イネ
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イネ(稲、稻、禾)は、イネ科 イネ属の植物。稲禾(とうか)や禾稲(かとう)ともいう。 収穫物は米と呼ばれ、世界三大穀物の1つとなっている。
本来は多年生植物であるが、食用作物化の過程で、一年生植物となったものがある(後述のインディカ種に見られる)。また、多年型でも2年目以降は収穫量が激減するので、年を越えての栽培は行わないのが普通である。よって栽培上は一年生植物として扱う。
属名 Oryza は古代ギリシア語由来のラテン語で「米」または「イネ」の意。種小名 sativa は「栽培されている」といった意味。
用水量が少ない土壌で栽培可能なイネを陸稲(りくとう、おかぼ)と呼ぶ。
目次 |
概要
旧ゴンドワナ大陸に分布するOryza属20余種のうち、栽培種はアジア栽培稲Oryza sativaとアフリカ栽培稲Oryza glaberrimaの2種である。後者が西アフリカの局所で栽培されているのに対し、O.sativaは世界3大穀物の一つに数えられ、モンスーンアジアという世界最大の人口密集地を支える最重要作物として発達した。現在ではアジアだけでなく、ヨーロッパ、南北アメリカ大陸でも栽培されている。通常「稲」という場合は、アジア栽培稲O. sativa を指す。また栽培稲以外では、O. sativaの祖先型野生種であるO.ruffipogonやO.officinalis(薬稲)が救荒植物として利用されることがある。
日本への伝播と普及
日本国内に稲の祖先型野生種が存在した形跡はなく、海外において栽培作物として確立してから、栽培技術や食文化、信仰などと共に伝播したものと考えられている。稲を異常なまでに神聖視してきたという歴史的な自覚から、しばしば稲作の伝播経路に日本民族の出自が重ねられ、重要な関心事となってきた。一般に日本列島への伝播は、概ね3つの経路によると考えられている。南方の照葉樹林文化圏から黒潮にのってやってきた「海上の道」、朝鮮半島経由の道、長江流域から直接の道である。3つの経路はそれぞれ日本文化形成に重層的に寄与していると考えられている。
日本伝播および北上には耐寒性を克服する必要があったと考えられるが、弥生中期までには早くも東北北端まで達したことが考古学的に明らかになっている。以来、明治時代まで北海道では栽培されなかった。現在では亜寒帯に属する北海道から亜熱帯に属する沖縄県まで、広い地域で栽培されている。
形態
多くの節をもつ管状の稈を多数分岐させ、節ごとに1枚の細長い肉薄の葉をもつ。また、葉の付け根には葉舌という器官がある。葉には筋状の葉脈にガラス体(プラントオパール)を蓄積させ、そのガラス体の柱(植物骨格組織)を支えにして直立する。薄手の葉が直立する草型のため、密集状態での受光効率が高い。稈は節の詰まったロゼット状になっており、生殖成長期になると徒長して穂を1つつける。栄養成長期と生殖成長期が明確に分かれており、穂を付けるのは稈を増やす時期が終了してからであり、籾が成熟し生殖成長が終わると、ヒコバエが生え再び栄養成長を再開する。
数センチの水位に管理された田んぼで栽培されることが多いが、水位が著しく上昇して葉が水没するような状況では、節間を急速に伸ばすことで水面から葉を出し、窒息を免れることができる。節間の伸張能力は品種により著しい差があり、数センチから十数メートルまで伸張する品種がある。特に著しく伸張させることができる品種は浮稲(うきいね)と呼称される。
他殖性の風媒花であり、開花前に稈が徒長して穂を草叢から突き出すのは、開花時に花粉を飛ばしやすくするためである。ただし開花前に花粉が熟し、開花時に葯が破裂するため、栽培稲では98%程度が自家受粉する。開花時間は午前中から昼ごろまでの2-3時間と短い。花は、頴花(えいか)と呼ばれ、開花前後の外観は緑色をした籾(もみ)そのものである。籾の先端には、しなやかな芒(ぼう)が発達する。芒は元々は種子を拡散するための器官であるが、栽培上不要なため近代品種では退化している。
