アスラン・ザラ

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アスラン・ザラAthrun Zala)は、テレビアニメ機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の人物。声の出演石田彰

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目次

プロフィール

人物

物語の主人公であるキラ・ヤマトとは月のコペルニクス幼年学校の頃からの幼馴染兼親友であり、彼の一家とも深い交流があった。器用で何事もそつなくこなし、頭脳明晰、冷静沈着で理論的な性格だが、女性に対してはかなり鈍感。キラに対しては「兄貴分の自分が弟分のキラを守ってやらなければ」という思いから、時に感情的になる。
地球連合プラント間に開戦の気運が高まると、父親のパトリック・ザラの命令でプラントへ移住。農学者である母のレノア・ザラを血のバレンタイン事件で失っており、それをきっかけに軍人として平和のために戦うことを決意した。

コーディネイターの中でも優秀な能力を持ち、士官アカデミーをトップの成績(MS戦・ナイフ戦・情報処理1位、射撃・爆薬処理2位、総合成績1位)で卒業する。無口で本心を語らない所があるため、同朋であるイザークディアッカとは不仲であった。ザフト軍のエリートパイロット(赤服)としてクルーゼ隊に所属する。シーゲル・クラインの愛娘ラクスは婚約者であったが、後にフリーダム強奪事件を機に実質的に婚約破棄となる。

やや額の広いデザインから、デフォルメアニメ『たねきゃら劇場』では、公式的に「デコピカ」キャラとして扱われている。作中でもデコピカ杯なるトロフィーを獲得して嬉嬉としている。

経歴

機動戦士ガンダムSEED

地球連合軍が極秘裏に開発した新型MSG兵器奪取のためコロニー「ヘリオポリス」に向かい、そこでかつての親友キラ・ヤマトと悲劇的な再会を果たした。その後、奪取したイージスに搭乗し、やむなくストライクのパイロットとなったキラと幾度となく交戦することになる。

地球降下直後、移動艇の故障のためイージス諸共投げ出され、漂着した無人島にて、同じく漂着していたカガリ・ユラ・アスハと出会う。

その後、アークエンジェルの行方を探るため、オーブに潜入した際には、彼のいることを察知したトリィの仲介でキラと再会、今も変わらぬ友情を彼から伝えられ、さらに苦悩するが、キラとの出会いからオーブにいるとわかったアークエンジェルを、軍人として討つ事を決意する。

オーブ近海戦において、戦友のニコルをキラとの戦いで失い、憎悪に燃えたアスランはSEEDを発動させたキラとの激闘の最中に覚醒、イージスを自爆させてストライクを撃破する。が、再会したカガリによって親友であるキラをその手にかけてしまった事実を突きつけられ、苦悩する。また、時を同じくして、その立場ゆえに親友とでも戦わなければならなかったその思いを彼女に吐き出すと、「もう誰にも死んでほしくない」と、ハウメア女神の守りの首飾りをもらいうける。

一時帰国したアスランはネビュラ勲章を受勲、特務隊(FAITH)に栄転となる。その初任務として、父親でありプラント最高評議会議長であるパトリック・ザラから「最新鋭MSフリーダムの強奪者の追討・機体の奪還(もしくは破壊)およびそれと接触した人物・施設の完全抹殺」を命令され、同じく最新鋭のMSであるジャスティスを受領する。その後、強奪犯手引きの容疑で指名手配中のラクスと再会したアスランは、フリーダム強奪の真相とキラが生存していることを告げられる。同時に「アスランが信じて戦うものは何か」と問われ動揺し、初めて自分が「組織の正義の為」に戦っている事実に気付いてしまう。

何を信じて戦えばよいのか悩むアスランであったが、地球連合軍のオーブ解放作戦に遭遇した際、地球連合軍の新型MS(カラミティフォビドゥンレイダー)に苦戦するキラの姿を発見し、フリーダム奪還任務を放棄、自らの意思で戦闘に介入しキラを援護し地球連合軍を撃退する。戦闘後、カガリの仲介もあってキラと和解を果たし、キラたちの望む平和が自分の望む世界と同じであると信じて、その陣容である三隻同盟に加わり、ザフト軍から離脱した。

宇宙に上がった後、父パトリックに戦争の真意を問い質すため単身プラントに向かう。しかしナチュラルそのものの撲滅を目指す父の姿に驚愕する。決然と反抗し反逆者として拘束されてしまうが、ダコスタを始めとするクライン派に救出される。父と訣別したアスランはラクスたちと共に最新高速艦エターナルでプラントを脱出した。

