めっき
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めっき(鍍、鍍金、英語:plating)は、金属などの材料の表面に、金属の薄膜を被覆した表面処理、あるいはその方法を指す。狭義には液中でおこなう方法のみを言う。鍍金(ときん)ともいうが、狭義では金めっきを「鍍金」と呼ぶこともある。
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概要
例えば、酸化(腐食)しやすい金属を、酸化しにくい金属で覆い保護したりする。また、高級感や質感を出す為に、金属上のみならず、プラスチック上にも金やクロムなどで鍍したりもする。
有名な鍍商品にはトタン、ブリキがある。トタンは鉄に亜鉛を、ブリキはスズをめっきしたものである。
貴金属(特に金)で卑金属を鍍した物は、外見は貴金属であるが内容は大した価値を持たない点から、人物が実力を持っているように見せかける行為を「鍍金」といい、実力を持っていないことがばれることを「鍍金が剥げる」ともいう。
古くは滅金などといい、水銀に金を入れるとアマルガムとなって溶けて消滅する現象から生まれた。純然たる日本発生の用語であり、本来なら平仮名及び漢字で書くべき言葉だが、しばしば片仮名で書かれるときがある。
古代には東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏)を鍍金するのに、水銀と金の合金(金アマルガム)を使用した物が有名である。当時は金と水銀を1:3でアマルガムとして、粘土状とした物を炭火で加熱し、水銀を除去して金だけを残す鍍金が行われた。水銀蒸気による水銀中毒が相当であったことが想像できる。
主な種類
電気めっき(電解めっき、電鍍)
- 白金めっき
- 金めっき(鍍金)
- 青化金浴
- 酸性金浴
- 銀めっき(鍍銀)
- 銅めっき(鍍銅)
- 青化銅浴
- 硫酸銅浴
- ピロ燐酸銅浴
- 亜鉛めっき(鍍鋅[としん])
- 青化浴
- 酸性浴
- ジンケート浴
(一般的に各浴種ともめっき後 以下の化成処理(=クロメート処理)を施す)- 電気亜鉛めっき光沢クロメート処理(1種)
- 電気亜鉛めっき有色クロメート処理(2種)
- 電気亜鉛めっき黒色クロメート処理
- 電気亜鉛めっきグリーンクロメート処理
- 電気亜鉛めっき耐食型3価クロメート処理
- 電気亜鉛めっき外観型3価クロメート処理
- 電気亜鉛めっき黒色3価クロメート処理
- カドミウムめっき
(亜鉛めっきと同じく、めっき後に化成処理を施す) - 錫めっき(鍍錫(としゃく))
- 無光沢錫めっき
- 光沢錫めっき
- 電解ニッケルめっき
- ワット浴ニッケルめっき
- ジュールニッケルめっき
- サチライトニッケルめっき
- スルファミン酸浴ニッケルめっき
- ウッド浴ニッケルストライクめっき
- 光沢ニッケルめっき
- 半光沢ニッケルめっき
- 無光沢ニッケルめっき
- 黒色ニッケルめっき
- クロムめっき
- 装飾クロムめっき(ニッケルクローム)
- ポーラスクロムめっき
- マイクロクラッククロムめっき
- 工業用(硬質)クロムめっき
- 黒色クロムめっき
- 装飾クロムめっき(ニッケルクローム)
- 合金めっき
その他 素材の違いなどによって、各めっきともに様々な浴種が存在している。
無電解めっき
- 無電解ニッケルめっき / カニゼンメッキ
- 無電解ニッケル-タングステン合金めっき
- 無電解ニッケル-PTFE複合めっき
- 無電解銅めっき
- 無電解スズめっき
- 無電解金めっき
溶融亜鉛めっき
めっき工法の一つで、溶かした亜鉛に鋼材を浸し、鋼材の表面に皮膜を作る工法。溶かした亜鉛を入れる槽に鋼材を浸ける様からドブづけめっき、亜鉛槽をてんぷら鍋にみたてててんぷらめっきなどと呼ばれることがある。JIS H 8641で溶融亜鉛めっきの品質が規定されている。
その他めっき・化成処理
- 略称や俗称
- ガラクロメッキ / クロム3号めっき(主に回転めっきでの代用クロム3号めっき)
- 実際にはクロムを使用せず、錫とコバルトの合金めっき。色調がクロームめっき調なのでそう呼ばれる。
- 化成処理や化成着色
- 黒染め(四三酸化鉄皮膜)
- パーカーライジング(燐酸塩皮膜)
- クロメート処理
- その他化成処理
- 鍍銀・亜鉛めっき・ニッケルめっき等のめっき皮膜を着色する特殊な方法。
- 古美処理
不溶解性アノード
電気鍍銅に使用するアノードを、不溶解性の電極に変えてめっきする。電気鍍銅では最近の主流。めっき薬品メーカーが各社開発に力を入れている。
関連項目
外部リンク
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