農業上、種子として使われる籾は、生物学上の果実である玄米を穎(=籾殻:もみがら)が包んでいるもの。白米は、玄米から糠(ぬか)層、胚など取り除いた、胚乳の一部である。
分類
生態型によるジャポニカ種 (日本型、島嶼型)とインディカ種 (インド型、大陸型)という分類が広く知られている。また、両者の交配時の不稔性の高さから、亜種レベルで分離しているとされる(Oryza sativa subsp. japonicaとOryza sativa subsp. indica)。 さらに日本型(島嶼型)を温帯型と熱帯型に分け、後者を ジャバニカ種 Oryza sativa subsp. javanica (ジャワ型、熱帯島嶼型)とすることもある。
日本の農学者加藤茂苞による研究が嚆矢となったことから、彼の用いた「日本型」「インド型」という呼称が広く使われているが、両者が存在する中国では、加藤博士の研究以前からこれに相当する「コウ」「セン」という分類が存在している。中国では、淮河と長江との中間地域で両者が混交し、長江以南でセン、淮河以北でコウが優占する。
加藤博士による命名が象徴するように、それぞれの生態型の栽培地域には地理的勾配が知られている。日本や韓国では主にジャポニカ種(温帯島嶼型)が栽培され、東南アジア島嶼部や山岳部ではジャバニカ種(熱帯島嶼型)が多く、中国南部からインドにかけての広い地域でインディカ(大陸型)という具合である。ただし、こうした栽培地域の地理的分離は絶対的なものではなく、両方が栽培されている地域も広範囲にわたる。特に雲南からアッサムにかけての地域は、山岳地域ならではの栽培環境の多様性もあり、多くの遺伝変異を蓄積しているとされる。
ジャポニカ種とインディカ種は栽培地域が異なるため、栽培地域の食文化や嗜好に起因する差異をそれぞれの特徴のように誤解されることが多い。例えば、長粒でパサパサした食感がインディカの特徴のように言われることが多いが、栽培地域の調理方法や食文化(カレーなど)に合うように選択された結果であって、生態型を分ける基準とはならない(長粒のジャポニカや短粒のインディカもあり、籾の形状や食感で分類することは出来ない)。
稲は一年生作物として栽培されるが、ヒコバエが生えることから分かるように多年生的な特徴を持つ。ヒコバエはジャポニカでより盛んで多年生的性格を色濃く残すが、インディカは比較的一年生的である。また、ジャバニカは発芽時のメソコチール伸張が著しく、陸稲栽培に適している。
インディカとジャポニカは、元は単一種だったものが地理的隔離によって分離したものと考えられてきた。しかし、1990年代に盛んになった考古学へのDNA学的アプローチによれば、ジャポニカとインディカは別地域で栽培化されたことが示唆されている。そうだとすると、インディカとジャポニカは「極めて近縁だが別の作物」ということになる。
稲の祖先種とされるO. ruffipogonは生態型が多年生型と一年生型に分かれており、特に一年生型のO. ruffipogonをO. nivaraとして別種として扱う研究者もある。多年生型のO. ruffipogonとジャポニカが共通の祖先を持ち、一年生型のO. nivaraとインディカが共通の祖先を持つとする説が出ている。
うるち(粳)性ともち(糯)性
稲の食用部分の主成分であるでんぷんは、分子構造の違いからアミロースとアミロペクチンに別けられる。お米の食感は、両者の含有配分によって大きく異なる。すなわちアミロース含量が少ないお米は加熱時にやわらかくモチモチした食感になり、アミロース含量が多いとパサパサした食感になる。日本人の食文化では、低アミロースのお米を「美味しい」と感じる。この好みは、世界的には少数派となっている。
通常の米は20%程度のアミロースを含んでいるが、遺伝的欠損によりアミロース含量が0%の品種もある。これがモチ性品種である。アミロース含有を0%にする遺伝的欠損をモチ性といい、この特質をもつ作物は稲だけではなく、他にアワ、キビ、はと麦、もろこし、とうもろこし、大麦、アマランサス(けいとう)に見つかっている。これらの作物は世界中で栽培されているにもかかわらず、モチ性品種が栽培されている地域は東南アジア山岳部の照葉樹林帯に限定されている。その特異性から、その地域を「モチ食文化圏」と呼称されることがある。