ちなみにカガリと恋仲になるのは、この劇中である。

その後、三隻同盟の中核的戦力として地球連合軍撃退やプラントへの核攻撃阻止で戦果を挙げる。最終決戦となる第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦においては、ジェネシスの中枢で「父の犯した罪を代わりに償う」としてジャスティスを自分諸共自爆させようとしたところ、駆けつけたカガリの説得により共に脱出し、地球へのジェネシス着弾を阻止した。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後はオーブに亡命(小説版ではアイリーン・カナーバが彼を厄介払いしたかったとの記述あり)し、「アレックス・ディノ」(市民番号:2500474C)と名乗り、オーブ代表首長となったカガリのボディーガードを務めていた。プラント最高評議会議長デュランダルとの会談にカガリの護衛として赴いた際、地球連合軍特殊部隊ファントムペインによるザフト軍新型MS強奪事件に巻き込まれたアスランは、カガリを守るためザクウォーリアに搭乗する。そのまま彼女と共にザフト新造艦ミネルバに避難した。

その後、旧ザラ派残党のザフト軍脱走兵テロリストによるユニウスセブン落下テロ事件を防ごうと奮戦するも失敗、その未曾有の被害にブルーコスモスの扇動も加わって、再び地球連合とプラント間で戦火の幕が開くことになった。


開戦後、オーブより単身でプラントに向かい、デュランダル議長と会見したアスランは、FAITHとしてザフト軍に復隊することを懇請され、再会したイザークとディアッカの説得もあり、議長の理念を信じ自分に出来ることをするためセイバーを譲り受け、ザフト軍に復隊する。セイバーのパイロットとしてミネルバで任務に就き、FAITHとしてルーキーのMSパイロット達(シンレイルナマリア)の指揮を任されたアスランだったが、口下手な性格と正義の考え方の違いから、シンとは度々衝突が続くが、共に戦っていく中でその関係は次第に落ち着いていった。一方でルナマリア、メイリンミーアからは過剰とも言えるモーションやアプローチを受けるものの、3人の好意にはまったく気が付いていなかった。 オーブに帰還した際、ユウナをまるで相手にしないカガリを見て、少々優越感をおぼえた。(小説参照)その後、オーブを出立する前にカガリに指輪を渡したが、ザフトでカガリとユウナの結婚を聞きショックを受ける事となる。再開した時にカガリは指輪をつけていたがアスランはカガリが指輪を外す決断をするまで結婚や指輪について言及する事はなかった。

ザフトが地球連合とオーブの同盟軍と交戦した際、アークエンジェルフリーダムが介入し戦局は混乱する。それに憤ったアスランは個人的にキラとカガリに接触、戦闘を止めオーブに帰るよう諭すが、逆にキラからラクス暗殺未遂を知らされ動揺する。しかし、デュランダルを信じようとするアスランは、二人に戦闘に介入しないようにと言い捨ててその場を去る。

その後、クレタ島海域の戦闘において、キラのフリーダムと交戦となり尚も説得を試みるも乗機のセイバーを再起不能になるまで破壊され一線を退く。それ以降、自分の信じて歩むべき道に悩む日々が続き、やがてミネルバ内でも孤立し始め、着々と戦果を挙げ続けていたシンからは、その不甲斐なさから、見下されたような態度をとられるまでに至ってしまう。

ベルリンでデストロイがフリーダムに撃墜された後、シンがフリーダム相手の戦闘シミュレーションに励むことをキラは敵ではないという理由で止めさせようと説得するが、彼の強い決意が変わる事は無かった。そして、デュランダルがロゴスの殲滅を宣言した際、ミネルバにアークエンジェル討伐の命も下され、異議を唱えるが却下されてしまう。その後展開されたエンジェルダウン作戦において、シンはキラの乗るフリーダムを撃墜、アークエンジェルは行方不明となる。そしてアスランは帰還したシンから受けた挑発に激昂してキラの撃墜に対する怒りから彼を殴りつけてしまい、シンとの対立は一層険悪なものになっていく。その後もキラの撃墜を受け入れることが出来ず、軍人としての立場の中で苦悩を深めていくことになる。そして、苦悩の中でデュランダルに対する不信を感じるようになった。

その後、ジブラルタル基地において議長から呼び出され、レジェンドを授けられる。しかしデュランダルはレイの報告などからアスランを不穏分子と判断し、彼を見限る事を決定、レイに処遇を一任した。そのやり取りを立ち聞きしていたミーアから釈明をするように説得されるが、逆にザフト軍の脱走を決意する。途中、巻き込む形になってしまったメイリンと共にグフイグナイテッドを奪って基地からの脱出を試みるが、シンのデスティニー・レイのレジェンドがこれを追跡し、シンに降伏を求められるがこれを無視、デスティニーとの交戦に発展した。善戦するも圧倒的な機体性能を誇るデスティニーとSEEDを発動させたシンにより追い込まれてしまい、最終的に撃墜される。その際、メイリンを庇い重傷を負ったアスランは、地球連合軍に潜入していたカガリの側近であるキサカに救出され、密かにアークエンジェルに搬送された。

