アクションロールプレイングゲーム

出典: Wikipedio


アクションロールプレイングゲームまたはアクティブロールプレイングゲームとは、コンピュータゲームジャンルの一種である。アクションゲームの要素とロールプレイングゲーム(RPG)の要素とアドベンチャーゲームの要素を併せ持ったものを指す。ライブアクションロールプレイングゲームとは別物である。アクションRPGA-RPGと略される。

目次

概要

キャラクター成長させつつ冒険を重ねていくというロールプレイングゲームの要素と、戦闘シーンにおけるアクションゲーム的な処理(選択する戦術だけではなく、操作のタイミングなどが考慮される処理)と、隠された謎や仕掛けを見つけていくアドベンチャーゲームの要素が備わったものが基本型である。特にこれらのシーンがシームレスに繋がるゲームを「アクションロールプレイングゲーム」と呼ぶことが多く、テイルズ オブ シリーズのように戦闘シーンがリアルタイムで行われても移動画面などから切り替わるゲームでは単に「ロールプレイングゲーム」と呼ばれやすい。

また、『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』をはじめとしたローグライクゲームは画面構成や操作法からARPGと誤解されることがあるが、アクションゲーム的要素を持ち合わせていないためここに分類するのは不適切である。

歴史

歴史的背景

アクティブロールプレイングゲームは、1980年代前半に主流だった「自由度が高いが展開が淡白で操作方法自体が難しいロールプレイングゲーム」に対してのアンチテーゼとして登場した経緯があり、1980年代後半のパソコン雑誌で山下章などが中心となって使用したジャンル表記である。

1980年代は「アクティブロールプレイングゲーム」と「アクションロールプレイングゲーム」の表記が混在していたが、次第に「アクティブ〜」の表記は使われなくなっていった。

アクションRPGの歴史

最初にアクティブロールプレイングゲームを定義づけたのは『ハイドライド』(T&E SOFT)であり、それまでに登場した「アクションロールプレイングゲームっぽいゲーム」とは、一線を画する。アクティブロールプレイングゲーム誕生の背景には、1984年のパソコンゲームの状況があり、当時のパーソナルコンピュータフロッピーディスクドライブが内蔵されておらず、外部記憶装置はデータレコーダを用いたカセットテープが標準の状態であった。そのためゲームなどのプログラムはカセットテープから64Kしか無いメモリに1回きりの読み込みで動かす物がほとんどであり、ロールプレイングゲームには、フロッピーディスクドライブによるランダムアクセスが必須とされていたがBPSから『ザ・ブラックオニキス』が登場し、カセットテープでもロールプレイングゲームが制作可能であることを証明した。

この後一気にロールプレイングゲームブームが起こるのだが『ロールプレイングゲームを遊ぶ為には文章で進めていくアドベンチャーゲームを先に遊ぶ必要がある。』という格言があるように、その流れはナムコ(現:バンダイナムコゲームス)から『ドルアーガの塔』が登場した影響でロールプレイングゲームのアクションゲーム化を望む声に変わっていった。そのような背景の下で生まれたのが『ハイドライド』であった。

その後、各会社はアクションRPGの新たな方向性を探っていたが、その先駆となったのが日本ファルコムの『ドラゴンスレイヤーシリーズ』であった。第2作の『ザナドゥ』以降アクションパズルとしての要素が強いものとなった同シリーズは、『ハイドライド』と並んでアクションRPGとして好評を博す。

そして日本ファルコムの『イースI』によって発表当時のコンピュータRPG (RPG) が難しさを競っていた時代において、「今、RPGは優しさの時代へ。」をキャッチコピーとし、誰でもクリアできること(クリアする楽しみ)を売りとしクリアできることを売りとしながらも「優しいけれども易しくはない」と評される絶妙なゲームバランスを提示、ゲームの楽しみが難しさだけではないこと、またゲームバランスという概念の重要さを知らしめ、今に繋がるアクションRPGの礎を作り上げた。 後編にあたる『イースII』では、『I』の「今、RPGは優しさの時代へ。」を踏まえた「優しさから、感動へ。」をキャッチコピーとし、キャッチコピーに違わぬストーリー性の高さには定評があり、今日では当たり前となっているストーリー重視型RPG(アクションRPG)の先駆けといわれる。

代表作品

ハイドライド
日本のARPGの先駆け。レベルによって得られる経験値が異なるシステムを採用しており、絶妙なゲームバランスを実現している。LIFE(HP)が0になったら最大まで回復する『生き返りの薬』は同ジャンルの標準アイテムとなる。
イースシリーズ
他社作品ではあるが、ハイドライドの正当進化系。レベルによって得られる経験値が異なるシステムを採用しており、常に適正なレベルでの成長段階でゲームを進行させることで、絶妙なゲームバランスを実現している。
ザナドゥ
倒せる敵の数に限度があり、経験値・資金などを常に管理しなければならない。パズル要素の強い作品。
ブランディッシュ
即死トラップが大量に設置されている他、「解き方を間違えると即死」するパズルも多数存在する。一部のファンからはパズルRPGとも呼ばれた。
ゼルダの伝説シリーズTemplate:要出典
能力値を使用せず、経験値による成長の概念もないことから厳密にはアクションRPGではない。任天堂はアクションアドベンチャーゲームとしている。ただし、ファミコンの『リンクの冒険』に関しては、例外的に経験値が存在し、「アクションRPG」と表記されている。
聖剣伝説
『ゼルダの伝説』と似ているが、成長の要素が強い点が異なる。2作目以降は複数人同時プレイなど独自の要素が取り入れられている。
BUSHI青龍伝〜二人の勇者〜
「自分が1回行動すれば、敵も1回行動する」というローグライクゲームの要素をアクション部分と違和感無く融合させている。
キングダム ハーツ
敵を倒すことによる成長の概念はあるが、RPGよりもアクションゲームとしての要素が濃い。
悪魔城ドラキュラシリーズ
当初は純然なアクションゲームだったが、近年の作品はRPG要素が濃い作品となっている。
ロックマンエグゼシリーズ
ロックマン初のアクションRPG。レベルはバスティングレベルというものになっていて、敵を倒した成績でその数値が決まる。しかし、バトルチップという武器・防具・回復アイテムデータでプレイヤーの能力が決まるときもある。
ボクらの太陽シリーズ
レベルの概念はあるが、武器のみでプレイヤーの能力が決まることが多い。続〜からロックマンエグゼシリーズとコラボレーション。武器にはスキルがある。また、防具は鎧のみ。装備すれば防御力が上がる。太陽アクションRPG(コナミ曰く)。
喧嘩番長シリーズ
2作目から「漢の器」という成長システムが導入されたが、RPGよりもアクションゲームとしての要素が濃い。

関連項目

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