日本列島自体が西半分を「モチ食文化圏」と同じ照葉樹林に覆われており、またハレの日にもち米を食べる習慣がある(オコワ、赤飯、お餅)ことから、日本文化のルーツ(の一つ)として注目された。
一般的な品種
日本国内の品種
うるち(粳)
うるち米には次のような品種がある。
登録番号・名称 | 地方番号(旧系統名) | 交配品種 | 育成機関 | 登録年 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
水稲農林1号 | 北陸4号 | 森多早生/陸羽132号 | 新潟県農事試験場 | 1931年 | |
水稲農林20号 | 北海86号 | 水稲農林1号/胆振早稲 | 北海道農業試験場 | 1941年 | |
水稲農林100号(コシヒカリ) | 越南17号 | 水稲農林22号/水稲農林1号 | 東海近畿農業試験場 | 1956年 | |
水稲農林108号(ヤマビコ) | 東海7号 | 中京旭/水稲農林22号 | 福井県農事試験場 | 1958年 | |
水稲農林150号(ササニシキ) | 東北78号 | 奥羽224号/ササシグレ | 宮城県農業試験場 | 1963年 | |
日本晴 | 北海86号 | ヤマビコ/幸風 | 愛知県総合農業試験場 | 1963年 | |
あきたこまち | 秋田31号 | コシヒカリ/奥羽292号 | 秋田県農業試験場 | 1984年 | |
水稲農林290号(キヌヒカリ) | 北陸122号 | 収2800/北陸100号/北陸96号 | 北陸農業試験場 | 1988年 | |
きらら397 | 上育397号 | 渡育214号/道北36号 | 北海道上川農業試験場 | 1988年 | |
水稲農林299号(ヒノヒカリ) | 南海102号 | 愛知40号/コシヒカリ | 宮崎県総合農業試験場 | 1989年 | |
水稲農林313号(ひとめぼれ) | 東北143号 | コシヒカリ/初星 | 宮城県古川農業試験場 | 1991年 | |
どまんなか | 山形35号 | 中部42号/庄内29号 | 山形県農業試験場 | 1992年 | |
はえぬき | 山形45号 | 庄内29号/秋田31号 | 山形県農業試験場 | 1992年 | |
水稲農林340号(ほしのゆめ) | 上育418号 | あきたこまち/道北48号/上育397号 | 北海道上川農業試験場 | 1996年 | |
つがるロマン | 青系115号 | ふ系141号/あきたこまち | 青森県農業試験場 | 1997年 | |
ななつぼし | 空育163号 | ひとめぼれ/空系90242A/空育150号 | 北海道中央農業試験場 | 2001年 |
日本国内における代表的な栽培品種は以下の通り(2005年の作付面積順)<ref>農業・食品産業技術総合研究機構 - 2005年(平成17年)の作付面積(全国)</ref>。
品種名 | 作付面積(ha) | 比率(%) |
---|---|---|
コシヒカリ | 556,345 | 38.0 |
ひとめぼれ | 154,929 | 10.6 |
ヒノヒカリ | 150,779 | 10.3 |
あきたこまち | 131,751 | 9.0 |
キヌヒカリ | 49,304 | 3.4 |
きらら397 | 48,992 | 3.3 |
はえぬき | 45,359 | 3.1 |
ほしのゆめ | 36,088 | 2.5 |
つがるロマン | 25,035 | 1.7 |
ななつぼし | 18,691 | 1.3 |
1980年代に良食味品種として代表格であったササニシキ・コシヒカリは互いに近縁の関係にあり<ref>両品種とも明治時代の良食味品種亀の尾と朝日の血統を、水稲農林1号(亀の尾の孫)と水稲農林22号(朝日の孫)を通して引き継いでいる(品種情報:越南17号(コシヒカリ)・品種情報:東北78号(ササニシキ))。</ref>、両品種以降の後の良食味米は多くはコシヒカリの遺伝子を引き継いでいる。