アークエンジェルにて意識を取り戻したアスランは、再会したキラやカガリとも和解し、キラにはラクスを救うために宇宙に飛び立つよう背中を押している。

オペレーション・フューリーを発動したザフト軍によってオーブが襲撃を受けた際には、まだ傷の癒えない体でアークエンジェルに乗艦し、キラのストライクフリーダムと共にラクスが搭乗して降下したインフィニットジャスティスを受け取り、無茶を承知で出撃する。

戦場でシンとの再会を果たし、彼を説得しようとするがレイの介入により失敗。怒りでSEEDが発動したシンの猛攻を受けるも、自らもSEEDを発動させデスティニーの右腕を切り落とす。この後、作戦目的であるロード・ジブリールの宇宙への逃亡を確認したザフト軍は撤退。しかし癒え切っていない身体は限界に達し、コクピットの中で気を失ってしまい機体ごと落下。かろうじてキラに救出され事なきを得たが、傷が再び開いてしまい、パイロットとしての復帰は先送りとなった。

ザフト軍によるオーブ侵攻を食い止めた後、アークエンジェルはオーブ軍に正式に編成され、アスランもインフィニットジャスティスのパイロットとしてオーブ軍に編入された(階級は不明であるが、CDアルバムの初回限定版に付属していたIDカードによると、「COLONEL」つまり陸軍大佐となっている(オーブ軍の尉官〜佐官の階級名は自衛隊と同じなので階級は一佐=一等陸佐)。軍服の襟の階級章はマリュー、ネオなどと同一であることが見て取れるので、彼らも恐らく同階級)。

宇宙に上がる前、カガリが指輪を外していたこと気づくものの動揺なく受け入れていた。(『FINAL PLUS』には、カガリに対して自分から抱きしめる事で、「了承」の意思表示を示したシーンがある)

オーブ第二宇宙艦隊所属として幼い頃を過ごした月面都市のコペルニクスで、キラやラクス、メイリンと束の間の休息をとっていた時、そこにミーアのハロが現れ、ラクスに助けを求めるメッセージを受け取る。ラクスを狙った罠であると行かないように主張したが、ラクスの意志は固くやむを得ず護衛として同行する。待ち受けていた刺客をほとんど一人で蹴散らすも、その最中サラの銃弾からラクスを守りミーアが命を散らす。ミーアがラクスを庇って非業の最期を遂げたときに、アスランもその場に拳を打ちつけ悔やんでも悔やみきれない、悔しさをぶつけていた。残されたディスクに入っていた日記から彼女の本音を知ったラクスは、ミーアのことを忘れないと誓った。

デュランダルによるデスティニープラン発動宣言の頃には復調し、インフィニットジャスティスに搭乗し、レクイエムの中継ステーションワンをストライクフリーダムと共に落とし、続くレクイエム攻防戦ではルナマリアのインパルスを戦闘不能にし、シンのデスティニーも激しい戦闘の末に、戦闘不能に追い込む。直後ミネルバを航行不能にした後、アカツキと共にレクイエムの破壊に成功した(『FINAL PLUS』ではその後、キラを追ってザフト軍要塞「メサイア」に突入するシーンが追加されている)。

『DESTINY』終了後はオーブ軍准将に昇格して、カガリの補佐をしている。(スペシャルエディション4『自由の代償』のエンディングにて、エピローグとして、シンやイザークら、お馴染みのザフトメンバーの中に、オーブの名代としてプラントに交渉に赴く、オーブ軍服姿のアスランが確認できる。)

他作品での出演

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
中断メッセージでは「歌は良い」という趣旨のセリフがあり、同じく石田彰が演じる『新世紀エヴァンゲリオン』の渚カヲルのセリフを模したものである。
スーパーロボット大戦Z
原作ではセイバーを破壊されたことで一線から退いていたのに対し、こちらはシンに撃墜されるまでセイバーで戦うことが出来る。シンとのやり取りはフラグ次第で大きく変わる。
スーパーロボット大戦K
シナリオ序盤に限りアレックス・ディノとしてアニメでは搭乗しなかったムラサメに搭乗しゲスト参戦。その後ゲーム中盤以降より再びプレイヤーキャラとして正式参戦する。
ガンダム無双2
ストーリーミッションではティターンズ(正確にはパプテマス・シロッコの部隊)と行動を共にする。
機動戦士ガンダムSEED SEED Club
シンと共に数少ない常識人で、キラやラクスには振り回されがち。

搭乗機

主な搭乗機
その他の搭乗機

脚注

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関連項目


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