キテレツ大百科

出典: Wikipedio


Template:漫画キテレツ大百科』(キテレツだいひゃっか)は、藤子・F・不二雄による日本SF漫画作品、およびそのテレビアニメ化、テレビドラマ化作品。現在はTOKYO MX千葉テレビで再放送されている。

目次

概要

東京・表野町に住む発明好きの小学生キテレツ(本名:木手英一)が、江戸時代に生きた発明家の先祖・キテレツ斎(奇天烈斎)の残した書物『奇天烈大百科』に記載されていた数々の発明品を復元して活躍する。

原作は農協系の出版団体である家の光協会の子供向け雑誌『こどもの光』(現『ちゃぐりん』)で1974年(昭和49年)4月号~1977年(昭和52年)年7月号にかけて連載された作品で、3年に渡る連載にも拘わらず藤子作品としてはそれほど有名ではない漫画だったが、連載から10余年を経て実現したテレビアニメ版は、ゴールデンタイムの長期間放送によって人気作となり、多くのファンを生み支持を受けた。

また、藤子F本人直接執筆ではないが、田中道明執筆の『新キテレツ大百科』がある。この作品は原作キテレツ大百科をベースにその世界観を広げたものであり、原稿を作成する際に、何度もFにネームや内容を修正してもらい、制作していたものである。また、キャラクターの人格形成やコロ助のコロッケ好きなど、アニメの設定に大いに影響を与えている。 Template:ネタバレ

キャラクター

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作中に登場する主な発明品

同じ藤子・F・不二雄作品である『ドラえもん』に登場する道具と共通している部分もあるが、キテレツの発明は「手作り」「江戸時代に設計」ゆえの不便さや壊れやすさが欠点としてしばしば存在している。また、乗り物の発明品はキテレツの他にもみよ子(潜地球)やブタゴリラ(超鈍足ジェット機)が簡単に操縦できる程、操縦しやすいことが多い。

コロ助(ころすけ)