日本で栽培される稲は遺伝的に近縁の品種が多い。そのため、天候不良や特定の病虫害によって大きく収量を落とす可能性がある。従って、食料の安定生産という観点からより多くの遺伝資源を利用した品種改良が必要である。
もち(糯)
酒米
観賞用
一般的には知られていないが、イネには食用米品種以外に観賞用品種が存在する<ref>平成17年3月発行のパンフレット「知っていますか?私たちのごはん」(農林水産省総合食料局総務課)より引用。</ref>。観賞用イネは米を収穫することが目的ではなく、鮮やかに染まった葉や穂を鑑賞して楽しむためのイネである。切り花やドライフラワーなどに適している。
- 奥羽観383号
- 奥羽観378号
- 西海観246号
日本以外の品種
- インド
- タイ
- イタリア
- アフリカ
- ネリカ米 NERICA - アフリカの食糧事情改善を目的に開発されたアジアイネ(O. sativa)とアフリカイネ(O. glaberrima)の交雑種。
特殊な稲
thumb|240px|黒米の成熟期の稲田 thumb|240px|黒米の稲穂
- 陸稲(りくとう、おかぼ)
- 黒米(くろまい、くろごめ)
- 赤米(あかまい)
- 種皮の色が赤い米。胚乳部分はもち米と同様に白い。陸稲と水稲、粳米と糯米、ジャポニカ種とインディカ種がある。
- 玄米の表面の層が赤いのはタンニン系の色素を含有しているため。日本では8世紀の頃平城京の木簡から栽培が確認される。また14世紀ころに「大唐米」という長粒種が渡来した。日本での代表的品種は、国司、神丹穂、ベニロマン、紅衣など。江戸時代に関東から西特に薩摩など南九州で多く栽培されていたが、明治以降品種改良米の普及活動により昭和中期には神事用以外は駆逐された。近年古代米と称し栽培が復活しつつある。また、日本には粳米しかなかったが、品種改良により糯米ができた。白米と混ぜて炊くとピンクがかった色になる。
- 緑米(みどりまい):種皮の色が緑色をしたもち米。
- 香り米
- 低アミロース米
- 低グルテリン米
- その他 困窮地域などでの栄養不足を補うために、ビタミンなどを強化した品種もある。
以上のような特殊な稲は栽培にあたって留意が必要である。一般的な品種を栽培している田に隣接する場所で栽培すると他品種同士で自然交雑し、収穫された米の品質が低下する可能性があるためである。
その他の米
- アフリカイネ(グラベリマイネ O. glaberrima)
- アフリカ西部中央部、主にニジェール川流域で僅かに栽培される。アジア原産のイネとは同属別種で、O. barthiiもしくはその近縁種から栽培化された。
- ワイルドライス(北米大陸のマコモで、正しくはイネではない)
栽培
thumb|180px|田植え後の早苗(初夏)) thumb|180px|刈入れ 地方や気候によって時期に違いがある [[ファイル:ine_syukakugo.jpg|thumb|180px|ハザ干しの様子]]
イネ(稲)の栽培を稲作(いなさく)という。
栽培する土地を田または田んぼといい、特に水を張っている田を指して水田(すいでん)ともいう。
水田で育成されたものを水稲(すいとう)、畠で育成されたものを陸稲(りくとう・おかぼ)と呼ぶ。日本では、近年では陸稲は少なくなっている。(陸稲は栽培に水が少なくてすむが面積あたりの収穫量が水稲より少なく連作障害が発生する)
水稲は収穫までの間に大量の水を使うが、そのため地力の低下が小さく、連作(二期作)が可能である。
イネは熱帯原産なので、その栽培には温暖湿潤の気候が適しているが、寒冷地向けの品種が作出されその栽培法が確立したため、寒冷地での栽培も可能となった。
日本では、現在では総生産高のうち、北海道および東北地方が占める割合が最も大きい。しかし、1931年(昭和6年)、並河成資によって世界初の寒冷地用水稲・早稲である農林1号の育成が成功するまでは、現在米どころとされている新潟、山形、秋田など冷涼地の晩稲は「鳥またぎ」とされ、食味では台湾米の比するところではなかった。
