ゲノムプロジェクト

出典: Wikipedio


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ゲノムプロジェクトとは、シークエンシングによって生物ゲノムの全塩基配列を解読しようとするプロジェクト。当初はヒトをはじめ、マウス線虫などのモデル生物が主な対象であったが、多くの生物種に対象は拡大しつつある。各国の公的研究機関がチームを組んでプロジェクトを進行させるケースが多いが、イネ小麦などの主要農産物については企業による解読もなされた。

塩基配列情報は重要なものではあるが、それだけでは生物の理解には不十分であり、遺伝子領域や制御領域の認識、それらの役割の解明などを進めていくことが望まれる。これらの研究をポストゲノムと総称する。

目次

ゲノムプロジェクトとモデル生物の一覧

後生動物 Metazoa

  • 吸虫 Trematoda:
    • 日本住血吸虫 Schistosoma japonicum
    • マンソン住血吸虫 Schistosoma mansoni

植物 Plantae

菌類 Fungi

原生生物

  • アピコンプレックス門 Apicomplexa:
    • Babesia bovis
    • Eimeria tenella
    • クリプトスポリジウム Cryptosporidium parvum
    • クリプトスポリジウム Cryptosporidium hominis TU502
    • Plasmodium berghei
    • Plasmodium chabaudi
    • 熱帯熱マラリア原虫(マラリアPlasmodium falciparum
    • サルマラリア原虫 Plasmodium knowlesi
    • 三日熱マラリア原虫(マラリア) Plasmodium vivax
    • Plasmodium yoelii
    • Theileria annulata
    • Theileria parva
    • トキソプラズマ Toxoplasma gondii
  • Bacillariophyta(珪藻):
    • Thalassiosira pseudonana
  • Cryptophyta:
    • Guillardia theta
  • Dictyosteliida:
    • Dictyostelium discoideum

真正細菌

2008年10月現在、真正細菌では780の菌株のゲノム解読が終了している。

古細菌

2008年10月現在、古細菌では53の菌株のゲノム解読が終了している。3ドメインの中では最も解読数が少ないが、発見種も少ないため解読された割合自体は最も高い。ほぼ全ての目に渡って解読種が存在する。 詳細はゲノム配列が決定された古細菌の一覧を参照

細胞内小器官

葉緑体ミトコンドリアもそれぞれ独自にゲノムを持っており、これらについてのゲノムプロジェクトも進行している。

ウイルス

ウイルスは宿主の遺伝子に依存しているためゲノムサイズが小さい。2008年10月現在、ウイルスでは2700種のゲノム解読が終了している。

メタゲノム

メタゲノム解析は単一菌種の分離・培養過程を経ずに、微生物の集団から直接そのゲノムDNAを調製し、そのヘテロなゲノムDNAをそのままシークエンシングする。そのため、メタゲノム解析により従来の方法では困難であった難培養菌のゲノム情報が入手可能となった。

関連項目

外部リンク

de:Genomprojekt en:Genome project fr:Projet de séquençage de génome hi:जीनोम परियोजना nl:Genoomproject pt:Projeto Genoma

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