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主人公のキテレツ(木手英一)によって作られたカラクリロボット。『奇天烈大百科』の発明品第一号。小さな身体に短い足で、丸い頭にはちょんまげがついている。一人称は「ワガハイ」で、語尾に「ナリ」をつけて話す。
航時機(こうじき)
外装が木製のタイムマシン。長さ2.2m、幅1m、重量180kg。普段は木手家の物置に格納されている。昨日・一昨日など近い過去にいくのが得意ではなく、また時間の最小単位は1日より細かく設定できないため昼から夜へ移動することもある(315話)。『ドラえもん』でいう航時法のような規制はないが、キテレツの信念として「私欲のために過去へ行かない」「過去を変えるような危険はしない」と決めている(315話)。しかし、航時機で過去へ行って過去をいじっても現在を変えることは出来ないと判断した(167話)。奇天烈斎の書には使用者の時代より未来へは行く事は出来ないが奇天烈斎自ら発明した航時機では現代へ来ている。一度だけ如意光の拡大光線(このときは赤光線)を使い現代より25年後の未来世界へタイムスリップしたことがある。話によっては「○○年前のアメリカへ出発」と指定するなど、タイムスリップ後に出発地とは異なる目的地へ移動することも可能であり、空間的な瞬間移動機能も備えているようである。また使用するためには何らかのエネルギー源が必要とされる(アニメ168話「ゾー!!江戸時代から来た大きな迷子」)。タイタニック号沈没時へ行った際には濃霧対策として大型ライトを装備した。
奇天烈斎も作っているが、使用した材料が古かった。奇天烈斎の作った航時機にはいつの時代からタイムスリップしてきたか記録されている箱物があり、キテレツはそれを解析するのに2・3日かかった。その開発史は「鶏が先か卵が先か」的なパラドックスが存在している。この発明品の登場により、『ドラえもん』に似た時間旅行ドラマを描くことが可能となった。
航時機の定員は3席分が確保されているが後部に座ることで4人以上乗ることも可能で、キテレツ、コロ助、みよ子、ブタゴリラ、トンガリの5人で乗ることが多い。ただし、アニメ179話「コロ助の時代!コロッケ5円でバス10円」において、キテレツは5人では定員オーバーと証言しており、走行時にバランスが崩れた一面もあった。
木製であるため壊れやすく、行った先の過去で壊れて帰れなくなりかける事態に幾度も陥った。また大事なときに限って「オーバーホール中」であることが多い。精密機器であるにも拘わらず、前部の配線はむき出しである。
空中を飛び回るための道具としても使用した事もある。アニメ版最終回でも重要な発明品として活躍。
なお、原作では「片道タイムマシン」でたった一度しか登場していない。
如意光(にょいこう)
『ドラえもん』のビッグライトスモールライトの効果を併せ持つ。青と赤のボタンが付いており、ボタンを押すとその色の光が出て来る。青い光を物に当てると大きくなり、赤い光だと小さくなる。しかしながら、何度かアニメ版では赤と青の光線の能力が入れ替わったり等、設定の不統一が見られる。一度、コロ助がコロッケを如意光を使って大きくして食べようとしたが、スカスカで美味しくなかった。奇天烈斎はこれを使用し発明品を小さくして保存していた。動力は単三電池2本。
天狗の抜け穴(てんぐのぬけあな)
『ドラえもん』の通り抜けフープに類似した赤いテープ。これを壁面に輪の形にして貼り、別の場所の壁面に同様に貼ったテープの輪に(時空間を歪めることで)瞬間移動する。複数のテープが貼られた場合、入り口側に近い方のテープとつながる。キテレツ達はこれを長距離・短時間の移動手段として活用。ただし東京ハワイ間といった長距離には使用できないとキテレツが証言している(アニメ151話「教室で指されたくない人へ!指名扇ナリ」)。しかし、初めて天狗の抜け穴を使用した際に、「世界中どこへでも……」と言っているので真実は闇の中である。空港の金属探知器で金属凶器類だと判断され、税関に没収されたことがある。『どこでもドア』との違いは、一方のテープが剥がれると移動は不可能となる点、あらかじめ移動場所に誰かが行ってテープを貼らないと移動できない点、消耗品である点などである。
亀甲船(きっこうせん)
木製の潜水艦。長さ約7m、重量220kg。船内は広く、居住性が高い。船底の4角形のパネルは、物体をすり抜ける事が可能で釣りも出来る。普段は近所の川に沈められている。遠くは北海道まで行ったこともある。