稲には亜種や近隣種が多いために予期せぬ雑種交配が起こる事がある。特に東南アジアにおいては顕著である。日本では雑種交配を防止するため、耕作地周辺を頻繁な雑草刈りで予防している。
食用稲栽培において最大の障害は「稲の野草種」である。栽培する食用稲同様水田を好み、除草剤も強力過ぎると食用稲自体全滅してしまう。東南アジアでは特に顕著で、食用稲の生産性向上の課題となっている。
主要病害虫
- いもち病(稲熱病)
- 白葉枯病
- 縞葉枯病
- 立枯細菌病
- ばか苗病
- 籾枯細菌病
- 紋枯病
- イネシンガレセンチュウ
- イネミズゾウムシ
- セジロウンカ
- ヒメトビウンカ
- トビイロウンカ
- ツマグロヨコバイ
- ニカメイチュウ
- イネツトムシ
- フタオビコヤガ
- 斑点米カメムシ類
品種改良
交配法による
突然変異による
理化学研究所では、重イオンビーム照射により、一般種の1.5倍の耐塩性を獲得した品種の開発に成功<ref>重イオンビームで新しい植物をつくる理化学研究所ニュース November 2007</ref>。塩害で耕作ができなくなった土地での栽培により、生産可能地域が広がり食糧問題の解決に貢献することが期待される。
モデル植物研究
イネは、生物学や農学において、植物のモデル生物として用いられている。イネは主要穀物の中ではゲノムサイズが小さく(トウモロコシの1/6、小麦の1/40)、穀物の遺伝情報を知る上でモデルとして好適とされる。
農業生物資源研究所がコシヒカリ・ファミリーである「コシヒカリ」「ひとめぼれ」「あきたこまち」「ヒノヒカリ」を分析した結果6つのDNAを共通して受け継いでいることが判明している。特に興味深いのは明治時代に東西の横綱と称された「亀の尾」、「朝日」のDNAを引いていることが挙げられる<ref>【科学】イネの遺伝子研究、ゲノムで加速 国産米の系譜明らかに</ref>。
ゲノム研究所 (TIGR) やイネゲノム研究プログラム (RGP) 国際チームが「日本晴」のゲノムプロジェクトが進行しており、イネゲノムの塩基配列は、2002年12月に重要部分の解読が完了し、2004年12月には完全解読が達成されている<ref>Pressrease - イネゲノム塩基配列解読記念式典を開催 - 独立行政法人農業生物資源研究所、社団法人農林水産先端技術産業振興センター</ref><ref>Pressrease - イネゲノム塩基配列完全解読を達成 - 独立行政法人農業生物資源研究所、社団法人農林水産先端技術産業振興センター</ref>。完全解読は、植物ではシロイヌナズナに続いて2番目、単子葉植物では初めてである。
イネは洪水などで水没すると呼吸が出来ず枯れてしまうのが弱点だが、名古屋大学の芦苅基行教授らが水没に耐えられる用な茎を伸ばす遺伝子を解明した。
他にもいもち病にかかりにくいが食感の悪い「おかぼ」の遺伝子を研究し、食感が失われない「ともほなみ」を2009年に開発している。
稲に関わる語彙
- 早稲(わせ)、中稲(なかて)、晩稲(おくて)
- 早苗(さなえ) - 女性の名前にも見られる。
- 稲妻(いなづま)・稲光(いなびかり) - 稲穂が実る時期に雷が多いことから、古来、雷が稲を実らせると考えられていた。
参考画像
脚注
参考文献
- 『新編食用作物』 養賢堂、星川清親著、1980年
- 【子ども向け】「『米』で総合学習みんなで調べて育てて食べよう」シリーズ(全4巻) 金の星社、2002年
関連項目
[[ファイル:5JPY.JPG|thumb|200px|五円硬貨の表には稲穂がデザインされている。]]
外部リンク
- (独)農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所 イネ品種特性データベース
- Oryzabase(イネ(稲)データベース) ナショナルバイオリソースプロジェクトの一部。
- イネにおける生態型と日本品種との系統発生学的研究育種學雜誌 32(4) pp.333-340
- イネゲノムプロジェクト
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