コジェネレーション

出典: Wikipedio


コージェネレーション、またはコジェネレーション (cogeneration)、英語ではcombined heat and powerともいわれる。これは、内燃機関、外燃機関等の排を利用して動力・温熱・冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高める、新しいエネルギー供給システムのひとつである。

略してコージェネコジェネとも呼ばれ、熱電併給(ねつでんへいきゅう)、古くは熱併給発電(ねつへいきゅうはつでん)ともいった。

日本においては、京都議定書の発効に伴い、製造サイドとして電機メーカーガス会社が、需要者サイドとしてイメージ向上の効果も狙うスーパーマーケットや大エネルギー消費者である大規模工場などで関心が高まっている。

コジェネレーションを発展させたものに、トリジェネレーションがある。

目次

構成

ガスタービンエンジンシステム

発電用ガスタービンエンジンにより排出される排気によって蒸気を作成する。 蒸気吸収冷凍機で冷熱を製造したりと、蒸気使用設備で有効に使用される。 特にガスタービン発電機と、その排熱を利用した蒸気タービン発電機を複合した発電をコンバインドサイクル発電という。

発電効率15~33パーセント、総合効率で65~75パーセントが可能である。

ガスエンジンシステム

発電用ガスエンジンの排気排熱ボイラで蒸気を製造したり、エンジン冷却水で水道水を加熱し給湯する。

蒸気を蒸気使用設備で使用したり、蒸気吸収冷凍機で冷熱を製造したりする。また、温水を温水使用設備や給湯で使用したり、温水吸収冷凍機で冷熱を製造したりする。発電効率27~45パーセント、総合効率で65~85パーセントが可能である。

ガスエンジンでヒートポンプを駆動する形式もある。

ディーゼルエンジンシステム

発電用ディーゼルエンジンの排気排熱を蒸気製造や給湯に利用し、また、エンジン冷却水で水道水を加熱し給湯する。

蒸気を蒸気使用設備で使用したり、蒸気吸収冷凍機で冷熱を製造したりする。また、温水を温水使用設備で使用したり、温水吸収冷凍機で冷熱を製造したりする。発電効率35~40パーセント、総合効率で70~75パーセントが可能である。

燃料電池システム

水素と空気中の酸素から電気をつくりだし、副次的に発生する熱を蒸気や温水として回収する。現在、発電効率35〜65パーセント、総合効率で80〜90パーセントに達している。水素はシステム内でガス灯油アルコールバイオマスなどから取り出す。排出されるものは、CO2、水以外ほとんどなく、騒音や振動も少ない。大型で高効率のものは現在、実証実験段階にあるがコストと耐久性が問題である。

自動車

自動車の内燃エンジンからの排熱は、車内暖房の熱源として利用されている。

導入条件

建物内部で必要となる熱量を電力量で割った値を熱電比という。熱電比は建物の用途によって異なり、ホテルや病院では大きく、オフィスビルやデパートなどでは小さい値をとる。コジェネレーションシステムによって供給される熱電比が、建物の需要する熱電比と大きく異なる場合、コジェネレーションを導入してもエネルギーを有効に利用することができない。また、住宅など熱需要の大きい時間帯と電力需要の大きい時間帯がずれている建物もあり、このような場合も大きな省エネ効果を期待することはできない。そこで、生成する熱電比をある程度変えることのできるコジェネレーションシステムも存在する。

家庭用

従来は事業所がメインだったが、最近では燃料電池都市ガスを利用した家庭用のコジェネレーションも登場してきている。

関連項目

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