その速度は原作では「時速330ノット(約611km)」、アニメでは「時速180ノット(約333km)」と説明され(90分スペシャル番組)、また東京-百丈島(八丈島がモデルと思われる)間を1時間で移動する(42話)など、既存の船をはるかに越える快速である。
潜地球(せんちきゅう)
その名の通り、地球を潜る為の乗り物。物体をすり抜け、地底を進む事が出来る。普段は木手家の庭に埋まっている。高さ1.6m、直径1.3m。熱湯に弱い。
超鈍速ジェット機(空中遊歩台)
空を自在に飛びまわれるジェット機。特殊なガスを燃料にしている。スピードは人が歩く速さぐらいしか出ない。一度100キロ以上出るように改良したことがある(アニメ83話)。航時機でその機能を補えるせいか、中盤以降出番はほとんど無い。高さ2m、幅2m、長さ2.5m。
回古鏡(かいこきょう)
普通のカメラ(写真機)にしか見えないが、過去を写し出すカメラである。『奇天烈大百科』に載っていたのは昔のカメラだったため、現代の市販フィルムを使える様にキテレツがアレンジして製造。回古鏡改、回古鏡ビデオカメラというものも登場した。
唐倶利武者(からくりむしゃ)(声優:肝付兼太屋良有作(322話))
鎧と兜をつけた人形ロボットで、足部の一輪車で動く。ケンカは強いが、よく暴走する。危険な発明品のひとつである。
必殺召し取り人(ひっさつめしとりにん)(声優:高戸靖広(16話)→山田恭子(164話))
見た目は提灯に手足が付いたもので、提灯の部分には「御用」と書かれている。悪い事をする人を召し取る(逮捕する)。召し取り相手を確認すると提灯が光り(光の強さは犯罪の大きさに比例)、目的地へ走って向かう。提灯の内部に匂いを判別するセンサがあると思われ、匂いで召し取り相手を探せる。余り融通が利かない欠点がある。携帯電話等の現代的な機器は知らない(「文明の危機!教室からラーメン一丁」より)。召し取り人自身が悪い事をすると、自分で自分を召し取ったりする。原作では、香港まで赴いて麻薬密輸組織を追い詰め、組織を潰したことがある。
からくり料理人(からくりりょうりにん)(声優:キートン山田(149話)→沼田祐介(236話))
その名の通り、料理を作ることができるからくり人形。奇天烈斎がポルトガル人向けに作ったため、命令はオランダ語でしなければならない。後に登場した時は大学の学園祭で女子大生に囲まれて興奮し、壊れてしまう。コロ助同様にしゃべることができる。
うらみ糖(うらみとう)
恨んでいる相手に仕返しをする道具。見た目は普通のアメだが、口に入れると、その人の恨みの感情が電気信号としてキャッチされ、雲状のオバケが出てくる。恨みの度合いによってオバケの大きさが異なり、子供を片手で持ち上げるほどの強さを持つ。
わすれん帽(わすれんぼう)
アニメ135話にも登場。帽子とシリンダーのセット。忘れてしまいたい記憶を付属のシリンダーに閉じ込めさせる。シリンダーの中身を把握しないまま使うと、他人の記憶を相手に移してしまう。
濡れ衣(ぬれぎぬ)
嘘発見器の役割を果たす道具。名称と異なって実際は濡れてはいない。普段は色が白く嘘を付くと赤くなる性質を持っている。初めて使用する際には太陽に馴染んでない為に嘘を付いていなくても赤くなってしまう。これを発明した奇天烈斎は「無闇に使用してはならない」と『大百科』に注意書きしている。
蜃気楼鏡(しんきろうきょう)
人工的に蜃気楼を発生させる装置。蜃気楼で写った景色を少しずつ動かすリターン装置というものもあり、それを用いるとまっすぐ歩いているつもりでも同じ場所を回っているだけになる。蜃気楼の有効範囲は約20m。新・蜃気楼鏡というものも登場した。
臭覚天狗(しゅうかくてんぐ)
アニメ129話で登場。匂いを覚えさせ、覚えた匂いに会うと鼻が光り出す。強い匂いのそばだと鼻がきかなくなるという欠点がある。
水茎筆(みずぐきふで)
アニメ131話で登場。字が上手く書ける。
髭丸水(ひげまるすい)
アニメ132話で登場。ものすごく硬い髭が生える。トンガリの父の親友、医科大の先生で世界的に有名な名医Dr.大貫(田中康郎)により人間の毛ではないとされる。汗をかくと取れる。
仮病枕(けびょうまくら)
アニメ133話で登場。木製であり、枕に入れて使う。特殊な発熱伝導体により熱が出てしまう。
勝毒丸(しょうどくがん)
アニメ134話で登場。アニメ中で説明はなかったが、飲むことにより食中毒を治すことができる。
道楽つづら(どうらくつづら)
