市内ファイナンシャルディストリクトにあるという設定。主な撮影はLAで行われたが、旧バンクオブアメリカビルやハイアットリージェンシーホテル、エンバカデロなどが登場。
- ふりむけば愛 (1978)
- 山口百恵、三浦友和主演。ゴールデンゲートブリッジや、市街地のケーブルカーが登場する。
- スタートレックIV 故郷への長い道 (1986)
- ウィリアム・シャトナー主演。宇宙船エンタープライズのクルー達は、23世紀の地球を救うために1986年のサンフランシスコへのタイム・トラベルを決行する。作中では、約150の惑星が加盟する惑星連邦の連邦評議会がサンフランシスコに置かれている設定である。
- 天使にラブ・ソングを… (1992)
- ウーピー・ゴールドバーグ主演。チャーチストリートのセントポール教会が舞台。第2作ではノースビーチのセントピーターアンドポールチャーチに舞台が変更されている。
- 愛という名の疑惑 (1992)
- リチャード・ギア、キム・ベイシンガー、ユマ・サーマン主演。ラブ・サスペンス。ゴールデンゲートブリッジの袂の灯台(実在しない架空の施設)が、クライマックスの舞台となっている。
- インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア (1993)
- トム・クルーズ、ブラッド・ピット出演。吸血鬼だと名乗る男が、記者に語ったミステリー。ゴールデンゲートブリッジやフェリービルディングなどが登場。原作・脚本を手がけたアン・ライスはサンフランシスコ州立大学出身。
- ミセス・ダウト (1993)
- ロビン・ウィリアムズ主演。舞台となった一軒家 (2640 Steiner St.) は現在観光名所となっている。
- スウィート・ノベンバー (2001)
- キアヌ・リーヴス、シャーリーズ・セロン主演。広告代理店に務める男性と、偶然出会った女性とのラブロマンス。主人公の住むアパートはポトレロヒルにある。ラストシーンはミッションドロレスパークの鉄橋。
- プリティ・プリンセス (2001)
- アン・ハサウェイ主演。主人公の住むアパートはソーマエリアにある。主人公の通う高校はパシフィックハイツにあるHamlin School。
- SAYURI (2005)
- チャン・ツィイー主演。物語の舞台は架空の日本の街(京都・祇園のイメージ)だが、ゴールデンゲートパーク内の日本庭園や、サンフランシスコ南のサラトガにある箱根ガーデン等で撮影が行われた。
- ゾディアック (2007)
- ジェイク・ギレンホール主演。1960年代にサンフランシスコ、ナパ、バレイホなどベイエリア広域で実際に起きた連続殺人事件を題材にしている。サンフランシスコ・クロニクル本社、プレシディオ、ゴールデンゲートブリッジなど。
ドラマ
- 私立探偵ハリー
- サンフランシスコを舞台としたミステリードラマ。詳しくは私立探偵ハリーの項目を参照。
- 刑事ナッシュ・ブリッジス
- サンフランシスコ市警を舞台としたポリスアクションドラマ。コメディ要素も強い。詳しくは刑事ナッシュ・ブリッジスの項目を参照。
- ダーマ&グレッグ
- サンフランシスコの地下鉄(ミュニと思われる)で出会った上流階級出身の弁護士、グレッグとヒッピーの両親の元に生まれた自由奔放な女性、ダーマの夫婦二人織り成すコメディー。サンフランシスコ市内の映像が方々に映り、かなりディフォルメされているものの、ベイエリアのヒッピー文化、多様性を見て取れる。
- フルハウス
- サンフランシスコ市内のヴィクトリア様式の1軒の家に住む父と3人姉妹とその親類にまつわるドタバタコメディー。以前NHKで何度も放送され、人気であった。一家の大黒柱、ダニエル・アーネスト・タナー は、サンフランシスコにあるケーブルテレビのキャスターという設定。このショーからの出身者に、オルセン姉妹などがいる。
- サンフランシスコの空の下
- 両親を失った5人の兄弟の物語。
- セックス・アンド・ザ・シティ
- 物語の舞台はニューヨーク・マンハッタンだが、主人公のキャリーがニューヨークからサンフランシスコまで列車で旅をするエピソードがあり、その中で「ゴールデンゲートブックストア」という架空の書店も登場する。またシーズン4の最終エピソードでは恋人のミスタービッグがサンフランシスコ北のナパに引っ越すという設定になっている。
- 名探偵モンク
- 神経症の元警官が犯罪コンサルタントとして活躍するミステリー。
その他
- ファイナンシャルディストリクトに第12地区連邦準備銀行がおかれている。
- 合衆国皇帝にしてメキシコの庇護者ノートン1世を名乗った男、ジョシュア・ノートンが住んでいた都市。
- 日米親善の功績を認められた浅野七之助を記念して、5月16日を浅野七之助デーと定めた。
関連項目
脚注
外部リンク
- 公式
- 日本政府
- 観光
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