アニメ136話で登場。掃除機のような形であり、部品として掃除機のホースも使われている。何かに夢中になっている人に当てると、そのことを忘れてしまう。掃除機のホースを外すことにより、吸い取ったエネルギーが放出され、元に戻った。
涙腺膏(るいせんこう)
アニメ137話で登場。貝がらに入れてあり、眉の上に塗ると涙を止めるだけではなく、気持ちを明るくする作用がある。
金団雲(きんとうん)
アニメ第60回「真夏のある日 迷子クジラが空飛んだ」でキテレツ達が海水浴に行った先で出会った打ち上げられたクジラを金団雲で沖に逃がしてあげた。その後も何度か登場している。発明品を組み合わせて作ったキテレツの自作。
獣類あやつり機(じゅうるいあやつりき)
受信機を獣類の体各所につけるとその動物をコントローラーで操ることができる。第2回放送に初登場、これでコロ助は動物劇を作ろうとするがベンを助けるためにいじめっ子を獣類操り機で懲らしめようと試みる。初期は動物あやつり機と言っていたが、次期に獣類操り機となっている。
即時はくせい光(そくじはくせいこう)
アニメ「キテレツ流、トキ救出大作戦」で、奇天烈斉がケガをして仕事ができなくなってしまった剥製づくりの名人の知り合いのため発明してあげたのだが盗まれてしまった。キテレツ達と共に佐渡島で取り返すことを試みる。
食物変換ふりかけ(しょくもつへんかんふりかけ)
どんな食べ物でも味を変えてしまうふりかけ、コロッケ味や納豆味や沢庵味などさまざまな種類がある。
脱時機(だつじき)
脱時機についている時計の針を進めると脱時機を身につけている者は時間の流れから抜け出すことができる。しかし、後半に登場時とは逆に脱時機についている光線を浴びた者が時間の流れから抜け出すことができる。
月ロケット(つきろけっと)
第8回放送でキテレツが昇月射などを使い月へ行こうとしたとき作ったロケット、発明を組み合わせて作ったキテレツ自作
昇月射(しょうげっしゃ)
二枚の昇月射をずらすことにより月の引力を利用し無重力を0~無限大にすることができ金団雲などを作る際にも使われた。
反面鏡師(はんめんきょうし)
この鏡を自分で持ちのぞいた人は自分の顔が嫌いになる。かわって誰かに持ってもらってのぞくと反対に自分の顔が好きになる。鏡の後ろにクッションが付いていて自分の顔が嫌になり落とす人が多いということから付いている。
真黒衣(まっくろこ)
この服を着ると体が見えなくなり体の匂いも消えるという透明マント的な道具。後半に何度か登場。
犬話機(けんわき)
犬や猫など鳴き声を出す動物の声が聞ける道具。作中に何度か登場し二回目登場から新犬話機に改良されている。
遊魂帽子
ところどころに絶縁体をつけたネット状の帽子での霊魂を気体化して取り出し、他の人に乗り移ることができる。原作では一度入れ替わりエピソードに使われただけだが、アニメではケガをして芝居の舞台に立てなくなった五月をみよちゃんに乗り移らせるというまったく異なる使われ方をした。
冥府刀(めいふとう)(アニメでは「異次元刀」)
四次元世界である「冥府」に行くための発明品。キテレツ斎はこの発明品を「禁断の発明品」と位置づけており、大百科の該当ページは墨で塗りつぶされている。しかしキテレツは墨を洗い流してこの発明品を製作した。
原作とアニメでは製作に至る過程が異なっている。原作「冥府刀」では「キテレツが冥府刀を製作→みよちゃんが行方不明になり、キテレツが四次元世界に助けに行く」となっているが、アニメ第44回「ウルトラ迷路でウロウロどっきり!?」では「キテレツ一行が迷路に遊びに行き、そこでみよちゃんが壁の中に消えてしまう→みよちゃんを救出するための発明品を探した結果、異次元刀製法を発見→キテレツが四次元世界に飛び込む」といった過程になっている。ちなみに原作の「冥府刀」は、てんとう虫コミックス版やコロコロ文庫版には未収録。
地震発生器(じしんはっせいき)
原作「地震の作り方」及びアニメ第48回Aパート「地震のつくり方」で登場。キテレツ斎が生きた安政年間は江戸に何度も大地震があったため、日頃から地震に対応できるように製作された発明品。共振現象を利用して揺れを起こすニセ地震発生器である。
夢遊境(むゆうきょう)
原作「公園の恐竜」及びアニメ第58回「ついに発明!夏休みを3倍にする夢遊境」で登場。キテレツ斎が晩年に計画した発明品だが、実際には製作されなかった。自分のいる半径5m四方の場所を別の場所と入れ替えることができる。アニメでは発信機と受信機がないと使えないと設定されている。

漫画

漫画版では話によってキャラクターの設定や顔が間違っている箇所が多く見受けられるが、いずれも修正されていない。
以下はこれまでに発行された単行本である。

てんとう虫コミックス/キテレツ大百科」全3巻(小学館1977年
最初の単行本シリーズ。傑作選であり、収録されなかった話が存在。また、如意光の話(初出)など1ページがまるまる割愛されている話もある。95年の増刷を最後に絶版。1995年に増刷されたものでは「きちがい」などの差別用語が改変された。
藤子不二雄ランド/キテレツ大百科」全4巻(中央公論社1984年
全話・全ページを完全に収録したシリーズ。絶版。
「小学館コロコロ文庫/キテレツ大百科」全2巻(小学館)1995年
てんとう虫コミックス版をベースにした単行本だが、やはり収録されていない話がある。てんとう虫コミックスに収録されていた『地震の作り方』が阪神大震災への配慮という形で未収録となった。また、2巻とも巻末に解説などが掲載されていない。
「My First BIGキテレツ大百科」全2巻(小学館)2003年
「コロコロ文庫」版のコンビニ販売用廉価版。文庫版同様に『地震の作り方』の収録は見送られている。
藤子・F・不二雄大全集/キテレツ大百科」全2巻(小学館)2009年8月より刊行開始
 藤子不二雄ランド以来の全話・全ページを完全に収録したシリーズ。「聞き耳ずきん」は全ページ、「如意光で引っ越し」は1ページ(上述のてんとう虫コミックスで割愛された部分)原稿紛失のため、初出(こどもの光)より復刻している。また、新連載予告のカットが第1巻の巻末に収録された。

アニメ版

概要

  • 藤子アニメ作品としては初のキー局となるフジテレビ系列で、1987年11月2日に90分のテレビスペシャル版が放送された。これが好評を博したため、翌1988年3月27日からほぼ同一のスタッフ、キャストでテレビシリーズが正式にスタートした。放送は毎週日曜19:00から、スペシャル版と同じくフジテレビ系で放送された。後に裏番組の『クイズ!!ひらめきパスワード』(MBS制作・TBS系列)などを終了に追い込み、1996年6月9日の終了まで8年(全331話)に渡る長寿番組となった。また34話の放送から年号が昭和から平成に変わっている。
  • 8年もの放送のため、アニメ版はほとんどがオリジナルストーリーである。「毎回不思議な道具を使った物語が展開する」という点でストーリー的に似通っている『ドラえもん』(第2作1期)と差別化をはかる試みが続けられた。原作通りに時代設定が昭和のまま止まっているのではなく、放映当時の風俗を反映させた描写が特徴。ゲームボーイミニ四駆といったアイテム、あるいは花博などのイベントに留まらず、休み毎主人公達が縁の人々を訪ねて旅に出掛けるシーンや、それと共に度々登場した開業間もない山形新幹線および山形新潟などの風景、バブル時代的な企業やディスコなどが描かれた。
  • スペシャルや特番のため放送休止になることが度々あり1995年11月に至っては一度も放送しなかった。
  • 放送が終了して10年以上たった現在も、独立U局を中心に再放送が行われている。ただ長寿作品であり人気も高かった作品ではあったが、(初回の単発スペシャルを除いて)スペシャルや劇場作品が作られることはなかった。
  • このアニメが終了した約3ヶ月後に、原作者の藤子・F・不二雄は逝去した。
  • 電気事業連合会ヒッチハイク用のアニメを放送していた。

放送時間

レギュラー放送
1988年3月27日~1996年6月9日
毎週日曜日
夜7時~7時30分
初期は一回分で2話放送していたが、じきに1話になった。
90分スペシャル
1987年11月2日
月曜夜7時30分~8時54分
この枠は『月曜ドラマランド』の枠だが、『月曜ドラマランド』には入っていない。余談だが、この翌週の11月9日に『月曜ドラマランド』は終了した。

アニメ版と原作者

以下、制作者側のコメントを要約したもの。詳細については、それぞれのリンク先を参照。

藤子・F・不二雄

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雪室俊一(メイン・シナリオライター)

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アニメ版の終了について

度重なる終了延期

アニメ版は放送開始から6年を経た1994年春に終了が決定し、同年初期の時点で最終回が制作・完成している。しかし肝心の後番組が決定せず、結局は「後番組の体制が整うまで適宜延長する」という事態となってしまった。その後1996年早々に後番組『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が制作決定し、以後放送開始となる同年6月まで2年以上もの間、放送延長という異例の事態となった。

番組の終了

放送は『こち亀』の放送が96年初夏と決定したことから、既に完成していた最終話を含めて全332話と調整された。しかし終了直前、5月26日放送分の枠に特番が入ることが決まったことから、6月2日放送予定だった実質的な最終制作話「ルルル! 未知からのメッセージ」が制作途中で中止されスタッフは『こち亀』に移行した<ref>この話は雑誌等に放送予定として既に掲載されていたため、一部ファンの間では「完成したフィルムがあるらしい」・「ビデオで発売されるらしい」等とまことしやかに囁かれたが、スタッフが「未完成で放棄した」旨を明らかにしている。</ref>。末期に裏番組の『投稿!特ホウ王国』(日本テレビ系)に苦戦したことも、終了の要因とされている。そして6月9日に2年前に完成していた最終回が放送され、アニメ版は8年の放送にピリオドを打った。

原作との結末の相違

原作では、母親の手違いで大百科がゴミに出されて焼却処分、灰になってしまったのを機にキテレツは「今度は自分が発明品を考えていく番だ」と自覚するところで終了する。しかしアニメ版では大きく変更された。
大百科を空き巣に盗まれ、それがゴミ収集車に投げ入れられたことを熊八から聞き、愕然となるキテレツ。助けを求めて過去の世界でキテレツは奇天烈斎と出会い、コロ助が奇天烈斎の亡き息子をモデルに設計された事実が判明。結果としてコロ助は過去に残って奇天烈斎と共に暮らす決心をするという、原作にはなかったキテレツとコロ助の別れという展開が描かれた。 Template:ネタバレ終了

スタッフ

特番スタッフ

主題歌

オープニングテーマ

  • 90分スペシャル番組1987年11月2日放映)
    1. 『キテレツ大百科のうた』
  • TVシリーズ1988年3月27日 - 1996年6月9日放映)
    1. 『お嫁さんになってあげないゾ』〔第1回(1988年3月27日) - 第24回(1988年10月23日)〕
    2. 『ボディーだけレディー』〔第25回(1988年10月30日) - 第60回(1989年8月20日)〕
      • 作詞:森雪之丞/作曲:林哲司/編曲:山本健司/歌:内田順子
      • 途中から(第41話)クレジットの原作者名が藤子不二雄F(丸の中にF)から藤子・F・不二雄(Fが赤字)に変更
    3. 『夢みる時間』〔第61回(1989年8月22日) - 第86回(1990年3月25日)〕
      • 作詞:吉元由美/作曲:林哲司/編曲:山本健司/歌:森恵
    4. はじめてのチュウ』〔第87回(1990年4月15日) - 第108回(1990年10月21日)〕
    5. 『スイミン不足』〔第109回(1990年11月4日) - 第170回(1992年3月24日)〕
      • 作詞、作曲、編曲、歌:CHICKS
      • 放送時のクレジットは「スイミン不足」だったが、CDなどでは「すいみん不足」の表記も見られる。
      • 原曲は1990年3月25日発売のオムニバスアルバム『レディース・ルーム』(POCH-1003)収録の「すいみん不足」。番組で使用されたものとは一部歌詞が異なる。
    6. お料理行進曲』〔第171回(1992年4月19日) - 第331回(最終回)(1996年6月9日
      • 作詞:森雪之丞/作曲、編曲:平間あきひこ/歌:YUKA
      • 間奏が次回予告のBGMとして使われる。
      • 1番はコロッケ、2番がナポリタンの作り方となっている珍しい曲で、『探偵!ナイトスクープ』では歌詞通りに調理すれば本当に作れるのか?という検証がされた。

エンディングテーマ

  • 90分スペシャル番組
    1. 『コロ助まちをゆく』
      • 作詞:おこちそう/作曲、編曲:細野晴臣/歌:山田恭子
  • TVシリーズ
    1. 『マジカルBoyマジカルHeart』〔第1回(1988年3月27日) - 第16回(1988年7月10日)〕
      • 作詞:神原冬子/作曲:池毅/編曲:山本健司/歌:守谷香
    2. レースのカーディガン』〔第17回(1988年8月14日) - 第24回(1988年10月23日)〕
    3. 『コロ助ROCK』〔第25回(1988年10月30日放送分) - 第60回(1989年8月20日)〕
      • 作詞:森雪之丞/作曲:林哲司/編曲:山本健司/歌:内田順子
      • '91・'92も、「キテレツアルバム」内に挿入歌として収録された。
    4. 『フェルトのペンケース』〔第61回(1989年8月22日) - 第86回(1990年3月25日)〕
      • 作詞:岩室後子/作曲:来生たかお/編曲:山本健司/歌:森恵
    5. 『メリーはただのトモダチ』〔第87回(1990年4月15日) - 第108回(1990年10月21日)〕
      • 作詞、作曲、編曲:実川俊晴/歌:藤田淑子
    6. はじめてのチュウ』〔第109回(1990年11月4日) - 第170回(1992年3月24日)、第213回(1993年4月25日) - 第290回(1995年3月12日)、第311回(1995年10月29日) - 第331回(最終回)(1996年6月9日
      • 作詞、作曲、編曲:実川俊晴/歌:あんしんパパ
    7. Happy Birthday』〔第171回(1992年4月19日) - 第212回(1993年4月18日)〕
      • 作詞:森雪之丞/作曲:清岡千穂/編曲:藤原いくろう/歌:YUKA
    8. うわさのキッス』〔第291回(1995年3月19日放送分) - 第310回(1995年10月22日)〕
      • 作詞:工藤哲雄/作曲:都志見隆/編曲:白井良明/歌:TOKIO
      • エンディングアニメが2パターン作られる(2パターン目は第298回~第310回)。
    • 『はじめてのチュウ』を歌った「あんしんパパ」の正体は、作詞作曲を手がけた実川俊晴である。録音時と再生時でテープの速度を変えたことで(録音は半速、再生は通常)、このような歌声に仕上がったのである。
    • これらの主題歌はCD『キテレツ大百科 スーパーベスト』に全て収録。

放送局

本放送
番組購入

Template:前後番組

ビデオソフト

小学館発売

  • キテレツ大百科(小学館ビデオ)
    • 1987年放映のスペシャル版と、1989年前半までに放送された本編作品の傑作選集がある。

ファイブ・エース発売

うる星やつらなどのビデオソフト発売を手がけるキティフィルム子会社であった「ファイブ・エース(5-Ace、現在はキティライツ&エンターテインメントへ統合)」がビデオ化権を獲得し、1988年から最終話までの全話が2003年から2005年にかけてビデオソフト化された。なお、映像の修繕はほぼ為されていない。

  • 「よりぬきキテレツ大百科」販売元:ポニーキャニオン
    • 1993年頃までの本編から選り抜いた一部作品を収録(一巻4話:全10巻)
    • DVD
  • DVDーBOX1(2003年3月26日発売)
  • DVD-BOX2(2004年4月28日発売)
  • 単巻(42巻) 2003年5月28日~2004年3月31日発売。
    • テーマ別傑作選(「勉三さん編」「あったかいお話編」「キテレツ斎編」など全16巻4話ずつ収録)

テレビドラマ

アニメとは別に、2002年1月にNHKの『ドラマ愛の詩』枠で『キテレツ』のタイトルで実写ドラマが放送された(2005年5月5日に再放送)。この作品では、コロ助はCGで作られて実写と合成された。また、コロ助の声はアニメ版と同じく小山茉美(初代)が演じたほか、キテレツ斎役として清川元夢が声のみで出演した。

キャスト

ゲーム

1990年2月23日に、エポック社からファミコン用のゲームソフトが発売された。ジャンルはアクションゲームで、夢見鏡の世界に引き込まれたキテレツ達が脱出を目指すというもの。ボタン連打による発明や、仲間が増える毎に「当たり判定(ダメージを受ける部位)」が増加してしまい、逆にお荷物になってしまう斬新なシステムを持つ。その後、1995年1月27日ビデオシステムからスーパーファミコン用のソフト『キテレツ大百科 超時空すごろく』が出ている。ジャンルはボードゲーム

また、2002年11月21日コナミからプレイステーション2用のソフト「pop'n music 7」にも、主題歌「はじめてのチュウ」と「すいみん不足」が収録されている。

脚注

<references />

参考文献

  • コロタン文庫115『キテレツ大百科 アッとおどろくからくり道具大図解』(小学館、1990年)

関連項目

外部リンク

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